エピソード5
2019年1月1日の未明。ナオミとマックス、ジェイクの3人は夜遊びの帰り道で交通事故を起こしてしまう。
車を運転していたマックスは誰かにもみ消しを頼み、3人は重傷を負った相手を放置して立ち去った。
アンディが失踪したのは、その数か月後だった。マックスの家に、「サルは夜10時半に帰ったと警察に嘘をつけ。従わなければひき逃げのことを世間に公表する」と書かれた脅迫状が届いたという。
ピップは無実のサルに罪を着せたナオミとマックスをなじり、何も知らないカーラに真実を話す。カーラのためにナオミの罪を公にせず、ほかの方法でサルの無実を証明する、と約束するピップ。
帰宅したピップの携帯に、「なぜ警告を無視した?」というメッセージが届く。ピップはすぐに「明日、真実を明らかにする」と伝える動画を撮り、SNSに投稿する。
動画を見たラヴィが家にやってくる。ピップはサルの無実が証明されたことをラヴィに告げ、真犯人をおびきだすために動画を投稿したことを明かす。
ピップから脅迫者の存在を聞かされたラヴィは、ピップを心配して朝まで一緒に過ごす。
翌朝、脅迫者から「後悔させてやる。二度と会えなくなるぞ」というメッセージが届き、飼い犬のバーニーが遺体で発見される。
ピップは警察へ行き、ダンを呼び出して2019年1月1日に起きたひき逃げ事故について問い詰める。ダンはマックスに命じられて事故をもみ消したことを明かす。
ダンはアンディが15歳のときに彼女と関係を持ち、それを知ったマックスに脅されていたという。
ピップはケンブリッジ大学の入学試験を受ける。試験を終えたピップたちをエリオットが家まで送ると言う。
ピップはナオミからの連絡を受けるが、その番号は「アイヴィー・ハウス・ホテル」の宿泊者名簿に書かれていたアンディの同伴者の番号だった。
ナオミは携帯を修理中で、家にあった父親の古い携帯を借りたという。エリオットを疑い始めたピップは、彼の車に乗った際、自分の携帯を座席の下に隠しておく。
ピップはカーラの家でエリオットの書斎にあるプリンターを調べ、キャンプへ行った日の印刷履歴から再印刷を試みる。すると印刷されたのは「掘り返すな ピッパ」という文字だった。
エリオットが犯人だと確信したピップは、携帯の位置追跡をし、カーラたちが以前住んでいたバーナーズ通りへ向かう。
ピップの突然の訪問に驚くエリオットだったが、印刷した脅迫文を見せると観念し、アンディと交際していたことを打ち明ける。
2人の関係はアンディがサルと付き合い始めたことで終わったが、失踪の数日前、アンディに呼び出されて「アイヴィー・ハウス・ホテル」へ行き、彼女から金を無心されたという。
エリオットが断るとアンディは一度は受け入れたが、数日後、エリオットの家を訪ねてきて「5000ポンドを渡さなければ2人の関係を世間に公表する」と脅してきたという。
再びエリオットが断るとアンディは暴れ出し、エリオットは思わず突き飛ばしてしまった。
アンディは転んで調理台に頭をぶつけ、出血するほどの大怪我を負ったが、エリオットが救急車を呼ぼうとした隙に姿を消してしまったという。
ピップは2階から物音がすることに気づき、屋根裏を調べに行く。そこにはアンディとは別人の女性が監禁されていた。
エピソード6
ピップはアイラとともに屋根裏に閉じ込められてしまう。アイラは家出少女だったが、たまたまエリオットと出会って彼の殺人の告白を聞いて以来、この家に監禁されていた。
サルに罪を着せて殺したのはエリオットだった。サルは信頼していた教師に殺されたのだ。
やがて警察が来て、エリオットは逮捕され、ピップとアイラは救出される。
事件は解決し、サルの無実は証明された。ラヴィに告白しようとするピップだったが、ラヴィはリトル・キルトンを出て新しい人生を楽しみたいと、ピップに別れを告げる。
ピップはバーニーが死んだ日にエリオットが町にいなかったことや、彼がアンディ殺しを自白していないことから、事件がまだ解決していないことを知る。
エリオットと面会したピップは、彼がアンディを殺していないことを確信しする。
