ネタバレ有「THE BAY」シーズン3全話あらすじ・感想・登場人物(キャスト)一覧

英国ドラマ「THE BAY」シーズン3あらすじキャスト

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英国ドラマ「THE BAY 3 ~偽りの仮面~」(全6話)についてまとめました。

イングランド北西部の海辺の町を舞台にしたクライムサスペンスの第3シーズン。このシーズンが最終章になる予定でしたが、人気の高さに第4シーズンも制作が決まりました。IMDbの評価は7.1。

主人公は、前2シーズンで活躍したシングルマザーの女性刑事リサ(モーヴェン・クリスティ)から、新任の刑事ジェン(マーシャ・トマソン)に交代。

リサの後任としてマンチェスターから赴任してきたジェンが家族サポート官のリーダーとなり、若きボクサーの謎の死の真相に迫ります。

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作品概要

  • 放送局:WOWOW
  • 放送時間:2022年12月10日(土)、11日(日)18:00~※各日3話ずつ放送
  • 製作国:英国(2022年)
  • 原題:The Bay
  • 脚本:ダラー・カービルほか
  • 監督:フェイ・ギルバート/ニコール・ヴォラフカ

あらすじ

イングランド北西部の海辺の町。国家犯罪対策庁に異動したリサの後任としてマンチェスターから赴任してきた刑事ジェンは、息子と娘がいる母親。勤務初日、家族サポート官のリーダーとなるが、町周辺のモーカム湾でプロ転向直前の将来有望なボクサー、セフの他殺体が見つかり、上司マニング警部補の指示で捜査に参加することに。ジェンと同僚カレンがセフの母親などの家族に話を聞くと、中東系であるために差別を受けるなど、複雑な家庭環境が垣間見える。

やがてセフの恋人モリーの証言から彼が数日前、クラブで数人の男たちとけんかになっていたことが判明。その中に犯罪歴を持つ男がいたことが分かり、警察は男が住むアパートに踏み込むが……。

WOWOW公式サイトより

予告動画

登場人物(キャスト)一覧

西ランカシャー署

ジェン・タウンゼント(マーシャ・トマソン/声:松岡依都美)
リサの後任としてマンチェスターから赴任してきた刑事。息子のコナー、娘のマディとともに、パートナーのクリスが暮らす家に引っ越してきた。勤務初日に事件が発生し、家族サポート官のリーダーとなる。

アンソニー・“トニー”・マニング(ダニエル・ライアン/声:石住昭彦)
警部補。ジェンの上司。捜査の指揮を執る一方で、離婚により家族を失った傷心を密かに抱え込んでいる。息子のキーランが高校卒業を間近に控え、必ず卒業式に行くと約束する。

カレン・ホブソン(エリン・シャナガー/声:廣田悠美)
ジェンの同僚。ジェンと一緒に被害者遺族のサポートにあたる。手話を習得しており、聴覚障がい者のジャマルとは手話で意思疎通を図る。

クラーク(アンドリュー・ダウビギン/声:若林佑)
ジェンの同僚。セフが殺された事件を担当する。

エディ(トーマス・ロウ/声:吉野貴大)
ジェンの同僚。セフが殺された事件を担当する。

被害者と家族

セフ・ラーマン(Brahmdeo Shannon Ramana)
19歳の青年。プロ転向直前の将来有望なボクサーだったが、モーカム湾で遺体となって発見される。

マリアム・ラーマン(リナ・マホーニー/声:加藤有生子)
セフの母親。飲食店を経営している。7年前に夫を亡くし、息子3人を連れてモーカムに引っ越してきた。自慢の息子だった次男セフの突然の死を受け入れられず、酒浸りになってふさぎ込んでしまう。

アドナン・ラーマン(マイケル・カリム/声:須田祐介)
セフの兄。22歳。家を出て町のマーケットで働いている。父親を亡くしたときに素行が荒れ、警察沙汰を起こしている。母親がセフを溺愛し、自分に辛くあたることに傷ついている。

ジャマル・ラーマン(Nadeem Islam)
セフの弟。サンディランズ高校に通う高校生。聴覚障がい者。セフの死で取り乱す母親や、母親との関係がうまくいっていない兄アドナンを心配している。

