映画「モンテ・クリスト伯」感想|冒険たっぷり、後半はトンデモ展開

映画「モンテ・クリスト」

どうも、夏蜜柑です。
2002年の映画「モンテ・クリスト伯」を見ました。

後半はなかなかのトンデモ展開なのですが、エンタメ要素満載で面白いです。最後はただの勧善懲悪で終わってしまったのが残念。主演のジェームズ・カヴィーゼルが適役。

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。

作品情報

  • 製作国:イギリス、アイルランド、アメリカ合衆国
  • 上映時間:131分
  • 公開日:2002年1月23日(アメリカ)、2002年11月2日(日本)
  • 原題:The Count of Monte Cristo
  • 原作:アレクサンドル・デュマ・ペール「モンテ・クリスト伯」
  • 監督:ケヴィン・レイノルズ
  • 脚本:ジェイ・ウォルパート
  • 音楽:エド・シェアマー

あらすじ

  • マルセイユの一等航海士・エドモン・ダンテスは、ナポレオンの流刑地・エルバ島へ立ち寄り、そこでナポレオン本人から旧友に宛てた手紙を預かる。マルセイユに帰ったエドモンは船長に昇格。一等航海士のダングラールは不満を抱く。
  • 恋人のメルセデスと結婚を誓い合った夜、エドモンは反逆罪で逮捕される。行政長官のヴィルフォールは、エドモンが預かった密書の宛先が「クラリオン」だと知ったとたん態度を一変させる。クラリオンは元ナポレオン軍の将校で、ヴィルフォールの父だった。
  • エドモンは警察の隙を突いて逃れ、友人のフェルナンに助けを求める。だが、手紙のことを密告したのはフェルナンだった。エドモンは警察に引き渡され、イフ城に投獄される。メルセデスの元にはエドモンが処刑されたという報せが届き、フェルナンはメルセデスを慰める。
  • 監獄で7年を過ごしたエドモンの前に、脱獄を企てる老人・ファリア司祭が現れる。エドモンは穴掘りに協力し、ファリアはエドモンにあらゆる知識を与え、剣の使い方を教える。しかし脱出目前でトンネルは崩落、ファリアは石の下敷きになり、エドモンに財宝の在処を記した地図を託して命を落とす。
  • エドモンはファリアの遺体と入れ替わり、脱出に成功。マルセイユに戻ったエドモンは、父が自殺したこと、ダングラールがモレル海運商会を乗っ取ったこと、ヴィルフォールが検事総長に昇格したこと、メルセデスがフェルナンと結婚して伯爵夫人になっていることを知り、4人への復讐を誓う。
  • モンテ・クリスト島に隠された財宝を手にしたエドモンは、モンテ・クリスト伯爵を名乗ってパリへ行き、ダングラールとヴィルフォールに罠を仕掛けて逮捕させる。
  • フェルナンを陥れようとしたエドモンだが、メルセデスに正体を見抜かれ、さらにアルベールがメルセデスと自分の子供であることを知る。エドモンはフェルナンとの一騎打ちに勝利し、メルセデスとアルベールを手に入れる。

感想

わたしの中では比較的新しい映画だと思っていたのですが、予想以上に古かったです^^;映画館で見た当時の「新しい」という印象がそのまま残ってたんですねー。恐ろしいわ。

今この作品は入手しにくい状態なのですが、夫がむかーし録画したDVDを持っていました。感謝。

復讐劇というより冒険映画

昔、映画館で見た時はすごく面白かったのに、今見てみると、後半はかなりのトンデモ展開でびっくり。

だから「モンテ・クリスト伯は後半が面白くない」っていう印象が刻み込まれていたのかも。

この映画は原作を大幅に改変しているらしいので、原作を読めば満足できる内容だったかもしれないですね。

でも前半部分はすごく面白い。
冒頭からスリリングで、ハラハラしっぱなしです。

冒険要素もたっぷりです。イフ城から脱獄を図る際は間一髪だったし、脱獄した後は海賊になったりもします。宝の地図をもとに、モンテ・クリスト島に隠された財宝を手に入れるシーンも。

後半が面白くないのは、復讐計画が大したことないからなんですよね。
復讐劇というよりは冒険映画でした。

ジェームズ・カヴィーゼルとガイ・ピアース

見どころのひとつは、ジェームズ・カヴィーゼルガイ・ピアースの共演です。

2人ともすごくいいんですよね!

