映画「ブラック校則」あらすじと感想|笑わない人がいれば前を向ける

映画「ブラック校則」あらすじ感想

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どうも、夏蜜柑です。
映画「ブラック校則」を観てきました。

好きな女の子のために、厳しすぎる校則を変えようと奮闘する地味な男子高校生の話。
脚本が巧みに練られていて、メチャクチャ面白かったです。

生徒たちがそれぞれ個性豊かで、生き生きしています。

みんなちょっとだけ変で、ちょっとだけ普通からはみ出していて。
笑われるとうつむいてしまうけど、笑わない人がいれば前を向ける。

主演の2人がジャニーズ男子ですが、今回はいい意味でアイドルっぽさがなく、馴染んでいました。

作品概要

  • 製作国:日本
  • 上映時間:120分
  • 公開日:2019年11月1日
  • 監督:菅原伸太郎
  • 脚本:此元和津也
  • 音楽:井筒昭雄
  • 主題歌:Sexy Zone「麒麟の子」

予告動画


 

登場人物(キャスト)

生徒

小野田創楽(佐藤勝利~Sexy Zone~)
高校2年生の男子。クラスの中でも特に目立たない空気のような存在。登校中に希央と出会い、一目惚れ。希央を助けるために校則を変えようとする。

月岡中弥(髙橋海人~King & Prince~)
創楽の同級生で親友。空気を読まず、突拍子もない行動に出ていつも周囲を驚かせる。ある目的のため、パン屋でアルバイトをしてお金を稼いでいる。校舎の壁に「farewell dear M」と書いた。

町田希央(モトーラ世理奈)
創楽が恋に落ちた女子。不思議な雰囲気をまとう。生まれつき栗色の髪をしているが、校則で黒く染めるよう強要されて不登校を重ねているため、退学の危機が迫っている。

東詩音(達磨)
吃音症の生徒。一部の男子生徒にからかわれている。実はラップが好き。中弥を介して工場で働く外志雄や外国人たちとラップを通じて仲良くなる。パソコンで作曲もしている。

松本ミチロウ(田中樹~SixTONES/ジャニーズJr.~)
不良グループのボス。生徒会の副会長。柔道部。校則を利用して現ポジションを維持している。教師の手代木が生徒に暴力をふるう場面を盗撮し、それをネタに手代木を脅しているため、何かと特別扱いされている。

上坂樹羅凛(箭内夢菜)
生徒会会長。真面目すぎる性格で、常にルールに従って生きている。陸上部で、かつては3000mを9分台で走ることができたが、現在は10分台に落ちている。話すときはいつも七五調になる。

三池ことね(堀田真由)
創楽の同級生。学校内ではカースト上位に位置。校則に従って賢く立ち回ろうとする。希央に対抗心を燃やしている。

七浦啓太(葵揚)
ミチロウの手下。流暢な関西弁を話す。野球部だが野球が下手。肩だけは強く、外野からのバックホームが得意。ミチロウに従う学校生活に疑問を抱いている。

漆戸丈士(水沢林太郎)
ミチロウの手下。バスケ部。海外での活躍を夢見てスリーポイントシュートの練習ばかりしている。

教師

田母神美南(成海璃子)
国語教師。亡くなった元カレを引きずっており、思い出のかんざしを大事にしている。

大多和美那子(片山友希)
英語教師。気が強く嫌味な性格で、常に高飛車。手代木と共に、毎朝登校時の生徒の身なりを厳しくチェックしている。

手代木豊(星田英利)
体育教師。柔道部顧問。ブラック校則を武器に生徒の自由を奪い、反抗する生徒には暴力も辞さない。ミチロウに弱みを握られており、ミチロウだけ特別扱いする。

森有人(吉田靖直~トリプルファイヤー~)
数学教師。創楽たちの担任。剣道部顧問だが、剣道の経験はない。普段は頼りないが、ブラック校則を変えようとする創楽たちの姿を見て協力を買って出る。

法月士郎(でんでん)
校長。学校をブラック校則で縛りつけ、風紀を乱すものに対しては容赦ない。

そのほか

月岡文弥(戸塚純貴)
中弥の兄。一人暮らしをしているが、寂しがり屋でしょっちゅう家に帰ってくる。

町田マリ(坂井真紀)
希央の母。自由奔放な性格で、希央に対しても放任主義。離婚した夫に希央の写真を渡したため、希央の幼少時の写真を持っていない。

井上外志雄(光石研)
町工場の作業労働員。ラップが得意でノリの良いおじさん。希央や詩音のことを気にかけ、同じ工場で働く外国人労働者と共に応援する。

ヴァージニア・ウルフ(薬師丸ひろ子)
創楽たちが通う高校の掃除婦。きれい好きで仕事熱心。「ヴァージニア・ウルフ」というニックネームは、イギリスの小説家ヴァージニア・ウルフに横顔が似ているという理由で中弥が命名したらしい。

