韓国ドラマ「悪の心を読む者たち」全話あらすじ・感想・登場人物(キャスト)・予告動画

韓国ドラマ「悪の心を読む者たち」あらすじキャスト

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韓国ドラマ「悪の心を読む者たち」(全12話)についてまとめました。

韓国におけるプロファイリング誕生を緻密に描いた、重厚な犯罪心理捜査ドラマ。原作は、韓国初のプロファイラー、クォン・イルヨン教授と作家コ・ナムが実話をベースに2018年に執筆した同名小説。IMDbの評価は8.0。

韓国を震撼させた実際の連続殺人事件をモチーフにしており、“プロファイリング”という言葉や“サイコパス”という概念がなかった時代に、プロファイラーとして凶悪犯たちと向き合ったクォン教授の体験をベースに描かれています。

主演は約3年ぶりにドラマに本格復帰し、「2022年SBS演技大賞」の大賞を受賞したキム・ナムギル。彼を含め、キャスト陣の圧巻の演技に心打たれます。

作品概要

  • 放送局:WOWOW
  • 放送時間:2023年7月7日(金)から毎週月ー金曜8:30~
  • 製作国:韓国(2022年)
  • 原題:악의 마음을 읽는 자들
  • 原作クォン・イルヨン/コ・ナム「悪の心を読む者たち」
  • 脚本:ソル・イナ
  • 演出:パク・ボラム

あらすじ

1990年代後半。誰よりも被害者の心に寄り添い、鋭い感受性を持つ東部警察署の刑事ソン・ハヨン(キム・ナムギル)は、妥協を許さない捜査で同僚たちから煙たがられていた。一方、そんなハヨンを評価しているソウル地方警察庁の鑑識係長クク・ヨンス(チン・ソンギュ)は、近い将来、動機のない連続殺人事件が多発する可能性を見据え、プロファイリングを導入した犯罪行動分析チームの創設に奔走していた。
そんな中、女性が殺害され全裸で放置される事件が発生。被害者の恋人を逮捕したことで事件は解決したかに見えたが、数カ月後、同様の手口で再び女性が殺害される。ハヨンは犯人の心理を探るため、連続婦女暴行の罪で収監されている男のもとへ向かう。

WOWOW公式サイトより

予告動画

登場人物(キャスト)

※一部ネタバレを含みます

犯罪行動分析チーム

ソン・ハヨン(キム・ナムギル)
犯罪行動分析官。階級は警部補。幼い頃に女性の遺体を発見して以来、感情を抑えるようになった。周囲からは感情のない人間だと思われているが、実は人一倍感受性が強く、繊細で心優しい。犯罪を事前に防ぐために奔走するが、犯人の心を理解しようとするあまり自分自身の心を犠牲にしてしまう。

クク・ヨンス(チン・ソンギュ)
犯罪行動分析チームのチーム長。鑑識班所属時代に犯罪心理分析の必要性に気付き、係長の座を捨てて犯罪行動分析チームを設立。ハヨンを適任者と確信し、プロファイラーに抜擢した。暴走しがちなハヨンを見守る一方で、誰よりも強い信念を持ち、犯罪行動分析チームの立ち上げと存続のために上層部と戦う。

チョン・ウジュ(リョウン)
犯罪行動分析チームの統計分析官。ハヨンとヨンスを尊敬している。記者のユンジは友人。

機動捜査隊

ユン・テグ(キム・ソジン)
機動捜査隊1係2チーム長。階級は警部補。男性の多い組織の中で女性に対する偏見に負けず、地位を築きあげた実力の持ち主。中部署時代、ハヨンの手柄を奪って昇進したことを今でも負い目に感じている。当初は犯罪行動分析チームの話に耳を貸そうとせず、捜査から締め出そうとしていたが、次第にその重要性に気付き協力し合うようになる。

ナム・イルヨン(チョン・スンウォン)
テグの部下。巡査長。

キム・ボンシク(ソ・ドンガプ)
機動捜査隊1係長。階級は警部。中部署時代のテグとハヨンの上司で、テグがハヨンの手柄を横取りして昇進したことを知る人物。ハヨンに汚職を暴かれ左遷されていたが、新任の係長として復活し2人の前に現れる。自他ともに認める“クソ野郎”。テハン日報のイム・ムシクに情報を流している。

ホ・ギルピョ(キム・ウォネ)
機動捜査隊長。ヨンスとは旧知の仲で、常に愚痴を聞かされている。その場しのぎに作られた犯罪行動分析チームが長続きしないことを予想しつつも、彼らにチャンスを与えようと周囲に理解を求める。

ペク・ジュンシク(イ・デヨン)
刑事課長。ヨンスに懇願され、ギルピョとともに庁長にかけあって刑事課直属の犯罪行動分析チームを設立させた。チームの活躍を願っている。

鑑識班

オ・インタク(ホン・ウジン)
鑑識係長。もともとはヨンスの部下だったが、ヨンスが犯罪行動分析チームに移ったため係長に昇進した。ヨンスのことを尊敬しており、犯罪行動分析チームにも協力的。

