「怪獣倶楽部」第3話|赤い球体の中で交わされる会話

怪獣倶楽部~空想特撮青春記~

ドラマ「怪獣倶楽部~空想特撮青春記~」【第3号:さらばウルトラマン】が放送されました。

リョウタを演じる本郷奏多さんは、怪獣を連れて歩くのがなぜあんなに似合うのか…。
そして今回のテーマは「さらばウルトラマン」。
赤い球体の中でのウルトラマンとゾフィーの会話は感動的でしたが、ドラマでは…?

第3号「さらばウルトラマン」ネタバレ

1970年代。「喫茶ツネ」に集まる「怪獣倶楽部」のメンバーたちは、次回のテーマ「さらばウルトラマン」について議論を交わしていました。

ウルトラマン第39話「さらばウルトラマン」は、ウルトラマンが怪獣ゼットンに負けて地球を去るという衝撃の最終回。難題と判断した編集長(塚地武雅)は、今回もページ増量でいくと宣言します。

古本屋で資料を探していた中島リョウタ(本郷奏多)は、幻の大伴昌司の「怪獣画報」を発見し歓喜しますが、1・2巻合わせて1万6000円という高価な値段に、手が出ません。

しかも、恋人・ユリコ(馬場ふみか)が知らない男と歩いているのを目撃してしまい、リョウタはショックを受けます。

ゼットンの攻撃の前になすすべもなく倒れるウルトラマンと自分とを重ね合わせるリョウタす。リョウタの脳裏に、ユリコとのこれまでの思い出が走馬燈のようにかけめぐります…。

再び「喫茶ツネ」に集まった怪獣倶楽部のメンバー。もしもゾフィーがゼットンと戦っていたら勝てたか?というカツオ(横浜流星)の問いに、「勝てない」と考えるジョー(柄本時生)と「勝てたかもしれない」と考える編集長は、険悪な雰囲気に。

喧嘩別れしてしまったふたりは、次の会合にも現れません。なんとかふたりを説得したいと考えるメンバーたちですが、編集長は普段何をしているのか、どこに住んでいるのかもわかりません。とりあえず、編集長が行きそうな場所を探すことに。

リョウタが古本屋の前を通りかかると、編集長が「怪獣画報」を購入しているところでした。カツオやユウスケ(加藤諒)、ほかのメンバーも合流し、編集長の後をつけます。

しかし、途中で見知らぬ男性と歩くユリコを見つけてしまい、編集長を追うべきか、ユリコを追うべきか迷うリョウタ。リョウタの頭の中で、ゾフィーとウルトラマンが会話する場面が編集長と自分に置き換えられ、再現されます。

怪獣倶楽部を優先させろと言われ、編集長を追いかけるリョウタ。しかし編集長に見つかり、リョウタとメンバーたちは、怪獣のフィギュアや資料などが所狭しと置かれた編集長の部屋に案内されます。

編集長を先頭に、夕暮れの堤防を歩くメンバーたち。編集長が怪獣倶楽部を辞めることを恐れ、なかなか話を切り出せないリョウタ。「ペンシル爆弾を撃つ前のアラシ隊員も、こんな気分だったのだろうか…」と想像します。

「俺たちさあ、いつまで怪獣の話を続けられるんだろうな」などと語り出す編集長。「立派な大人なのに、毎日怪獣のことだけ考えて、怪獣のことだけ研究し続けて。端から見たら、奇妙な集団だよなあ」

その時、「リョウタさーん」という声が。リョウタがふり向くと、ユリコがいました。「さっき商店街で、お兄ちゃんと見かけましたよ」というユリコの言葉に、「そうだったの?」とホッとするリョウタ。

しかし、一緒にいる怪獣倶楽部のメンバーは、不審な目でリョウタを見ています。「もしやお前、ガールフレンドいんの?」と編集長に聞かれ、答えに窮したリョウタは、苦し紛れに「実は、僕、記憶喪失かもしれないんです」と言ってしまいます。