エリオットによると、アンディは支配的な父親から逃げ出したがっていたという。そしてアンディが失踪した夜、ジェイソンの車が森のそばを通り過ぎるのを見たと話す。
エリオットはアンディが遺体で発見されることを恐れ、サルを殺して犯人に仕立て上げる計画を立てたことをピップに明かす。そのとき利用したのが、ナオミの日記に書かれていたひき逃げ事故だった。
ピップはアンディの父ジェイソンが犯人ではないかと疑い、ラヴィに協力を求めるが、断られる。ラヴィはすでに町を出る準備を整えていた。
ピップはひとりでジェイソンが経営する廃車場へ行き、彼が5年前に乗っていた青いワゴン車を見つける。だが手がかりは何もなかった。
ピップの前に、ベッカの友人ジェシーが現れる。ジェシーは廃車場で働いていて、5年前にジェイソンが森の近くを通ったのは、事務所の警報機を止めにきたからだと話す。
そして2019年にベッカがカラミティパーティーで飲み物にロヒプノールを盛られ、レイプされたことを明かす。ベッカには記憶がなく、犯人が誰かはわからなかったという。
ピップはアンディが残したメモを見て、ロヒプノールを買っていた客「TT」が「タンゴ・ティッツ」のイニシャルだと気づく。
ピップが電話でベッカの件を問い詰めると、マックスは「合意の上だった」とうそぶく。
ピップはベッカに会いに行き、真相を尋ねる。
2019年4月19日の夜、ベッカは帰宅したアンディにレイプされたことを打ち明け、警察に付き添ってもらおうとした。
だがアンディは自分が売ったドラッグだという理由で断り、明日家を出ると言い出した。
カッとなったベッカは我を失い、アンディと口論になり、エリオットと争ってすでに負傷していた彼女を突き飛ばした。
アンディは家具に後頭部をぶつけて倒れ、吐いたものがのどに詰まって窒息死したという。
ベッカはアンディの遺体を隠した場所に案内すると言い、ピップを洞窟の奥へと連れて行く。
アンディの遺体を捨てた浄化槽の前まで来ると、ピップは酩酊状態になり動けなくなってしまう。ベッカが飲み物にロヒプノールを仕込んでいたのだ。
ピップは浄化槽に落とされそうになるが、ピップの携帯を追跡して駆けつけたラヴィとカーラに助けられる。ベッカは逃げ出すが、外にいた警官に捕まる。
2019年4月19日、サルは教室で泣いていたアンディを慰め、彼女の家出をサポートしようとしていた。2人は翌日の朝、駅で会う約束をしていたのだった。
ピップはマックスを呼び出し、彼が犯した罪をすべて暴いて報いを受けさせると誓う。
その後、森でラヴィと会い、互いの気持ちを確かめ合うようにキスをする。
感想(ネタバレ無し)
ロケーションが文句なしにすばらしくて、見ているだけでワクワクしました。
歴史を感じさせる美しい町並み、印象的な教会、可愛らしいピップの家。どこを見ても犯罪とは無縁に思える町。
そこにドラッグや性犯罪、誘拐や殺人といった社会の闇が浮かび上がってくるという、映像ならではの仕掛け。「二面性」というテーマを、うまくあてはめていました。
これは登場人物についても言えますね。原作よりも「二面性」を強く意識した設定になっていました。
主人公のピップに関してはほぼ原作通りのイメージで、違和感はなかったかな。エマ・マイヤーズは完璧に近い演技だったと思う。
ラヴィは原作よりも大人っぽくて、2人の雰囲気にドキドキしました。原作のピップとラヴィはもっと無邪気だったから。これは好みが分かれるところかも。
ストーリーはかなり駆け足で、原作に比べて偶然や推理の飛躍が多く見られました。
人物描写が不完全だったり、重要ではないミスリードが随所にばらまかれていたり、ストーリー展開がちぐはぐに感じる部分もありました。
原作を読んでいないとわからない部分も多かったと思う。わたしは先に読んでいたので、映像の雰囲気を思う存分楽しめたけど。
そのあたりの詳しい感想は、次回のネタバレ解説で書きたいと思っています。
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