WOWOW「神の手」最終話|死に方に求められる多様性の難しさ

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どうも、夏蜜柑です。
WOWOWの連続ドラマ「神の手」最終話(第5話)。

深遠なテーマを扱ったドラマでした。

生き方が人によって異なるように、これからは、死に方にも多様性が求められるようになるのかもしれません。すごく難しいことですけど。

それを医療に関わる人たちだけでなく、患者側も一緒に考えていこうという問題提起だったのかな。

最終話のあらすじ

  • ジャモ会長・新見が殺害され、うろたえる山名と柴木。2人は佐渡原が〝センセイ〟を守るために新見を殺したのではないかと推測する。山名は〈ジャモ〉の新しい会長に就任し、柴木は〈ジャモ〉を去る。
  • 病院を辞めた白川は、章太郎の母・康代と伯母の晶子に呼び出され、章太郎が亡くなる3か月前に撮ったスマホの動画を見る。章太郎は安楽死を希望していることを告げ、康代と晶子にはそのことで争ってほしくない、白川には感謝しかないと動画の中で語っていた。
  • 白川は医師の大塚(井上肇)から終末期医療に向かう患者・畠中への対応についての相談を受ける。畠中は在宅療養を希望していたが、自宅は山梨の山奥で近くに診療所がない場所だった。畠中は「自分の死に場所ぐらい自分で決めさせて欲しい」と白川に訴え、迷う白川に「正しい選択なんてありませんよ」と告げる。
  • 白川は畠中と共に山梨へ行くことを決意し、雪恵に「安楽死に医者が下せる答えはない。ひとりひとりの患者に答えを見つけてもらうだけだ」と自らの思いを語る。
  • 山名に連れられて佐渡原のもとを訪れた白川は、全身にがんが転移した佐渡原から安楽死薬「ラミエル」を渡される。佐渡原の目的は、「ラミエル」を国に認可させて幸福な死を迎えることだった。
  • 佐渡原は白川に「ラミエル」を使って安楽死の処置を施してほしいと頼む。白川が拒否すると佐渡原の容態は急変。心停止するが、白川の心肺蘇生で命を取り留める。佐渡原が〝センセイ〟と慕っていたのは仁武レジェンド製薬の村尾で、新見を殺したのも村尾だった。
  • 後日、政権与党に対する贈賄罪で〈ジャモ〉は家宅捜索を受け、山名は逮捕される。安楽死法案は見直されることに。山梨で雪恵と共に在宅医療に従事していた白川は、畠中の最期を看取る。

最終話の感想

うーーん。
難しい話だったなぁ~。

遠くない未来に必ず訪れる自分の死について、考えてしまいました。

わたしは死ぬことが怖いです。
こういうドラマを見ると、章太郎のように苦しい思いをする前に死にたい!と思ってしまいます。

幸福に死ねるという安楽死薬「ラミエル」が本当に存在したらいいのに――とも。

白川先生をはじめ医師たちが「ラミエル」に嫌悪感を示す理由が、わかるようでわからなかった。安楽死法案は受け入れるのに、「ラミエル」はダメというのがよくわからない。

手っ取り早く「安楽死」を選んでしまう(ようになる)ことが問題なのか。
人は死と向き合い、死の恐怖を味わって死ななければいけない、ということなのか。

「ラミエル」を使った場合と、使わなかった場合の「安楽死」の具体的な違いが、よくわからなかった。

政界、医学界、マスコミ、市民団体と、それぞれ立場が違う人々の「安楽死」に対する考え方、その思想の根源にあるものがいまひとつ伝わってこない部分もありました。

康代は子育てを放棄した息子の安楽死に、どうしてあんなに憤ったんだろう。
康代の延命治療へのこだわり、白川に向ける憎悪が、異様に見えたんですよね。

わたしは勝手に、彼女が過去に身近な人間を安楽死させたことがあって、後悔しているのだと推測していました。

結局そういう秘密はなかったので、単純に息子の章太郎を愛していて、死んで欲しくなかったという母親のエゴだったのかもしれません。

新見は最終的に〈ジャモ〉で何をしたかったんだろう?
柴木はなぜそこまで新見に心酔していたんだろう?

製薬会社の村尾(=センセイ)はいったいどういう人物なんだろう?
雪恵はどんな信念を持って医療に従事していたんだろう?

そういった、登場人物のバックグラウンドが(おそらく原作には書かれているのでしょうけども)省略されているために、彼らがとる行動を唐突に感じることがありました。

最終回で明かされた最大の謎、「センセイ」の正体=仁武レジェンド製薬の村尾というサプライズがもったいなかったなぁ。

河井青葉さんの雰囲気が役にハマっていてよかっただけに、村尾という女性がよくわからないまま終わって残念でした。

白川も含め、登場人物の描写については、もう少し踏み込んで欲しかった。

後半の田山涼成さんと近藤正臣さんの演技には引き込まれました。
おふたりの死は対照的なように見えたけど、本当のところはわからない。

田山涼成さん演じる畠中さんが言っていたように、わたしたちは死に対して「正解」を求めてはいけないんだろう。

 

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