「宮沢賢治の食卓」第4話感想|焼きリンゴと、透明で深い泉

連続ドラマW 宮沢賢治の食卓

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WOWOWオリジナルドラマ「宮沢賢治の食卓」第4話が放送されました。

どうしようもなく切ない回でした。
みんな、それぞれに、相手を大切に思っている……だから、悲しいんですね。
今回も、ヤスを演じた市川実日子さんの青い着物が、とても綺麗でした。

第4話「別れの焼きリンゴ」ネタバレ

大正11年の秋。賢治(鈴木亮平)の妹・トシ(石橋杏奈)は、下根子桜にある宮沢家の別邸・桜亭に移り住み、体の回復に専念することになりました。

賢治は、ヤス(市川実日子)と宿直の夜にこっそり会うのが楽しみになっていました。ふたりは焼きリンゴを一緒に食べ、親密さを深めていきます。

賢治はトシにもヤスを紹介します。トシは、ヤスが賢治の恋の相手だとひとめで見抜き、喜びます。賢治とヤス、トシと嘉藤治(山崎育三郎)は、桜亭で束の間の社交を楽しみます。

賢治はトシの体を心配しますが、医者から回復に向かっていると言われたと聞き、喜びます。

嘉藤治は、ヤスとの仲に「そろそろけじめをつけたほうがいい」と、賢治にプロポーズをすすめます。まだ早すぎると反論する賢治でしたが、ヤスに縁談があると聞き、慌てます。

しかし、ヤスはすでに賢治と結婚しようと心を決めていました。ヤスの想いを知った賢治は、ヤスに結婚を申し込みます。

両家の親は、それぞれ話を聞いて驚き慌てふためきますが、賢治とヤスの結婚話は滞りなく着々と進み、結納の準備が整います。

トシのいる桜亭を、ヤスはひとりで訪ねます。ヤスは、賢治と話していると透明で深い泉を覗き込んでいるような気がする、と不安を口にします。

「その泉には、息を飲むようなキラキラした世界が広がってて、色とりどりの不思議な生きものが住んでる。私はその世界を、泉の縁から覗き込んでるの。とっても幸せだけど、絶対に私はその中には入れなくて……」

ヤスは、ただひとり賢治の世界に入り込めるトシのことを、羨ましいと言います。トシもまた、自由に飛び回って笑ったり怒ったりできるヤスに、嫉妬していたと打ち明けます。思わず笑い合うふたり。

結納の前日、トシが血を吐いて倒れます。医者の見立ては「結核」でした。喀血はずいぶん前からあったはずだ、と言う医者に、「そんなはずはない」とくってかかる賢治。回復に向かっている、というのは、トシがついた嘘でした。

「なんで元気なふりなんてしたんだ!」とトシを叱る賢治。トシは「だって、私、まだまだできます!」と言い返します。

トシは生徒たちからの手紙を握りしめ、「私だって、必要とされているんです!」と叫びます。

「どうして、私なんでしょうか?私、何か悪いことしたんでしょうか?もっとしたいこと、たくさんあるんです。もっと働いて、もっと勉強して、もっと、もっと、人の役に立ちたい」

泣き崩れるトシの前で、賢治は茫然と立ちつくします。

翌日、ヤスの家で結納が行われます。
賢治はトシの病状を思い、「今回の縁談は、なかったことにしていただけねぇでしょうか」と言い出します。

ヤスの父・紀一郎(おかやまはじめ)は、理由も言わずにただ頭を下げる賢治を、「出ていけ!二度とうちの敷居またぐな!」と怒鳴りつけます。

賢治が出ていった後、必死に謝罪をする賢治の父・政次郎(平田満)。政次郎は、「そちらから縁談を断ったことにしてほしい」と、紀一郎に言います。

家を追い出される覚悟をしていた賢治でしたが、政次郎は賢治に「トシには絶対に言うな」とだけ告げます。母・イチ(神野三鈴)は、「お父さん、トシさんを思う賢さんの気持ち、酌んで下さったんですよ」と言います。

ヤスは、賢治が忘れていった上着を嘉藤治に渡しますが、ふたりの仲を心配した嘉藤治は、「一度ちゃんと話をするべきです」とヤスに言います。そのとき、賢治の上着から手帳が落ちます。

ヤスは桜亭を訪ね、賢治に「また先生と焼きリンゴがしたいんです」と告げます。しかし、賢治は玄関の戸を開けることができません。

ヤスは、閉じられた玄関戸の前で、手帳に書かれた文章を読み上げます。「これ、私のことですよね。私を想って、書いてくださったんでしょ?どうしても一緒になれない理由があるなら、ちゃんと教えてください」

賢治は、トシの容態が悪いことをヤスに告げます。トシのおかげで僕は生きてこれた、なのに僕はあいつに何もしてやれない、と賢治は話します。

「僕だけが幸せになるわけにはいかないんです」

賢治の告白を玄関戸越しに聞き、涙を流すヤス。何も言わず、ヤスは上着をその場に置いて立ち去ります。賢治もまた、涙を堪えていました。

トシは、ヤスについて「素敵な人だね。あんなににっちゃを好きになってくれる人、そうそういないでしょうね」と語ります。

賢治はその日を境に、二度と焼きリンゴを作ることはありませんでした。

原作では?焼きリンゴの回は、トシが亡くなった後に登場します。結婚の約束をする賢治とヤスでしたが、ヤスはトシと同じ病を発症していました。ヤスは賢治に何も告げず、別れる決意をします。

第4話「別れの焼きリンゴ」感想

ふたりが結ばれないことはわかっていましたが、辛いです。
私は女なので、どうしてもヤスの気持ちにより添ってしまいますね。

ドラマの賢治とヤスは、とてもとてもお似合いで、素敵なカップルでした。
焼きリンゴのシーンも微笑ましくて好きですが、いちばん好きなのは、ヤスがトシに賢治のことを語っていたシーンです。

透明で深い泉を覗き込んでいるような……っていうあの台詞、とても感動してしまいました。
男でも女でも、他人にあんなふうに自分を語ってもらえたら、絶対に嬉しいと思う。
ふたりが一緒になったら、きっと楽しい家庭を築けただろうな……。

史実かどうかは別として、こんな素敵なふたりを見ることができて良かったです。
もしかしたら、賢治もこんな恋をしていたかもしれないなぁと想像するだけでも。

次回は最終話。
とうとう、最愛の妹・トシとの別れがやってきます。
ヤスと別れたことで充分傷ついているのに、賢治は大丈夫なんでしょうか。
ちゃんと立ち直れるのでしょうか……心配です。

「小さな奇跡」って、何かな?
とても気になります。

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