海外ドラマ「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」第11話~第13話のあらすじと感想です。
めちゃくちゃ濃密な3話だった…!!
サスペンスとしても見応えがあって面白かったし、マルコムの“普通じゃない”家族が彼らなりの絆を固めていくところもよかったです。
マルコムも含め、このぶっ飛んだ家族にだんだん愛着を感じるようになってきました。
この記事の目次
第11話~第13話のあらすじ(ネタバレ有)
シャノンが殺され、マルコムが拉致されて12時間が経過する。コレット捜査官はジョンの祖母マチルダから監禁場所を聞き出そうとするが、マチルダは答えない。
ギルは手がかりを得ようとマーティンを懲罰房から出すが、息子がジョンに拉致されたと知ったマーティンは「もう殺されている」とショックを受けて倒れてしまう。
ダニとJTはジョンがキャンプ小屋の前で写っている写真を見つけ、2人にとって因縁の場所である小屋にマルコムがいると推測。コレットとともにキャンプ小屋を捜索するが、誰もいなかった。
マルコムはかつて小屋の中でジョンを刺し、置き去りにしたことを思い出す。ジョンと父マーティンは幼いマルコムをキャンプに連れ出し、始末しようとしていたのだった。ジョンはマルコムを刺し、父親と同じく“家族”が弱点であることを指摘。ジェシカとエインズリーを殺すため、斧を手にして部屋を出て行く。
エインズリーは幼い頃、家の中でジョンを見たことがあると思い出す。マルコムが監禁されている場所は小屋ではなく、ジェシカの家の地下だった。ジェシカとエインズリーは突然現れたジョンに驚き、逃げ惑う。
マルコムは手錠を外すために手を砕き、監禁されていた地下室から脱出。背後からジョンを殴って箱の中に閉じ込め、ジェシカとエインズリーを救う。
数週間の入院を経て、ニューヨーク市警の仕事に復帰したマルコム。だが復帰に反対するギルと口論になり、停電騒ぎを起こしてしまう。マルコムは警察の精神科医コンペラス博士と面談することになる。
マルコムは捜査中の殺人事件について博士に語り始める。遺体となって発見されたのは孤独な青年トリスタン・ジョンストン。彼はFBIがカルト認定している「ボスラーの会」の会員だった。
マルコムは実態を探るため「ボスラーの会」に入会。トラウマ治療と称し、危険な電気痙攣療法が行われていることを知る。マルコムは証拠品として装置を奪い、受付係のアンディとともに逃亡を図るが、アンディは何者かに拉致されてしまう。
ボスラーによると、アンディを拉致したのは「ディプログラマー」と呼ばれる、カルトの洗脳を解いて家族のもとへ返す人たちだという。ジェシカの協力でニューヨーク市内のディプログラマー全員と面談し、死体遺棄現場の足跡とブーツが一致したカーティス・マーシュが逮捕される。
カーティスはアンディを救うためにトリスタンに接触し、彼を拷問にかけて殺したのだった。だがマルコムはカーティスを操る本物のディプログラマーがいるはずだと主張し、休暇を取るよう勧めるギルと口論に。「僕がこうなったのは市警に誘ったギルのせいだ」とギルを非難する。
さらに10歳の自分が幻覚となって現れ、マルコムは押収した電気痙攣装置を使って幻覚を消そうとし、停電が起きたのだった。
マルコムは父親が自分を殺そうとしたことをコンペラス博士に告白。博士はマルコムを不適合と判断し、離職するよう助言する。だがその面談はマルコムやギルたちが仕組んだ罠だった。カーティスを操っていたディプログラマーはコンペラス博士だったのだ。
カーティスが飲んでいた抗不安薬に博士の名前が記載されているのを見つけたマルコムは、彼をおびき寄せるために罠を仕掛けたのだった。博士はカルトのせいで死んだ娘リリーにアンディを重ね、リリーとの思い出の場所にアンディを監禁していた。アンディは無事救出され、事件は解決する。
