どうも、夏蜜柑です。
TBS日曜劇場「グッドワイフ」最終回(第10話)。
文句なしの最終回でした!
前回の失速感をあっけなく吹き飛ばしてくれました。
壮一郎はホント食えない男だねぇ。唐沢さん適役。
脇坂が最後まで嫌な奴をまっとうしてくれたのも気持ちいい。
円香にしてやられたとわかって、大口開けて驚く顔のなんと間抜けなことよ。
主人公の杏子をはじめ、このドラマで描かれる強くて賢い女性たちが本当にかっこよかった。傷ついてもへこたれない彼女たちの逞しさに何度も元気をもらいました。
この記事の目次
最終回「最後の審判」のあらすじ
- 脇坂(吉田鋼太郎)は、多田(小泉孝太郎)が裁判官の小宮(野間口徹)と癒着しているのではないかと疑っていた。神山(賀来千香子)と杏子(常盤貴子)は多田の無実を証明しようとする。
- 多田の裁判が始まる。脇坂は過去に多田が証人に金を払って証言をさせている事実をつきつける。さらに朝飛(北村匠海)が検察側の証人として現れ、飲み会で多田が小宮に金の入った封筒を渡していたらしいことをフットサル仲間から聞いたと証言する。
- 多田の口座からは毎月10万円がおろされており、その日のうちに多田と小宮が会っていることも明らかになる。多田は10万円は生活費だと主張するが、過去に金を払って証言させていたことについては認める。
- 杏子は多田が支払っていた10万円がある団体への寄付であることを突き止めるが、多田は小宮をかばって事実を明らかにしようとしない。円香(水原希子)は多田が小宮に金を渡している証拠写真を入手するが、杏子に相談できず、脇坂に手渡す。
- 裁判で証拠写真が公開され、言い逃れできなくなった多田は、小宮が支援している「冤罪被害者の会」へ寄付していることを明かす。写真に写っている店は会のメンバーである真鍋(鈴木拓)の店で、真鍋は小宮が過去に冤罪判決を出した冤罪被害者だった。
- 円香は裁判で多田に本当のことを言わせるために、あえて検察側に写真を渡したのだった。この裁判が終わったら事務所を辞めるという円香に、杏子は「どうしてもあなたのことが嫌いになれない」と告げる。
- 壮一郎(唐沢寿明)は御手洗(中村育二)が裁判官と癒着し、無罪の人間を有罪にした証拠を掴む。壮一郎が本当に捜査していたのは御手洗のほうで、多田を隠れ蓑として利用したのだった。
- 杏子は壮一郎に「もういい妻をやめる」と伝え、離婚を決意する。多田は起訴を取り消されるが、過去にしてきたことについて弁護士会の処分を仰ぐため、事務所を去る。

最終回の感想
壮一郎の事件が解決し、ちょっと盛り下がってしまった前回からの続き。
個人的にはやはり壮一郎の事件と三角関係を最終回まで引っ張った方が盛り上がったんじゃないかな~と考えますが、終わりよければすべてよしってことで。
些細なことは、すべて常盤貴子さんの魅力がカバーしてくれる。
これ第1話でも書きましたね(笑)
多田先生の秘密
第7話以降の多田先生の「グレー」な部分の描写が、前振りとして効果を発揮。
最終回の裁判では、杏子や神山だけでなく、見ているわたしたちも多田先生が「シロ」なのかどうか、判断できなくなってしまいました。
結果は「シロ」。
多田先生が小宮さんに渡していた金は、賄賂ではなく寄付金でした。
小宮さんが支援している「冤罪被害者の会」への。
裁判官が特定の団体を支援するのは望ましくない。
現在この団体は冤罪判決を出した東京地裁を相手に訴訟を起こしている。
そういった理由で、多田先生は小宮さんの立場を考慮し、黙っていたんですね。
でも過去(10年くらい前)に、お金を払って証言させたことは事実でした。
弁護士として早く結果を出そうと、焦っていたとのこと。
法的には罪に問われないけど、弁護士の職業倫理としてはアウト。
そのため、多田先生は事務所を辞めて弁護士会の処分を仰ぐことに。