主人公・エドモンを演じたジェームズ・カヴィーゼルは、「シン・レッド・ライン」や「パッション」のほか、わたしの好きな映画「オーロラの彼方へ」でも主役を演じてます。

前半は、無知で疑うことを知らないお人好しの若者を好演。
後半は、知識と地位と財力を手に入れた髭の伯爵を貫禄たっぷりに。

彼の変身は見事で、表情も立ち振る舞いも雰囲気も、まるで別人でした。見た目的にも、髭を生やしただけなのに貫禄たっぷり。特徴のない顔立ちが功を奏したのかも?

エドモンを裏切る友人・フェルナンを演じたガイ・ピアースは、「メメント」「タイムマシン」などに出ていますね。

フェルナンは金持ちのお坊ちゃまでワガママで狡賢くて、エドモンの恋人・メルセデスを口説くくせに飽きたらすぐ愛人を作るような、ほんと最低なヤツなんです。でも、これがとても上手かった。

投獄の日々がたっぷり描かれる

現在放送中のドラマで、「ファリア司祭とのシーンがたったの17分しかなかった」とさんざん文句を連ねましたが、この映画ではなんと30分もありました!

2時間強の映画で30分って、かなり長くないですか?
そのぶん見応えのあるシーンにはなっていましたけど。

主人公のエドモンは、読み書きができないせいで密書の内容がわからず、ヴィルフォールから「人のいい愚か者」と笑われているんですよね。

だから経済学とか哲学とかを教えようと言う司祭に、「読み書きも?」と真っ先に尋ねるんです。この時の司祭の(あっ……)ていう表情と、その直後に「もちろん」と言って微笑むところが好きです。

エドモンはそれを聞いて、彼に力を貸すことを即決します。

ここでのエドモンは、司祭を尊敬するとても素直で従順な生徒で、ちょっと可愛い。この2人の関係を、現代にそのまま反映するのは難しいかも(信仰も関わってくるし)

でも、司祭がなぜ監獄にマキャベリの「君主論」やアダム・スミスの「国富論」の本を持ち込めたのかは謎。

ちなみに司祭を演じたのは、今は亡きリチャード・ハリス

映画「ハリー・ポッター」シリーズの1作目と2作目でダンブルドア校長を演じました。その2作目「ハリー・ポッターと秘密の部屋」が違作となっています。

復讐はどこへ行った?

財宝を手に入れたエドモンは、モンテ・クリスト伯爵を名乗って颯爽と登場します。
復讐相手に近づき、さて何をするんだろうとワクワクしていたら、ほとんど何もしなかった( ̄∇ ̄;)

気づいたら、ダングラールとヴィルフォールが逮捕されてました。あっさりと。

フェルナンに至っては、決闘ですからね。
最後は剣でぶすっと刺して終わり。なんじゃそりゃ。

じわじわと彼らを追い詰めていくスリルもなかったし、エドモンが頭を使って用意周到な復讐計画を立てるという感じでもなかった。”復讐”に関しては、肩透かしで全く物足りないです。

あと、メルセデスがフェルナンと結婚した理由がすごかった。

メルセデスは、エドモンが逮捕された1か月後にフェルナンと結婚してるんですね。
それを知ったエドモンは、メルセデスに憎しみを抱き、彼女に対しても復讐を誓うワケです。

実はメルセデスはこの時、エドモンの子を身籠もっていまして。
だから、急いでフェルナンと結婚したと言うんですね。すごいでしょ^^;

これたぶん原作にはないと思うのですが、どうなんだろ。

あっけない結末

メルセデスと再び愛を確認し合ったエドモンは、彼女と彼女の息子・アルベールを連れて外国へ逃げようとします。

でもその前にフェルナンを!ってことで、フェルナンの前で正体を明かすエドモン。
フェルナンとの一騎打ちの末、エドモンは勝利します(途中アルベールに邪魔されたり、メルセデスが真実を告白したりしますが)

なんだかなぁ……。

結局力ずくで殺すなら、最初からそうすればよかったのに……ってなりませんか?
「死では生ぬるい。俺と同じ苦しみを味わわせる」って言ってたのは何だったんだ。

ラストシーンは、イフ城をバックに海を眺めるエドモン。

エドモンはイフ城を買い取り(取り壊すため)「司祭、あなたは正しかった。これからは善に生きる」と言って終わり。

あっけない幕切れでした。

登場人物(キャスト)

