坂口健太郎さん主演のドラマ「シグナル 長期未解決事件捜査班」についてまとめたページです。
“現在”と“過去”の刑事が無線機を通じてつながり、長期未解決事件に挑むヒューマン・サスペンスドラマ。韓国で数々の賞を受賞したドラマ「シグナル」の日本版リメイクです。
過去と未来が同時進行で描かれるため、少々ストーリーがわかりにくいという欠点もあるのですが、見始めると先が気になって止まらなくなる中毒性があります。
個人的にこのタイプ(時間系)の作品が大好きなので、とても見応えがあって面白かったです。
この記事の目次
作品概要
- 放送局:カンテレ・フジテレビ系
- 放送期間:2018年4月10日~6月12日(毎週火曜夜9時~)
- 原作:「シグナル」脚本:キム・ウニ/制作:Studio Dragon & ASTORY
- 脚本:尾崎将也(「結婚できない男」「沈黙法廷」)
- 演出:内片輝(「石の繭 殺人分析班」「水晶の鼓動 殺人分析班」)、鈴木浩介(「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」「銭の戦争」)ほか
- 音楽:林ゆうき、橘麻美
- 主題歌:BTS(防弾少年団)「Don’t Leave Me」
あらすじ
警察官の三枝健人は、幼い頃に友達の女子児童が誘拐・殺害された事件で、女子児童を連れ去った謎の女を目撃した。しかし、そのことを警察に伝えるも誰にも相手にされず、事件は未解決のまま15年が経ち、時効間近となっていた。そんなある日、廃棄処分されるはずだった無線機から聞こえてくる声を耳にする。その声の主は、健人と同じ事件を追う刑事で、事件に関する手がかりを話す。最初は信じられなかった健人だが、無線機越しの刑事から聞いた場所に向かうと、なんとそこには何者かの白骨死体が…。
番組公式サイトより
その後も、その刑事と交信を続けるうちに、健人は自分が無線機越しに会話する相手の刑事が、過去を生きている人間であることを知る。二人は謎の無線機を通じて、互いに協力し合い未解決事件を解き明かしていく――。
原作について
このドラマの原作は、韓国で数々の賞を受賞したドラマ「シグナル」です。
脚本は、「サイン」「ファントム」のキム・ウニが担当。ファンタジー要素を取り入れつつも、緊張感のみなぎるストーリーと感動的な人間ドラマ、巧みに配された伏線の数々に多くの視聴者が熱狂し、ケーブルテレビ史上歴代第3位の視聴率を獲得しました。
韓国のゴールデン・グローブ賞とも言われる「百想芸術大賞」をはじめ、2016年の各アワードで9冠を受賞しています。
米ドラマ「シグナル」との類似性
無線機を通じて過去と現在が繋がり、未解決事件に挑むというストーリーを聞くと、2000年公開のアメリカ映画「オーロラの彼方へ」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