すると、「最終回のハヤタ隊員のことを言ってんだよな?」と、話が「さらばウルトラマン」のほうへ。なんとか話を逸らすことに成功します。

次の会合の日、「怪獣倶楽部」解散の危機に怯えるメンバーたちでしたが、「喫茶ツネ」に現れた編集長とジョーは、それぞれ購入した「怪獣画報」の1巻と2巻を持ち寄り、何もなかったようにはしゃぎます。それを見て呆れるメンバーたち。

リョウタは、編集長から今回のテーマの記事を「1年間の記憶をなくしてしまったハヤタから読み解いてみないか」と言われ、「やってみます」と答えます。

リョウタは傍らのゼットンに向かって、「なんとか僕たち怪獣倶楽部は最終回を迎えずに済みそうだよ、ゼットン」と心の中で語りかけます。

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「さらばウルトラマン」とは?

今回「怪獣倶楽部」の研究テーマとなったのは、ウルトラマン第39話(最終回)「さらばウルトラマン」でした。
絶対に負けないと思っていたウルトラマンが、怪獣に完全敗北してしまった場面は、当時の子供たちに大きな衝撃を与えたようです。

放送日・視聴率

1967年(昭和42年)4月9日に放送されました。
視聴率は、37.8%です。

「ウルトラマン」は、1966年(昭和41年)7月17日から1967年(昭和42年)4月9日まで、TBS系で毎週日曜日19:00~19:30に放送されました。

監督・脚本・特殊技術

監督は円谷一さん、脚本は金城哲夫さん、特殊技術は高野宏一さん。

監督の円谷一さんは、、円谷プロダクションの2代目社長で、父親は初代社長で映画監督の円谷英二さんです。
1971年に「帰ってきたウルトラマン」と「ミラーマン」をプロデューサーとして制作し、第2次怪獣ブームの火付け役となりました。

脚本の金城哲夫さん、特殊技術の高野宏一さんについては、前回と前々回で紹介しています。

ストーリー

謎の宇宙船団が地球に襲来。
40年の偵察期間を終えて、地球に総攻撃を仕掛けてきます。

科学特捜隊はビートルで敵の円盤群と戦闘を繰り広げますが、岩本博士は完成したばかりの新兵器を渡すのを忘れてしまいます。科学特捜隊の基地へ侵入したゼットン星人は、岩本博士の姿に変身してフジ隊員を襲います。

ビートルが基地に戻った時には、基地内は炎上していました。気絶して倒れているフジ隊員を救出し、岩本博士を追うムラマツ、ハヤタ、アラシ隊員。

正体を現したゼットン星人は、隊員に攻撃され「ゼットーン」と言う言葉を残して消滅します。すると地中から大円盤が現れ、青い球体が膨れあがり、宇宙恐竜ゼットンが出現します。

ハヤタ隊員はウルトラマンに変身して戦闘を繰り広げますが、ゼットンには全く効かず、圧倒的な力の前にウルトラマンは倒れてしまいます。

本物の岩本博士から、新兵器・ペンシルロケット型の試作弾「無重力弾」を受けとったアラシ隊員は、ロケット弾をゼットンに撃ち込みます。見事的中し、ゼットンは空中で爆発。しかし、ウルトラマンは倒れたまま立ち上がりません……。

