ネタバレ有「ソールズベリ 毒殺未遂事件」全話あらすじ・登場人物(キャスト)・予告動画

「ソールズベリ 毒殺未遂事件」あらすじキャスト

記事内に広告を含みます

英国ドラマ「ソールズベリ 毒殺未遂事件」(全4話)についてまとめました。

2018年に英国ソールズベリで実際に起きた「元ロシアスパイ毒殺未遂事件」をもとに制作されたドラマ。未だ世界中のメディアを賑わす猛毒の化学兵器ノビチョクが使われ、欧州を巻き込んだ国際問題へと発展した事件です。

2020年に英BBCで放送され、日曜夜9時に放送されたドラマとしては、過去6年間で最高視聴率を記録しました。IMDbの評価は7.3。

元BBCのジャーナリストが事件に関わった人々へのインタビューを1年間かけておこない、本作の脚本を創り上げています。

作品概要

  • 放送局:AXNミステリー
  • 放送時間:2021年1月31日(日)夜10時から全4話一挙放送
  • 製作国:英国(2020年)
  • 原題:The Salisbury Poisonings
  • 脚本:デクラン・ローン/アダム・パターソン
  • 監督:ソウル・ディブ

あらすじ

2018年今世紀最大の政治事件の1つが英国ソールズベリで発生した。セルゲイ・スクリープルと娘のユリアが公園のベンチで意識不明の状態で発見され、緊急搬送された。当初二人は病気と思われたが、間もなくして、セルゲイがイギリスに機密情報を渡していた元ロシアのスパイであること、さらに、当時未知の存在であった化学兵器「ノビチョク」による毒殺未遂だったことが明らかになり、ソールズベリだけでなく、英国中が未曾有の事態に騒然となる。

AXNミステリー公式サイトより

予告動画

登場人物(キャスト)

トレーシー・ダシュキェヴィチ(アンヌ=マリー・ダフ)
ウィルトシャー州の公衆衛生局長。事件発生の連絡を受け、公衆衛生の専門家として警察の対策本部に参加する。深刻な状況の中、重圧に苦しみながらも町の人々を守るために奮闘する。心理学者の夫と息子がいる。

ニック・ベイリー巡査部長(レイフ・スポール)
現場に急行した警察官。被害者の自宅を訪れた際に、猛毒「ノビチョク」に接触。自宅で意識を失い、病院に救急搬送される。妻と2人の娘がいる。

サラ・ベイリー(アナベル・スコーリー)
ニックの妻。自宅で倒れているニックを発見する。毒の副作用に苦しみ、生死の境をさまよう夫を見守り続ける。

ドーン・スタージェス(マイアンナ・バーリング)
ソールズベリの保護施設で暮らす女性。アルコール依存症。母キャロラインに娘のグレイシーを預けている。娘と恋人チャーリーの3人で一緒に暮らすことを夢見ている。事件の唯一の犠牲者。

チャーリー・ロウリー(ジョニー・ハリス)
ドーンの恋人。保護施設で暮らしていたが、自立を勧められエイムズベリに引っ越す。ソールズベリのゴミ箱で香水の瓶を拾ったことから、猛毒「ノビチョク」に接触してしまう。

キャロライン・スタージェス(ステラ・ゴネット)
ドーンの母。ドーンの娘グレイシーを預かっている。ドーンが依存症から立ち直ることを信じ、見守っている。

デイヴ・ミンティ(ダレン・ボイド)
警部。事件発生を受けて、公衆衛生の専門家であるトレーシーに協力を求める。トレイシーとともにノビチョク対策に奔走する。

セルゲイ・スクリープル(Wayne Swann)
かつてMI6の諜報員としてロシアのGRUに潜入していたロシア人。ロシアで禁錮13年の判決を受けていたが、2010年にスパイ交換でアメリカに引き渡され、その後イギリスに亡命した。ソールズベリの公園のベンチで娘とともに意識不明の状態で発見され、救急搬送される。事件前、友人のロスに「プーチンに狙われてる」と語っていた。

ロス・キャシディ(マーク・アディ)
セルゲイの友人。ニュースを見て事件を知り、警察に通報する。その後、自宅で警察官から何度も聴取を受け、セルゲイに会わせてもらえないことに苛立つ。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