最後、杏子は多田にもらったシーサーの片方を返していましたが、このシーサーちょっと紛らわしかったですね。何度もアップになるから、わたしはてっきり盗聴器が仕込んであるのかと思ったよ^^;
壮一郎の狙い
壮一郎が多田を検挙したのは、この捜査には私情が絡んでいると思わせて“本丸”に油断させるためでした。
本当の狙いは、御手洗でした。
佐々木の行動を知りながら見て見ぬフリをし、脇坂をけしかけて壮一郎を失墜させようとした元検事正です(現在の肩書き忘れた)。
壮一郎が復帰して検事正になった時、御手洗はさらに上に出世したんですよね、たしか。
復帰以来なりふりかまわず働いていたのも、御手洗を検挙し、佐々木との約束だった「強い検察を作る」ためだったのでしょう。
しかし大きな目的のためとはいえ、今回もまたまた杏子を利用したわけで。
これは別れて正解だよ……と思ってしまったわ。
だっていつまた利用されるかわかったもんじゃない。
間違ったことはしないだろうけど、平気で妻を利用する夫なんて怖くて一緒にいられませんよ。
朝飛の再就職先
前回、杏子との正採用争いに敗れた朝飛。
神山多田法律事務所を辞めた後、再就職が決まったようです。
多田先生の裁判では検察側の証人になり、多田先生が不利になるような証言をしていました。
法廷で「信じていたので、裏切られた気持ちです」と言っていたけれど、これは賄賂のことではないね。自分を採用してくれると信じていたのに、選んでくれなかった多田先生の「裏切り」に傷ついたんだよね。
でも、今までと変わらない態度で応援してくれる多田先生に、朝飛の気持ちも変化したようで。
ラストシーンでは、第2話に登場した神山大輔(橋爪功さん)と一緒に法廷で杏子たちと対決していました。再就職先は、神山父の事務所でしたか。
このラストシーンよかったなぁ。
杏子の決断
誰もが多田先生のことを疑い始め、杏子自身も信じられなくなっていた時。
円香だけが多田を信じていました。
だから、多田が金の入った封筒を渡している証拠写真を、ためらうことなく脇坂に渡すことができた。そして彼女のその行為は、杏子の心を動かすことにもなりました。
杏子にしても何かのきっかけが欲しかっただけで、本当はその前から円香と仲直りしたいと思ってたんだろうね。
最終的に杏子が下した決断は、壮一郎との円満離婚。
円香さんとのことは一度の間違いぐらい飲み込んでやり直す。そういう考え方があるのはわかってる。今までの私だったらそうしてたかもしれない。
でも、これから先、許せるかどうかモヤモヤしたものを抱えながら生きていくのは嫌。自分の気持ちからは、自分だけは逃げられないから。だから私、もういい妻をやめる。
こんなハッピーエンドが見られるとは……感動です。
こういうストーリーの場合、日本のドラマではいっつも同じ結末(夫婦が危機を乗り越えて元の鞘に戻る)なので、新鮮かつ爽快でした。
これはシーズン2を期待してしまいます。
いつか続きを作ってほしいなぁ。
余談:タイトルについて
タイトル「グッドワイフ」が気になったので調べてみると、ウィキペディアにこんな記述がありました。
グッド・ワイフ(Good Wife)は直訳すれば「良妻賢母」であるが、原題の「The Good Wife」を「(一般的な)良妻賢母」と解釈するのは正しくはないとの意見がある。冠詞のTheがついており、一般的な意味での良妻賢母(A Good Wife)ではなく、The Good Wifeは「アリシア・フロリック固有のGood Wife」であるとする意見である。ストーリー展開により、アリシアがA Good Wifeと呼ばれるのに疑問符がついてくるに従い、アリシアがThe Good Wifeであることを原題が示唆してるのではないかとの解釈が存在する。
※アリシア・フロリックは原作における主人公の名前
ちょっと面白いなぁと思ったので、参考まで。