その時、空の彼方からもうひとりのウルトラマンがやってきます。光の国からウルトラマンを迎えにやってきた宇宙警備隊長のゾフィーでした。

赤い球体の中で、会話を交わすゾフィーとウルトラマン。

「さあ、私と一緒に光の国へ帰ろう、ウルトラマン」
「ゾフィー。私の身体は私だけのものではない。私が帰ったら、ひとりの地球人が死んでしまうのだ」

「ウルトラマン。おまえはもう充分地球のために尽くしたのだ。地球人は許してくれるだろう」
「ハヤタは立派な人間だ。犠牲にはできない。私は地球に残る」

「地球の平和は、人間の手でつかみ取ることに価値があるんだ。いつまでも地球にいてはいかん」
「それならば私の命をハヤタにあげて、地球を去りたい」

「おまえは死んでもいいのか」
「かまわない。私はもう2万年も生きたのだ。地球人の命は非常に短い。それに、ハヤタはまだ若い。彼を犠牲にはできない」

「そんなに地球人が好きになったのか。よし。私は命をふたつ持ってきた。そのひとつをハヤタにやろう」
「ありがとう、ゾフィー」

ゾフィーは、自分の命をハヤタに与えて欲しいというウルトラマンの願いを聞き入れ、ふたつ用意していた命のひとつをハヤタに渡して、ウルトラマンとハヤタの身体を分離させます。

ハヤタ隊員は生き返りますが、ウルトラマンと合体していた間の記憶は失われていました。ウルトラマンとゾフィーは、光の国へと帰っていきます。

宇宙恐竜ゼットン

ゼットン星人の操る怪獣として「さらばウルトラマン」に初登場。
ウルトラマンを完全に倒した最強の怪獣として知られています。

頭に2本の角を持ち、背中にはゴマダラカミキリをモチーフにした甲羅を持っています。身体は真っ黒で、顔の中央と両脇腹に点滅する発光体があります。デザインは成田亨さん。

「ゼットン」という名前の由来は、文字の最後「Z(ゼット)」と「ン」を組み合わせたもので、「最後の怪獣」という意味。

当初、ゼットンを倒すのは科学特捜隊ではなく、ゾフィーという設定だったようですね。

第3号「さらばウルトラマン」感想

今回も最高に面白かったです!
放送に先駆けて「さらばウルトラマン」を見たのですが、実は私、「ウルトラマン」をちゃんと見たのは、これが初めてです。

オープニングから引きこまれてしまいました。
当時はどうだったかわからないけど、今見ると、渋いというかカッコかわいいというか。音楽と共に、何度でも見ていられますねこれは……。

さてドラマのほうですが、元ネタのオマージュがたくさんありましたね~。
個人的にいちばんツボったのは、リョウタと編集長がウルトラマンとゾフィーの真似して赤い球体の中で会話してるところ……「そんなにユリコが好きになったのか」「命のひとつをユリコにやろう」とか、笑える(笑)元ネタはすごい感動的なのに!

倒れるときは前のめりだったウルトラマンが、次の瞬間仰向けになっているところも、忠実に再現されていましたね。倒れたまま動かないウルトラマンの姿は、今見てもちょっとショックなので、当時の子供たちには辛かったでしょう……。

それにしても、リョウタを演じる本郷奏多さんは、ものすごく1970年代の格好が似合ってますよね。怪獣を連れて歩くのも似合ってる(?)し、オーバーな表情だけの演技も面白いです。

そして悲しいことに、なんと次回が最終号です。
なぜたった4話なんでしょうか……。
この世界を堪能するには、4話では足りなさすぎると思うのですが(>_<。)

最終号のテーマは「史上最大の侵略」。
ウルトラセブンの最終話です。

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次回予告:最終号あらすじ

リョウタは悪夢にうなされていた。同人誌の執筆とユリコさんとのお付き合いを両立させる日々に肉体的にも精神的にも限界にきていたのだ。
今回のテーマである「史上最大の侵略」について真剣に議論し合う怪獣倶楽部のメンバー。
その熱意に生半可な気持ちでは活動はできないと悟ったリョウタは、怪獣倶楽部の存在をユリコさんに打ち明け、距離を置こうと告白を決意する。
まるでダンがアンヌの正体を告白するシーンのようである!
しかし「旅行で親がいないから遊びに来ない?」とユリコさんからまさかのお誘いに早くも揺らぐリョウタ!どうする!?
セブン同様、リョウタの最後の戦いがいまはじまる!
引用元: http://www.mbs.jp/kaijuclub/