ネタバレ有*Netflix「暗黒と神秘の骨」全話あらすじ・感想・キャスト・用語解説・予告動画

Netflix「暗黒と神秘の骨」あらすじキャスト

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Netflixで配信中の海外ドラマ「暗黒と神秘の骨」(全8話)についてまとめました。

リー・バーデュゴのベストセラー小説をドラマ化した冒険ファンタジー。IMDbの評価は8.2(2021年4月現在)。

原作小説はYA(ヤングアダルト)文学に分類されると思うのですが、大人でも充分楽しめるみごとな出来映えでした!

怪物が棲む“影溜まり”によって分断された王国ラヴカを舞台に、孤児の少女アリーナがある日突然大きな魔法の力に目覚め、影溜まりを破壊する“太陽の召喚者”になるべく訓練を受ける…というストーリー。

帝政ロシアの時代に着想を得たという独特の世界観と、圧倒的な映像美を堪能できます。原作が2つのシリーズを(違和感なく)合体させているので、群像劇としても楽しめます。

作品概要

  • 製作国:アメリカ(2021年)
  • 原題:Shadow and Bone
  • 原作:リー・バーデュゴ『魔法師グリーシャの騎士団』3部作および『Six of Crows(原題)』2部作
  • 脚本:エリック・ハイセラーほか
  • 監督:メアジー・アルマス/リー・トランド・クリーガーほか
  • 製作総指揮:プーヤ・シャーバジアン/ショーン・レヴィほか

あらすじ

舞台は戦火で二つに分断された世界。孤児で下級兵士のアリーナ・スターコフは、自国を救う鍵となる特別な力に目覚める。そして、”影溜まり”の強大な力が忍び寄るなか、”グリーシャ”として知られる精鋭揃いの魔法騎士団の一員として訓練を受けることになったアリーナは、右も左もわからない世界に足を踏み入れることに。

海外ドラマNAVIより

予告動画

原作について

このドラマの原作は、リー・バーデュゴのベストセラー小説『魔法師グリーシャの騎士団』3部作、および『Six of Crows(原題)』2部作です。残念ながら『Six of Crows』のほうは未訳です。

Netflixのドラマは、異なるタイムラインで展開される上記2つのシリーズを結合させた物語になっています。

アリーナやマルは『魔法師グリーシャの騎士団』の登場人物で、カズが率いる〈クロウ〉は『Six of Crows(原題)』の登場人物。

ちなみにドラマの原題「Shadow and Bone」は、『魔法師グリーシャの騎士団』シリーズ第1作の原題です。

登場人物(キャスト)

主要人物

アリーナ・スタルコフ(ジェシー・メイ・リー)
王国軍調査部隊に所属する“地図製作者”。孤児院育ち。シュー人である母親に似ているため、幼い頃から迫害を受けてきた。幼なじみで親友のマルとは深い絆で結ばれ、彼と離れたくない一心で危険な任務に志願する。

マルイェン・オレツェフ(アーチー・ルノー)
通称マル。第一軍の“追跡者”。アリーナの親友で、同じ孤児院で育った幼なじみ。幼い頃はいじめられっ子だったが、現在は怖いもの知らずの屈強な若者に。影溜まりで物資を運ぶ任務を命じられる。

キリガン将軍(ベン・バーンズ)
第2軍の司令官で、“黒の将軍”と呼ばれるグリーシャの指揮官。アリーナが“太陽の召喚者”であることを知り、小王宮に連れて行く。かつて彼の先祖が国王を裏切って禁断の科学を使い、影溜まりを生んだと言われている。

カズと仲間たち

カズ・ブレッカー(フレディ・カーター)
ケテルダムの犯罪集団〈クロウ〉のリーダー。足が不自由で、カラスの頭を象った杖を持ち歩いている。大金を手に入れるため、“太陽の召喚者”を探す。

イネジュ・ガファ(アミタ・スマン)
カズの仲間。信仰心に厚いスリ人。ナイフが得意で身が軽い。14歳のとき誘拐されて売春宿〈メナジェリー〉に売られ、その後カズの手下になった。生死不明の両親と弟を捜している。