 

あらすじ

空気のように存在感が薄い高校生・小野田創楽(佐藤勝利)は、ある朝、登校してきた同じクラスの女子生徒・町田希央(モトーラ世理奈)に心を奪われる。希央は生まれつき髪が栗色だったが、英語教師の大多和(片山友希)に「黒く染めないと登校は認められない」と言われ、校舎に入らずに帰ってしまう。

希央は不登校により出席日数が足りず、退学寸前だった。学校から帰る途中、創楽は偶然出会った希央に声をかけ、「俺たちが校則を変えてみせる。だから学校に来て」と懇願する。翌日、希央は髪を黒く染めて登校してくる。ひとまず喜ぶ創楽だったが、校則を変えるための具体的な策が見つからず悩む。

そんなある日、創楽は親友の月岡中弥(髙橋海人)が希央に告白してフラれている場面を目撃。校舎の壁に「farewell dear M」という落書きを見つけ、複雑な思いに駆られる。

その日から、校舎の壁にさまざまな“生徒の本音”が書き込まれていく。「苦しいな もう走れない これ以上」と書いた生徒会長で陸上部の上坂樹羅凛(箭内夢菜)は、3000mのタイムが伸びないことに悩んでいた。

不良グループのボス、松本ミチロウ(田中樹)は暴力動画をネタに体育教師の手代木(星田英利)を脅して特別扱いを受けていることを暴露され、ミチロウの手下で野球部の七浦啓太(葵揚)は野球部が下手なことを指摘され、もう一人の手下でバスケ部の漆戸丈士(水沢林太郎)はスリーポイントシュートの練習ばかりしていることを笑われる。

厳しすぎる“ブラック校則”に異を唱える者もいれば、「我慢するのが当たり前」と主張する者もいる。中弥は「はみ出してもいいぞ!不真面目になってもいいぞ!自由から逃げるな!」と書き込むが、「変な宗教にでもハマってんのか?」と書かれてしまう。

中弥は吃音症の東詩音(達磨)がラップ好きだと知り、希央が親しくしている町工場の作業員・井上外志雄(光石研)のところへ連れて行く。詩音と作業員たちはラップを通じて仲良くなる。しかし工場で火災が起き、作業員と希央が負傷する。

~ここから先はネタバレを含む内容になっています。ご注意ください~

病院へ駆けつけた創楽と中弥は、希央が「持っていない」と言っていた幼少時の写真を母親のマリ(坂井真紀)が1枚だけ隠し持っていたことを知る。その写真があれば「地毛証明書」を提出することができ、希央は髪を黒く染めずに済むのだ。

だが手代木は不法滞在の外国人労働者と夜遊びしていたという理由で、希央を退学処分にすると言う。窮地に追い込まれた創楽は、職員会議を妨害するため、とっさに火災報知器の非常ボタンを押してしまう。創楽の思いを知った担任の森(吉田靖直)は、協力を買って出る。

全校生徒と教師たちがグラウンドに集まる中、創楽と中弥は樹羅凛に「病院へ行って希央の母親から写真を預かってきてほしい」と頼む。病院までは片道3000m。20分以内に戻ってこれるか?と尋ねる創楽に、樹羅凛は「3000m、10分切れるわ」と答えて走り出す。

グラウンドでは、希央を退学に追い込んだ学校に腹を立てた工場の作業員たちが乱入し、騒動となっていた。井上にマイクを渡された詩音は、朝礼台に上がって自己主張しようとするが言葉に詰まり、失笑される。そのとき、放送室を占拠した森が詩音の作曲した曲を流す。曲に合わせてラップを披露する詩音。

病院で写真のデータが入ったSDカードを受け取った樹羅凛は、20分で学校に戻ってくる。七浦がSDカードを貼り付けたボールを屋上にいる創楽に向かって投げるが、ボールは創楽の頭上を越えて校舎の反対側に落ちてしまう。ボールを受け取った漆戸はミチロウを無視してシュートの要領で創楽に渡す。