マスコミ

チェ・ユンジ(コン・ソンハ)
オンラインメディア「ファクトトゥディ」の駆け出し記者。社交性が高く、大雑把な性格。友人のウジュから事件の情報を聞き出そうとするが、うまくいかない。「テハン日報」のイム・ムシク記者が書く記事に嫌悪感を抱き、独自の路線を貫く。

シン・ギホ(ハ・ドグォン)
「ファクトトゥディ」の局長。マイペースな部下ユンジを叱りつけてばかりいるが、実は彼女のセンスに期待している。

イム・ムシク(イ・ハヌィ)
「テハン日報」の記者。ギホの後輩。大衆を刺激し、感情を煽るような記事を書く。刑事のキム・ボンシクと親しく、密かにネタをもらっている。

犯罪者

ヤン・ヨンチョル(コ・ゴンハン)
“赤い帽子”事件の犯人。逮捕後、ハヨンにテボン洞事件の犯人像のヒントを与える。

チョ・ガンム(オ・スンフン)
テボン洞事件とウヨン洞事件の犯人。18歳。祖母と2人暮らし。飲食店で配達員をしている。

チョ・ヒョンギル(ウ・ジョングク)
幼児バラバラ殺人事件の犯人。5歳の女児イ・スヒョンを拉致した後に殺害し、遺体を切断して遺棄した。

ク・ヨンチュン(ハン・ジュヌ)
富裕層殺人事件の犯人。昼間の高級住宅に侵入し、手製の凶器を使って高齢者を撲殺するという残忍で大胆な犯行を繰り返す。

ナム・ギテ(キム・ジュンヒ)
西南部連続殺傷事件の犯人。住宅街や公園などで一人歩きの女性をつぎつぎと襲った。凶器はレジャーナイフから包丁、パイプレンチへと変化した。

ウ・ホソン(ナ・チョル)
女性連続失踪事件の犯人。マッサージ店勤務。バス停でバスを待つ女性に好意同乗を装って声をかけ、誘拐した。

そのほか

パク・ヨンシン(キム・ヘオク)
ハヨンの母。結婚して間もなく交通事故で夫を亡くした。ハヨンの孤独を理解し、温かく見守る。

パク・デウン(チョン・マンシク)
警部。東部署強力係班長。“刑事の勘”を重視する昔気質の刑事。犯人の心理を探ろうとするハヨンのことが全く理解できず、そりが合わない。自分が解決した事件についてハヨンが冤罪を疑うことに腹を立てる。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

1975年。幼いハヨンは母親とボートに乗り、湖に落ちてしまう。幸いすぐに救出されたが、湖の中で女性の遺体を発見し、以来、自分の感情を抑え込むようになる。
1998年3月。共同住宅に侵入して女性を襲う“赤い帽子”事件が相次いで発生。この10か月の間に、被害女性の数は12人にのぼっていた。東部警察署強力係巡査部長ソン・ハヨンは連日おとり捜査や張り込みを続けていたが、模倣犯が増えるばかりで未だ犯人は捕まらない。
5月。テボン洞の住宅で20代の女性チェ・ファヨンの遺体が全裸で発見される。妊娠14週だったことや、恋人のパン・ギフンが死亡推定時刻に彼女と会っていたことから、班長のパク・デウン警部はギフンを殺人容疑で逮捕する。ギフンは元暴力団員で、暴行の前科があった。
誤認逮捕を疑うハヨンは殺害現場となった女性の自宅を訪れ、玄関の錠をこじ開けた痕跡や、ドア付近に小さく記された「2」の数字に注目する。
捜査を進めると、そのあたり一帯では盗難被害が相次いでおり、それらの家のドア付近には「22」「233」「12」といった数字がもれなく書き込まれていた。ハヨンは数字の組み合わせが家族構成を表していることに気づき、飲食店の配達員を疑う。
そんな中、“赤い帽子”事件の犯人ヤン・ヨンチョルがついに逮捕される。パク班長はギフンを痛めつけて無理やり自白させるが、恋人を全裸にした理由は不明だった。それを偶然耳にしたヨンチョルは、「奴は犯人じゃない」と笑う。
ハヨンは知り合いの鑑識係長クク・ヨンスに頼み、被害者ファヨンの家を調べてもらうことに。犯人が隠れていたと思われる場所から指紋が検出されるが、身元は特定できなかった。
落胆するハヨンに、ヨンスは犯罪行動分析官(プロファイラー)について話す。ヨンスは機捜隊長ホ・ギルピョや刑事課長ペク・ジュンシクに掛け合い、新たに犯罪行動分析チームを発足させようとしていた。そしてハヨンにはプロファイラーの資質が備わっていると見抜いていた。
パン・ギフンは殺人容疑で起訴され、裁判で懲役12年を宣告される。
1999年8月。飲食店配達員チョ・ガンムは、赤い帽子を被って女性を物色する。帰宅途中のウォン・マルスクに目をつけると、ウヨン洞の彼女の家まで後をつけ、家に侵入して殺害する。

