マリオ~AIのゆくえ~|SFだけどハードボイルド

NHKドラマ「マリオ AIのゆくえ」ネタバレ感想

どうも、夏蜜柑です。
西島秀俊さん主演のNHK(BSプレミアム)ドラマ「マリオ AIのゆくえ」

夏蜜柑

めっちゃ面白かったー!最後は泣いた。

ふぐ丸

西島さんのアクションが見られるとは思わんかった。

以下、ネタバレを含みます。

番組情報

あらすじ

  • 2023年東京。警察内で採用されていた人工知能「Mario」の開発者・時枝悟(田中哲司)は、Marioをより人間に近づけようとするが、プロジェクトの責任者である橋本和夫(渡辺いっけい)に反対される。
  • 時枝のもとに、警察官が職務遂行中の事故で意識不明の重体に陥ったという連絡が入る。時枝は、医師の糸魚川(菅原大吉)を金で買収し、秘密裏にMarioを警察官の脳に埋め込む手術を遂行。
  • 人間の肉体を得たマリオ(西島秀俊)。時枝は、マリオをより人間に近づけさせるため「煩悩」を教え込もうとする。だがマリオの存在が警察に知られ、時枝はマリオに「自由に生きろ」と命じて逃がす。
  • マリオは時枝に指示された住所を訪ねる。そこで出会ったのは、高校でいじめられ自殺しようとしていた神崎至(福崎那由他)だった。至は時枝の息子で、別れた妻・神崎恵(西田尚美)と暮らしていた。
  • 至はマリオがAIだと知って興味を抱き、マリオは至に人間のことを教わろうとする。警察の追っ手から逃げ回るうちに、2人は心を通わせるようになる。至と共に過ごす中で、次第に人間らしくなっていくマリオ。
  • 警察に拘束された時枝は、マリオが人間に近づくことを喜ぶ一方で、警察に協力しマリオを追い詰めていく。マリオの中に「生」への執着が生まれ始めたことを知った時枝の助手・喜美(倉科カナ)は、密かにマリオを逃そうと企む。
  • 至はマリオを助けようとするが、AIを敵視する馬場(北村有起哉)との壮絶な戦いの末、マリオは至の目の前で殺されてしまう。後日、至のスマホが起動し、マリオが話しかけてくる。肉体を失ったマリオは、コンピューターの中に戻っていた。
  • ここは静かで快適だが、物足りないというマリオ。「また君と街をうろつきたい」「隣に誰かがいないと、生きてる実感がしない」というマリオの声を聞いた至は、人工知能に関する本を何冊も購入し、勉強し始める。

キャスト

マリオ……西島秀俊
時枝悟……田中哲司
持田喜美……倉科カナ
神崎至……福崎那由他
神崎恵……西田尚美
馬場哲也……北村有起哉
橋本和夫……渡辺いっけい
糸魚川医師……菅原大吉
ホームレス……生瀬勝久

感想

面白かったなぁ。想像以上によかった。
AIの話だけど、ハードボイルドなヒューマンドラマという感じ。

マリオと至の友情も押しつけがましくなくて、ちょうどよかったです。
ラストがまた……グッときます。

言葉では説明しづらい雰囲気の作品なので、上述のあらすじ読んでもこの作品の良さは全く伝わらないと思う。もし再放送されたら、見てない人はぜひ見て欲しいです。

脚本は、「散歩する侵略者」の前川知大さん。

前川さんの作品を見るのは「散歩する侵略者」とスピンオフドラマの「予兆」に続いて3作品めだけど、いずれも好きなので、わたし前川さんの書く作品が好きなのかもしれない。

「人間とは何か?」というテーマは「散歩する侵略者」にも共通していて、人間の肉体を手に入れた〈人ではないもの〉が、人とふれあううちに「人間らしさ」を学んでいくという設定も同じです。

夏蜜柑

「散歩する侵略者」の場合はムリヤリ奪うんだけどね。

わたしたちにとっては普通で日常のことが、彼らにとっては不思議でしかたない。
当たり前すぎてあえて言葉にしないような事柄を、純粋に問われると、答えに詰まってしまう。

逆に言うと、彼らはその答えを得ないと生きられないわけで。
いちいち考えなくても生きている人間って、すごいなと。

ふぐ丸

人間は謎だらけ。

夏蜜柑

ほんと、どういう仕組みになってんだろうねぇ。

マリオと出会った至が、いじめっ子たちに怒りを爆発させるシーンがよかった。
がむしゃらにカッコ悪くて、カッコいい。生きるってこういうことなのだ。

最初は死ぬことに何のためらいもなく、時枝に命じられるがままに生かされていたマリオも、至と共に日々を過ごす中で、次第に自分の意志で生きたいと思うようになる。そしてがむしゃらに抵抗する。

最後に殺されてコンピューターの中に戻ったマリオが言ってましたね。

ここは静かで快適だけど、物足りないと。
隣に誰かがいないと、生きてる実感がしないと。

命であふれる世界を知ってしまったマリオには、コンピューターの中は退屈すぎるのでしょう。
でも、そのうち至がなんとかしてくれそうだから、もう少しだけ待ってて。

AIにとっては、人間に近づくことは幸福なんでしょうか。

時枝のような男に、自分のエゴを満足させるためだけに生み出されて無慈悲に殺されるくらいなら、最初から何も知らないコンピューターのままでいたほうが幸福だったかもしれない。

でも、それを言ったら、人間だって何のために生まれてくるのか誰も答えられないんだから、無意味に死ぬという点では同じなんだよなぁ……。

そんなことを考え出すとドツボにはまっちゃうけど、何も考えなくても楽しめるドラマです。
見てない人は、ぜひ再放送を(しつこい)

 

「マリオ~AIのゆくえ~」は、U-NEXTで視聴可能です


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