中弥とことね(堀田真由)が写真のデータをプリントしている間、創楽は朝礼台に上がって時間稼ぎをしようとするが、的外れなことばかり喋ってしまう。全校生徒に笑われる中、創楽は「町田希央が好きなんだ。彼女と一緒に卒業したい」と叫ぶ。

中弥が希央の幼少時の写真を持って壇上に上がる。彼女の父親は以前話題になっていた外国人で、希央の髪色は幼少時から栗色だったことが証明される。だが手代木は難癖をつけて退学を撤回しようとしない。

創楽はとっさに「手代木先生の暴力動画を持っている」と嘘をつき、希央を退学させるなら動画をネットに公開すると叫ぶ。手代木は嘘だと見抜くが、その場にいたミチロウは「俺が創楽に渡した」と言う。手代木はしぶしぶ職員会議で退学処分を見直すことを約束する。

ひとり生徒たちから離れた場所で一連の出来事を見ていた希央は、全身で喜ぶ創楽を見て涙を流す。

中弥はパン屋のアルバイトで貯めた18万円を使って、全校生徒にイチゴサンドを無料で配布する。条件は、希央の父親のコスプレをして登校すること。赤い髪と落書きだらけの制服で、楽しそうに登校する生徒たち。

だがその18万円は、中弥が密かに想いを寄せる国語教師の田母神美南(成海璃子)のために貯めたものだった。田母神は死んだ恋人との思い出が詰まったかんざしを紛失して落胆しており、そのかんざしが18万円もする代物だったのだ。

中弥は田母神に告白してフラれたことを打ち明け、その現場を希央に見られたため「内緒にしてほしい」と頼んでいたことを創楽に明かす。創楽が見たのはその時の2人の光景で、中弥が書いた「farewell dear M」の「M」は田母神美南の「M」だった。

壁の落書きを消すように命じられた掃除婦のヴァージニア・ウルフ(薬師丸ひろ子)は、途中で面倒臭くなり、バケツのペンキを壁にぶちまけて帰ってしまう。白いペンキで「farewell dear M」の一部が消え、「freedom」と一字違いの「freedaM」になっていた。

 

感想(ネタバレ有)

好きな女の子のために!

高校時代は遠い昔の思い出になってしまいましたが、大人が見ても楽しめる作品でした。

主人公がブラック校則に立ち向かう理由が「好きな女の子のため」というのが単純で、でも普遍的ですごくいい!

校則とかルールとかどうでもいい、ただ好きな子と一緒にいたいだけ!
人を動かす力って、そんなもの。それで充分。

笑わない人がいれば前を向ける

生徒たちも千差万別で、ルールに従って生きることに安心感を覚える生徒や、校則を利用して学校内で権力を得ようとする生徒、内心は嫌だけど迎合して賢く乗り切ろうとする生徒など、さまざま。

これは今も昔も変わりないと思うのだけど、学校ってなぜか〝一生懸命〟になればなるほど周囲から(時には教師からも)笑われてしまうんですよね。

他人から見れば「しょうもない」ことだけど、自分にとっては大切なこと。
それを守るために〝一生懸命〟になる姿を、笑って見下す他人の残酷さ。

なぜ、自分を尊重する(=自由にふるまう)ことで、怒られたり笑われたりするんだろうか。

吃音症の生徒が「笑われるかと思った」と言うのに対して、中弥は「面白ければ笑うよ」と言っていました。その言葉をきっかけに、2人は仲良くなります。

自分が大切にしていること(もの)を、バカにしない人がいる。
それだけで救われる。前を向ける。頑張れる。

地味で存在感のないアイドル

崇高な理念のために一致団結して教師と戦うという一昔前の図式ではなく、それぞれが自分の〝大切なもの〟を守るために協力する、という点がイマドキで気持ちよかったです。

わたしは学校嫌いなので学園ものにはモヤモヤさせられることが多いのですが、「セトウツミ」といい今回の作品といい、此元和津也さんの描く学園ストーリーは爽快ですね。

主演の佐藤勝利さんもアイドルオーラを消して、「地味で存在感のない生徒」をうまく演じていました(学生時代のわたしそのもの。すごい親近感が湧いたわ)。

ちなみ放送中のドラマでは映画の裏エピソードが描かれていて、こちらもすごく面白い。ドラマだけ見ても楽しめるけど、映画を見ると「ああっ!」と思う部分が多くてさらに楽しいです。

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