1999年8月。ギフンの冤罪を疑うハヨンは、“赤い帽子”事件で逮捕されたヤン・ヨンチョルに会うため拘置所へ足を運ぶ。何度も接見拒否されるが、預置金を差し入れることでようやく面会許可が下りる。
ハヨンはヨンチョルがギフンを「犯人じゃない」と言った理由について尋ねる。すると、被害者を全裸にするのは犯人の習性だからだ、とヨンチョルは言う。そして服を脱がしたのには理由があり、そうしないと気がすまない奴こそ真犯人だと断言する。
パク班長は終結した事件の捜査を続けるハヨンを目障りに感じていた。さらに、ヨンチョルに預置金を差し入れて助言を求めたと知り、「恥晒しだ」と激怒する。ハヨンは今回起きたウヨン洞の事件と前回の事件の犯人は同一人物だと見て、必ず真犯人を逮捕すると言い切る。
ある日、住居侵入で捕まった18歳の少年チョ・ガンムが東部署にやってくる。彼が常にハサミを持ち歩いていることや、小柄であること、帽子を愛用していることから、犯人ではないかと疑うハヨン。
取り調べを受けたガンムは初犯だと言い張るが、ハヨンの誘導によって犯行を自供する。被害者を全裸にした理由を問われると、ガンムは父親が母親を全裸にして暴力をふるっていたことを語る。
翌日、最初の被害者チェ・ファヨン宅で採取した身元不明の指紋がガンムと一致する。未成年だったため、指紋が登録されていなかったのだ。
鑑識係長のクク・ヨンスは真犯人を逮捕したハヨンを労い、「犯人を刑務所に送っても終わりにはならない。類似犯罪を研究して資料化すれば、必ず役に立つ」と告げる。
パン・ギフンの冤罪が明らかになり、警察の強圧的捜査が問題になる。東部署にはクレームの電話が殺到し、担当刑事の辞任を求めるデモが行われるなど大騒ぎに。責任を逃れたいパク班長は、テハン日報の記者イム・ムシクにハヨンが受刑者に助言を求めた事実をリークする。それによって、ハヨンも責任を問われることに。
刑事課長のペク・ジュンシクと機捜隊長のホ・ギルピョは、事態を収拾する方法として、ヨンスが提案する「犯罪行動分析チーム」の立ち上げをイ・ジンチョル庁長に提言する。
ヨンスに説得されたハヨンは、発足したばかりの犯罪行動分析チームに加わることに。だが2人に用意された部屋は半地下の倉庫だった。
2000年5月20日。公園で花を摘んでいた5歳の少女イ・スヒョンは、通りすがりの男性に「アイスクリーム食べる?」と声をかけられる。

2000年5月。ヨンスとハヨン2人だけの犯罪行動分析チームに、チョン・ウジュが統計分析官として配属される。ヨンスとハヨンはデータを集めるために拘置所に通い、重犯罪受刑者との面談を続けていた。
そんな中、チャンイ洞のゴミ捨て場で、切断された女児の遺体の一部が発見される。翌日には別の場所で頭部と胴体部が発見され、被害者はイ・スヒョン5歳と判明する。捜査を任されたのは、機捜隊1係2チーム長ユン・テグ警部補だった。
ヨンスとハヨンはテグに会い、情報を共有して捜査に協力したいと申し出るが、テグは「犯罪心理の研究に協力する余裕などない」と冷たくあしらう。ハヨンとテグは中部署時代の元同僚だったが、テグはハヨンに対して反感を持っているようだった。
ヨンスは鑑識班時代の部下で、現係長のオ・インタクを説得し、発見された遺体の写真を手に入れる。一方ハヨンは拘置所を訪れ、バラバラ殺人の犯人チャン・ドゥクホと面会する。遺体を切断したのは運ぶためかと問うハヨンに、ドゥクホは「半分は正解で、半分は間違ってる」と答える。
捜査チームは犯行の残忍さから、恨みを持つ精神障害者ではないかと推測していた。だがハヨンたち分析チームは遺体の処理が整い過ぎている点に注目し、食肉処理業者を疑う。
2000年6月。事件発生から28日経過するも、捜査は進展していなかった。ヨンスは遺体の背中に冷蔵庫の跡がついていることに気づき、機捜隊に報告する。テグと部下のイルヨン、ヨンスとハヨンは手分けして家電代理店や古物商を回り、該当する冷蔵庫を探す。
ヨンスとハヨンが冷蔵庫の型番を見つけた頃、テグは遺体発見の通報を受けてキョンソン洞の旅館へと向かっていた。その旅館に泊まっていた男性客の部屋の便器から遺体の一部が見つかり、さらに寝具の下から女児が身につけていたと思われる服が発見される。
ハヨンたち分析チームは犯人像をまとめた報告書を作り、捜査班に提出する。被疑者は単身者で30代半ばから40代前半の低学歴男性。性的な劣等感を持ち、几帳面な性格。精肉店や刺身店での勤務歴があり、住居は失踪場所から徒歩圏内。
刑事課長のジュンシクと機捜隊長のギルピョは「これを公式に採用するのは難しい」としたうえで、非公式に捜査するよう告げる。
テグとイルヨン、ヨンスとハヨンの4人は、性犯罪前科者の名簿をもとに前科者を訪ね、自宅の冷蔵庫とアリバイを確認して回る。だが怪しい人物は見つからなかった。ところが単身者リストから性犯罪者を探すと、前科者名簿から漏れていた者が4名見つかる。
4人は手分けして該当者の家を訪ねることに。ハヨンはそのうちの1人が住む小屋を訪ね、物が整頓されているのを見て犯人だと確信する。そこは遺体が発見されたチャンイ洞の路地に近い場所だった。

