どうも、夏蜜柑です。
フジ火曜9時「僕らは奇跡でできている」第3話。
今回も面白かったなぁ。
トラの話、サルの話、虹一くんの話。全部繋がってるんですね。
一輝の講義も、すっかり板についてきました。
以前よりも落ち着いて、ちゃんと生徒たちの反応を見て話ができている感じ。

以下、ネタバレを含みます。
第3話のあらすじ
- 一輝は、動物園の飼育員・下柳(玉置孝匡)から「近いうちにサル山のボスが変わりそうだ」と聞き、連日動物園へ通う。一輝から「ボスが変わる」と聞いた樫野木(要潤)は、学部長の鮫島(小林薫)のことだと勘違いし、ソワソワし始める。
- 大学の外で一輝を待っていた虹一(川口和空)は、一輝と一緒に動物園へ行きたいと言う。一輝は虹一をいったん家に帰して母親に断りを入れるように言い、2人は一緒に動物園へ向かう。
- 一輝のことが気になる琴音(矢作穂香)も、一輝を追って動物園へ。そこで、アルバイトをしていた新庄(西畑大吾)と出くわす。琴音は偶然を装ってサル山の前にいた一輝と合流し、2人きりの楽しい時間を過ごす。
- 虹一の母・涼子(松本若菜)は、虹一が塾を休んだと知って慌てる。一輝と一緒なのではと考えた涼子は、育実(榮倉奈々)の歯科クリニックに駆け込む。育実は一輝が動物園に通い詰めていることを思い出し、探しに行く。
- 育実は動物園で一輝を見つけるが、虹一は探検に出かけたまま閉園時間が過ぎても戻ってこない。心配して探し回る育実たちをよそに、一輝は「必ず戻ってきます」とサル山の前で待ち続ける。
- やがて、虹一が元気な姿で戻ってくる。動物園でいろんな発見をしたことを、嬉しそうに一輝に報告する虹一。心から楽しそうな2人を見て、育実は何も言えなくなってしまう。
- 騒ぎは大学にも伝わり、鮫島と一輝は涼子に謝罪する。虹一は一輝に言われたにもかかわらず、母親に動物園へ行くことを伝えていなかった。だが一輝はそのことには触れず、謝罪を繰り返す。涼子は虹一に一輝と遊ぶことを禁じてしまう。
- 翌日、育実は鮫島に呼ばれた居酒屋で一輝と再会。鮫島は「虹一君がやりたいと思うことをやらせたかったんじゃないか」と一輝の気持ちを代弁する。育実は2人の笑顔を思い出して言葉を飲み込むものの、素直に一輝を受け入れることができない。
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第3話の感想
前回のフィールドワーク、大成功だったみたいですねぇ。
講義中の生徒たちの顔が全然違います。
みんな一輝の話を真剣に聞いてるし、ちゃんとノート取ってる子がほとんど。
こういうちょっとした変化が見られると、嬉しくなってしまう。
予告を見たときは、「何かやらかすのか…」と心配してたんだけど、一輝は何もやらかしてなかったね。
虹一くんに「僕と動物園に行くことをお母さんに話して」って、ちゃんと言ってた。
閉園時間になったらサル山の前に集合、って約束してた。
そして万が一の時のことを考えて、虹一くんにコンパスを渡してた。
虹一くんのお母さんに理不尽な怒りをぶつけられても、虹一くんのせいにはしなかった。
虹一くんの“やりたいこと”に気づいて、最適な方法で手を貸してあげてた。

育実も、たぶんもう気づいていると思います。
一輝のほうが、自分よりもずっと楽しそうで、幸せそうだってことに。
いつの間にか身についた価値観や常識にがんじがらめになって、やりたいこともできず、毎日“やらなきゃならないこと”が山積みでイライラしている育実。
もちろんすべて自分が望んだことで、そうすることが幸せに繋がると思っていた。
でも、きっと育実の目には、一輝がまぶしく見えているのではないかなぁ。
皮肉ではなく、うらやましいと思い始めているかもしれない。
だけど、簡単に認めるわけにはいかないよね。
今の自分を否定することは、これまでずっと頑張ってきた自分をまるごと否定することになるのだから。
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今回は、トラの話から始まりました。
〈探索行動〉と呼ばれる習性が、生きていく上でとても重要だと説く一輝。
ただ長生きすればいいのではなく、動物本来の感覚を使って生活に活気を出していくことは、とても大事なことに思います。豊かな暮らしとは何か。豊かさとは何か。動物からはいろいろな発見があります。
そして、サル山のサルの話。
ボスが交代しそうだと察知して、まるで人間のように、顔色を読み始めるサルたち。
虹一くんを動物園に連れて行き、探検させた理由を、一輝はジンタというサルに例えて説明しようとしました。でも、育実は耳を貸さなかった。
翌日、鮫島教授はこう説明します。
ジンタっていう、ハゲたサルをどうにかしようって、相河先生、1日2回のエサを4回にしようって提案したんだ。
1日2回だと何もすることがなくて暇だから、自分の毛を抜いてハゲになってしまうサルがいたりもする。でも4回に分けて与えると、絶えず食べてることになって、野生の猿に近い状態になる。
食欲とか、本能がずーっと刺激されて、サルたちが生き生きとしてくる。
自分の毛を抜かなくなってくる。
虹一くんが本来持ってるやりたいと思うことを、思う存分やらせてみたかったんじゃないか、と。
必死に頑張っているのにうまくいかない。
毎日同じ一日の繰り返しで、時間だけが過ぎていく。
心も頭もいっぱいいっぱいで、どうすればいいのかわからない。
わたしも頭の中がギューッとなった時は、自分の心に「今いちばんやりたいこと」を聞いてみます。
それを優先してやってみると、スッキリして元気になったりするんですよね。

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今回、とても気になるシーンがありました。
戸田恵子さん演じる家政婦の山田さんが、一輝の祖父・義高の家を訪ねるシーンです。
一輝の変化について、楽しそうに語る山田さん。
ふたりは「もう20年か」と話していました。
山田さんが相河家に来てから20年経った、という意味でしょうか。
それとも、ほかに何か特別な意味があるのでしょうか?
その後、山田さんは仏壇に手を合わせていましたよね。
義高の息子(一輝のお父さん)は、亡くなっているのかもしれません。

一輝は「お母さんはいなかった」と言っていました。
一輝が物心つく前に離婚して、母親の顔を知らないのかもしれません。
だから、一輝は樫野木先生に「どうして離婚したんですか?」としつこく訊くのかも……。
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次回は、一輝が新庄くんの実家にお邪魔するようです。
コンニャク嫌いな新庄くん。なにかワケがありそう。
リスの橋をどうするかも気になるし、ワクワクしますねぇ。