NHK大河「いだてん」第12回|運命の分かれ道…消えたカナクリ

NHK大河ドラマ「いだてん」

「いだてん」の記事一覧を見る

どうも、夏蜜柑です。
2019年NHK大河ドラマ「いだてん」第12回。

あぁ……辛い。めっちゃ辛い。
涙なくしては見られない。

でも素晴らしい脚本だった。
たぶんこの回は忘れられない(って、毎回思ってる)

キャスト

播磨屋さんこと黒坂辛作役が三宅弘城さんに決まりました。
新たな播磨屋さんを楽しみにしています。

明治パート

金栗四三……中村勘九郎
嘉納治五郎……役所広司
春野スヤ……綾瀬はるか
三島弥彦……生田斗真
永井道明……杉本哲太
大森兵蔵……竹野内豊
大森安仁子……シャーロット・ケイト・フォックス
可児徳……古舘寬治
美川秀信……勝地涼
野口源三郎……永山絢斗
美濃部孝蔵……森山未來
橘家円喬……松尾スズキ
金栗実次……中村獅童
三島弥太郎……小澤征悦
三島和歌子……白石加代子
シマ……杉咲花
清さん……峯田和伸
小梅……橋本愛
本庄……山本美月
田島錦治……ベンガル

昭和パート

古今亭志ん生……ビートたけし
田畑政治……阿部サダヲ
岩田幸彰……松坂桃李
東龍太郎……松重豊
平沢和重……星野源
美津子……小泉今日子
おりん……池波志乃
今松……荒川良々
五りん……神木隆之介
知恵……川栄李奈

第12回「太陽がいっぱい」のあらすじ感想

スヤさんの「おめでタイ」

7月14日、マラソン競技当日です。

熊本では、スヤさんが鯛を持って金栗家を訪ねていました。
四三さんに食べて欲しいと言うのだけど、ストックホルムに届くまで2週間かかる。

「2週間かかりますけん、腐りますけん」と、実次お兄ちゃんに断られてしまいました。

「なら、みんなで食べましょう。縁起物だけん。おめでタイだけん!」

元気で朗らかで可愛いなぁスヤさん。突拍子もないけど。
そんな嫁をニコニコと見守る夫の重行さん。いい人だなぁ。

夢までの長い道のり

ものすごく体調が悪そうな大森監督と一緒に、ホテルを出る四三さん。
さっそく迷ってるよ……大丈夫?

っていうか、出場選手なのに。
大森監督のほかにサポートする人いないの? 治五郎先生どこいった?

ゲホゲホしている大森監督に、幼い日に見た病弱な父の姿を重ねる四三さん。

あのとき、治五郎先生に抱っこしてもらうために、長い道のりを2人で必死に歩いたんだよね。

でも、抱っこしてもらう夢が叶ったのは、あの日ではなく、もっとずっと先だった。

地元の人に道聞いて、フラフラ状態の大森監督をおんぶして、やっとこさスタジアムに到着しました。

実際には、迎えの車が来るはずだったのに来なかったので、競技場まで走っていったらしいです。ついてませんね……。

想像するしかない

スタジアムに着くと、ほかの選手たちは既に準備万端。
カーペンターことラザロ選手も、緊張の面持ちで待機しています。

四三さんがスタート地点で足袋を履いているうちに、号砲が鳴ってしまいました。
出遅れてしまった……あぁ~。

四三さんがスタジアムを出てしまうと、治五郎先生や三島天狗、大森監督には、もうここから先の状況はわからない。想像するしかない。

熊本では、いてもたってもいられないスヤさんが「逢いたかばってん」と歌い出し、東京高師の宿舎では永井舎監と可児さんが治五郎先生からの電報を待っています。学生たちは日の丸を振って歌を歌っています。

みんな同じ。今、現地で何が起こっているのかわからない。想像するしかない。

声援が苦しい

出遅れてしまった四三さんですが、ぐんぐん追い上げます。

「いける! こりゃいけるばい!」

「スッスッハッハッ」がのってきた四三さん。

幼い頃の友人たち、近所の人たち、実次兄ちゃん。
永井舎監、可児さん、野口氏、清さん。

みんな日の丸を振っている。
大勢の人の「ガンバレ!」が聞こえてくる。

あぁ……なんだか複雑だ。
これまではわたしもこの人たちの中にいて、遠い国で戦う選手に「ガンバレ!」と声援を送っていた。

でも今は四三さんと一緒に走っているから、複雑だ。
声援が……うれしいのと同時に、苦しくも感じてしまう。

この日のストックホルムは、最高気温40度という記録的な暑さ。

一瞬ふらつく四三さん。
「スッスッハッハッ」が消えて、「ハアハアハアハア」になっています。

レースの撮影について、演出を担当した一木正恵さんのコメントです。

「なるべく長い距離をワンカットでおさえること、ドラマ的なカット割りを排除して、ランナーを必死に追うような撮影を目指しました。また四三 さんにはセリフがないので、スッスッハッハを保てているか崩れているか、呼吸音で四三の状態を表現しました」(番組公式Twitterより)

