dele(ディーリー)第3話|5本のバラの意味と交響曲第5番

dele(ディーリー)

「dele(ディーリー)」

どうも、夏蜜柑です。
テレ朝金曜深夜「dele(ディーリー)」第3話。

夏蜜柑

今回の話すごい沁みた。
切ない大人のラブロマンス。

ふぐ丸

以下、ネタバレを含みます。

第3話のあらすじ

  • 「dele. LIFE」の事務所に写真館を営む老人・浦田文雄(高橋源一郎)が現れる。対応した祐太郎(菅田将暉)に、浦田は「削除する前にデータをコピーして、バラの花と一緒にある人に届けてほしい」と言う。
  • 数日後、浦田は海に飛び込んで自殺を図る。祐太郎は浦田の様子に気づけなかった自分に腹を立て、圭司(山田孝之)は自分たちの仕事が自殺の後始末に使われたことに腹を立てる。
  • 浦田が指名した届け先は、同じ街で理容店を営む江角幸子(余貴美子)だった。浦田は公安のスパイで、28年間も幸子を監視していたことがわかる。浦田が残したデータは、28年に及ぶ幸子の監視記録だった。
  • 祐太郎と圭司は幸子にデータを届けようとするが、幸子は店を閉め、行方をくらましてしまう。幸子は若い頃、過激派グループのメンバー五藤卓と付き合っていた。五藤は1975年に爆破事件を起こし、現在も指名手配中の逃亡犯だった。
  • 幸子は今でも五藤と連絡を取り合っていたが、浦田の死をきっかけに関係を終わらせることを決意。幸子に呼び出された五藤は、警察に確保される。
  • 祐太郎は、圭司に渡された5本のバラを、データと共に幸子に届ける。幸子は浦田が自分を監視していたことを知っていた。その後、祐太郎は「5本のバラ」に意味があったことを知る。

第3話の感想

ノスタルジックで温かくて、とても切ないお話でした。

高橋源一郎さんと余貴美子さんがしみじみと味わい深くてよかった。

ちなみに高橋源一郎さんは、「さようなら、ギャングたち」でデビューした小説家。
わたしは「日本文学盛衰史」がお気に入りです。

止まった時間の中で生きていた2人

一度も浮いた話がなく、結婚もせず、家族もいない写真館の店主・浦田。
その浦田に28年間も密かに監視され続けた、理髪店の孤独な女店主・幸子。

ほとんどの人は、2人の境遇を少し聞いただけで「寂しい」という感想を持つでしょう。
幸子に会った祐太郎が、そう零したように。

でも、いい意味でも悪い意味でも疑り深い(表面的な常識にとらわれない)圭司は、すぐにそれを覆します。

浦田は寂しくなかったんじゃないか。
幸子を監視するうちに、幸子の存在が生きがいになっていたんじゃないか。

さびれた狭い街の中で、2人だけが止まった時間の中を生きていた。
それは端から見れば不幸で寂しい人生かもしれないけれど、浦田は幸せそうだった。

幸子にとってもそうだったかもしれない。
浦田に見守られていることが、幸子の毎日を支えていたのかもしれない。

2人の人生が不幸かどうかは、誰にもわからない。

5本のバラの意味

幸子に渡すバラは、2回用意されました。

1回目は、祐太郎が花屋で買ったバラの花束。たぶん10本くらい。
2回目は、圭司が用意したたった5本のバラの花束。

1回目の時、祐太郎は花屋で、バラの本数に意味があることを聞いてきます。
それに対して圭司は「興味ないな」とバッサリ切り捨てるのですが……。

結局、幸子に渡したのは、圭司が用意した「5本のバラ」でした。
その意味は……

“あなたに出会えたことを心から嬉しく思う”

5本のバラに、圭司は浦田の秘めた思いを託して、幸子に届けたのですね。
劇中ではあえてその意味を語らせないまま終わったのも、粋な演出でした。

マーラーの交響曲第5番

BGMに使用されたマーラーの交響曲第5番も、印象深い演出でした。
今回使用されたのは、第4楽章アダージェット。

実はこのアダージェット、作曲者のマーラーが当時恋人だったアルマのために作ったもので、「音楽によるラブレター」と言われています。

この曲を使ったことで最も有名な作品は、1971年の映画「ベニスに死す」です。

この映画によって、1970年代後半からマーラー・ブームが巻き起こり、交響曲第5番および第4楽章アダージェットはマーラーの代名詞的存在となりました。

動画配信は…
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キャスト

真柴祐太郎……菅田将暉
坂上圭司……山田孝之
坂上舞……麻生久美子
江角幸子……余貴美子
浦田文雄……高橋源一郎

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