NHKの連続ドラマ「3000万」最終話(第8話)のあらすじと感想（ネタバレ有）です。
めちゃくちゃよかったですね…最終回。ラストシーンにしびれました。安達祐実さんの表情よ。
明確ではない結末に賛否両論あるかもしれませんが、個人的にはホッとしました。
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ネタバレ有NHK｢3000万｣登場人物(キャスト)一覧･全話あらすじ感想 最終話のあらすじ
坂本（木原勝利）が逮捕され、焦る祐子（安達祐実）たち。ソラ（森田想）は計画を敢行することを決め、祐子、長田（萩原護）とともに穂波悦子（清水美砂）のマンションに乗り込む。
ソラは悦子を拘束し、金を探すが見つからない。悦子は言葉巧みに祐子を丸め込んで、味方につけようとする。
ソラと祐子は２階の隠し部屋を発見。そこには悦子が闇組織を作り上げるために勉強した資料やノート、そして金庫が保管されていた。
悦子から番号を聞き出し、金庫を開けるソラと祐子。金庫の中には大量の札束と、祐子の個人データが入ったファイルがあった。
金とファイルを持って逃げようとする２人だったが、長田に裏切られ、悦子と末次に拘束されてしまう。
一方、野崎（愛希れいか）は坂本から組織のボス・穂波悦子の名前を聞き出す。奥島（野添義弘）も義光（青木崇高）を問い詰め、佐々木家が組織から脅されていることを知る。
祐子とソラは、どうにか悦子のマンションから脱出する。野崎は悦子を連行するが、末次と長田には逃げられてしまう。
ソラは悦子から取り戻した3000万円を、持ち主の大森老人に返しにいく。そして交番に自首する。
義光は純一に「お母さん、帰って来るんだよね？」と聞かれ、「待ってよう、2人で。大丈夫。ぜったいなんとかなる」と答える。
祐子は誰もいない赤信号の交差点で、ひとり逡巡する。信号が青に変わっても、車を発進させることができない祐子。
大きく息を吐き出した後、車をＵターンさせ、祐子は来た道を戻っていく。
最終話の感想
おばちゃんラスボス降臨
清水美砂さんの〝おばちゃんラスボス〟が最高でした。
祐子が「あんな人がボスなの？」とソラに確認してしまうくらい、一見、普通のおばちゃん。「バレなきゃいい世界」のトップにふさわしい。
「自分でもできるんじゃない？と思って。酔った勢いで闇バイトの募集してみたら、ほんとにできたの。もうね、真面目に生きるのが馬鹿らしくなっちゃった」
ちょっと勉強すれば「誰でもできてしまう」ところが怖いし、まったく罪悪感がないところも怖い。
祐子が「どうやったらあなたみたいになれますか？」と悦子に聞いた時点で、祐子がもう「バレなきゃいい世界」の住人ではなくなったことがわかる。
「あんたみたいだったよ」という第７話のソラのセリフが示しているように、祐子と悦子は同類に見えるけれど、ここにきて明らかに違う場所にいることがはっきりわかって…心からホッとした。
赤信号で止まる祐子の葛藤
ラストシーンが本当に素晴らしかった。不穏で、美しくて、力強いラストだった。
誰もいない赤信号の交差点は、第1話の冒頭シーンや、祐子の同僚・舞のセリフを思い出させます。
「めっちゃ急いでるときに、車一台も通ってないのに、青信号になるまで歩道渡るの待ちます？」「結局、バレなきゃいいんですよ」
祐子が犯罪行為（金を盗む）に踏み切ったのは、この言葉がきっかけでした。
ラストシーンで祐子は、赤信号→青信号→赤信号→青信号と、かなり長い時間悩んで、動き出せず、最後に大きな息を吐き出して、意を決したようにUターンして引き返します。
前述したように、祐子はもう「バレなきゃいい世界」の住人ではなくなってる。だから、きっと正しい選択をしたのだと思う。
安達祐実さんの表情が…震えるくらい良かった。
このシーンを見られただけでも、このドラマ見てよかったと思う。
祐子と義光が犯した罪
あらためて、佐々木夫妻が犯した罪を振り返ってみると。
- ソラから3000万円を盗んだ
- ソラの逃亡に手を貸した
- 蒲池を湖に沈めた（死んだかどうかは不明）
- 盗んだ金で200万円のピアノを購入
- 闇バイト(かけ子)で強盗に加担
- 穂波悦子の家に侵入して金とファイルを強奪
このうち③⑤⑥は祐子がやったことで、義光は無関係。
義光は証拠不十分で釈放されたけど、祐子が自首した場合どうなんだろう。坂本や、ソラや、悦子が証言したら…。
そして蒲池。遺体は見つからないままでした。長田と末次は逃げ切ったようだし、もしかして続きがあるのかな。
面白かった、でも笑えなかった
誰にも感情移入できなかったし、応援できなかったし、見ていて気持ちのいいドラマでもなかったけど、振り返ってみればやっぱり面白かったなぁ。
先が読めない怒涛の展開にも毎回ハラハラしました。私の予想なんて、ことごとくハズれましたしね…。
ただ、闇バイトをイジるシーンや、犯罪をおもしろおかしく描いているところは、どうしても笑えず、「スン…」となってしまう自分がいた。
フィクションだとはわかっていても、現在も未解決で、亡くなられた被害者もいる事件が頭をよぎり、複雑な気持ちになりました。
あと個人的にはもう少し話数が少なくてもよかったかな、と思いました。
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