「獣になれない私たち」第9話|九十九社長の弱さ

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どうも、夏蜜柑です。
日テレ水曜10時「獣になれない私たち」第9話。

ありゃりゃ。

いい感じになってきたなぁ~と思ったら、また振り出しに戻ってしまいました。
でも、同じ景色のように見えて、同じ場所ではないんですよね。

「堂々巡り」からは、既に抜け出しているように思います。

今回、ひとつだけわかったことがあります。
九十九社長の弱さに、晶がまったく気づいていないことです。

以下、ネタバレを含みます。

第9話のあらすじ

  • 晶(新垣結衣)の業務改善によって社内の雰囲気は劇的に変化。入社した朱里(黒木華)はSEチームになじみ、松任谷(伊藤沙莉)と上野(犬飼貴丈)は初めて契約を取ってくる。
  • だがその様子を見ていた九十九(山内圭哉)は晶を営業部長に、新人の朱里を社長秘書に任命し、今まで晶がやっていた業務を全て朱里に任せてしまう。晶に仕事を取ってこさせて業績を上げようとしているのではないか、と佐久間(近藤公園)は推測する。
  • 呉羽(菊地凛子)と恒星(松田龍平)のハグ写真が週刊誌に掲載され、5tapの前に記者が張り込むようになる。その後も呉羽の過去の恋愛関係が取り沙汰され、ネットは炎上。5tapは休業を余儀なくされる。
  • 夫の葬儀などが落ち着いた千春(田中美佐子)は、京谷(田中圭)のマンションを訪ね、朱里と鉢合わせる。混乱する千春に、これまでの経緯を説明する晶と朱里。いつしか3人は5tapで盛り上がり、その様子を見た京谷は困惑する。
  • 九十九は新人の朱里に対して容赦なく仕事を言いつけ、抗議する晶の言葉も聞こうとしない。朱里はようやく得た仕事を手放すまいと必死に仕事をこなそうとするが、クライアントに送るメールの添付資料を間違え、機密情報が漏れてしまう。
  • 朱里は何も言わずにいなくなり、晶は「助けることができなかった」と落ち込む。恒星もまた、内部告発をしたせいで依願退職に追い込まれた大熊を助けられず、「何もできない」と漏らす。
  • 晶は九十九が大声で朱里を中傷するのを聞いて、たまらず反論する。だが「だったら辞めればいい。おまえがいなくても会社はどうにでもなる」と九十九に言われ、晶はショックを受ける。
  • 恒星は粉飾決算への加担をやめたいと訴えるが、許されなかった。傷ついた晶と恒星は慰め合うように一夜を共にする。

キャスト

深海晶……新垣結衣
根元恒星……松田龍平
花井京谷……田中圭
長門朱里……黒木華
橘呉羽……菊地凛子
上野発……犬飼貴丈
松任谷夢子……伊藤沙莉
佐久間久作……近藤公園
九十九剣児……山内圭哉
岡持三郎……一ノ瀬ワタル
タクラマカン斎藤……松尾貴史
花井千春……田中美佐子
橘カイジ……飯尾和樹

第9話の感想

今回の大きな動きは、以下の通り。

  1. 九十九が晶を営業部長に、朱里を社長秘書に任命する ⇒ 朱里がミスをして姿を消す
  2. 千春が朱里と京谷の関係に気づく ⇒ 晶と朱里と千春が意気投合
  3. 呉羽と恒星のハグ写真が週刊誌に掲載される ⇒ 5tapが休業
  4. 晶が九十九にブチ切れる ⇒ 九十九に逆ギレされる
  5. 恒星が粉飾決算への加担をやめようとする ⇒ 抜け出せない
  6. 晶と恒星が一夜を共にする

九十九社長の弱さ

いつになく穏やかな空気に包まれ、順調そうに見えたツクモ・クリエイト・ジャパン。
佐久間さんは退職を思い留まったようだし、後輩たちを見守る晶も嬉しそう。

なのに、ただひとり、九十九社長の顔だけが怯えていました。

明らかに雰囲気がよくなった社内を見て、不安そうな九十九社長。
その直後、社長は突然晶を営業部長に任命し、朱里を社長秘書にすると言い出しました。

思ったんですけど、九十九社長は、意外と「気にしい」なんじゃないですかね?

前回、佐久間さんに「経営者に向いてない」って言われたこととか。
社員たちが自分よりも晶を頼っていることとか。

晶の業務改善のおかげで社内の空気が変わったことを、認めたくなかったんじゃないでしょうか?

このままでは、自分のやり方が間違っていたことになってしまう。
悪いのは自分ではなく仕事ができない社員だと証明しなければ、誰も自分についてこなくなる。

ヘタをすれば、晶に取って代わられてしまう……と。

社長だって「認められたい」のかもしれません。
内心は自信がなくて不安なのかもしれません。

本当は、小心者なのかもしれません。

人の意見に耳を貸さないのも、いつも大声を出して怒鳴り散らすのも、録音機能付き監視カメラを設置したのも、自信のなさの表れのような気がします。

だけど、社長としてのプライドもあるから、弱音なんて吐けないし、ましてや社員に相談なんてできない。

追い詰められているのは、意外と九十九社長のほうなのかもしれません。

夏蜜柑

だから自信持って、晶。

かつての自分を助けるように

今回の朱里の姿は、第1話の晶を見ているようでした。
まるでデジャヴのように、同じ光景が繰り返されました。

だけど、晶の立っている場所は同じではありません。

晶はもう朱里の位置にいません。
別の場所から、朱里を見る立場に変わっています。

そして、自分と同じ辛さを味わっている朱里を、なんとか助けたいと思う。
朱里を助けることは、あの時誰も助けてくれなかった自分を助けることになるからです。

たいていの人は、立場が変われば態度も変わり、かつて自分が苦しんだことなど忘れてしまいます。

そして自分と同じように苦しんでいる人を見ても、「私だって辛い目に遭ってきたんだから」と、当然のように同じ苦しみを強要したり、見て見ぬフリをしたりする。

晶は、そのループを自らの手で断ち切ろうとしました。
結果的にうまくいかなかったけど、晶がやろうとしたことの意味は大きいと思います。

そしてああまで言われても晶が退職届を出さなかったのは、やはり朱里(=過去の自分)を助けようとしているからのように思えます。

断ち切れないループ

内部告発で会社を去らざるを得なくなった大熊さんに、「忘れましょう」としか言えない恒星。

その後、紙を破り捨てるシーンが3回続きます。

1回目は、大熊さんが不正の証拠のメモを。
2回目は、恒星が朱里の書き残した「ごめんなさい」のメモを。

そして3回目は、恒星が粉飾決算の書類を破り捨てました。
恒星もまた、ループを断ち切ろうとしたけれど、うまくいかなかった。

深刻さの度合いで言えば、晶よりも恒星のほうが何倍も深刻な状況でしょう。
晶は会社を辞めてもすぐに再就職できそうですが、恒星はもう二度と会計士の仕事に就けなくなってしまうからです。

会計士の職をなげうっても守りたいものが、今の恒星にあるのかどうか……。

傷ついた晶と恒星は慰め合うように一夜を共にしたけど、状況は何も変わりません。
次回、いったいどんな結末に辿り着くのか、まったく予想がつきません。

ここまで来たら、どんな終わり方でも受け入れる覚悟はありますけどね^^;

 

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