ネタバレ有「マンハント:デッドリーゲーム」全話あらすじ・感想・キャスト・予告動画

海外ドラマ「マンハント:デッドリーゲーム」あらすじキャスト

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海外ドラマ「マンハント:デッドリーゲーム」(全10話)についてまとめました。

1996年のアトランタオリンピック開催中、実際に起きた爆破事件の顛末を描いた実話ドラマ。

爆弾を発見して一躍ヒーローとなった警備員リチャード・ジュエルが、メディアによって一斉に容疑者扱いされてしまうというストーリー。クリント・イーストウッド監督の映画「リチャード・ジュエル」でも取り上げられた題材です。

映画では描ききれなかった複数の組織や人物にも焦点を当て、あらゆる角度から見た事件の全貌をドラマチックに描いています。

作品概要

  • 放送局:スーパー!ドラマTV
  • 放送時間:2021年5月28日(金)から毎週金曜22:00ほか
  • 製作国:アメリカ(2020年)
  • 原題:MANHUNT: DEADLY GAMES
  • 脚本:アンドリュー・ソドロスキー
  • 監督:マイケル・ディナー

あらすじ

アトランタオリンピックで警備員のアルバイトをしていたリチャードは、ある日コンサート会場で不審なリュックを発見する。ATFがリュックを調べると、そこには時限爆弾が入っていた。テロ事件とみなしたFBIが捜査に乗り出すが、現場退去を命じられたATFのエンブリーたちは納得がいかず、独自の捜査を進めることに。

スーパー!ドラマTV公式サイトより

予告動画

1996年の出来事

日付出来事
1月11日スペースシャトル「エンデバー」打上げ
1月30日マジック・ジョンソンがNBAに復帰
2月28日チャールズ皇太子とダイアナ妃が離婚を発表
4月3日爆弾魔ユナボマーが逮捕される
5月22日映画「ミッション:インポッシブル」公開
7月19日アトランタオリンピック開催(~8月4日)
7月27日 オリンピック公園の屋外コンサート会場で爆破事件が発生
9月17日米大リーグで野茂秀雄が日本人初のノーヒット・ノーラン達成
11月5日アメリカ大統領選でビル・クリントンが再選
12月5日日本の原爆ドームが世界遺産に登録される
12月17日在ペルー日本大使公邸占拠事件発生

登場人物(キャスト)

リチャード・ジュエル(キャメロン・ブリットン)
警備員。人一倍正義感が強く、警察官を目指している。アトランタオリンピック開催中の野外コンサート会場で爆弾を発見し、多くの人命を救ったことから一躍国民的英雄になる。しかしFBIに容疑者の疑いをかけられ、マスコミが先走った報道をしたことから、一転して国民の敵となってしまう。

ボビ・ジュエル(ジュディス・ライト)
リチャードの母親。息子と2人でつましい暮らしをしていたが、爆弾事件により生活が一変する。生真面目で不器用なリチャードの気質を理解しながらも、連日殺到するマスコミやFBIの家宅捜索に心身ともに疲れ果て、リチャードに苛立ちをぶつける。

ジャック・ブレナン(ゲシン・アンソニー)
FBI捜査官。爆弾事件の捜査チームリーダーに抜擢される。ATF(火器爆発物取締局)に現場退去を命じ、強引に捜査を引き継いだ。リチャードが以前勤めていた大学の学長から情報を得たのをきっかけに彼を怪しむようになり、やがてプロファイルの結果から“ヒーロー願望型”の爆破犯と確信する。

ステイシー・ノックス(ケリー・ジェンレット)
FBI捜査官。ブレナンのもとで爆弾事件を捜査する。ブレナンに命じられてリチャードの周辺を調査する。

アール・エンブリー(アーリス・ハワード)
ATF(火器爆発物取締局)のベテラン捜査官。17歳のときから500回以上も爆弾の検証をしてきた専門家。爆破現場に駆けつけるがFBIに退去を命じられ、発見した証拠品も取り上げられてしまう。自宅のガレージで爆弾の試作品を完成させた結果、リチャードは無実と判断する。

ジョー・ハリウェル(ネス・バウティスタ)
ATF捜査官。エンブリーの後輩。エンブリーとともに爆弾魔を追う。

キャシー ・スクラッグス(カーラ・グギーノ)
アトランタ・ジャーナル・コンスティチューション紙(AJC)の辣腕記者。FBIがリチャード・ジュエルを有力な容疑者に挙げて捜査を進めている、という情報をすっぱ抜く。名を上げてワシントン・ポストに移籍しようともくろんでいる。

