ネタバレ有「ハウス・オブ・ギネス」全話あらすじ・感想・登場人物(キャスト)一覧|遺言が動かす兄妹たちの運命と葛藤

Netflix「ハウス・オブ・ギネス」あらすじキャスト

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Netflixで配信中の英国ドラマ「ハウス・オブ・ギネス」についてまとめました。

19世紀のアイルランドを舞台に、ギネス家の権力争いや家族の愛憎を描いた歴史ドラマ。史実に基づいた緻密な構成と豪華キャストが魅力です。IMDbの評価は7.5。

「ピーキー・ブラインダーズ」のスティーヴン・ナイトが脚本・企画を担当。映像美と音楽、演出の洗練も高く評価されていて、19世紀のダブリンの街並みや醸造所の雰囲気がリアルに再現されています。

見どころ

  • 兄弟姉妹4人による遺産と権力の継承劇。父の遺言により、事業を継ぐ者と排除される者が明確に分けられ、家族間の葛藤が激化します。
  • アーサーとエドワードの兄弟関係。正反対の性格ながら共同経営者として結ばれた2人の対立と絆が見どころです。
  • 革命家コクラン兄妹の策略や、ギネス家の秘密をめぐる政治的陰謀。家族ドラマと社会ドラマが融合した構成です。
  • 労働者階級との格差や搾取の構造も描かれ、当時のアイルランド社会の複雑さが浮き彫りになります。

作品概要

  • 製作国:英国
  • 配信開始日:2025年9月25日
  • 原題:House of Guinness
  • 脚本:スティーヴン・ナイト
  • 監督:トム・シャンクランド/ムニア・アクル

あらすじ

亡き父が残した醸造所を背負うことになったギネス家の跡取りたちと一族の歴史を描いた物語。サー・ベンジャミン・リー・ギネスの葬儀の日、ダブリンの町では何やら不穏な動きが……。一方ギネス家の子どもたちは、一族のこれからについて考えを巡らせていた。

Netflix公式サイトより

予告動画

歴史背景

「ハウス・オブ・ギネス」は、ギネスビールの創業家をモデルにしたフィクションで、家族の遺産争いや社会との軋轢を描く重厚な歴史ドラマです。以下の歴史背景を知っておくと、物語の深層がより鮮明に見えてきます。

19世紀アイルランドの政治情勢

  • イギリス支配下のアイルランド
    当時アイルランドはイギリスの統治下にあり、アイルランド人の間では独立を求める声が高まっていました。
  • ユニオニスト vs フェニアン
    ドラマでも登場するユニオニスト(イギリスとの連合維持派)とフェニアン(独立を目指す急進派)の対立は、物語の政治的緊張の背景になっています。

宗教対立と社会階層

  • プロテスタントとカトリックの分断
    ギネス家はプロテスタント系であり、当時の支配階級に属していました。一方、労働者層の多くはカトリックで、宗教的・経済的格差が社会の分断を生んでいました。
  • 労働者と資本家の対立
    ギネス醸造所の従業員たちは低賃金で働いており、富裕層との格差が描かれています。

ギネス家の実在と影響力

  • ベンジャミン・ギネスの死
    実在の人物であるベンジャミン・ギネスの死後、彼の子どもたちが遺産と会社の継承を巡って対立するという設定は、史実をベースにしたフィクションです。
  • ギネス家の政治的影響力
    ギネス家はビール産業だけでなく、政治や慈善活動にも大きな影響を持っていました。

ヴィクトリア朝の文化と価値観

  • 家族と名誉の重視
    ヴィクトリア朝時代の価値観では、家族の名誉や社会的地位が重視されており、登場人物たちの行動原理にも深く関わっています。
  • 女性の立場
    長女アンのように、女性が家業や遺産継承に関われない制度的制約も、ドラマの中で描かれる葛藤の一因です。

登場人物(キャスト)一覧

アーサー・ギネス(アンソニー・ボイル)
ギネス家の長男。政治的野心を秘めた激情家。父の遺言により、弟エドワードと共に醸造所の共同経営を強いられる。ある“秘密”を抱えており、自分の幸せを求める気持ちと、家の後継者としての責任の間で揺れ動く。

