海外ドラマ「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」第5話のあらすじと感想です。
またマルコムの新たな記憶の断片が現れました。怪しいステーションワゴン。いったい何を乗せているのか…マルコムはなぜ覚えていないのか。
事件の捜査ではダニの過去が明らかになります。友達できてよかったね、マルコム。
この記事の目次
第5話「トリップ」あらすじ
悪夢のせいで何日も眠れていないマルコムは、ステーションワゴンの中に鎖で繋がれた誰かが積まれている幻覚を見る。正気を保つため、強引に殺人事件の捜査に介入するマルコム。
殺されたのはドラッグの密売人ジャック・デジール。現場を見たマルコムは顔見知りの犯行だと確信するが、ダニは縄張り争いだと主張してマルコムの分析を否定する。
捜査で浮上したのはデジールの友人エスティメだった。かつて潜入捜査でエスティメと知り合ったダニは、ギルの命令に背いてひとりでエスティメに会おうとする。
マルコムはダニに同行してエスティメが経営するナイトクラブに乗り込むが、縄張り争いで対立する勢力から襲撃を受け、飛び散った大量のドラッグを浴びてハイになってしまう。
ダニに送ってもらい帰宅するも、潜在意識が幻覚となって現れ、「部屋のベッドの下に隠した靴箱を見つければ、断片的な記憶をひとつにできる」と告げる。
ダニは錯乱状態に陥るマルコムを殴って気絶させ、おかげでマルコムは久しぶりに熟睡する。翌朝、ダニはかつて潜入捜査に失敗し、エスティメに助けられたことを明かす。
マルコムは靴箱を探すため実家を訪れるが、母ジェシカはほかの物と一緒に焼き捨てたと言う。ジェシカは寄付を求めて訪ねてきた弁護士イブ・ブランチャードにマルコムを紹介する。
エスティメはファビオラというホステスを愛していたが、デジールは彼女を手放さず、ファビオラにヘロインを体に入れて運ばせた結果、ドラッグの袋が破れて死んでいたことがわかる。
ダニとマルコムはファビオラの美容院にやってきたエスティメと、ホステスの世話役トリニを問い詰める。トリニはファビオラの母親だった。彼女は娘を殺したデジールに復讐するために殺したのだ。
ダニとマルコムはトリニを説得し、エスティメからファビオラの遺体を埋めた場所を聞き出す。母娘を救えなかったことを悔やむダニ。
マルコムが帰宅すると、部屋に母が届けてくれた靴箱があった。箱の中には、父マーティンと一緒にステーションワゴンの前で写っている子供の頃の写真が入っていた。
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第5話の感想(ネタバレ有)
ダニは潜入捜査官だった
今回はドラッグ密売人の殺人事件を通して、ダニとの友情が描かれた回。ダニの過去も明らかになりました。
容疑者は、殺されたデジールの友人だったというエスティメ。ダニはなぜか彼を必死にかばおうとします。マルコムが理由を聞いても答えません。
やがて、ダニがかつて潜入捜査官だったことが判明。デジールに使われていたときにエスティメに身元がバレてしまい、さらにドラッグの過剰摂取で危険な状態に。
エスティメはダニが刑事であることを誰にも言わず、ドラッグでボロボロだった彼女を救ってくれたのでした。「だから彼は犯人じゃない」とダニは主張します。
“友達”に浮かれるマルコム
捜査中にドラッグを大量に浴びて、ハイになってしまうマルコム。無邪気にはしゃぐ子供みたいでちょっと可愛かった。こういうところお父さんそっくり。
ダニに「友達」と言われて、パァァと顔がほころぶところも可愛かった。「友達づきあいってのにまったく縁がないんだよ」って。ギルは友達というより父親代わりだもんなー。
ダニも「人を信じられなくて深く付き合えない」と本音を漏らしていました。そのセリフめっちゃ刺さる。わかりたくないけどわかる。
当初、ダニは自分を分析しようとするマルコムに反発していたけど、最後は「ギルに救われた仲間」という共通点を認めて、マルコムを“友達”として受け入れました。
ステーションワゴンの謎
今回はめずらしく、パパが登場しませんでした(マルコムの幻覚には現れたけど)。エインズリーの取材は次回かな?
マルコムはハイになったとき、“潜在意識”を名乗る自分の幻覚を見ます。彼は「部屋のベッドの下に隠した箱が、断片的な記憶を繋げるのに役立つ」と告げます。
フロイトによると(マルコム談)、
「心の解決してない葛藤は夢に出ることが多い。それは現実より潜在意識の領域で問題を再現したほうが、自我の傷が浅くてすむからなんだ」
だそうです。なるほど…面白いねー。
少年マルコムが隠した箱の中には、父マーティンとステーションワゴンの前で一緒に写っている写真が…。
ステーションワゴンの中に、例の〈箱の中の女〉がいたんだろうか。
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