ワトソン・ブライアント(ジェイ・O・サンダース)
不動産専門の弁護士。リチャードの知り合いで、彼に頼まれて代理人を引き受ける。リチャードを容疑者扱いしたFBIやマスコミを訴えるため、訴訟提起の準備を始める。

エリック・ルドルフ(ジャック・ヒューストン)
逃亡中の爆弾魔。陸軍特殊部隊の候補生だったが、規律違反で除隊になった。受けていた訓練は脱出生還で、配属は爆発物処理班だった。アラバマ州とジョージア州で爆発騒ぎを起こし、FBIに追われてノースカロライナ州ナンタハラの原生林に逃げ込む。母親と兄弟がフロリダに住んでおり、エリックの無実を主張している。

トンプソン(ニック・サーシー)
ノースカロライナ州マーフィーの保安官。勤務中に指名手配中のルドルフを見つけ、FBIに連絡する。捜査に協力しようとするが、部外者扱いされる。

ビッグ・ジョン(ブラッド・ウィリアム・ヘンケ)
マーフィーの住民。民兵組織のリーダーで、一目置かれる存在。FBIの横暴な取り締まりに反発する。ルドルフを中絶反対派の英雄と思い込み、仲間たちとともに支援する。

ハンナ・グレイ(マーリー・シェルトン)
ビッグ・ジョンの妻。山中でルドルフに会い、彼の演技に騙されて英雄視する。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

1996年。アトランタオリンピック開催中、警備員のアルバイトをしていたリチャードは、野外コンサートの会場となっているセンテニアル公園で不審なリュックサックを発見。ただの落とし物だというドナルドソン捜査官に対し、火器爆発物取締局(ATF)を呼んで調べさせるよう食い下がる。
ATFがリュックの中身を調べると、時限爆弾が入っていることが判明。パニックを回避するため、冷静に一帯の人々の避難誘導が行われる。リチャードが音響照明塔に残っていたスタッフを避難させた直後、爆弾が爆発。2人の犠牲者と150人の負傷者は出したものの、ジュエルの迅速な判断と緊急対応によって多くの人命を救うことができた。
ジュエルの勤務先である警備会社の広報がマスコミに流したことから、ジュエルは英雄として全国ニュースで取り上げられ、一躍有名人となる。
一方、捜査チームを任されたFBI捜査官ジャック・ブレナンは、一刻も早く爆弾犯を捕まえなければならないというプレッシャーがのしかかる中、既に現場検証に当たっていたATF(火器爆発物取締局)を退去させ、強引に事件を引き継ぐ。
納得がいかないATFのエンブリーたちは、独自の捜査を進めるため、自宅のガレージにラボを作って爆弾の検証を行おうとする。
捜査が難航し途方に暮れるブレナンのもとに、かつてジュエルを雇っていたという大学の学長が現れる。彼はジュエルが警官を装って逮捕されていることや、過度に狂信的で危険な男だと話すのだった。ジュエルの過去を調べたブレナンは、ジュエルこそが爆破事件の犯人に違いないと確信する。

リチャード・ジュエルのプロファイルが“ヒーロー願望型”と一致し、ブレナンは爆破犯と確信する。事態の早急な終息・解決を求める市長からの圧力もあり、FBIはリチャードの名をマスコミにリークさせてしまう。
そのネタをつかんだAJC紙の記者キャシーは、一刻も早く特ダネを報じたいという編集長の意向を受け、事実確認もそこそこに号外を出す。
ブレナンは「研修ビデオに協力してほしい」と持ちかけ、リチャードを騙して聴取を行おうとするが、途中で怪しまれてしまう。リチャードが帰宅すると、自宅の前にはマスコミが殺到していた。英雄リチャードは一転して爆破犯の容疑者となったのだ。
FBIはリチャードの家の捜索を行い、彼のタンスの中にあったオモチャの手榴弾を押収。「爆発物が見つかった」とマスコミに発表する。家の中の物を根こそぎ持ち出され、部屋を荒らされたリチャードの母ボビは、「無実ならここまでしない」と息子を疑う。
リチャードは知り合いの不動産専門弁護士ワトソン・ブライアントに助けを求め、事態の急変に戸惑いながらも闘う決意をする。
その頃、ATF(火器爆発物取締局)のエンブリーとハリウェルは、爆弾の試作品を完成させていた。その大きさと現場で見つかった金属板から、「巨大な指向性爆弾」であることが判明する。
事件当時、リチャードが爆弾のすぐ近く、しかも爆風の方向にいたことから、犯人はリチャードではないと確信するエンブリー。しかしFBIは彼の情報提供を受け入れようとせず、追い返されてしまう。
ブレナンが捜査を離れ、本部に戻ってから5か月後。エンブリーは帰り道でオフィスビルを狙った爆発を目撃。すぐさま現場へ向かうが、彼の背後で再び爆発が起こる。