レイ・コンロン(ヴィンセント・リーガン)
マリアムのパートナー。トラックの運転手で、事件発生時はシュツットガルトにいた。マリアムと家族を支えようとする。

シャズィア(ザーラ・アーマディ/声:那村有香)
マリアムの妹。向かいの家に夫婦で住んでいる。セフの死後、ふさぎ込んで酒に逃げる姉を叱咤する。

カリーム(アッシュ・タンドン/声:浅野雅博)
シャズィアの夫。セフと同じ物流会社で働いている。セフにとって父親のような存在だった。

ボクシングジム

ヴィニー(ゲイリー・ルイス)
ジムの経営者。セフとは彼が子供の頃からの付き合い。セフが潰れかけのジムを救ってくれると期待していた。

ウォレン(マーク・スタンリー)
トレーナー。試合に向けてセフのトレーニングをしていた。

リッチー(Paddy Rowan)
セフのスパーリングパートナー。セフとは学校も一緒で、友達だった。

シリン・ペルサウド(Deepica Stephen)
ユースチームのメンバーで、ジムを手伝っている。事件の夜、最後までジムに残っていた。

ジェンの家族

クリス・フィッシャー(バリー・スローン/声:前田一世)
ジェンのパートナー。サンディランズ高校で教師をしている。娘のエリンがジェンを嫌っていることや、学校で孤立するコナーを心配する。

コナー(David Carpenter/声:大町知広)
ジェンの息子。内気な性格で、新しい家族との同居に戸惑いを隠せない。サンディランズ高校に通い始めるが、うまく馴染めずにいる。

マディ(Emme Haynes/声:中田沙奈枝)
ジェンの娘。コナーの妹。コナーと同じくサンディランズ高校に転校し、すぐに友達をつくる。エリンとも姉妹のように打ち解ける。

エリン(Georgia Scholes/声:息吹茅紘)
クリスの娘。高校生。ジェンの家族を受け入れておらず、反抗的な態度を取る。殺されたセフの恋人だったモリーを気遣う。

ガイ(Oliver Alvin-Wilson)
ジェンの元夫。警察官。ジェンと別れた後も子供たちに寄り添い、ひとりで不安を抱え込もうとするジェンを心配する。

そのほか

モリー・ウィリアムズ(Isabel Caswell)
セフの恋人。サンディランズ高校に通う高校生で、エリンの親友。両親は自動車修理店を営んでいる。

カイル・ウィリアムズ(ジョエル・フィリモア)
モリーの兄。両親が経営する自動車修理店で修理工をしている。セフとは同じ学校に通っていた。

ジョーダン・ルーニー(Conor Lowson)
ドラッグの売人。18か月の服役を終えて出所したばかり。事件の数日前にセフと諍いを起こしていたことがわかり、第一容疑者として逮捕される。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

マンチェスターから赴任してきた刑事のジェンは、息子のコナーと娘のマディを新しい学校へ送る途中、道路に飛び出してきた女性マリアムと出会う。彼女は海で揚がった遺体を見て、私の息子セフだと言って泣き崩れる。
遺体には殴打された痕跡があり、指揮官のマニング警部補はただの溺死ではないと判断。ジェンは同僚のカレンとともに、家族サポート官として事件を担当することになる。
亡くなったセフはプロ転向直前の将来有望なボクサーで、母親のマリアムにとって自慢の息子だった。セフの兄アドナンは家族との関係がうまくいっておらず、家を出て町のマーケットで働いていた。弟のジャマルには聴覚障害があり、手話を使えるカレンが彼と話をする。
そんな中、セフの恋人だというモリーが訪ねてくる。彼女は先週末、セフと一緒にいるときに数人の男たちに絡まれて喧嘩になり、そのとき相手のひとりが「殺してやる」と叫んでいたことを話す。
防犯カメラの映像で、セフと喧嘩をした男たちの中に服役を終えて出てきたばかりの売人ジョーダン・ルーニーがいたことが判明。ジョーダンの部屋を捜索するとバットが見つかり、警察は彼を殺人容疑で逮捕する。
ジェンが帰宅すると、パートナーのクリスが娘のエリンと口論していた。高校生のエリンはジェンたち家族が自分の家に引っ越してきたことが気に入らず、反抗的な態度を取っていた。ジェンの息子コナーもまた、「こんな家に来たくなかった」と不満をこぼす。