ジェスパー・フェイヘイ(キット・ヤング)
カズの仲間。拳銃使い。常に2丁の拳銃を所持し、体の一部のように自在に操る。口達者で無類のギャンブル好き。

アーケン・ヴィッサー(ハワード・チャールズ)
案内人。脱走兵や難民を戦地から逃がすのが仕事。汽車を所有し、何度も影溜まりを渡っている。カズの仲間に加わり、太陽の召喚者を追う。

小王宮(リトルパレス)

ジェンヤ・サフィン(デイジー・ヘッド)
グリーシャの“仕立てる者”。小王宮でアリーナの世話をする、心遣いが細やかな洗練された女性。いつも女王の顔を整えるのに忙しい。デヴィッドに恋している。

ゾーヤ・ナジャレンスキー(スジャヤ・ダスグプタ)
グリーシャの“嵐を呼ぶ者”。アリーナやマルと一緒に影溜まりを渡る船に乗っていた。その後小王宮でアリーナと再会するが、キリガン将軍に特別扱いされる彼女を目の敵にする。

バグラ(ゾーイ・ワナメイカー)
小王宮の洞窟に住む謎めいた老女。グリーシャの能力を開花させるための訓練を行う。自分の力と向き合おうとしないアリーナに厳しく接し、覚醒させようとする。のちに恐ろしい秘密をアリーナに告げ、彼女を逃がす。

アパラット(ケヴィン・エルドン)
国王の宗教的助言者。アリーナが信仰の対象になることを危険視する。

イヴァン(シモン・セアルス)
グリーシャの“破壊する者”。キリガンの側近。アリーナを小王宮に連れて行く。

フェデヨール・カミンスキー(ジュリアン・コストフ)
グリーシャの“破壊する者”。キリガンの側近。イヴァンの恋人。アリーナを小王宮に連れて行く。キリガンに失踪したニーナの捜索を命じられる。

デヴィッド・コスティック(ルーク・パスカリーノ)
グリーシャの“作り出す者”。キリガンの側近。ジェンヤに気がある。

そのほか

ニーナ・ゼニク(ダニエル・ギャリガン)
グリーシャの“破壊する者”。進歩的で独立心の強い女性。アーケンと落ち合う約束をしていたが、フョーダ軍のドゥルスケラに捕まってしまう。実はキリガン将軍のスパイ。

マティアス・ヘルバー(カラハン・スコグマン)
フョーダ軍のドゥルスケラ兵。ニーナを捕まえ、自国に連れ帰って魔女裁判にかけようとするが、船が難破してしまう。

ズラタン将軍(トム・ウェストン=ジョーンズ)
西ラヴカ独立運動の先導者。東ラブカとの断交を望み、影溜まりを破壊する“太陽の召喚者”を抹殺しようともくろむ。

用語解説

ラヴカ

影溜まりによって東西に分断された王国。西ラヴカでは独立の気運が高まっている。首都はオス・アルカ。

影溜まり

ラヴカを東西に分割する超自然的な領域。空飛ぶ怪物“ヴォルクラ”が巣くう恐ろしい場所でもある。何百年も前に“黒の異端者”によって生み出されたと言われている。影溜まりを渡った者は、腕に傷を刻んでその回数を誇る。

グリーシャ

魔法使い。「破壊する者」「嵐を呼ぶ者」など人によって能力は異なる。ラヴカ国民は全員グリーシャの判別試験を受けることが義務づけられている。王国軍では第2軍に属し、一般兵で構成される第1軍から忌み嫌われている。

小王宮(リトルパレス)

ラヴカの首都オス・アルカにある建物。グリーシャたちを守るためにキリガン将軍が作った。

オス・アルカ

ラヴカの首都。東ラヴカに位置し、王宮や小王宮(リトルパレス)がある。

フョーダ

ラヴカの北方に位置する敵国。現在ラヴカと戦争中。

ドゥルスケラ

グリーシャの誘拐と殺害を専門とするフョーダ軍の精鋭部隊。

ケテルダム

真の海に浮かぶ小さな島国カーチの首都。国際貿易が盛んで、いくつかの犯罪組織の本拠地でもある。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