サンディ・スプリングスで起きた2度目の爆発に巻き込まれ、負傷するエンブリー。応急処置を受けた彼は医師が止めるのも聞かず、ハリウェルとともに現場の捜査を始める。
爆弾の前に停まっていた車が爆発を吸収したため死者は出なかったが、2度目の爆発で50人の捜査員が負傷していた。ハリウェルは何らかの手違いで爆発のタイミングがズレたのだろうと予測するが、エンブリーは捜査員が到着する35分後に2発目が爆発するよう、犯人が計算したものと推測。標的はクリニックではなく、捜査員だと確信する。
一方、容疑者にされたリチャードは外出もままならない生活を余儀なくされていた。食料の買い出しに出かけたリチャードは通りすがりの男に暴行されるが、彼を監視するFBI捜査官は無抵抗の彼を黙って見ているだけで助けようともしなかった。
憧れの職業だった彼らに見放され、誰も助けてくれないなら自分で闘うしかないと決意するリチャード。弁護士のワトソンは日常を取り戻すために訴訟を起こすことを勧める。
“アザ-サイド・ラウンジ”というクラブで爆発が起こり、エンブリーが到着すると2発目が爆発する。重傷者は出なかったが、前回と同じく爆弾には謎の針金が仕掛けられており、同一犯と思われた。
その後、アラバマ州バーミンガムの中絶専門クリニックで爆発が起き、爆発に巻き込まれた警官が死亡する。現場を捜査したエンブリーは、近くの植え込みで遠隔起爆装置を発見。犯人は確実に仕留めるため、時限装置を使うのをやめて遠隔で起爆する方法を選んだのだ。今回も標的はクリニックではなく、警官だった。
FBI捜査官のブレナンは長官に呼び出され、連続爆破事件を捜査するよう命じられる。ノックスを連れてアトランタに向かったブレナンは、現場にいたエンブリーたち捜査員を追い出す。
エンブリーは現場近くの空き家の屋根に穴が空いているのを見つけ、家の中を調べる。するとオリンピック公園で使用された爆弾と同じく、鋼板が落ちていた。エンブリーはオリンピック事件と同一犯だと判断し、リチャードの無罪を確信する。
AJCの記者キャシーは、編集長から別の事件の記事を書くよう命じられる。リチャードに執着するキャシーは、事件当日に犯人から通報があったという警察の情報を入手。通報の音声データを手に入れる。
キャシーが書いたスクープ記事により、再びマスコミがジュエル家に殺到。記事はリチャードが公園の公衆電話から警察に通報し、「爆弾を仕掛けた」と交換手に伝えていると報じていた。それを聞いたリチャードは、「間違いだと証明できる」と断言する。

クリニックで爆破が起きた時、そばの大学寮にいた学生ジャメイン・ヒューズが挙動不審の怪しい男を目撃。爆破犯だと確信した彼は、男が乗ったトラックのナンバーを通報する。
エンブリーは警官を殺した連続爆破犯とオリンピック公園の爆破犯が同一人物だと訴えるが、リチャードが犯人だと信じるブレナンは聞く耳を持とうとしない。
リチャードは弁護士のワトソンをオリンピック公園へ連れて行き、公衆電話からの爆破予告が時間的に不可能だったことを説明する。通報は、リチャードが音響照明塔で水を配った後、捜査官にベンチの下のリュックを調べるよう警告するまでの5分間に行われていたが、当日はフェンスがあったため公衆電話に行くためには遠回りする必要があったのだ。
実際に走って検証してみると、7分かかることが判明。ワトソンはマスコミに思い知らせるため、記者会見を開くことを思いつく。
ノースカロライナ州マーフィーで、地元の保安官トンプソンが爆破犯のトラックを発見。所有者がエリック・ルドルフであることを突き止める。連絡を受けたブレナンはFBIの捜査官を率いて現地に乗り込むが、あと一歩のところでルドルフを取り逃がしてしまう。
ルドルフは広大なナンタハラの原生林に逃げ込み、姿をくらます。