ジョーダンは犯行を否認するも、セフの死は「当然の報い」だと言う。解剖の結果、セフの死因は頭部損傷と判明。ジョーダンが売人だったことから、マニングは薬絡みのトラブルを疑う。マリアムはセフの薬物使用を否定するが、長男のアドナンは彼女がセフを聖人扱いしていると話す。
モリーの証言と防犯カメラの映像で、喧嘩に加わったジョーダンの仲間たちが特定される。さらにクラブで言い争うモリーとセフの映像も見つかり、セフの女性関係で2人が揉めていたことがわかる。
事件の日、セフの携帯の信号が最後に感知されたのは、真夜中のボクシングジムだった。警察がジムを捜索すると、裏口付近で壊れた携帯と血痕が見つかり、犯行現場の特定に至る。
ジョーダンは事件当日のアリバイが成立し、釈放される。一方、アドナンは犯行時刻の居場所について警察に嘘をついていたことがわかり、激怒したマリアムに家を追い出されてしまう。
その夜、アドナンはクラブでジョーダンと鉢合わせ、喧嘩騒ぎを起こす。連絡を受けて駆けつけたジェンは、喧嘩を止めようとして顔を殴られてしまう。苛立ちがおさまらないアドナンは、ジムの前に供えられている花やセフの写真をめちゃくちゃにする。

アドナンの事件当日のアリバイが確認されるが、マリアムは家に帰ってきた彼に冷たくあたる。傷ついたアドナンは「俺が死ねばよかった」と発言し、マリアムは自分の態度を反省する。
セフの遺体の薬物検査の結果、血中から高濃度のドーピング薬が検出される。マリアムは絶対にありえないと言うが、トレーナーのウォレンはセフが試合前のプレッシャーで追い詰められていたことを明かし、彼に頼まれて自分がネットで購入したと話す。ウォレンによると、試合には大きな賭け金が動いていたという。
事件当日の防犯カメラの映像で、ストライプの塗装が施されている黒い車が浮上する。セフの衣服から見つかった繊維は、この車種のトランクの内装に使われているものだった。
学校で孤立するコナーを心配したクリスは、娘のエリンに「彼に優しくしてほしい」と頼む。放課後、エリンはコナーを遊びに誘うが途中ではぐれ、置き去りにしてしまう。コナーの存在に苛立ったモリーは、「あんたなんか要らない、消えてよ」と叫ぶ。
その夜、アドナンはマーケットでの仕事中、通りがかったジョーダンに絡まれる。ジョーダンの手にナイフが握られているのを見たアドナンは、トラブルを避けるため逃げ出すが、ジョーダンに捕まって揉み合ううち、彼を刺してしまう。

ジョーダンを刺してしまったアドナンは、救急車を呼んで逃げる。翌朝、アドナンはセフの葬儀の前にジェンに打ち明けようとするが、ジェンは弟の埋葬を無事終えるまでは何も言うなと押しとどめる。
入院中のジョーダンが目覚めたことにより、アドナンが犯人だと判明。マニングは葬儀を終えたばかりのアドナンを待ち伏せ、遺族たちの前で逮捕する。ショックを受けたマリアムはジェンに裏切られたと思い込み、激しく責める。
クラークは胴元からセフの試合に賭けた者のリストを入手するが、なぜか事件の一週間前からセフの負けに賭ける者が急増していた。捜査の結果、マリアムの妹シャズィアの関与が浮上。彼女を問い詰めると、夫のカリームが金を稼ぐために八百長を計画し、セフも同意して金を受け取っていたと明かす。
一方、エリンはモリーの部屋を訪れ、彼女のベッドの下に隠されていた2000ポンドの札束を見つける。モリーはセフから預かった金だと言い、どうやって稼いだのかは知らないと話す。
コナーが学校から帰らず、姿を消してしまう。クリスはコナーに頼まれて金を渡したことを明かし、心配したジェンはコナーを探しに行く。

翌朝、父親のガイの家を訪れたコナーは、ジェンのもとに連れ戻される。「ここにいたくない」というコナーの本心を聞いて、心を痛めるクリス。
セフに八百長行為を教唆した疑いで、セフの叔父カリームが逮捕される。そのことを知らされたマリアムは激高し、八百長に関与していた妹のシャズィアを閉め出す。
マリアムの信頼を失ってしまったジェンは、仕事も家庭もうまくいかず、激しく落ち込む。ジェンは過去にある事件でミスを犯し、うつ状態になって休職していたことをカレンに打ち明け、「二度と失敗できない」と話す。
モリーはエリンに説得され、セフから預かった2000ポンドを警察に提出する。それはカリームが八百長の代金としてセフに支払ったものだった。カリームが逮捕されたことを知ったアドナンは、事件当日のカリームのアリバイを証言する。カリームは釈放されるが、シャズィアとの関係は終わってしまう。
クリスはジェンがひとりで悩みを抱え込むことを心配し、話してほしいと訴えるが、ジェンは頑なに拒む。クリスと口論になり、関係を築くのを急ぎすぎたと後悔するジェン。
その頃、ジムを手伝うシリンはリッチーとデート中、警察から呼び出しの連絡を受けていた。