王国軍調査部隊に所属する地図製作者のアリーナは、野営地で幼なじみのマルと再会。しかしマルは“影溜まり”と呼ばれる領域で物資を運ぶ危険な任務に就き、マルと離れたくないアリーナは同行するための策を講じる。
第2軍のグリーシャとともに船に乗り込み、影溜まりを進むアリーナたち。だが怪物ヴォルクラの群れに襲われ、マルを助けようとしたアリーナはヴォルクラに連れ去られそうになる。そのときアリーナの体からまばゆい閃光が放たれ、船は救われる。
一方、カーチ島ケテルダムでは、犯罪集団〈クロウ〉を率いるカズが儲け話を耳にする。金持ちの商人ドレーセンが乗組員を募集しており、東ラヴカに行ってあるものを持ち帰れば100万クルーガーの報酬がもらえるという。
カズがドレーセンに会いに行くと、2週間前に影溜まりを渡ったアレクセイという若い兵が拘束されていた。アレクセイは自分の乗った船がヴォルクラに襲われ、“太陽の召喚者”によって救われたことを打ち明ける。
アリーナの名前を聞き出したドレーセンはアレクセイを撃ち殺し、カズと仲間たちにアリーナを連れてくるよう命じる。

影溜まりを渡って港に辿り着いたアリーナは、手当もそこそこにキリガン将軍のテントに連れて行かれる。ゾーヤから船で起きた出来事を聞いたキリガン将軍は、アリーナを試し、彼女が“太陽の召喚者”であることを確かめる。アリーナは無理やり馬車に乗せられ、小王宮(リトルパレス)へと運ばれる。
しかし護送隊は敵国フョーダ軍の精鋭ドゥルスケラの襲撃を受け、アリーナも命を奪われそうになる。そこへキリガン将軍が駆けつけ、アリーナを救って小王宮へ送り届ける。
カズの手下イネジュは、かつての所有者だった売春宿〈メナジェリー〉の女主人へリーンに呼び出され、借金を帳消しにする代わりに商売の邪魔をする人身売買者を殺してほしいと頼まれる。
だがその男は人身売買者ではなく、影溜まりを渡る“案内人”アーケンだった。カズはイネジュを説得してアーケンを救い、イネジュを東ラヴカに連れて行くための担保として〈クロウ・クラブ〉の権利書をへリーンに渡す。

アリーナは小王宮のグリーシャに仲間入りし、ピョートル国王に謁見する。アリーナの能力を目の当たりにした国王は、訓練を急ぐよう命じる。彼は“太陽の召喚者”を使って影溜まりを壊し、独立の気運が高まる西ラヴカと統合することでフョーダとの戦争に勝利しようと考えていた。
西ラヴカでは、案内人のアーケンと落ち合うはずだった“破壊する者”ニーナが、フョーダのドゥルスケラに捕まり、彼らの船に乗せられていた。
カズたちは彼女なしで東ラヴカに向かうことを決め、アーケンが所有する汽車で影溜まりを渡ることに。途中で燃料の石炭が足りなくなり、ヴォルクラの群れに襲われるが、ジェスパーの銃で危機を乗り切る。
アリーナは厳しい訓練や、自分に与えられた重すぎる役割を受け入れることができず、孤独に苦しむ。もとの生活に戻りたいと願い、マルに何通も手紙を書いて送るが、返事は来ない。

マルが所属する隊はチェルナストの野営地に到着する。彼もまたアリーナに手紙を送っていたが、彼女からの返事は届かなかった。そんなとき、首都オス・アルタから伝説の動物“モロツォーヴァの牡鹿”の探索指令が届く。牡鹿を見つけた者は小王宮に招かれると聞いたマルは、アリーナに会いたい一心で探索を志願する。
カズたち一行は東ラヴカのクリバースクに到着する。しかし小王宮は冬の祝祭中で、第2軍の兵士が集まっていることから簡単には潜り込めなかった。カズは王立公文書館に小王宮の設計図があることを突き止め、仲間たちと設計図を盗み出す。
アリーナはキリガン将軍と乗馬に出かけ、彼が深い孤独を抱えていることを知る。彼の先祖は数百年前に国王を裏切り、禁断の科学を使って影溜まりを生み出したといわれる「闇の主(ダークリング)」だった。
待ちわびるマルからの返事はいっこうに届かず、アリーナはしだいにキリガン将軍に惹かれるようになる。マルに見捨てられたと思い込んだアリーナはマルを頼るのをやめ、その覚悟がついに能力を開花させる。
マルは牡鹿を追ってフョーダの領地に入り、フョーダ兵の襲撃に遭う。友人のダブロフとミカエルを失い、自身も負傷するが、彼の前に光り輝く牡鹿が現れる。

