NHK大河「いだてん」第13回|消えた日本人、さらばストックホルム

NHK大河ドラマ「いだてん」

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どうも、夏蜜柑です。
2019年NHK大河ドラマ「いだてん」第13回。

今回は、前回のマラソンレースを振り返る“現場検証”が行われました。

四三さんの失われた記憶を辿るという、ミステリアスな構成。
運命の分かれ道で、いったい何が起きたのか。

記憶を失ったことで、四三さんは2度「敗退」を味わうことになりました。

夏蜜柑
辛い。
ふぐ丸
構成が巧すぎる。

キャスト

明治パート

金栗四三……中村勘九郎
嘉納治五郎……役所広司
春野スヤ……綾瀬はるか
三島弥彦……生田斗真
永井道明……杉本哲太
大森兵蔵……竹野内豊
大森安仁子……シャーロット・ケイト・フォックス
可児徳……古舘寬治
美川秀信……勝地涼
野口源三郎……永山絢斗
美濃部孝蔵……森山未來
橘家円喬……松尾スズキ
金栗実次……中村獅童
三島弥太郎……小澤征悦
三島和歌子……白石加代子
シマ……杉咲花
清さん……峯田和伸
小梅……橋本愛
本庄……山本美月
田島錦治……ベンガル

昭和パート

古今亭志ん生……ビートたけし
田畑政治……阿部サダヲ
岩田幸彰……松坂桃李
東龍太郎……松重豊
平沢和重……星野源
美津子……小泉今日子
おりん……池波志乃
今松……荒川良々
五りん……神木隆之介
知恵……川栄李奈

第13回「復活」のあらすじ感想

失われた記憶を辿る

東京高師に第一報が届いたのは、午前3時50分でした。

「カナクリ キケン ハイタイス」

四三さんは、ダニエルと一緒にマラソンコースを歩き、記憶を取り戻そうとしました。
レース中のことを、全く何も覚えていないのです。

それどころか、レース中に雨が降った、などと言い出します。
完全に記憶が混乱していますね……怖いです。

例の分かれ道で、ようやく思い出すことができました。
コースを間違えた四三さんは、ペトレ家の庭に迷い込み、倒れてしまったのです。

ペトレ家の庭に迷い込んだ四三さん

ペトレ家では、ちょうどお茶会の真っ最中でした。
ペトレ家の皆さんが介抱してくれたおかげで、四三さんは命を取り留めました。

ホテルへ戻る汽車の中で、胸の日の丸をコートで隠し、むせび泣く四三さん。悔しさ、情けなさ、恥ずかしさ、心苦しさ……四三さんの胸中を想像するといたたまれません。

ちなみにペトレ家のシーンは、本物のペトレ家のご子孫の皆さんが演じられたそうです。すごいね。

ストックホルムでは四三さんのことを「消えた日本人(ミッシング・ジャパニーズ)と呼んでいるそうで。「金栗四三」の名前は、日本よりもストックホルムでのほうが有名だったんですね。

ラザロの死

翌朝、四三さんは三島天狗からラザロが亡くなったことを聞きます。
日射病による髄膜炎でした。

あの分かれ道でラザロと同じように左の道を選んでいたら、四三さんも死んでいたかもしれません。

「日射病」は最近ではあまり聞かなくなりましたが、わたしが子供の頃は、夏になると「日射病に気をつけなさい」と大人たちからよく言われていました。

そのくせ、運動時に「水は飲むな」と言っていたんだから、おかしな話ですよね(日射病は炎天下での脱水状態が病因)