ギルに「大丈夫なのか」と聞かれ、「大丈夫じゃない」と答えるマルコム。ギルは長期休暇を取るよう命じ、マルコムはギルのせいにしたことを謝る。
マルコムはバカンスに出かけることを決め、ギルの車で空港に向かおうとする。だが遺体発見の連絡が入り、現場に立ち寄ることに。
被害者は元検事のジュールス・コナー。1730年代のフリントロックピストルで射殺され、遺体の腕にはモンテ・クリスト伯の登場人物「ヴィルフォール」の名が刻まれていた。さらに、遺体には地雷が仕掛けられていた。
懲罰房から出たマーティンはマルコムに電話をかけ、地雷は捜査機関を狙ったものだと助言。マルコムたちはフリントロックピストルを競り落としたウィリアム・ボイトに会いに行くが、ボイトは犯人が仕掛けた罠にかかって身動きできずにいた。
マルコムに救出されたボイトは、大富豪の跡取り息子カル・テイラーが10年前に起こした事故について語る。カルは酒を飲んでボートを運転し、衝突事故を起こして当時付き合っていた料理人の娘イザベラを死なせていた。ボイトとコナーはテイラー家に依頼され、隠蔽工作を行っていたのだ。
やがてイザベラの父親エルネストが逮捕されるが、マルコムは「犯人は別にいる」と主張。ダニとともにマーティンに会いにいき、助言を求める。マーティンは、カルが父親に与えられた人生にうんざりしていたことを話す。
犯人はカルだと推測したマルコムとダニは、招待客に扮して披露宴に潜り込む。披露宴には長らく社交界から遠ざかっていた母ジェシカも招かれていた。
披露宴に現れたのは、死んだと思われていたイザベラだった。イザベラは復讐を完結させるためカルの父ジョージを殺そうとするが、マルコムとダニによって阻止される。
登場人物はこちら

第11話~第13話の感想(ネタバレ有)
キャンプで何が起こったか
マルコムが失っていた「キャンプの記憶」が、ジョン=廃車場キラーによって明らかになりました。
マルコムの記憶が戻ったわけではなく、あくまでジョンの言葉なのでいまいち信用できないんですけどね。
ジョンによると、あの日マーティンはジョンと一緒にマルコムをキャンプに連れ出し、殺そうとしていたらしい。理由はマルコムが「箱の中の女」を見てしまったことと、クロロホルムが効かなくなってきたため。
ところがマーティンは土壇場で怖じ気づき、ジョンがひとりで実行することに。マルコムは抵抗してジョンを刺し、彼を小屋に置き去りにして逃げたのだそう。
でも、マルコムを殺そうとしたのなら、キャンピングカーに「箱の中の女」が乗せられていたのはなぜ? 「箱の中の女」はどうなったの?
「こうなったのはギルのせいだ」
重傷を負いながらもジョンに立ち向かい、ジェシカとエインズリーを救ったマルコム。手錠を外すために自分で自分の手を砕くって…どうかしてますね。
しかし今度は「父さんが自分を殺そうとした」という事実がマルコムを苦しめます。マーティンの幻覚は消えたものの、代わりに現れたのが「父親に殺された10歳のマルコム」。
第12話の展開が最高すぎて鳥肌が立ちました。警察の精神科医でトラウマの専門家コンペラス博士との緊張感あふれるやりとりに、終始釘付けでした。
マルコムとギルの疑似親子関係も胸熱なんですよね。ギルはマーティンとは真逆の、一般的なよき父親でありたいと考えているんだと思う。
それなのに、マルコムに「僕がこうなったのはマーティンとギルのせいだ」と言われてしまう。こともあろうに、あのマーティンと同列に並べられるなんて…これはショックだっただろうなぁ。
でも裏を返せば、マルコムにとってギルは、マーテインと同じく「父親」なのだとも考えられますよね。
ギルに「2週間は署に顔を出すな」と命じられたマルコムですが、結局バカンスを中止して捜査に参加。やっぱり休めないんだね…。
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