イネジュとジェスパーは旅芸人の一座として、カズは護衛兵に扮して小王宮に潜入する。第1軍の野営地に帰還したマルは、キリガン将軍に牡鹿発見の報告をするため小王宮へ向かう。
アリーナは国王や多くの来賓者が見守る中、キリガン将軍と同じ黒のケフタを身につけて力を披露する。力をまのあたりにした人々は「聖アリーナ」と呼んでアリーナに跪く。
小王宮に辿り着いたマルはキリガン将軍に会い、アリーナに会わせてくれたら牡鹿の場所を教えると告げる。だがキリガンは2人を会わせようとせず、アリーナを自分のものにしようとする。キリガンの求めに応じかけたアリーナだったが、バグラから彼こそが数百年前に影溜まりを生み出した“黒の異端者”だと知らされる。バグラはキリガンの母だった。
彼は禁断の科学を使って自分の軍隊を作ろうとしたが失敗し、土地の民を邪悪な怪物ヴォルクラに変えてしまったのだ。そして名前を変えて正体を隠し、何百年ものあいだ歴代の王に仕えて“太陽の召喚者”を待ち続けてきたのだった。
キリガンの狙いは、アリーナを配下に置いて影溜まりを武器として使うことだった。もし彼が伝説の牡鹿を手に入れれば、能力が増幅して手に負えなくなってしまう。アリーナにはまだキリガンを倒す力がないと判断したバグラは、抜け道を教えて彼女を逃がす。
アーケンはカズの仲間に入るふりをして、アリーナの命を狙っていた。彼は西ラヴカの先導者ズラタン将軍の命を受けていた。しかしアーケンが殺したのはアリーナの影武者で、彼はキリガンに捕まってしまう。アーケンの狙いに気づいたカズが、そうなるように仕向けたのだった。
アリーナは偶然にもジェスパーが用意した馬車に隠れ、ジェスパーは護衛兵から逃げてきたカズとイネジュを馬車に乗せて小王宮を後にする。

キリガン将軍はアーケンを殺害し、アリーナを連れ去ったカズたちの行方を追う。フェデヨールは失踪したニーナの捜索を命じられる。
馬車を降りたアリーナはカズたちに同行を求められるが、イネジュが彼女を逃がす。兵に追われて森に逃げ込んだアリーナは、彼女を追ってきたマルと再会する。マルが手紙を送り続けていたこと、アリーナに会うために危険な任務を経てここまでやってきたことを知り、涙がこみ上げるアリーナ。2人は牡鹿を見つけるため北を目指す。
敵国フョーダの兵に捕まったニーナは、嵐で船が遭難し、敵兵のマティアスと協力して岸に辿り着く。ニーナを“魔女”として憎んでいたマティアスだったが、彼女の力に助けられ、次第に心を許し始める。
キリガン将軍と手下のグリーシャはアリーナが乗った馬車を見つけ、カズたちを追い詰めるが、逃げられてしまう。キリガンはアリーナがマルと行動をともにしていることを知り、2人が牡鹿を追っていることに気づく。

数百年前。アレクサンダーは国王の兵に大切な人たちを殺され、仲間を救うために禁断の科学を使って軍隊を作ることを決意する。母バグラの反対を押し切って実行した結果、影溜まりが生まれる。
マルとアリーナは牡鹿を見つけるが、キリガンに追いつかれ捕まってしまう。マルを人質に取ったキリガンは牡鹿を殺し、アリーナと自分の体に牡鹿の角を埋め込む。それによってアリーナの力を自在に操ることができるようになったキリガンは、影溜まりで力を試すため野営地に向かう。
国王は病に侵され、アパラットが摂政になったことを知るアリーナ。友人だと思っていたジェンヤはキリガンのスパイで、国王の病は彼女の仕業だった。
カズは計画を諦め、ケテルダムに戻ることを決める。イネジュは〈メナジェリー〉に戻されることを恐れるが、カズは戻さないことを約束する。3人は変装してアリーナと同じ船に乗り込む。
キリガンに捕らわれていたマルは見張りの目を盗んで拘束を解き、船に潜り込む。

