海外ドラマ「13 サーティーン/誘拐事件ファイル」(全5話)の紹介です。
13歳で誘拐された“少女”アイビー。空白の13年間で彼女に何があったのか…!? 彼女は誘拐の被害者なのか…!? 少女監禁事件の謎に迫るサイコ・サスペンス!
AXNミステリー公式サイトより
「ザ・ミッシング~囚われた少女~」や「ルーム」を思わせる、少女誘拐事件を扱った重ための英国ミステリーです。ショッキングな内容ではありますが、過激なシーンや惨たらしいシーンはありません。
主人公は、13年間の監禁生活から自力で脱出し、13年ぶりに家族のもとに戻った26歳のアイビー。見た目は26歳でも、彼女の中身は13歳のまま時間が止まっています。
家族や友人、環境の変化に戸惑いながらも、必死に失った時間を取り戻そうとするアイビーが健気で愛おしい。アイビーを演じるジョディ・カマーの演技が秀逸で、彼女の表情からアイビーの不安や焦り、純粋ゆえの潔癖さなどが伝わってきます。
繊細で臆病で無邪気な13歳の少女だったアイビーが、やがて逆境に立ち向かう力強い26歳の女性へと変化していくさまに心をうたれました。
ちなみにジョディ・カマーは最新作「キリング・イヴ」でサイコパスな女暗殺者をエキセントリックに演じています。こちらもおすすめ。
Contents
作品概要
- 製作国:イギリス(2016年)
- 原題:13(Thirteen)
- 脚本:マーニー・ディケンズ
- 演出:ヴァネッサ・キャスウィル/チャイナ・ムー・ヤング
- オープニングテーマ:Dark Dark Dark「In Your Dreams」
あらすじ
主人公アイビーは13歳の時に誘拐される。13年後に突然の帰還を遂げた彼女は、時を経て変わってしまった環境に順応しようと苦悩する…しかし、彼女は事件の証拠と矛盾する証言や奇行を次第に繰り返すようになる…13年間の監禁生活で一体彼女の身に何があったのか…彼女は本当に単なる誘拐の被害者なのか…。
AXNミステリー公式サイトより
予告動画
登場人物(キャスト)
モクサム家
アイビー・モクサム(ジョディ・カマー)
13年間の監禁生活から脱出し、警察に保護される。2003年失踪時の年齢は13歳で、現在の年齢は26歳。犯人からは〝アリソン〟と呼ばれていた。13年の時を経て家族や友人と再会するも、変わってしまった環境に順応できず苦悩する。
クリスティーナ・モクサム(ナターシャ・リトル)
アイビーの母。13年ぶりに帰宅したアイビーを気遣い、神経質になる。表面的に家族を演じるうちに、冷え切っていたアンガスとの関係を取り戻す。
アンガス・モクサム(スチュアート・グラハム)
アイビーの父。秘書と不倫関係にあり別居中だったが、アイビーの帰宅に合わせて家に戻ってくる。
エマ・モクサム(キャサリン・ローズ・モーリー)
アイビーの妹。当初はアイビーを「別人だ」と否定していたが、徐々にアイビーと打ち解け心を通わせるようになる。浮気をした父のことは許していない。
クレイグ・ワッツ(ジョー・レイトン)
エマの婚約者。モクサム家に同居している。アイビーが突然帰宅したことで居場所を失い、エマとの仲がこじれてしまう。
警察
エリオット・カーン(リチャード・ランキン)
アイビーの事件を担当する警部。アイビーが信頼を寄せるようになる。
リサ・マーチャント(ヴァリーン・ケイン)
アイビーの事件を担当する巡査部長。アイビーの言動に不審を抱き、ストックホルム症候群を疑う。
バリッジ(アリヨン・バカーレ)
アイビーの事件を指揮する警視正。
ジェシー(チャールズ・ババローラ)
リサの部下。リサに好意を持っている。
アリア・サイム(チポ・チャン)
アイビーの保護・護衛担当。
アイビーの友人
ティム・ホブソン(アナイリン・バーナード)
アイビーの元恋人。結婚していることをアイビーに言い出せず、苦悩する。孤独なアイビーの心を癒やそうと努力するが、結婚の事実を知られてしまい、結果的にアイビーを傷つけることに。
エロイーズ・ワイ(エレナー・ウィルド)
アイビーの親友。アイビー失踪時、学校をサボって会う約束をしていた。
そのほか
マーク・ホワイト(ピーター・マクドナルド)
アイビーを拉致し、地下室に監禁した男。当時、アイビーが通っていた中学校の食堂で働いていた。アイビーが脱出したことを知り、証拠を隠滅して逃亡。その後、別の少女フィーヴィーを誘拐する。
キャロル・ホワイト
マークの母親。2002年に老人ホームで亡くなっているが、アイビーには生きていると嘘をついていた。愛人のグレッグとの間にディロンという息子がおり、16歳になったマークを家から追い出している。
ディロン・ホーソーン
