どうも、夏蜜柑です。世間はカーリング女子の逆転勝利に沸いていますが、ルールがちんぷんかんぷんなので「ふーん?」状態です^^;
さて、プレミアムドラマ「我が家の問題」第3回。
夫の両親との同居問題、やたらと口うるさい母親、余計なことに口をつっこむ親戚と、モヤッと要素満載。でも後味はよく、温かい気持ちになりました。
以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。
第3回「初めての里帰りに悩む妻」あらすじ
- 東京の百貨店で働きながらキュレーターを目指す沙代(水川あさみ)は、幸一(勝地涼)と結婚したばかり。初めての長期休暇で里帰りを計画するが、幸一の父・和寿(益岡徹)が同居を望んでいることから、沙代は不安を隠せない。
- 水戸の実家に帰った沙代は、他人が企画した催事を「自分の企画」だと嘘をつく。帰りのタクシーの中で、沙代は幸一から母の思いを聞かされ、涙ぐむ。
- 2人は名古屋にある幸一の実家を訪ねるが、不器用な沙代は、うまく会話に参加することができない。沙代が同居について持ち出そうとすると、和寿は「それはもういい」と若い夫婦の気持ちを尊重し、応援する。
- 親たちの知らなかった思いを聞き、沙代は「ひとりで大きくなったつもりでいたのは間違いだった」と実感する。
第3回「初めての里帰りに悩む妻」の感想
事件は起こらず、なんということのない些細な日常の出来事なのですが、なぜこんなに面白いんだろう。
緻密で繊細な演出もいいし、登場人物ひとりひとりの描き方が丁寧で(どんな端役も)、不自然なところがないんですよね。自然に「ああそうだろうな」と思えるんです。
刺激たっぷりのド派手な作品も、決して嫌いではないんですけどね……。
「面白さ」ってなんなんだろう、と改めて考えさせられました。
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さて、今回の問題は「里帰り」でした。
わたしは結婚していますが、非常に晩婚だったため、結婚したとき夫の親は既に他界していて実家は存在していませんでした。
そしてわたし自身は、長く両親とは不仲で疎遠だったため、定期的に実家を訪れるという習慣がありません。
なので、「里帰り」というものに、まったくピンとこない状態。
主人公の沙代と同じように、「里帰りとは何ぞや?」という視点でこのドラマを見ました。
わたしはたぶん沙代と性格が似ているので、うまく会話が続けられずにシーンとなっちゃったり、「こういう時、なんて言えばいいの?」って焦る気持ちよくわかります。
面倒な親戚のおばさま方のお相手も、上手な人はきっと適当に受け流してうまくあしらうのでしょうが、律儀な沙代はそれができない。自分を見るようだったわ^^;
沙代のお母さんは、自分が周りからいろいろ言われ続けて苦労してきたことが、心に染みついてしまっているんですね。
「自由に生きてほしい」という密かな願いを抱きながらも、つい人の目を気にして沙代に口うるさく言ってしまう。
母心なのでしょうが、娘としては辛いなぁ……。
このお母さんを見ていると、沙代の律儀な性格や、見栄っ張りなところや、不器用で世渡り下手な理由が、自分のことのように腑に落ちる。
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沙代に比べて、夫の幸一は人当たりがよく、聞き上手。
たぶん、誰とでも仲良くなれるタイプ。きっとおおらかに育てられたのでしょう。
囲碁のシーンがとても良かった。
幸一のお父さんは、「親は子供の何がいとしいのか」「よくよく考えるとそれは、笑い顔じゃなくて泣き顔なんじゃないかと思うんだわ」と言います。
これだけで、このお父さんがどれだけ幸一を可愛がっていたかが、よくわかります。
同居を望んだのも、ただただ、息子夫婦にそばにいてほしかったのでしょうね。
古い価値観に縛られた頑固オヤジかと思ったら、実は「相手に合わせる」人だったということが、沙代との囲碁対決でわかるというのも面白いです。
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「ひとりで大きくなったつもりでいたのは間違いだった」
沙代は30代でそのことに気づいたけど、わたしが30代の頃は、自分のことに必死で親世代の気持ちに寄り添うなんて到底できなかったなぁ。
とにかく独りで生き抜くことしか、考えられなかったよ。
今回はモヤモヤしそうなネタが多かったのに、嫌な気持ちにならず、見終わった後はやっぱりほわっと温かいものが胸に溢れました。いいドラマです。
今のところ、今回の夫婦がいちばん好きですね。
……といっても次が最終回。もっといろんな夫婦を見たかったのに残念。
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