ニーナとマティアスは互いに惹かれ合い、2人で生きていく方法を探る。だがニーナを追ってきたフェデヨールが、マティアスを捕まえてキリガン将軍に差し出そうとする。ニーナはマティアスを救うために彼は奴隷商人だと嘘をつき、パブの人々を味方につけてフェデヨールを追い返す。
アリーナとキリガン、カズ、マルたちを乗せた船は影溜まりに入る。キリガンは影溜まりを壊す気などなく、最大の武器として利用しようとしていた。西ラヴカではズラタン将軍がキリガンと“太陽の召喚者”を殺そうと、船を待ち構えていた。キリガンは船を止め、闇溜まりを広げてノヴォクリバースクを飲み込み、港の人々を虐殺する。
カズは密航しているマルを見つけ、協力してキリガンに襲いかかる。マルはキリガンに発砲するが、すぐに取り押さえられる。ゾーヤはキリガンを裏切ってイネジュを助け、船を進めようとするが、ヴォルクラの群れが襲いかかる。
アリーナの前に光に包まれた牡鹿が現れる。力を得られるのは牡鹿を殺した者ではなく、牡鹿に選ばれた者だった。アリーナはキリガンの掌をナイフで刺し、彼の手に埋め込まれた牡鹿の角を外す。
アリーナはイヴァンに殺されそうになるが、ジェスパーに助けられる。マルはキリガンとともに船の外に落ち、キリガンと戦う。不死身のキリガンは何度も立ち上がるが、最後はヴォルクラに食われてしまう。船は意識を取り戻したアリーナによって救われる。
船を下りたアリーナは、マルとともにラヴカを出ることを決意。口止め料として、身につけていた宝石をカズに渡す。ゾーヤは一族の生死を確かめるため、ノヴォクリバースクに戻る。
奴隷商人として捕らわれたマティアスは、ヘルゲートの監獄に送られるためケテルダムへ向かう船に乗せられる。ニーナは法廷で訴えを取り下げると約束するが、マティアスは騙されたと思い込み彼女を罵る。
船はオス・ケルヴォに到着し、カズとアリーナたちが乗り込む。港では“太陽の召喚者”が死んだという噂が広まっていた。アリーナとマルは隠れながら生きることを覚悟し、いつか壁溜まりを破壊するために戻ってくることを誓う。
だが影溜まりで死んだと思われたキリガン将軍は、まだ生きていた。

感想(ネタバレ有)

本格的なファンタジー作品を見るのは久々だったので、あまりの美しさにすっかりのめりこんでしまいました。世界観がステキですぐ虜になってしまったし、キャラクターも魅力的でした。

YAが原作とあって私の苦手なエロ&グロが一切なく、安心して画面に見入ることができたのも大きな要素だったかも(血みどろの戦闘シーンはいつも薄めで見てるんです)。

2つの原作シリーズを結合しているぶん、ストーリーやキャラクターにも厚みが感じられました。

アリーナサイドは王道ともいえるストーリー展開で、“選ばれし者”となったアリーナの成長物語。こちらも面白かったんだけど、個人的には先が読めない〈クロウ〉サイドのストーリーのほうがワクワクしたなぁ。

カズとイネジュとジェスパーの関係性がいいですよね。キャラクターもそれぞれ個性的で、見ていて楽しかったです。犯罪集団のボスで笑顔ゼロなのに、「好きな女の子のため」にがんばる不器用なカズが胸キュンでした。

原作を読んでいないので想像するしかないのですが、たぶん原作ではアリーナとカズたちは出会わないんじゃないかなぁ。

脚本家、製作総指揮を務めたエリック・ハイセラーが以下のように語っています。

原作小説はすべて年代順に設定されているので、厳密には「魔法師グリーシャの騎士団」シリーズが終わるまで「Six of Crows (原題)」シリーズの出来事にはたどり着けません。このためリーと私は、基本的に今シーズンの中で、「Six of Crows (原題)」のメインキャラクターであるカズ、イネジュ、ジェスパーのために、「魔法師グリーシャの騎士団」のストーリーラインの出来事に沿った、前日譚の物語を作り出す必要がありました。それは骨の折れる作業でしたね。

Netflix公式サイトより

でも言われなければわからないくらい、違和感なくハマっていたと思います。

キリガン将軍は生きてるし、物語はまだ始まったばかりなので、これからどんな冒険が待ち構えているのか楽しみです。