「監察医 朝顔」第1話|震災で行方不明になった母親を探す父と娘

ドラマ「監察医 朝顔」あらすじと感想

どうも、夏蜜柑です。
フジ月曜9時「監察医 朝顔」が始まりました。

これは月9が苦手なわたしでも大丈夫でした。
いい意味で派手さを抑えた、落ち着いた作りのドラマ。

死者と向き合う監察医の仕事を、淡々とした日常描写で見せてくれるところがよかった。主演の上野樹里さんはじめ、実力派俳優陣のじっくり見せる演技も好ましい。

刑事のお父さんが日々当たり前のようにやっている地道な捜査が、後半の重要なシーンの伏線にもなっていて泣けました。

事件の真相がありきたりで、最後のオチが読めてしまったところだけが残念。

第1話のあらすじとキャスト

※ネタバレを含みます

  • 興雲大学の法医学教室に勤める新米法医学者、万木朝顔(上野樹里)は、父・平(時任三郎)とふたり暮らし。平は捜査畑ひと筋の刑事だった。ある日、平は朝顔の大学の管轄で、恋人で刑事の桑原真也(風間俊介)がいる野毛山署に異動してくる。
  • 野毛山署管内の倉庫で女性の遺体が発見され、遺体は興雲大学の法医学教室へ運ばれる。主任教授の夏目茶子(山口智子)は朝顔に執刀を命じ、解剖の結果「溺死」であることがわかる。平は近くの水場を調べるが、なぜ溺死したはずの彼女が倉庫で見つかったのかわからない。
  • 亡くなった女性は桜井恵子(山田キヌヲ)と判明。恵子は夫と共に部品工場を経営していた。亡くなった日は娘の早紀(粟野咲莉)と共にイベントに出かけていたが、早紀は母親と別れてひとりでイベントに参加していた。
  • 早紀は恵子が作った弁当を拒んだことを思い出し、朝顔の前で泣き出してしまう。朝顔は恵子の死因を突き止めるため、もう一度遺体を調べさせてほしいと茶子に申し出る。
  • 平と桑原は地道な捜索を続け、恵子が亡くなる前に買い物をしたと思われる百貨店の紙袋を発見する。恵子は早紀のために新しいお弁当箱を買っていた。そして恵子を迎えにイベント会場へ戻る途中、ひったくりに遭い、水場に転落したのだった。
  • そして再度の解剖の結果、恵子が遅発性溺水を発症していたことがわかる。恵子は家に帰ろうとして、自宅の工場と雰囲気の似ている場所に辿り着き、そこで息絶えたのだった。
  • 休日、朝顔と平は母・里子(石田ひかり)の実家がある釜石へ向かう。だが駅のホームに下りたとたん、朝顔は震災時のフラッシュバックに襲われ、動けなくなってしまう。8年前、朝顔は里子と共にこの地を訪れ、被災していた。
  • 平は朝顔をひとりで電車に乗せて帰し、自分は事件の捜査のときと同じような方法で、行方不明となっている妻の遺体を探す。

万木朝顔(上野樹里)
興雲大学の法医学教室に勤める新米法医学者。実直で優しい性格。刑事の父・平と2人暮らし。遺体を調べる前に必ず「教えてください。お願いします」と言って解剖する。東日本大震災の被災者で、母は未だに見つかっていない。

万木平(時任三郎)
朝顔の父。捜査畑ひと筋のベテラン刑事。朝顔に輪をかけて真面目な性格。朝顔の法医学教室が管轄する野毛山署の強行犯係に異動する。時間があれば東北へ行き、行方不明となっている妻の遺体を探し続けている。

桑原真也(風間俊介)
朝顔の恋人。野毛山署の新米刑事。正義感が強く謙虚な好青年。異動してきた平とコンビを組むこととなり、何かと気を遣って胃が痛い思いをしている。

夏目茶子(山口智子)
法医学教室の主任教授。年齢不詳。モットーは「明日、死ぬかもしれないから」で、しょっちゅう旅行に出かけている。朝顔とは8年前の被災地で出会い、朝顔が法医学者を目指すきっかけにもなった。父の平とも長年親交を持っている。

高橋涼介(中尾明慶)
検査技師。解剖の補助や臓器の病理学検査を行う。天真爛漫なキャラクターで研究室の皆から愛されている。

藤堂雅史(板尾創路)
ベテラン法医学者。絵美の夫。優柔不断だが仕事は丁寧にこなす。妻の絵美には頭が上がらない。

藤堂絵美(平岩紙)
法歯学者。遺体の歯形や治療痕から身元を特定する。藤堂の妻で、竹を割ったような性格。夫のことを完全に尻に敷いている。

山倉伸彦(戸次重幸)
野毛山署の強行犯係の係長。結果を出せば評価する成果主義者。刑事としての平の能力を疑っている。

伊東純(三宅弘城)
検視官。刑事からも何かと頼りにされている。鑑識の沖田とは仕事以外でもコンビを組む。

嶋田浩之(柄本明)
里子の父で、朝顔の祖父。東日本大震災以来、ふさぎこんだように寡黙になる。孫の朝顔のことを可愛がっているが、里子の遺体を探す平のことはあまり好ましく思っていない様子。

万木里子(石田ひかり)
朝顔の母で、平の妻。明るく優しい性格で万木家の太陽的存在だったが、朝顔と東北の海沿いにある実家に帰省中、東日本大震災に被災。以来、行方不明になっている。

 

第1話の感想

丁寧な作りで、地味ながら好感が持てるドラマでした。

監察医の朝顔たちの仕事も、刑事のお父さんの仕事も、いわゆるドラマ的なカッコいい演出ではなく、彼らが日常的に行っている地味な作業を淡々と映し、その結果として事件の真相が明らかになるという展開が新鮮でよかったです。

同じような場面が続いても、全然退屈だとは思いませんでした。

それもあって、被害者が娘のために買ったお弁当箱を守ろうとして亡くなった、という事件の真相がちょっとお膳立てしすぎているようにも感じて残念でした。

被害者の娘さんの悲しみと、朝顔自身が抱えている悲しみを重ねたかったのだと思いますが、最後にわかりやすい感動でまとめてしまうと、せっかく丁寧に積み上げたものが台無しになってしまうんですよね……。

あまり安易な感動路線には走らずに、地味でいいので深みのあるストーリーや心理描写を見せて欲しいです。それが可能なキャスト陣だと思うので。

事件が解決して終わりかと思ったら、その後に衝撃の展開が待っていました。

父・平とともに、リュックを背負って東北へ向かう朝顔。
彼女の表情は目的地が近づくにつれ、徐々に色を失っていきます。

電車からホームに降りたとき、8年前に聞いた防災無線の声が蘇り、朝顔はその場から一歩も動けなくなってしまう。彼女は2011年の東日本大震災で被災し、一緒にいた母親は今も行方不明のままだった。

母の里子は、地震の後、足の悪い知り合いのおばさんを心配して見に行き、そのまま帰ってこなかった。ひとりだけ先に祖父の家に向かい助かった朝顔は、自分を責めているのでしょうか。

結局、朝顔はホームから先へは行けず、再び電車に乗って引き返していきました。

お父さんは、今もお母さんの遺体を探し続けています。
その姿は、事件の捜査で被害者の遺留品を捜す姿と似ていました……。

今後、朝顔がこの深い悲しみとどう向き合っていくのかが、ドラマの縦軸となるようです。

このドラマは、FODプレミアムで視聴可能です(無料トライアルあり)。

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