FBIによるルドルフの捜索は難航し、ブレナンはルドルフの首にユナボマーと同じ100万ドルの懸賞金をかけることに。地元保安官のトンプソンは住民の反発を招くと警告するが、ブレナンは耳を貸さない。
FBIの横暴な取り締まりに住民の不満は高まり、民兵組織のリーダーでもあるビッグ・ジョンは協力を拒否。地元のテレビ番組でも否定的に取り上げられる結果となる。
一方、リチャードとワトソンは記者会見を開き、無実を訴えると同時に、生活を侵害したアメリカ政府とマスコミを批判する。
リチャードと母ボビの切実な訴えは記者たちに届いたかに見えたが、リチャードを犯人と信じるキャシーは即座にテレビ番組に出演。リチャードには共犯者がいた可能性が高いと発言する。
そのころナンタハラの山中に潜んでいたルドルフは、住民たちが政府のやり方に不満を抱いていると知り、報道各社に手紙を送る。

ルドルフは“神の軍”という名で報道各社に手紙を送る。爆破犯であることを認めたうえで警官殺しについては殺意を否定し、あくまで中絶を止めるためだったと主張する。
ブレナンたちFBIはルドルフが逮捕されると覚悟し、裁判に向けて予防線を張ったのだろうと推測するが、エンブリーは彼が何か企んでいると見抜く。
ハンナは森の中でルドルフに会い、彼が「子供を救いたい」という強い信念のもとに行動していることを知って感銘を受ける。ハンナは民兵組織のリーダーでもある夫ビッグ・ジョンに話し、ルドルフに力を貸すべきだと促す。
ビッグ・ジョンの呼びかけにより、民兵たちが“神の軍”を名乗ってFBIに反撃し始める。ナンタハラを訪れた長官はブレナンの失態を咎め、反発する住民を力でねじ伏せるよう命じる。
エンブリーはルドルフが手紙で五輪事件について触れなかった理由を、本性がばれるのを恐れたからだと分析する。ルドルフが中絶反対派ではなくただの爆破犯であることを知らせれば、ビッグ・ジョンはルドルフを差し出すはずだとブレナンに意見するが、ブレナンは聞き入れようとしない。
長官から軍隊を与えられたブレナンは、ビッグ・ジョンを逮捕するため彼の家に踏み込む。だが家の中はもぬけの殻で、ビッグ・ジョンたちは武器を持って姿を消していた。
その頃、ビッグ・ジョンはルドルフと会っていた。

民兵組織を味方につけたルドルフは、ビッグ・ジョンからFBIの配置図を手に入れる。だがFBIと戦争をする気がないビッグ・ジョンは、安全な逃げ道を確保するまで潜んでいてほしいとルドルフに頼む。
ルドルフは山の中で病身の兄と2人きりで暮らしているドウバートと出会い、彼らを利用することを思いつく。ドウバートをそそのかして“ウォルマート”に爆弾の材料を買いに行かせたルドルフは、用済みになった2人を殺してしまう。
リチャードのもとに、CBSのドキュメンタリー番組「60ミニッツ」の制作者が訪ねてくる。ワトソンとともにニューヨークを訪れたリチャードは、出演者のマイク・ウォレスと会って“事実に忠実なジャーナリスト”だと感じ、出演を決める。
リチャードはカメラの前でウォレスの厳しい質問に淀みなく答え、マスコミとFBIが結託して無実の自分に罪を着せた、と訴える。ウォレスは爆破現場で独自の調査を行ったことを告げ、その結果リチャードは犯人ではないと断言。放送終了後、リチャードは番組のスタッフたちから拍手で称えられる。
番組を見たブレナンは、FBIの体面を気にするあまり本来あるべき姿を見失っていたと気づく。そしてエンブリーの報告書に目を通し、リチャードが無実である可能性を考え始める。
その頃エンブリーは、たまたま出かけた“ウォルマート”に爆弾の部品がすべて揃っていることに気づく。ナンタハラの山中では、ルドルフがドウバートに買いに行かせた材料で爆弾作りを始めていた。

リチャードの「60ミニッツ」出演をきっかけに世間の認識が変わり、メディア各社はリチャードに謝罪、和解をする。名誉毀損でリチャードに訴えられたキャシーは、編集長から裁判をしてとことん闘うか、謝罪してジャーナリスト生命を終わらせるかの二者択一を迫られる。
キャシーはジャーナリストを続けるために裁判で争うことを決意。リチャードとの話し合いの席でも間違いを認めず、あくまで「記事は適切だった」と主張するが、罪悪感から酒とドラッグに溺れる。
FBIのブレナンはエンブリーと話し、逃亡中のルドルフがウォルマートで爆弾8個分の材料を買い揃えたことを知らされる。ブレナンはルドルフこそがオリンピック公園の爆破犯だとフリー長官に報告し、FBIの体面を優先する長官の命令を無視してルドルフ逮捕へと動き出す。
ビッグ・ジョンは陽動作戦でFBIの包囲網からルドルフを逃がそうと計画。だがルドルフは「FBIの部隊に出くわした」と嘘をつき、攻撃しないビッグ・ジョンを責めたてる。
ブレナンとエンブリーは保安官のトンプソンに協力を求め、民兵組織と交渉しようとするが、民兵たちに拉致されてしまう。

