この声をきみに第3回|雨にも風にも負けそうな宮沢賢治

ドラマ「この声をきみに」第3回が放送されました。

このドラマ、本当に好きだなー。
回を追うごとに面白くなってくし、私の琴線に触れまくる。
今回は、片桐はいりさんに注目していただきたいです。

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。

第3回「雨にも負けぬ男」のあらすじ

孝(竹野内豊)と妻・奈緒(ミムラ)の離婚協議が始まった。孝の前で、奈緒は初めて離婚を決心した理由を語る。その怒りは、想像を遥かに超えた激しさで、孝は打ちのめされる。それでも孝はこどもたちの機嫌を取ろうと、息子が大好きな「くじらぐも」を読み聞かせることを思いつき、朗読教室に向かう。しかしプライドが高い孝は、京子(麻生久美子)に、こどものために詩の朗読を教えて欲しいとなかなか切り出せない…。(公式サイトより)

ポイント

  • 妻・奈緒のホンネ
  • 磯崎さんの穂波に対する気持ち
  • 穂波が群読デビュー
  • 12年前に会っていた穂波と京子
  • 京子のトラウマらしきもの

第3回の朗読作品

「氷菓」作:室生犀星

冒頭、磯崎さんが持ってきたアイスクリームを食べる場面で、京子先生が読んでいた詩です。

室生犀星は、1889年生まれ、石川県金沢生まれ。裁判所・新聞社に勤務しながら俳句・詩作を始め、明治44年に上京。大正5年、同じく無名だった萩原朔太郎らと詩誌「感情」を創刊しました。「ふるさとは遠きにありて思ふもの」と歌う「小景異情」が有名。

「雨ニモマケズ」作:宮澤賢治

穂波がピンチヒッターで参加したカフェライブで、群読した詩です。

宮沢賢治は、1896年生まれ、岩手県花巻市出身。東北地方の自然と生活を題材に、詩や童話を創作。生前、詩集「春と修羅」、童話集「注文の多い料理店」を自費出版しましたが、一般にはほとんど知られませんでした。「風の又三郎」「銀河鉄道の夜」などが有名。

「雨ニモマケズ」は、闘病中に使用していた黒い手帳に記されていたものですが、現在では賢治を代表する詩として広く知られています。

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「くじらぐも」作:中川李枝子/絵:柿本幸造

穂波の息子が忘れていった国語の教科書に載っていた童話です。
第1話で、孝は「読んで」と息子に頼まれましたが、恥ずかしいと言って読みませんでした。
今回、久しぶりに会う子どもたちに読んでやりたいと考えた穂波は、京子にそのことを話します。

中川李枝子さんは、1935年生まれ。絵本「ぐりとぐら」で知られる児童文学作家です。「いやいやえん」「そらいろのたね」「ももいろのきりん」など、名作多数。

「津軽」作:太宰治

朗読カフェライブで、着物の女性が朗読していた詩です。ちょっとだけでしたが。

太宰治は、1909年生まれ、青森県出身。「斜陽」「人間失格」など自意識崩壊の告白を綴って流行作家に。玉川上水で入水自殺。「津軽」「走れメロス」「ヴィヨンの妻」など。忌日である6月19日は、作品「桜桃」にちなんで「桜桃忌」と命名されています。

お笑い芸人で芥川賞作家の又吉直樹さんが好きな作家としても有名です。ちなみに太宰は芥川賞を死ぬほど欲しがっていましたが、受賞することはありませんでした。

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「月夜の浜辺」作:中原中也

朗読教室で河合くんが読んでいた詩です。穂波も大学に本を持参して読んでいました。

中原中也は、1907年生まれ、山口県出身。既成の価値や秩序を壊す芸術運動「ダダイズム」に傾倒。詩集「山羊の歌」「在りし日の歌」を残したほか、「ランボオ詩集」の翻訳でも知られています。「汚れつちまつた悲しみに」で始まる詩が有名。

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第3回の感想

穂波くんは、相変わらず空気が読めなくて見ていてハラハラしますねー。
自己主張ばっかりで、全然相手の立場にたった物の見方ができてないんだよね。
端から見てる分には面白いけど、もし自分のダンナだったら私もヒステリー起こすわ^^;

でも、煩わしいことを奥さんに押しつけてる男の人って、別に珍しくないよね。
私が子供の頃のお父さんって、だいたいそんなイメージ。
昔はそれが当たり前だった。
そういうの見て、私は子供心に「結婚ってヤだなー」って思ってたっけ(笑)

でも穂波くんも可哀想。
40半ば過ぎて、お父さんに「出来損ない」なんて罵倒されて。
これじゃー、ひねくれるよ。
そりゃー殻にも閉じこもるでしょうよ。
お父さんがこうだから、穂波くんも同じような父親になってしまったんじゃないの?

あのチャラい弁護士、意外とできる人なのかな?
ただのチャラ男とは思えないんだけど。
これから、穂波くんの力になってくれたらいいのにな。ひそかに期待大。

どうやら京子先生は、過去に辛い恋愛体験をしている様子。
婚約者に裏切られたっぽい。
それで恋愛恐怖症になっちゃったのかなー。

京子先生の穂波に対する態度が、どうもよくわからないんだよなぁ。
喧嘩売ってるかと思えば、じっと見つめてたり。
冷たくしたと思ったら、優しい言葉をかけたり。
最初から、京子先生は穂波に対して喧嘩腰でしたよね。
あの教会がトラウマになってて、穂波を見ると嫌な思い出が蘇るから?

磯崎さんは、穂波のことを理解できなくて否定してたわけじゃなかったんですね。
昔の自分と似ている穂波を見て、近親憎悪的な感情を抱いていたんですね。
「雨にも風にも負けそうな賢治も、悪くなかったわ」って言葉、最高だった。
嬉しかっただろうな、穂波くん。

朗読シーンは、群読カフェライブでの「雨ニモマケズ」でした。
悪くはなかったんだけど、背景がちょっと私のイメージと違った。
これは、海よりも、森とか山とか緑の地平線とか、大地のイメージだった。
まぁ、私が賢治の故郷・花巻のイメージに引っ張られ過ぎてるせいかもしれない。

京子先生に「くじらぐも」を読みたい理由を語る穂波くん。
ちゃんと話せるじゃないですか。
自信がないって、ちゃんと言えるじゃないですか。
穂波が素直になると、なんでだかすごく嬉しい。泣きそうになる。

でも、京子先生は否定しちゃうんだよなー。
穂波も12年前のことを思い出したみたいだし、このふたり、これからどうなるんでしょう。

もう毎回、俳優さんたちの朗読が聞けて本っ当に嬉しい。
文学大好きな私にとっては至福の時間。

次回は、ついに「くじらぐも」が聞けるかな?


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