マークの8歳下の異父弟。逮捕歴があり、行方不明。2006年にサンブリッジ中学校を訪ねている。
ヘンリー・ストーン(ニコラス・ファレル)
アイビーが通っていたサンブリッジ中学校の校長。アイビーの母・クリスティーナとは心を通わせる仲。アイビーの事件に責任を感じ、積極的に捜査に協力する。
各話のあらすじ(ネタバレ有)
13歳の時に拉致されたアイビーは、13年間の監禁生活から脱出し警察に保護される。リサとエリオットは犯人割り出しのためにアイビーを尋問するが、アイビーは詳細を語ろうとしない。リサはアイビーがエリオットを慕うことを危ぶむ。
母クリスティーナはアイビーとの再会を喜び、別居中だった父アンガスを家に呼び戻して昔のように振る舞う。妹エマはアイビーを「別人だ」と主張するが、DNA検査は一致する。
警察は犯人宅に押し入るが、犯人は証拠を隠滅し逃亡した後だった。警察が犯人の名前「マーク・ホワイト」と顔写真を公開した結果、当時アイビーが通う中学校の職員だったことが判明する。
アイビーは当時付き合っていたティムと再会。ティムは結婚していたが、アイビーにその事実を告げられずにいた。アイビーたちが夕食をとっていると、リサとエリオットがアイビーを迎えに来る。犯人が別の少女を誘拐したのだった。
マーク・ホワイトがフィーヴィーを誘拐。アイビーは警察からの要請でマークの家に戻り、拉致された時の記憶を取り戻そうとするが、リサはアイビーの言動に不審を抱く。
アイビーは元恋人のティムに居場所を求め、失われた時を必死に埋めようとする。ティムもアイビーの心を癒やそうと努めるが、2人の密会現場がマスコミに報じられ、妻ヤズミンから非難される。
リサとエリオットは、2013年のあるショッピングモールの防犯カメラにアイビーが映っていることを確認し、その映像をアイビーに見せる。マークから離れたアイビーはひとりで女子トイレへ行き、数分後、自らマークを探して彼の元に戻り、手を握っていた。
リサはアイビーに「彼を愛していたのでは?」と問い詰めるが、アイビーは答えられない。動揺したアイビーはティムの店へ行き、ティムがヤズミンと結婚していることを知って激しいショックを受ける。
フィーヴィーの父親がアイビーを襲うが、エマが阻止する。アイビーの家族は警察の失態を咎め、アリアを解任するよう要求する。アイビーは妹エマと打ち解けるようになるが、マーク・ホワイトから手紙が届き動揺する。
リサとエリオットはマークの8歳下の異父弟ディロンを探すが見つからず、アイビーも知らないと答える。だが地下室にはディロンの指紋が残っており、リサはアイビーが嘘をついていると見抜く。
エマから父アンガスが浮気していることを聞かされたアイビーは、激しくショックを受けアンガスを詰る。エマの婚約者クレイグは、エマが家族を優先して結婚を延期すると言い出したことに腹を立て、アイビーの前で暴言を吐く。傷ついたエマはエリオットを呼び出す。
その頃、リサはアイビーが監禁されていた地下室を調べ、壁の奥に隠されていた白骨遺体を発見する。
地下室で発見された白骨遺体は、マーク・ホワイトの異父弟ディロンと判明。リサとエリオットは偽証罪でアイビーを逮捕する。ディロンの遺体について黙秘するアイビーだったが、母クリスティーナの説得に応じ、真実を語り始める。
ディロンはアイビーを逃がそうとしてマークに見つかり、激怒したマークに殺されたのだった。アイビーはマークに命じられて遺体を処理したことを語る。マークは秘密を話せば家族の愛を失うとアイビーを脅し、口を封じていた。
警察にマークから連絡が入る。マークはアイビーにひとりで会いに来るよう場所を指定する。
誘拐された少女フィーヴィーを救うため、アイビーはマークに指定された場所へ向かう。エリオットら警察の厳重な包囲網の中、マークはフィーヴィーを解放し、代わりにアイビーを拉致して逃亡。エリオットとリサはアイビーとマークが乗った車を止めようとして重傷を負い、病院へ運ばれる。
警察はアイビーが乗った車を見失い、アンガスら家族は手分けして捜索するも手がかりは見つからない。エリオットは病院を抜け出し、バリッジの反対を押し切って解放されたフィーヴィーから隠れ家のヒントを聞き出す。
再びマークに監禁されたアイビーは、マークを油断させて脱出しようと画策するが失敗。アイビーの愛を得られないと知ったマークは、アイビーが流産した子ども、母キャロル、弟ディロンと天国で再会することを望み、家に火をつけ心中を図ろうとする。アイビーは爆発する直前に脱出し、かけつけた家族に抱き締められる。
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