エドワード・ギネス(ルイス・パートリッジ)
ギネス家の次男。若くして家業に身を投じ、醸造所を自らの居場所とする誠実な青年。兄アーサーとは対照的に、社会的責任と安定を重んじる理性的な人物。価値観の異なる兄との対立に翻弄される。

アン・プランケット(エミリー・フェアン)
ギネス家の長女。兄弟をつなぎ合わせようとする知性と優雅さを備えた女性。結婚によって遺産の権利を失いながらも、家族の名誉と自身の未来のために行動する。原因不明の病を抱えている。

ベンジャミン・ギネス(フィオン・オシェイ)
ギネス家の末弟。繊細で破滅的な性格を持ち、賭博とアルコール依存に苦しむ“厄介者”。自由を求めながらも自滅的な選択を繰り返し、家族の中で孤立していく。

ショーン・ラファティ(ジェームズ・ノートン)
醸造所の現場監督。カリスマ性と冷徹さを併せ持ち、ギネス家の名声を守るためには手段を選ばない。労働者たちからの信頼も厚いが、裏では秘密の取引や策略を巡らせる影の実力者。

オリヴィア・ヘッジス(ダニエル・ギャリガン)
バントリー伯爵令嬢。アーサーの“契約結婚”の妻。アーサーの“秘密”を理解し、互いの自由と尊厳を守る関係を築く。形式的な夫婦関係の裏で、ラファティとの情愛に身を委ねる。

アグネス・ギネス(デヴラ・カーワン)
ギネス兄妹の叔母。家族の名誉と事業の未来を守るため、時に強硬な決断を下す。アンとともに兄弟の結婚相手を探す。

ヘンリー・グラタン(マイケル・コルガン)
ギネス兄妹の叔父。ギネス家の顧問的存在であり、地域教会の牧師。道徳と信仰を重んじるが、政治的な駆け引きにも関与しており、アーサーと対立する。

アデレイド・ギネス(アン・スケリー)
ギネス兄妹の従姉妹。洗練された振る舞いと知性を兼ね備えた女性。エドワードの結婚相手として名が挙がるものの、本人はその役割に興味を示さず、形式的な縁談に縛られることを拒む。ダブリンの貧困地区を再開発する慈善住宅計画を考案する。

クリスティーン・オマッデン(ジェシカ・レイノルズ)
ギネス兄妹の従姉妹。三男ベンジャミンに想いを寄せており、彼を破滅から救うために自ら結婚を申し出る。

ヘンリエッタ・セント・ローレンス(エリザベス・デュラウ)
ベンジャミンがアーサーの結婚式で出会った女性。その後ベンジャミンと結婚し、妻となる。

ジョン・ポッター(マイケル・マケルハットン)
ギネス家の執事。冷静沈着で理知的な人物。感情に流されることなく、常に法と秩序を重んじる姿勢を貫く。

パトリック・コクラン(シェイマス・オハラ)
フェニアン団の指導者。アイルランド独立を目指す過激派で、ギネス家の権力に強い敵意を抱く。短気で激情的だが、妹エレンへの愛情は深い。

エレン・コクラン(ナイアム・マコーマック)
パトリックの妹。共和主義者でありながら、ギネス家の人々と対話を試みる理性的な女性。エドワードとは階級と思想を超えた絆を育み、やがて恋愛へと発展する。

ボニー・チャンピオン(デビッド・ウィルモット)
ギネス波止場を牛耳る男。ギネス家の輸出業務に関わると同時に、波止場で売春宿や賭博場などを営み利益を得ている。ギネス兄弟の秘密にも通じている。

バイロン・ヘッジス(ジャック・グリーソン)
ギネス兄妹の従兄弟。母はギネス家の血を引き、父はアイルランド独立を志すフェニアンという、相反する背景を併せ持つ。ギネス家の代理人としてアメリカ・ニューヨークへ渡り、事業の国際展開に貢献する。

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