ハヨンはテグの到着を待って小屋の中に入るが、住人のチョ・ヒョンギルは不在だった。部屋の中にあった冷蔵庫はハヨンたちが見つけ出した型番のものと一致し、その中には包丁と被害女児の髪留めが入ったゴルフバッグが詰め込まれていた。
翌朝、ハヨンたちは小屋の近くの泥の中から切断された少女の指を発見する。だが全部で8本しかなく、残りの2本は見つからなかった。
2000年7月。姿を消したチョ・ヒョンギルは、過去に幼女への強制わいせつで服役し、3月に出所したばかりだった。鑑識が小屋で採取した彼の指紋は、なぜか中指と薬指のものがなかった。
使用した小切手から足がつき、ヒョンギルはついに逮捕される。当初は性的な目的ではなく、身代金目当てだったと話すヒョンギル。だが被害者が怯えて泣き止まず、自宅の電話番号を思い出せなかったため、睡眠薬を飲ませて強姦したと供述する。
ヨンスとハヨンはヒョンギルと面会し、彼が建設現場の事故で中指と薬指をなくしていたことを知る。吹き飛んだ指は見つからなかったという。指がないせいで恥ずかしい思いをしてきたと話すヒョンギルに、「それで被害者の指もなくしたんですか」と問うハヨン。
ヒョンギルは殺人と死体遺棄で勾留請求される。被害者の2本の指はとうとう見つからなかった。ハヨンは花を買い、被害者イ・スヒョンの家に届ける。ヨンスは反省の色がない犯人に対する絶望感から、酒をあおって泥酔する。そして帰り道、ある男とぶつかって警察証を落としてしまう。男は警察証を拾い、そのまま持ち去る。
ヨンスはこれからますます凶悪犯が増える、とテグに忠告する。その一例として、未解決のデソン連続殺人事件をあげる。無差別に罪を犯す連続殺人犯は、思考が正常の範囲を越えているため行動パターンが読めない、と説明するヨンス。
その頃、ヨンスの警察証を拾った男は、警察証の写真を自分のものと貼り替えていた。夜道を歩く女性に声をかけると、偽造した警察証を見せて警察官を名乗り…。

ヨンスとハヨンは拘置所を訪れ、幼児バラバラ殺人事件の犯人チョ・ヒョンギルと面談する。ヒョンギルはあの日公園にいた被害者が悪いと言い、自分がこうなったのは学校に行けなかったからだと責任転嫁する。
その後もヨンスとハヨンは拘置所に通い続け、犯罪者との面談による資料を蓄積していく。その一方で上層部に頭を下げ、分析チームの存続をギリギリで維持していた。
2003年9月。機捜隊1係長にキム・ボンシク警部が就任する。ボンシクは中部署時代のハヨンとテグの上司だった。ボンシクと再会したテグは、過去の出来事を思い出す。
1996年11月。テグは逃走中の強盗殺人犯に背後からナイフを突きつけられ、駆けつけたハヨンに助けられる。犯人を捕まえたのはハヨンだったが、テグが手錠をかけたことでボンシクや同僚たちはテグが逮捕したと勘違いした。
後日、テグの特別昇進が決まり、仲間たちは賛辞を送る。だがボンシクは、テグがハヨンの手柄を奪って特進したことを知っており、その事実をテグに突きつけて貶める。
現在。ソウル庁に転任したボンシクは、分析チームの部屋を訪れる。そしてかつて自分の汚職を暴いて左遷に追いやった元部下ハヨンを恨み、不遜な態度で悪態をつく。
テグは2週間前に江南区スソン洞で発生した殺人事件を担当することに。大学教授夫妻が自宅で撲殺されたのだが、金品は奪われておらず、防御創もないことから、知人による怨恨がらみの犯行と見られていた。テグは犯行が残忍で大胆であることに注目する。
そんな中、鍾路区クンゴク洞の高級住宅で3人の遺体が発見される。鑑識班のオ・インタクは、現場に残されていた足跡がスソン洞の現場で見つかった足跡と似ていることに気づく。インタクから報告を受けた分析チームは、同一犯の疑いを持つ。
さらに江南区チンジュン洞の高級住宅でも、鈍器で撲殺された女性の遺体が発見される。現場へ向かったハヨンはボンシクに追い返されそうになるが、強引に家の中に入る。ヨンスが「10年後に現れる」と予想した連続殺人犯が、ついに現れたのだった。