ただ走ればよか

スタジアムには、1位、2位、3位の国の旗がポールに掲げられ、途中経過がわかるようになっていました。

でも、日の丸は揚がりません。
次第に不安を募らせる治五郎先生たち。

「ただ走ればよか」と自分に言い聞かせ、ひたすら走る四三さん。
東京では、初高座に向けて孝蔵が車をひきながら「富久」を稽古しています。

ふたりを交互に見せる構成になっていたのが、巧かったです。

落語の「富久」には火事の場面が出てくるのですが、車をひいて走る孝蔵の背後で東京の町が燃えているんです。ストックホルムの炎暑や、いずれ東京が炎に包まれることを暗示しているようで、ちょっと不気味でしたね。

続々と倒れる他国の選手たち。
四三さんも立ち止まってしまいました。

幼き日の四三少年がやってきて、「はよ行かんと遅れるばい」と言います。

夏蜜柑

怖い……怖いよ。

ラザロ選手に追いついた

四三少年に励まされ、立ち上がる四三さん。
「スッスッハッハッ」のリズムは取り戻したものの、もはや悲壮感しかない。

折り返し地点を通過すると下り坂になって、スピードが増します。
四三さんの前を走っているのは、ラザロ選手です。

沿道で待っていたダニエルが水を差し出しますが、ラザロも四三さんも受け取らずに通り過ぎてしまいました。

なんでだよぉ~水飲まなきゃダメなんだって~~。

「失敬!」とラザロ選手を追い越した四三さんは、さらにスピードを上げました。

運命の分かれ道

分かれ道の手前で、突然ふらつき地面に倒れる四三さん。
そこへ、再び四三少年が現れます。

「脚痛かと? 苦しかと?」
「うん……」

四三少年は、分かれ道を右に走って行きました。
少年の後を追うように、四三さんは右へ……。

ラザロは左の道を選び、四三さんに「ノー!ノー!ノー!」と叫んでいます。
正しい道は、右ではなく左だと……。

帰ってこないカナクリ

1着、2着は南アフリカの選手。
3着はアメリカの選手。

1着の選手の記録は、四三さんが予選会で出した記録よりも4分も遅かった。
でも、四三さんがスタジアムに帰ってこない。

棄権した選手の中にもいない。
病院に搬送された選手の中にもいない。

カナクリがどこにもいない……。

治五郎先生と大森監督と三島天狗と田島氏は、手分けしてあちこち探し回ります。
しかし見つからず。

夜になり、いったんホテルに帰る一同。
東京には「棄権」と電報を打つことに。

しかし……四三さんは、ホテルの自室で寝ていました。

大和魂をどこへ捨てた!?

「おい、何やってんだ! 寝てるとは何事だ!」とブチ切れる田島氏。
わけがわからない四三さんは「すいまっせん」と謝るしかない。

「すいませんじゃない! この意気地なしが! 日本人の粘りと闘志はどうした!? 大和魂をどこへ捨てた!?」

前回から急に登場した田島氏、正直「この人要らないなー」と思っていました。
でも、彼が存在することにはちゃんと意味があったんですね。

これはきっと、ただ当日のレースを見ただけの日本国民の声。
選手のことを何ひとつ知らず、レースの結果だけを見て語る部外者の声。

治五郎先生も、大森監督も、三島天狗も、一瞬ポカンとはしていたけれど、四三さんを責めることはしませんでした。

安仁子が田島氏に「黙りなさい!」って言ってくれたのも、嬉しかった。

すいまっせん……

「まさか……先に帰ってるとは。ハハハハ! 見つからんわけだぁ」

三島天狗の笑顔に救われる。
治五郎先生も、「休みなさい」と言ってくれました。

「違うんです」と、必死に状況を説明しようとする四三さん。

「調子のよくて。スピードもどんどん出て……。どんどん、どんどん、どんどん楽しくなって。いける、いける、思うたばってん……」

四三さんは日射病で倒れ、何も覚えていませんでした。
内田氏とダニエルが、ホテルに連れて帰ってきてくれたのでした。

「すいまっせん……すいまっせん……」と繰り返し謝る四三さん。

夏蜜柑

謝らなくていいんだよ。

中村勘九郎さんのコメントも泣けます。

「勝ち負けじゃない世界で生きてきたので、今回、 金栗四三さんの役をとおして“負ける悔しさ”を思い知りました。撮影後もマラソンのことを思い出すと悔しくて、熱を出してしまったほどです」(番組公式Twitterより)

わかってはいたんですけど、ものすごく辛かったですね……。
四三さん、ここからどうやって立ち直るんだろう。

次回のサブタイトル「復活」に期待したいと思います。

ドラマ「いだてん」は、U-NEXTで視聴可能です
※最新の配信状況と料金はU-NEXTサイトにてご確認ください

「いだてん」の記事一覧を見る

ほかの記事を読む?

NHK大河ドラマ「いだてん」 NHK大河「いだてん」第13回|消えた日本人、さらばストックホルム NHK大河ドラマ「いだてん」 NHK大河「いだてん」第11回|三島天狗の挑戦と“百年の孤独”