治五郎先生は、4年後のオリンピックではマラソンは廃止になるだろうと言います。大森監督は「オリンピックは若者の大会です」と未来に希望を託しました。

「未来の……10年後、50年後の若者のために今がある。日本人の肉体が劣っているなら、10年後50年後に追いつけばよいと、私は思います」

そのころ日本では、四三さんがオリンピックで敗退したことが新聞で報じられていました。

孝蔵の初高座と美川氏

ついに初高座の日を迎えた孝蔵。

車夫の清さんは、播磨屋さんに頼んで仕立ててもらった着物をプレゼント。
ところが、孝蔵は着物を質に入れてお酒にかえてしまいました。おいっ。

孝蔵の初高座を見ようと、清さんと小梅が寄席に来ています。
小梅の横には、美川氏がやけに余裕たっぷりの様子で煙管なんぞ手にしています。

夏蜜柑
美川氏、お久しぶり。
ふぐ丸
いつのまにか「小説家の卵」になってるぞ。

「冒険小説をね。書きたいと思ってるね。小梅をモデルにね」
「以前は恋愛小説を書きたいと思っていたが、今は、2人で世界一周なんてのもオツだなって、思ってるね」

しばらく見ないうちに、すっかり小梅とデキちゃっているではないの。
でもやっぱり作家を目指すのね。ぜひその線でお願いします。売れそうにないけど。

で、孝蔵はというと、お酒を飲んですっかりへべれけ状態。
ボロボロの着物で高座に上がり、なんとか「富久」をやるのですが、途中まで。

でもこの「富久」がね……すごいんだよね。
若き日の志ん生の才能を見事に再現する森山未來さんもすごい。

大失態を犯した孝蔵でしたが、師匠の円喬は孝蔵をクビにはしませんでした。

4年後のオリンピックで会おう

四三さんは、再びマラソンコースを走ります。
そして、ラザロが亡くなった場所にやってきます。

ラザロの死を悼んで涙を流す各国の選手たち。
四三さんも手をあわせました。

同時進行で、IOC総会の様子も映し出されます。
ラザロの死で、4年後のマラソンをどうするか話し合うお偉いさんたち。

「彼の死を無駄にしないでほしい」というポルトガル代表の言葉で、4年後のオリンピック開催とマラソンの続行が決定しました。

治五郎先生はクーベルタンに「いずれ極東にもオリンピックを」と言うのですが、「いくらなんでも遠すぎる」と笑われてしまいます。

「4年後に会おう」と声を掛け合い、別れる選手たち。
四三さんの胸の中にも、ある決意が固まっていました。

人笑はば笑へ、ストックホルムにて重任を全うすることあたはざりし口惜しさ
死してなお足らざれども、死は易く、生は難く、
その恥をすすぐために粉骨砕身してマラソンの技を磨き、もって皇国の威をあげん

四三さんたちは、閉会式を待たずにストックホルムを去ることになりました。

さらばストックホルム

病状が思わしくなく、四三さんたちに別れを告げることもできなかった大森監督。
彼は数か月後、安仁子の故郷アメリカに渡り、翌年の1月に亡くなりました。享年37歳。

夏蜜柑
安仁子が描いた肖像画、素敵でした。
ふぐ丸
ありがとう、大森監督。

ペトレ家を訪ね、お礼を言って帰る四三さん。
三島天狗に借りていたカメラを返そうとしたら、「やるよ、君に」と。

「実は、新しいの買っちゃったんだよね、ハハハ!」って、三島天狗やっぱり痛快男子だなぁ。四三さんに三島天狗がいてよかった。三島天狗に四三さんがいてよかった。

ストックホルムに別れを告げた四三さんの心は、早くも4年後へ。
1916年のベルリンオリンピックへ向かって走り出していました。

第1章の感想

今回をもって、第1章「ストックホルム大会」篇が完結しました。
次回(4月14日)からは第2章が始まります。

ストックホルム青春篇、本当に素晴らしかったです。
あまりにも完成度が高かったので、やや放心状態です。

ドラマ自体はまだまだこれからなので、こんなところで気を抜いている場合じゃないんですけどね。

見始めた当初は「いつ途中離脱してもおかしくない」という心許ない状態でしたが、今やすっかりこの作品世界のとりこになってしまいました。

あらためて、このドラマのどこに魅力を感じたか、個人的にポイントが高かったものをまとめてみました。

  • 明るさの中にどうしようもない暗さがある
  • スポーツが題材なのに文学的な匂いがする
  • オリンピックの「影」に容赦なく切り込む
  • 主人公・金栗四三をはじめ、登場人物が全員魅力的で愛おしい
  • 型にはまらない斬新なストーリー展開と人間の描き方
  • 伏線の敷き方と回収の仕方が見事
  • 映像が芸術的に美しい(VFXのレベルが高い)
  • 美川氏の行く末が気になる

第2章からはさらに登場人物が増え、女性選手の活躍も見られそうです。
これから暗い時代に入っていきますが、今まで以上に四三さんたちを応援したいと思います。

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