捜査班から、ハヨンが現場に通うのは捜査妨害だという不満の声が上がる。テグは捜査班と分析チームとで捜査領域を分けるべきだと主張する。
2003年10月。ファンファ洞の高級住宅で60代の女性が殺害される。犯人は現場に火をつけ、ソファの上に置いてあったジャンパーを盗んでいた。凶器はこれまで同様、断面が三角形の鈍器だったが、特定はできず、手製の凶器という可能性が浮上する。
犯行現場がいずれも交通の便が良いことから、分析チームは犯人が車を所有せず、公共交通機関を利用していると推測する。ジャンパーを盗んだのは、防寒や服についた血を隠すためではないかと思われた。
鑑識班は現場の足跡から登山靴を特定する。さらにテグとイルヨンが現場近くの防犯カメラに犯人の後ろ姿が映っているのを発見。ハヨンは犯人がマスコミの報道を注視していると推測し、公開捜査に踏み切るべきだと提案する。犯人に警告を与え、次の犯行を防ぐことが目的だった。
2003年12月。公開捜査から33日が経過する。新たな被害者は出ていないが、捜査も進展していなかった。ハヨンは犯人の分析結果として「攻撃的な性向の人格障害」と発表するが、テグは具体的な手がかりがないと捜査班全体を動かせないと言う。
公開捜査は失策だという声があがり、ハヨンたち分析チームに厳しい目が向けられる。機捜隊長のギルピョはほかの仕事をするようヨンスとハヨンを諭すが、2人は忠告を無視して事件現場に通い続ける。
一方、マスコミの報道を見た連続殺人犯ク・ヨンチュンは、登山靴から運動靴に変え、書店で人体解剖学の本を探す。さらに病院で全身のX線写真を撮り、その写真を部屋の壁に貼る。
2004年2月。永登浦区シヌン2洞で、帰宅した女性が玄関扉の前で刺される事件が発生する。

ボンシクは懇意にしている〈テハン日報〉の記者イム・ムシクから、会社社長クァク・マンヒョンを紹介される。クァクは従業員の女性たちが失踪したことを告げ、ボンシクに調べてほしいという。
ヨンスとハヨンは住宅街でレジャーナイフを使った殺人未遂事件が数件発生していることに気づく。目撃者によると犯人は小柄で痩せ型、髪は薄く古いジャージを着用していたという。
同じ頃、機捜隊のテグとイルヨンも西南部襲撃事件に注目していた。犯行時刻はすべて明け方で、被害者は全員女性だった。テグは富裕層殺人事件の犯人が手口を変えたと見ていたが、ハヨンは別人だと判断する。
被害者の証言をもとに、似顔絵が作成される。だが犯人は凶器のレジャーナイフをより殺傷能力の高い包丁に変え、銅雀区プルメ公園で女性を刺殺。女性は息を引き取る前に、犯人の特徴を「30代の男で身長は170センチ程度、薄毛で暗い色のジャージ姿」と話す。
2004年7月。ついに富裕層連続殺人犯ク・ヨンチュンが逮捕される。ボンシクがクァク社長に頼まれた失踪事件を捜査中にヨンチュンに辿り着き、風俗店勤務の女性を拉致した容疑で逮捕したのだ。ヨンチュンは4年前にヨンスが紛失した警察証を持っていた。
高齢者殺害についても自供するヨンチュンだったが、その供述は二転三転し支離滅裂だった。だがボンシクが供述書に記入するよう促すと、住宅に侵入して7人を殺害し、さらに女性を11人殺害してノジン洞の裏山に埋めたと自白する。ヨンスは遺体を確認するため、鑑識班とともにノジン洞へ向かう。
取り調べ中、ヨンチュンが突然てんかん発作を起こす。発作はまもなくおさまるが、ヨンチュンはトイレに行くと言って脱走をはかり、路地に逃げ込む。追いかけるテグは過去のフラッシュバックに襲われ、ヨンチュンに刺されてしまう。そこへハヨンが駆けつけ…。

テグは負傷しながらもク・ヨンチュンに組みつき、自力で捕まえる。ヨンチュンはソウル庁に連れ戻されるが、テグは数日入院することに。
ノジン洞の裏山から、身元不明の女性の遺体が11体発見される。余罪を調べる中、上層部は警察への非難を収めるため、西南部事件もヨンチュンの犯行にしろと命じる。
ヨンチュンは1月末に起きたイミョン洞での殺人事件についても犯行を認める供述をするが、テグとハヨンはヨンチュンではないと確信していた。
取り調べが終わり、ヨンチュンは送検される。ハヨンとヨンスは拘置所を訪れ、ヨンチュンと面談する。彼は殺傷能力の高い六角形のハンマーを自作したことや、完全犯罪のために綿密に計画を立てたことを自慢気に話す。ファンファ洞での放火は自分の血痕を消すためで、ジャンパーは防寒対策のために着たという。
ヨンチュンは効率的に遺体を切断するため、法医学の本を読み、病院で自らの全身X線写真を撮って勉強していた。切断した遺体を遺棄した場所には印をつけ、誤って掘り返さないよう工夫したという。
ヨンチュンは子供の頃、暴力をふるう父親にハンマーで脅されたことを話す。刑務所には、自分のような境遇の人間が大勢いると言う。持病のてんかんは治らず、何をしてもうまくいかなかった。警官になろうとも考えたが、汚職だらけの集団だと吐き捨てる。ヨンスから盗んだ警察証を見せて脅すと、みんな金をくれたと。
「金持ちは不正に稼ぎ、女は貞操を守らず、公務員は腐ってる。俺以外の誰が奴らを罰せるんだ」と、正義をふりかざし自らの犯行を正当化するヨンチュン。そして殺人は俺の職業だと豪語する。感情を抑えきれなくなったハヨンは、「お前は卑劣な殺人者にすぎない」と告げる。
拘置所からの帰り、精神的に疲弊したハヨンは「どうして俺を選んだんですか」とヨンスに尋ねる。翌日、ハヨンはノジン洞の裏山へ行き、花を供える。
テグは残業中のハヨンを訪ね、過去のわだかまりについて話す。逃走中の強盗殺人犯を逮捕したとき、テグは自分が捕まえたのではないと報告しようとした。だがハヨンが否定し、テグの手柄として特別昇進することになったのだった。
犯人を捕まえるべき瞬間にひるんだことを知られ、とても恥ずかしかった、と当時の気持ちを振り返るテグ。そしてハヨンに感謝していることを伝える。
ヨンスはハヨンとウジュを飲みに誘い、自分たちの心が満たされる方法を一緒に探そうと話す。そして胸の内を打ち明けたハヨンに「お前を選んですまない気持ちもあるが、何度でもお前を選ぶ」と告げる。