エドモン・ダンテス(モンテ・クリスト伯)……ジェームズ・カヴィーゼル
ファラオン号の一等航海士だったが、エルバ島でナポレオンの手紙を預かったことから反逆罪で投獄される。監獄で出会ったファリア司祭から知識と剣を教わり、脱獄。モンテ・クリスト島に隠された財宝を手に入れ、自分を陥れたフェルナン、ダングラール、ヴィルフォールに復讐する。

フェルナン・モンデーゴ……ガイ・ピアース
伯爵家の子息。エドモンの幼なじみで友人だったが、幸福を得たエドモンに嫉妬して密告する。ヴィルフォールと取引し、彼の父親を殺害。エドモンが逮捕された後、メルセデスと結婚するも浮気性のため関係は破綻。海賊行為や汚職、殺人などに手を染め、カジノでも大損している。

メルセデス……ダグマーラ・ドミンスク
エドモンの婚約者。エドモンが逮捕された後、ヴィルフォールに無実を訴えるが聞き入れられず、まもなくエドモンが処刑されたとの報せを受け取る。フェルナンと結婚するが愛はなく、エドモンとの間にできた息子アルベールを心の支えにしている。エドモンがモンテ・クリスト伯として現れた際、彼の後ろ髪を触るクセで正体を見抜く。

J・F・ヴィルフォール……ジェームズ・フレイン
新政権の行政長官(のち検事総長)。フェルナンの密告を受けてエドモンを逮捕する。ナポレオンの手紙の宛先が父・クラリオンだと知り、隠蔽のため手紙を焼いてエドモンをイフ城に投獄する。フェルナンと取引をし、父を殺害させる。

ファリア司祭……リチャード・ハリス
エドモンが投獄されたイフ城で出会った老人。元ナポレオン軍の軍人で、大富豪・スパダの個人秘書をしていた。スパダの死後、莫大な財産のありかを知っているとして投獄される。脱獄を試み、エドモンに手伝わせる代わりに学問と剣を教える。トンネルが崩落して命を落とすが、スパダの隠し財産を記した地図をエドモンに託す。

ヤコボ……ルイス・ガスマン
エドモンが脱獄後に出会った海賊のひとり。盗んだ金を独り占めしようとして頭領に殺されかけていたところをエドモンに救われる。以後、エドモンに忠誠を誓い、復讐に協力する。

クラリオン・ヴィルフォール……フレディ・ジョーンズ
ヴィルフォールの父。元ナポレオン軍将校で、ナポレオン信奉者。エルバ島にいるナポレオンから、エルバ島海岸の英軍監視体制について記した手紙を受け取ろうとしてモレル海運商社を訪ねる。

ルイジ・ヴァンパ……J・B・ブランク
エドモンが脱獄後に出会った海賊の頭領。密輸と泥棒が専門。長い航海の間にエドモンと友情で結ばれ、のちに復讐の手助けをする。

モレル……パトリック・ゴッドフリー
モレル海運商社の社長で、ファラオン号の持ち主。エドモンを船長に昇格させたことで一等航海士のダングラールから恨みを買う。エドモンが逮捕された後、船長になったダングラールを共同経営者にするが、会社を乗っ取られる。

ナポレオン・ボナパルト……アレックス・ノートン
フランス皇帝。1814年に退位し、エルバ島に流される。エドモンにクラリオン宛の手紙を預ける。

ダングラール
ファラオン号の一等航海士。格下のエドモンが船長に昇格したことを妬み、フェルナンと共に密告する。エドモン逮捕後は船長となり、モレル海運商社を乗っ取る。その後もフェルナンと数々の悪事を働くが、エドモンが仕掛けた罠に嵌まり逮捕される。

アルベール・モンデーゴ……ヘンリー・カヴィル
メルセデスとフェルナンの息子。友人とローマのカーニバルに出掛けた際、海賊に襲われたところをモンテ・クリスト伯爵に助けられ、以後恩人と慕う。実はエドモンとメルセデスの息子。

created by Rinker
¥610 (2018/12/18 13:52:32時点 Amazon調べ-詳細)

ドラマの記事を読む?

ドラマ「モンテ・クリスト伯─華麗なる復讐─」 モンテ・クリスト伯第1話|おバカな主人公が復讐鬼に変身 ドラマ「モンテ・クリスト伯─華麗なる復讐─」 モンテ・クリスト伯最終回|待て、しかして希望せよ