民兵たちに拉致されたブレナンとエンブリーは、ビッグ・ジョンの前に引き立てられる。2人はルドルフがオリンピック公園爆破事件の犯人であることを告げ、その証拠をまとめた報告書を見せる。ルドルフの正体を知ったビッグ・ジョンは、ルドルフ逮捕に協力することを決める。
さらにビッグ・ジョンの仲間がルドルフの隠れ家を見つけ、彼が銃や爆弾を隠し持っていることを知る。地図に印がつけられている基地近くの場所へ向かうと、7つの起爆装置が並んでいた。近くには爆弾の入ったボックスが置かれ、間一髪でエンブリーが解除する。
ブレナンたちFBIは残りの爆弾を処理するとともに、民兵と手を組んで逃亡するルドルフを追うが、捕まえることができない。ブレナンは捜査から外されることを覚悟した上で記者会見を開き、五輪爆破事件の容疑者としてルドルフを訴追すると発表。リチャード・ジュエルに対する捜査は間違いだったと認める。
ブレナンはノックスに仕事を引き継ぐが、現場を離れる前にもう一度山へ向かい、ビッグ・ジョン率いる民兵たちとルドルフの捜索にあたる。

フリー長官はブレナンを叱責し、捜査の指揮をノックスに引き継がせる。ブレナンは「もう従いません」と言い放ち、FBIを辞める。
捜査を引き継いだノックスは民兵組織の協力を得て大掛かりな捜査を行う。追い詰められたルドルフはハンナに助けを求めるが、ハンナはルドルフに車を与えて逃がすと思わせて猟銃で撃つ。負傷したルドルフは再び森に逃げ込む。
2003年5月31日、ルドルフはゴミ箱をあさっていたところを警察官に見つかり、逮捕される。ジョージア州ルーザーズビルで警察官になっていたリチャードは、テレビのニュースでルドルフ逮捕を知る。
警察署の前にはマスコミが殺到し、ルドルフ信奉者からファンレターが届く始末。自分が世間の注目を集めていることを知ったルドルフは、得意満面で懸賞金のビラにサインを書く。
さらに、ルドルフはダイナマイトの残り120キロをナンタハラの森にばらまいたと明かし、埋めた場所を教える代わりに死刑を回避する司法取引を持ちかける。
リチャードと母ボビはルドルフの裁判を傍聴する。ルドルフはオリンピック公園の爆破を含むすべての罪状を認める。法廷を出たリチャードは、爆破事件で母親を亡くした少女ファロンと再会。「私が今日こうして生きているのはあなたのおかげです」と告げられる。
終身刑の判決を受けたルドルフは、コロラド州フローレンスの重警備連邦刑務所に移される。隣の房には“ユナボマー”ことセオドア・カジンスキーがいた。
リチャードは法執行官となるも44歳で病死する。CNNやNBCなど大手マスコミとは和解するものの、AJCとは10年以上裁判で争うこととなった。

感想(ネタバレ有)

面白かったですねぇ。物語の後半は爆弾魔ルドルフとFBIとの攻防が描かれ、少しもたついた感じもありましたが、個人的に知らないことが多かったので最後まで興味深く見ることができました。

フィクションの部分も多いとは思いますが、登場人物それぞれのキャラクターもストーリーにうまく生かされていたように思います。主要人物の最終的な落としどころも気持ちよかった。

それにしても1996年のオリンピック公園爆破事件から、ルドルフ逮捕にいたるまで5年間もかかったんですね。その間、彼はナンタハラの原生林でドングリとサンショウウオを食べて生き延びていたそうです。すごい生命力。

ちなみに2019年の映画「リチャード・ジュエル」は、リチャードの冤罪に焦点を当て、彼と弁護士ワトソンの友情をイーストウッド監督らしい胸熱なストーリーで描いていました。こちらには爆弾魔ルドルフは登場しません。

映画もすごくよかったので(リチャードとワトソンの出会いの場面が好き)、おすすめです。アマプラで見られます。