ハヨンとヨンス、テグの3人は、ノジン洞の裏山で発見された身元不明の遺体の火葬に立ち会う。遺骨は無縁故者として納められることに。一方、ヨンチュンを逃したボンシクは懲戒処分を受ける。
機捜隊は今回の事件の反省として、各管轄署の情報統合に時間がかかったことや、11人もの女性の失踪が通報されていたのにも関わらず、「家出扱い」にされていたことなどを上げる。テグは無動機犯罪に対する新たな捜査方法が必要だと意見する。
分析チームは「ファクトトゥデイ」の記者チェ・ユンジの取材を受ける。ユンジが書いた記事は想像以上の反響を呼び、ハヨンへの問い合わせが殺到する。「テハン日報」の記者イム・ムシクは、ボンシクからハヨンの顔写真を入手し、新聞に掲載する。
4月に起きたコチョン洞のアパートでの殺人事件が、西南部事件と同一犯である可能性が浮上する。ハヨンはレジャーナイフを使っていた犯人が4月から包丁に変えたと考え、犯人像を「攻撃的だが大胆さはなく、小心者」と推測する。そして今後は犯行がエスカレートし、家への侵入や放火をする可能性もあると指摘する。テグはハヨンが作成した分析報告書を捜査員たちに配り、情報を共有する。
警察は不特定多数を狙う犯罪に対処するため、捜査支援センターを設立。各地の機捜隊を「広域捜査隊」に改編する。鑑識係は拡大改編されて「科学捜査係」となり、分析チームもそこに組み込まれ、ヨンスが科学捜査係長に就任する。機捜隊長のギルピョは京畿地方警察庁の刑事課長に昇進し、ソウル庁を去る。
2005年5月。軍浦市ミブン洞で野菜ジュースを配達していた女性が路上で刺殺される。軍浦署から送られてきた犯人の似顔絵は、西南部事件の犯人にそっくりだった。
ハヨンは犯人の行動を再現するため犯行現場で刃物を持ち歩き、警察に通報される。駆けつけたヨンスは犯人になりきろうとするハヨンを心配し、その方法は危険だと忠告する。
2006年3月。冠岳区モグ洞で就寝中の女性が撲殺され、家に放火される事件が発生。ハヨンは西南部事件と同一犯だと確信し、冠岳署の捜査員たちに分析内容を説明する。
永登浦区シヌン6洞で、ナム・ギテという男が強盗未遂容疑で現行犯逮捕される。翌日、ハヨンは永登浦署に出向き、取り調べが行われる前に容疑者と会う。ハヨンを見たギテは、「ク・ヨンチュンを捕まえた人だ」と言う。ギテの部屋の壁には、ハヨンの顔写真が掲載された「テハン日報」の記事が貼られていた。