さらに2016年にはこの映画のテレビ版リメイクドラマ「シグナル/時空を越えた捜査線」がアメリカで製作されていて、わたしはWOWOWで視聴したばかり。この流れで、韓国版リメイクかと思いましたが…。
韓国ドラマ「シグナル」については、“リメイク”とは明言されておらず、あくまでオリジナルドラマということになっているようです。
ちなみに制作された順に並べると。
- 2000年…映画「オーロラの彼方へ」
- 2016年…韓国ドラマ「シグナル」
- 2016年…米ドラマ「シグナル/時空を超えた捜査線」
なんかややっこしいですね^^;
韓国ドラマ「シグナル」のストーリー展開はオリジナルで、「無線機で過去と現在の人物が繋がり事件を追う」というアイデア自体は、映画「オーロラの彼方へ」が元ネタになっているのかもしれません。
登場人物(キャスト)
一部ネタバレを含みます
三枝健人(坂口健太郎)
独学でプロファイリングを学んだ城西警察署の警察官。幼い頃、兄がある事件に巻き込まれ家族がばらばらになる。それ以来、警察を全く信用していない。冷静な判断力と観察力、プロファイリングの知識を持つ。
偶然手に入れた〈過去と繋がる無線機〉で、大山と通信するようになる。未解決班に配属されてからは、過去を生きる大山に未来の情報を伝え、事件を未然に防ごうとするが……。
大山剛志(北村一輝)
三枝と無線機で交信する城西警察署刑事課の熱血刑事。誰よりも不正を憎むまっすぐな性格で、周囲の迷惑や警察のメンツなどにとらわれず捜査にのめり込む。美咲の指導係だったが、2000年4月15日から行方不明となっており、その後、収賄容疑で懲戒免職となる。
三枝が未来の人間だと知ってからは、三枝から与えられる未来の情報をもとに事件の捜査にあたるが、思いもよらない事態に発展し苦しむことになる。
桜井美咲(吉瀬美智子)
三枝が城西警察署管内の交番に勤務していた際、女児誘拐殺人事件をきっかけに出会った城西署刑事課の刑事。新人時代、指導係だった大山の厳しい教えを受け優秀な刑事に成長した。長期未解決事件捜査班のリーダーに任命され、三枝と共に未解決事件を捜査する。
行方不明となっている大山を現在も探しており、遺体の検死を行う慶明大学医学部に通い続けている。当初は警察を憎む健人に反感を抱いていたが、徐々に信頼を置くようになる。
中本慎之助(渡部篤郎)
警視庁の刑事部長として絶大な権力をふるう人物。警察の裏の顔ともいうべき存在で、数々の政治家や大企業に絡む隠ぺい工作を行うなど、汚い手を使って現在の地位にのし上がってきた。手段を選ばない冷酷非道な警察キャリア。三枝が大山のことを調べていると知り、岩田に監視させる。
岩田一夫(甲本雅裕)
城西警察署刑事課係長。過去の事件の秘密を暴こうとする健人や美咲を見張っている。かつては大山と一緒に捜査に当たっていた。中本に弱みを握られており、逆らえない。
山田勉(木村祐一)
城西警察署に勤務する美咲の同僚刑事で、のちに未解決班に配属される。人探しのプロでベテランだが、一言多く腰が重い。ムードメーカー的な存在。
小島信也(池田鉄洋)
城西警察署の鑑識官。のちに未解決班に配属される。小さな遺留品に着目し、いち早く鑑定に取りかかるなど、優れた分析力と観察力を持っている。独特な物言いをする変わり者。
安西理香(青野楓)
慶明大学医学部法医学教室の准教授。未解決事件に限らず、殺人事件が発生した際の検死に人生を賭けている。
加藤亮太(神尾楓珠)
健人の兄。高校生の時に集団暴行事件の主犯として逮捕され、少年院に送られる。少年院から出た日に、自ら命を絶つ。家族や友人を大切にする、賢くて優しい少年。
各話のあらすじと感想
第1話
1995年。小学1年生の三枝健人は、田代綾香が下校時に連れ去られるところを目撃。数日後、綾香は遺体で発見される。

第2話
2010年4月27日。時効の撤廃に合わせ、本庁で長期未解決事件専門チームが作られる。メンバーに選ばれたのは美咲、山田、小島の3人だった。

第3話
健人が1997年にいる大山に5人目の被害者・中島亮子の遺体発見現場を知らせたことで、大山は中島亮子を助け、過去が変わる。

第4話
健人からみどりが次の被害者だと聞かされた大山は、みどりを助けるため現場へ向かうが、みどりは既に殺された後だった。

第5話
健人は、岩田から大山が汚職で懲戒免職になり、2000年に失踪していることを聞かされショックを受ける。

第6話
1998年。工藤に連続窃盗事件の容疑がかかる。工藤は娘の和美を親戚に預けるためバスに乗せ、大山と共に署へ向かうが…。

第7話
健人は工藤と面会し、事件当時、白石家に荷物を届けたことがあるという話を聞く。そのとき郵便受けに触れ、指紋がついたのだった。

第8話
腹部を刺された岩田は、「俺が大山を殺した」と健人に告げて息を引き取る。健人は岩田殺しの容疑をかけられ、行動を制限される。

第9話
大山の遺体を発見した健人は、大山の遺品から1枚の名刺を見つける。それは、兄の亮太が逮捕された後、健人がひとりで通った焼き鳥店のものだった。

第10話
岩田係長殺害容疑で、健人に逮捕状が出る。健人は警察官を振り切って逃亡、無線機は美咲の手に残される。
