みをつくし料理帖第3回|江戸っ子の「見栄」と「張り」の違い

どうも、夏蜜柑です。
NHK土曜時代ドラマ「みをつくし料理帖」第3回。

江戸っ子の「見栄っ張り」には太刀打ちできない……と途方にくれる澪。
しかし、そこには大きな考え方の違いがありました。

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。

第3回「三ツ葉尽くし」あらすじ

澪(黒木華)の作った「とろとろ茶碗蒸し」のおかげで、つる家は大盛況。ひと月後、「とろとろ茶碗蒸し」は江戸の料理番付に初登場、しかも「関脇」として載り、種市(小日向文世)は喜びます。

番付に載ったことで評判となり、芳(安田成美)とおりょう(麻生祐未)に手伝ってもらっても手が足りないほど忙しくなったつる家は、ふき(蒔田彩珠)という少女を雇うことに。澪は、料理に興味を示すふきを調理場に呼んで、「少しずつ教えてあげる」と言います。

ふきは、澪と同様に二親を亡くしていました。おりょうと暮らす太一(林田悠作)も幼い頃に火事で二親を亡くし、それがもとで口がきけなくなり、おりょうと伊佐三(小林正寛)に引き取られたのだと、芳は澪に話します。「どの子もみんな幸せになってほしい」と願う芳。

ある日、ついに「とろとろ茶碗蒸し」を出す店が現れます。しかもその店は、料理番付で大関をとった一流店「登龍楼」でした。

「登龍楼」は町人向けに離れを造り、そこで鮑入りの茶碗蒸しを四十文で出していると言います。つる家よりも倍高い値に、芳は「つる家のほうが利用しやすいのでは」と言いますが、それは上方の考え方でした。

清右衛門(木村祐一)は、「江戸っ子は見栄っ張りが身上。人目があると高い方を選ぶんだ」と言い、おりょうも「食うや食わずの者は別として、ほどほどの貧乏人には、それなりの見栄があるんだよ」と呟きます。

客足が落ち、途方にくれる種市と澪の前に、小松原(森山未來)がやってきます。小松原は澪の作った「とろとろ茶碗蒸し」を平らげ、「どうしようもなく美味いじゃないか」と感想を述べます。小松原に褒められ、喜びを隠せない澪。

澪は、小松原に「始末(倹約)が身上の大坂やったら、うちに来てもらえる思います。江戸の見栄っ張りには、太刀打ちできません」と愚痴をこぼします。

小松原は「それは違う」と言い、客の多くが「登龍楼」に流れた理由は、「見栄」ではなく「張り」だと澪に教えます。「料理番付の最高位を取った店の料理を食べる。それは庶民にとっちゃ、生きる張り合いなのさ」

「おれは、お前のほうが好きだ」と小松原に言われ、慌てる澪。小松原は「登龍楼」の茶碗蒸しに比べ、澪の茶碗蒸しのほうがやさしく飽きのこない味だと言います。「飽きのこない料理は、長く愛される。味のわかる客は、きっと帰ってくる」

芳とおりょうは、澪に内緒で「登龍楼」の離れに茶碗蒸しを食べに行きます。茶碗蒸しを口にした芳は調理場へ行き、「つる家の猿真似やないか。登龍楼の板前の器量も知れたもんやない」と毒突き、登龍楼の料理長に突き飛ばされて怪我を負ってしまいます。

なぜそんなことを、と不思議がる澪に、永田源斉(永山絢斗)は芳が澪を本当の娘のように思い、澪が苦労して作ったあわせ出汁を真似されたことが許せなかったのだろうと話します。芳の自分に対する思いを知り、涙を流す澪。

澪が「登龍楼」に乗りこもうとした矢先、吉原・翁屋の料理番、又次がつる家を訪ねてきます。又次は外に出られない太夫のために、江戸で評判の「とろとろ茶碗蒸し」を持ち帰りたいと言います。澪は青竹を器にして茶碗蒸しを作り、又次に渡します。

澪はふと、遠い昔、幼なじみの野江と遊んでいて、大坂の新町郭の門を出たところにある足洗の井戸に下駄を落としてしまい、大目玉を食らったことを思い出します。

その話を又次に聞かせると、又次は「いい土産話ができた」と言って、茶碗蒸しを持って吉原に帰っていきました。

ふきと一緒に稲荷神社に参拝した澪は、そこで三ツ葉を見つけます。源斉から「体に良いのに食べる機会が少ないのは残念だ」と聞かされていた澪は、普段は薬味としてしか使わない三ツ葉をたっぷり食べてもらえる「三ツ葉尽くしの御膳」を作ることを思いつきます。

再び盛況となったつる家でしたが、清右衛門から「三ツ葉尽くしの御膳」とそっくり同じものを「登龍楼」で食ったと言われ、澪は驚きます。

第3回「三ツ葉尽くし」料理レシピ

澪の献立帖は、公式サイトで動画つきのレシピが見られます。

http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/miwotsukushi/html_miwotsukushi_recipes03.html

原作・高田郁先生のちょい足し料理帖はこちら↓

http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/miwotsukushi/html_miwotsukushi_sp03.html

第3回「三ツ葉尽くし」感想

このドラマは、登場人物がみんないいですよねぇ。
澪と小松原の関係も好きだし、澪と源斉先生の関係もほっこりして好きです。

そして、今回から登場したふきちゃんは、何か秘密がありそうな雰囲気。
澪の料理を盗むためにつる家にやってきた「登龍楼」のスパイ、といったところでしょうか。
ふきちゃん自身はいい子のようなので、罪悪感に心を痛めているのでしょうね……。

今回は、江戸っ子の「見栄」と大坂の「始末」が隠れたテーマでした。
高いものに価値を求める関東と、安いものに価値を見いだす関西。
これは今もよく言われているけれど、昔からそうだったんですねぇ~。

しかし、それだけで終わってしまったら、互いを理解できないまま。
小松原の言うとおり、そこからもう一歩、考えを進めることが大事なんですね。
小松原が言っていた「見栄」と「張り」の違いは、とても面白かったです。
なるほど、そういうことか~と納得しました。

登場人物(キャスト)と原作ネタバレについては、こちら↓の記事で書いています。

https://dramaeveryday.com/nhk_miwotsukushi_01-1/

江戸時代の20文っていくら?

つる家の「とろとろ茶碗蒸し」は、20文。
現代の価格だと、いくらだと思いますか?

このお話は文化9年(1812年)の師走という設定なので、江戸後期の貨幣価値で1文=20円として計算すると、400円ということになります。

つる家の「とろとろ茶碗蒸し」は、現代なら400円。
「登龍楼」の茶碗蒸しは、現代なら800円ということになりますね。

なるほど。ちょっと値は張るけど、「登龍楼なら、それくらい出しても……」と思わせる、絶妙な値段設定だということがわかります。


登場人物と原作ネタバレを読む?

「みをつくし料理帖」あの人の正体は?登場人物ネタバレ紹介

 

そのほかの記事を読む?

みをつくし料理帖第5回|江戸城・土圭の間とは? みをつくし料理帖第6回|嘉祥の儀(かじょうのぎ)とは?