ハヨンは強盗未遂容疑で捕まったナム・ギテと面会し、理解を示すような態度で話を聞き出す。ギテは幼い頃に性被害に遭ったことや、刑務所で殴られたこと、イミョン洞事件の犯人はク・ヨンチュンではないことを打ち明け、「誰も話を聞いてくれなかった」と泣き出す。ハヨンは「刑事たちがあなたの話を聞いてくれる」と説得し、自白を促す。
彼が西南部連続殺傷事件の犯人だと確信したハヨンは、高圧的にならず聞き役に徹するよう、永登浦署の刑事たちに尋問の戦略を伝えてソウル庁に戻る。
ナム・ギテはこれまでの犯行を供述し始める。世間が注目し、マスコミがこぞって犯人の非人間性を刺激的に書き立てる中、記者のユンジはそれらの記事に疑問を抱き、ナム・ギテではなく遺族について書くことを決心する。
警察はギテの自宅を捜索するが、凶器が見つからない。ハヨンは自ら捜索し、ギテの部屋のたんすの下から血の付いた包丁を発見。さらに科捜研がパイプレンチから毛髪と古い血痕を発見し、新たに余罪が2件増えることに。
ハヨンは再びギテと面会する。彼は10歳のとき近所の老人から性加害を受けたと話す。裏山に連れて行かれ、靴紐で指を縛られたという話を聞き、ハヨンはギテ自身が子どもへの性加害者を行っていることに気づく。ウジュが「靴紐で指を縛る」という手口を検索すると、2004年の未解決事件「富川ポンウ洞男児殺害事件」が浮上する。
ギテはこれまでの犯行について、殺害方法やそのときの状況を嬉々としてハヨンに語る。殺した時の恍惚感が忘れられず、罪悪感どころか、もっと殺したいと豪語するギテ。ハヨンが怒り出すと不思議そうに困惑し、「もっと聞いてよ」と言う。
ギテはポンウ洞事件についても自白し、西南部での殺人3件と殺人未遂5件、モグ洞放火殺人、イミョン洞殺人、軍浦での殺人2件、ポンウ洞での誘拐殺人の容疑で起訴される。
ハヨンは一人になっても犯罪者たちの言葉が頭から離れず、運転中に錯乱して暴走し、交通事故を起こしてしまう。
その頃、京畿道安養市トジュン洞では、バス停でバスを待つ女性が高級セダンに乗る男に優しい声をかけられ、車に乗り込んで事件に巻き込まれていた。

事故を起こして病院に搬送されたハヨンは、手術を受けて一命を取り留める。ヨンスは自分の責任だと落ち込む。
京畿地方警察庁の管轄地域で、カラオケバーの女性従業員が失踪する事件が2件発生する。ハヨンの元上司パク・デウンは無動機犯罪の可能性があると考え、刑事課長のギルピョにハヨンを呼んでほしいと頼む。
意識が回復したハヨンは、入院先の病院でリハビリを始めていた。見舞いに来たテグとイルヨンはハヨンの復帰が近いことを喜ぶが、ハヨンは「もう戻りません」と2人に告げる。
ギルピョからの要請を受け、ヨンスは一人で京畿地方警察庁へ赴く。デウンと一緒に失踪した現場を見に行くと、人通りが少なく防犯カメラがないことがわかる。失踪者の携帯電話は、なぜかバスの路線から外れたテジョン湖の方向で電源が切れていた。
テグはハヨンを心配し、彼には時間が必要だとヨンスに伝える。ヨンスはハヨンから辞表を受け取っていたが、「とりあえず預かっておく」と保留にしていた。彼を追い込んだのは自分だと言い、戻ってくるのを待ちますとテグに話すヨンス。
ハヨンは入院している病院で、1998年に殺害されたチェ・ファヨンの母親と再会する。彼女は事件後の辛い日々を語り、自分が耐えて来られたのは自分と娘のために努力した方々がいたからだとハヨンに告げる。
退院を明後日に控えたクリスマスの日、ユンジとウジュ、ヨンスが見舞いに来る。別れ際、ハヨンが「庁舎で」と言うのを聞いて、ヨンスは安堵する。
安養市トジュン洞で女子大生が失踪したという連絡が入る。ヨンスは京畿地方警察庁に登庁し、退院したばかりのハヨンも後から合流する。これまで起きた3件とも現場にバス停があったことから、ハヨンは犯人が好意同乗を装って女性を誘拐したのではないかと見抜く。
2007年1月、ギルピョは女性連続失踪事件の捜査本部を立ち上げる。ソウル庁のテグとイルヨンも志願し、分析チームとともに捜査に参加することに。人通りの少ない場所には防犯カメラが設置されるが、失踪者は誰も発見されないまま事件から9か月経過する。
ハヨンは犯人が親切そうに見える仮面と、警戒させない仕掛けを使って相手が乗らざるを得ないよう仕向けたと推測する。
そんな中、京畿道安山市の山中で1月に失踪したカラオケバーの従業員ユン・ジンシルの遺体が発見される。首と手足には拘束された痕跡があった。捜査チームは防犯カメラに映った車と、京畿道に住む前科者に容疑者を絞る。
失踪した女性大生アン・ユソンのキャッシュカードがATMで使用されたことにより、ATMの防犯カメラに映っていた男が容疑者として指名手配される。ハヨンは失踪場所から銀行までの防犯カメラ300台以上の映像の中から、犯人と失踪者が乗る高級セダンを発見する。

