「令和元年版 怪談牡丹燈籠」最終回|悪人たちの末路と本当に怖いもの

令和元年版 怪談牡丹燈籠

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どうも、夏蜜柑です。
「令和元年版 怪談牡丹燈籠 Beauty&Fear」最終回(第4回)。

何から何まで全部よかった。

最後は感動がこみ上げてきました。
全4回、どこをとってもわたしの琴線に触れまくる作品でした。

もともとの話がよくできていることはもちろんなのですが、よくぞここまで作り込んでくれました。大満足です。

最終回「復讐」のあらすじ

  • 孝助(若葉竜也)は飯島家を存続させるため、逐電したお国(尾野真千子)と源次郎(柄本佑)を追って仇討ちの旅に出る。2人はお国の実家がある越後村上へ向かったものと思われたが、実家の乾物屋は10年前に店じまいしていた。
  • 一年が過ぎ、孝助は2人を見つけられぬまま江戸に戻ってくる。その頃、幽霊と取引をして百両を手に入れた伴蔵(段田安則)とお峰(犬山イヌコ)夫婦は、武蔵国栗橋宿で金物問屋を始め、宿場一の大店にのし上がっていた。
  • 伴蔵は〝お篠〟と名を変えて酌婦をしていたお国に入れ込み、邪魔になったお峰を追い剥ぎに襲われたと見せかけて殺してしまう。伴蔵の手当をした医者の山本志丈(谷原章介)は、伴蔵を脅して大金を手に入れる。
  • 志丈はお国とも再会し、口止め料の代わりに体を差し出すよう脅す。お国から話を聞いた源次郎は孝助と決着をつけることを決め、江戸に果たし状を送る。手紙を受け取った孝助は、単身果たし合いの場に乗り込む。
  • 志丈は伴蔵からさらに金を強請ろうとし、伴蔵夫婦が盗んだ海音如来の仏像に目を付ける。伴蔵は志丈に言われるがまま埋めた仏像を掘り起こすが、舟の上で志丈を殺して川に突き落とす。直後、伴蔵は水中から浮かび上がってきたお峰の幽霊に川に引きずり込まれる。
  • 孝助はお国と源次郎、そしてお国が雇った浪人たちを相手に、ひとり立ち向かう。孝助は窮地に陥るが、「進退窮まれば退くべからず」という平左衛門の言葉を思い出し、源次郎の懐に飛び込む。小刀で源次郎を斬り、お国を刺す。
  • 「なぜ殿を裏切った?」と問う孝助に、お国は「おまえのような人間にはわかるまい。死んでもわからないさ。好きなだけ生きるがいい」と言い残して息絶える。孝助は2人の首を持って古河城へ向かう。
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令和元年版 怪談牡丹燈籠令和元年版 怪談牡丹燈籠|原作ネタバレ・全話あらすじ感想・登場人物(キャスト)

最終回の感想

チャンバラの醍醐味

最後まで素晴らしかったなぁ。

お国と源次郎を探して1年間さまよって、ぼろぼろになった孝助がリアルでした。
仇討ちって、そんな簡単な話じゃないんだろうね。一生かかっても見つけられなかったり。

この先ずっと逃げ続けるくらいなら、いっそおびき出して返り討ちにしようという源次郎のような人も、大勢いたかもしれない。

対決の場で窮地に追い込まれた孝助を救ったのは、亡き殿の遺言でした。

「これは剣の師としての遺言だ。進退窮まれば退くべからず。退くに利あらず、臆して引かば討たれ、火中に飛び込むとも進めば本望を遂ぐ」

孝助が意を決して「火中に飛び込む」場面は「スローな武士にしてくれ」を彷彿とさせる映像で、見応えがありましたね。チャンバラの醍醐味を味わうことができました。

悪人たちの末路

お国の最期は哀れだったけど、源次郎と出会えて幸せだったんじゃないかしら。
少なくともこの1年は孤独ではなかったと思う。

伴蔵は幽霊から巻き上げた百両で、大店の旦那に変身。
羽振りがよくなって、たまたま出会った酌婦に小判を渡して色目を使ってました。

その酌婦がお国っていうのも因縁ですかね。

嫉妬したお峰にお国との仲を裂こうとされて、お峰を殺してしまう伴蔵。
そこへ現れたのが、医者の山本志丈(さすがにこのあたりはできすぎ)。

伴蔵の弱みを握って、金を脅し取る志丈先生。
計算高い一面はあったけど、実は小悪党だったんですね。

結局、志丈先生も欲を出しすぎて伴蔵に殺されてしまい、伴蔵はお峰の幽霊に川に引きずり込まれてしまう。

本当に怖いのは誰?

変かもしれないけど、わたしはお国もお露も伴蔵もお峰もそんなに怖くなかった。
いちばん怖いと思ったのは、黒川孝蔵を殺した時の平左衛門でした。

お国が源次郎と2人で飯島家を乗っ取ろうとする気持ちも、お露が幽霊になって新三郎に会いにくる気持ちも、伴蔵が居丈高に振る舞うお峰を消そうとする気持ちも、まったく理解できないことはない。

人を殺す気持ちはわかりませんが、そこに至る思いはわかる気がする。

でも平左衛門の「斬ってみたい」だけは、理解できないんですよねぇ~。
自分の中のどこを探しても見当たらない心理なので、「怖い」と感じてしまうのでしょうね。

みなさんは誰をいちばん「怖い」と感じましたか?

欲を言えば、あと1、2話分くらいの余裕が欲しかった。
後半の伴蔵とお峰のくだりが物足りなくて、もっと時間があれば……と残念。

またこのチームで古典的な話をドラマ化してくれないかなぁ。
ひっそりと期待しながら、気長にお待ちしております。