2018年3月4日。ソールズベリの公園のベンチに座っていた親子が急に体調を崩し、意識を失う。現場に急行したニック・ベイリー巡査部長は、倒れた男性が元ロシアスパイのセルゲイ・スクリプルであることを知り、暗殺の可能性を疑う。ニックは自らセルゲイの自宅を捜索するが、何も見つからなかった。
翌朝、公衆衛生局長のトレーシー・ダシュキェヴィチは、デイヴ・ミンティ警部の依頼を受けて対策本部に参加する。住民たちを守るためには、早急に汚染源を突き止め拡散を防ぐ必要があった。トレーシーはスクリプル親子と接触した人物を早急に探し出し、現場にバリケードを築いて誰も立ち入れないようにするよう指示する。
ニュースで事件を知ったロス・キャシディは、警察に通報する。彼はセルゲイの友人で、事件の前に最後に話した人物だった。保護施設で暮らすドーン・スタージェスは、母親に預けている娘のグレイシーと一緒に暮らすため、アルコール依存症を克服しようとしていた。体調に異変を感じていたベイリー巡査部長は、自宅で意識を失い救急搬送される。
検査の結果、親子を襲った毒はロシアが冷戦時代に開発した神経剤「ノビチョク」と判明。致死性が高く、スプーン1杯で何千人も殺せるという。目に見えない神経剤の検出作業は困難で、しかもノビチョクは分解されず、致死性を保ったまま50年残るという。

セルゲイが最後に会った友人のロス・キャシディは、彼が最新のスマホから古い機種に変えていたことや、「プーチンに狙われてる」と語っていたことを警察官に話す。
マスコミが一斉に事件を報じる中、トレーシーたちはいまだ汚染源を突き止められずにいた。セルゲイの家は15か所以上から毒が検出されるも、起点がわからない。
トレーシーたちはニック・ベイリー巡査部長が捜索したときの映像を見て、玄関扉の取っ手が起点だと知る。スクリプル親子とニックは、いずれも玄関扉に触れたことで肌に毒が付着し、徐々に体内に吸収されたと思われた。
事件発生から6日。化学戦の訓練を受けた180人の軍人が警察の作業に加わり、現場の封鎖や証拠の採取、車の撤去などが行われた。危篤状態が続くニックは毒の副作用で妄想に襲われ、妻サラは不安に陥りながらも回復を信じて見守り続ける。

事件の影響でソールズベリの商店では客が減り、観光業は壊滅的な状態となる。対策に追われるトレーシーは家のことに手が回らなくなり、息子のトビーを傷つけてしまう。
検査の結果、ニックの家からも毒が検出されるが、サラと娘たちは奇跡的に毒に触れていなかった。回復したニックは退院するも、記憶があいまいで別人のように怯えていた。
ソールズベリの保護住宅で暮らすドーンは疎遠になっている妹クレアに会い、家族としてやり直したいと告げる。クレアはその言葉を信じるが、ドーンの父スタンは何度も裏切られていることを理由に、ドーンとの関係を取り戻そうとしない。
2018年6月。ロシアでサッカーW杯が開催される。ソールズベリを皇太子夫妻が訪問し、事件現場となった公園は封鎖が解かれる。トレーシーも通常の生活に戻り、家族旅行を計画。ニックとサラは空っぽになった家の中を見てショックを受けながらも、新しい一歩を踏み出す。
ドーンと同じ保護施設で暮らす恋人チャーリーは、自立を勧められてエイムズベリに引っ越すことに。チャーリーはゴミ箱で香水の瓶を拾い、ドーンにプレゼントする。香水をつけたドーンは意識を失い、病院に救急搬送される。その直後、チャーリーも意識を失う。
病院に駆けつけたドーンの家族たちは、医師から「ノビチョク」のよる中毒だと説明を受け、言葉を失う。連絡を受けたトレーシーもまた、激しく動揺する。

ドーンとチャーリーが立ち寄った場所を封鎖するトレーシーたち。マスコミが一斉に事件を報じ、ニュースを見たニックは自分が毒をバラまいたのではと動揺する。
ドーンの家族はマスコミを避けてホテルに避難するが、父スタンの「何があろうと娘のそばにいるべきだ」という意見で自宅に戻る。仲違いしていたチャーリーの兄マシューも病院に駆けつけ、チャーリーを励ます。
チャーリーが拾った香水の瓶の中にノビチョクが入っていたことが判明する。ドーンが亡くなったという知らせを受け、トレーシーは激しく自分を責める。回復したチャーリーは退院し、ドーンの葬儀に参列する。
ニックは職場に復帰するが、勝手が掴めない。以前とはすっかり変わってしまった自分に戸惑い、焦るニック。妻サラは「時間をかければいい」と助言する。ニックは治療にあたった医師と再会し、「多くの患者を診たが、君は誰より勇敢だった」と告げられる。トレイシーはドーンの母キャサリンに会う。
2019年3月1日、ソールズベリの除染が完了する。トレーシーは昇進し、南西イングランドの公衆衛生副局長に就任。キャシディ夫妻は未だにスクリープル親子と再会できていないが、クリスマスカードを受け取った。
ニックはマラソン大会に出場し、警察勤務を続けていた。チャーリーは兄の家の近くに転居し、今も後遺症と闘っている。ドーンの家族は彼女の死にまつわる情報の開示を求め、訴訟を起こした。

実話ドラマの記事