防犯カメラの映像によって、捜査チームはついに容疑者を特定する。テグとイルヨンは高級セダンの所有者ウ・ホソンに会うため、勤務先のマッサージ店を訪れる。ホソンは捜査内容を聞いても動揺せず、落ち着き払った態度で事件当日のアリバイを話す。
恋人と一緒に食事をして22時頃帰宅したと言うホソンだったが、防犯カメラを調べると彼が帰宅したのは夜中の1時だった。任意同行を求めるテグに対し、ホソンは「明日の午前中に行く」と言って帰宅する。イルヨンはホソンが乗る高級セダンの車内に、女性の警戒を解くために用意したと思われる飼い犬の写真と、大きな熊のぬいぐるみが置いてあるのを見つける。
ホソンは2006年に義母と妻を火災で亡くし、死亡保険金8千万ウォンと3億4千万ウォンを受け取っていた。保険金詐欺を疑ったハヨンは放火に慣れている可能性があると考え、分析報告書を作成して家宅捜索を要求する。
その夜、ホソンは証拠隠滅のため車に火をつける。翌朝、ホソンから「誰かが車に火をつけた」という連絡を受けたテグは令状を持って彼の家へ向かい、誘拐容疑で逮捕する。しかしホソンは自信満々の態度で「証拠がなければ無実だ」と言い放つ。
ヨンスとハヨンは、ホソンを「サイコパシー(反社会性人格障害)」と判断し、ナルシシズムの傾向が強いと見ていた。家宅捜索による証拠捜しが難航する中、ハヨンは上質で落ち着いた色の冬服を先に検査するよう科捜研に伝える。
ジャンパーに付着していた血痕が見つかり、遺体のDNAと一致する。さらに燃えた車からも、被害者の物と思われる口紅の燃えかすが発見される。証拠を突きつけられたホソンは自白を決意し、テグを指名する。
ホソンは自分がサイコパシーだと自覚していた。そして出会う女性たちは皆、自分を好きになったと豪語する。最終的に7人の殺害と死体遺棄を自供し、捜査は終了する。捜査本部は解散し、ヨンスとハヨン、テグとイルヨンはソウル庁に引き上げる。
2007年春。犯罪行動分析官の第1期任命式が行われる。新たに加わる多くの後輩たちを前に、ヨンスとハヨンは職務の重要さについてスピーチする。
韓国初のプロファイラーとしてテレビ番組に出演したハヨンは、未解決であるデソン連続殺人事件について語り、「科学は日々進化しており、完全犯罪はない。お前は必ず捕まる」と犯人に向けて告げる。

感想(ネタバレ有)

実際に韓国で起きた凶悪犯罪をモデルにしているため、現実感があり全体的に重苦しい。

韓国初のプロファイラーとなる主人公の苦悩と葛藤も深く、明るい場面はほとんどない。なのに、ふしぎなことに温かい余韻が残る。とてもいい作品だった。

1990年代後半。まだプロファイリングという言葉が知られていなかった時代に、「いずれこの国でも凶悪犯罪が増える」と予見し、犯罪行動分析チームを立ち上げたクク・ヨンス。彼がプロファイラー適任者と見抜いたのが、感受性豊かで共感能力が高く、決して諦めない愚直さを持つソン・ハヨンでした。

このドラマの見どころはなんといっても犯人との対話で、その内容の凄絶さは想像を絶するものがありました。おそらくほとんどの人は、犯罪者が語る衝撃的な内容と醜悪な言葉に、気分が悪くなったのではないでしょうか。

第11話でハヨンが壊れかけたとき、彼を心配するヨンスとテグはこんなふうに語っていました。

「面談を見ましたよね。想像を絶する奴らが、取り調べとは違う汚物を吐き出します」
「その汚物を受け止めるのは容易ではない」

ハヨンは普段ほとんど感情を表に出さず、どの場面でも淡々としていますが、物語が進むにつれ、彼の心の中がわかるようになる。犯罪者との対話の場面では、彼の激しい感情(怒りや苦しみ、悲しみ)が、はっきりと伝わってきます。

面談では犯罪者の不幸な過去も語られます。多くの犯罪者が幼少期に親や周囲の大人から虐待を受け、その体験が人格に影響を与えています。でも、全員が犯罪者になるわけではない。平凡な心が“悪の心”になるその分岐点はどこなのか。

劇中では、犯罪者の過去を同情的に描写するシーンは一切ありませんでした。視聴者に与えたいのは犯罪者への同情や憐憫ではなく、犯罪に対する怒りと警戒心だという製作側の強い思いが伝わってきました。

演出も過剰にならず適度に抑制されていて、良かったと思います。特に子どもを巻き込んだ犯罪の場面では、直接的な描写を避ける配慮がなされていました。

第4話で、犯人の取り調べを終えたテグがパソコンで調書を打つシーンがありました。「睡眠薬を飲ませ、5歳の被害者を強」まで打って、テグの手が止まります。その後、カメラはテグの手元のキーボードと、彼女の表情だけを映す。

わたしは韓国語がわからないのでキーボードの文字を読むことはできませんでした。ただ、テグの表情を見たときに、わたしの中に芽生えた感情が彼女と同じであることがわかりました。

彼らが戦う相手は犯罪者だけではありません。周囲の偏見とも、戦わなくてはならなかった。ヨンスとハヨンは別棟の倉庫に追いやられ、現場へ足を運ぶたびに捜査妨害だと文句を言われます。テグは上司のボンシクから刑事ではなく“女”扱いされ、接待を強いられます(テグがボンシクを殴るシーンは本当にスカッとした)。

物語が始まったときには、「仲間は係長で十分です」とヨンスに語っていたハヨン。だけど彼の孤独な戦いは徐々に周囲を変えていき、プロファイリングに対する理解が広がるにつれ、信頼のおける仲間も増えていきました。

最終話で、ハヨンと仲間たちが夜空の月に向かって願い事をする場面は、このドラマの中で唯一と言っていいほど平和的な、未来への希望を感じさせるシーンでした。

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