ジムを訪ねたジェンは、リッチーの名前が盾に刻まれていることに気づく。彼はセフの友達だったが、実力の差が開いてスパークリングパートナーから外されていた。
犯行現場で見つかったセフの携帯からリッチーの血液が検出され、彼はセフ殺害容疑で逮捕される。リッチーは「俺じゃない」と犯行を否定しつつも、事件の夜の行動については黙秘を貫く。
共犯者の存在を疑うジェンは、セフの葬儀に参列した者のリストをエリンに見せ、セフの交友関係について聞く。エリンはモリーの兄カイルがみんなから嫌われ、セフからも相手にされていなかったと話す。
ジェンはカイルの職場であるウィリアムズ修理店を訪ね、赤く塗装しなおした車を発見する。それこそが防犯カメラに映っていた黒地に白のストライプが施された車だった。カイルは逃走をはかるが追い詰められ、ジェンに逮捕される。
警察で取り調べを受けたカイルは、家でも学校でも職場でも無視され続け、意見を言うことを許されなかったと吐き出す。学生時代に友達だったリッチーも、セフに奪われたと言う。
一方、リッチーはスパークリングパートナーから外され、友達だったセフに無視されるようになり、鬱屈を溜め込んでいた。事件の夜、彼は恋人のシリンに協力させてセフをジムの裏に呼び出し、痛めつけようとしたが、実力が上のセフには到底敵わなかった。
セフを殴り殺したのはカイルだった。その場にいたカイルは、リッチーがセフに殴り倒されるのを見て、背後からセフに襲いかかったのだ。リッチーが逃げ出した後、カイルは父親のマイクに助けを求めた。セフの遺体処理を手伝ったのは、マイクだった。
事件は解決し、カイル、リッチー、シリンは殺人共謀罪、マイクは殺人幇助の罪に問われることに。ジェンは「お手柄だ」とマニングに褒められる。
帰宅したジェンは、クリスとの同居を続けることを決める。エリンはコナーに謝り、家族は一緒に外出する。

感想(ネタバレ有)

S1、S2で主人公リサ役を務めたモーヴェン・クリスティが降板し、今シーズンからマーシャ・トマソン演じるジェンが主人公に。

主人公は変わりましたが、作品の雰囲気は変わらずですね。

海辺の町モーカムで殺人事件が起き、主人公が被害者遺族の家族サポート官として事件を担当するという、いつもどおりの内容です。

ちなみにこのシリーズの舞台であるモーカムは、英国ランカシャー州のランカスター市地区にある海辺の町。

湖水地方国立公園のすぐ南にあるモーカム湾に面しています。

ジェンたち家族は、モーカムに住むクリス親子と同居するために、マンチェスターから引っ越してきました。

つまり、彼女の異動はあくまで個人的な理由によるもの。

ジェンとクリスがどこでどのように出会い、どういう経緯で同居するに至ったのかは描かれてなかったので、ちょっと気になるところではあります。

正直「軽はずみでは?」と思いましたし…。

それぞれ多感な年頃の子供がいるので、当然のごとく同居はうまくいかず(なぜうまくいくと思ったんだろう)、ぎくしゃくしてしまいます。

主人公が家族サポート官という役割上、今までと同じく被害者遺族との関わりがメインで、そこに主人公自身の家族の問題も加わり、それぞれの家族を軸にして物語が進むという展開でした。

毎回ドロドロの家族模様が描かれるのがこのドラマの特徴ですが、今回は被害者遺族よりも犯人側の家族のほうが問題の根が深かったですね。

あまり詳しくは描かれなかったので、そこが消化不良ではありました。

父親のマイクは、息子のカイルに対して日頃どういう接し方をしてたんだろう。彼の犯行を隠蔽したのは、本当に息子のためだけだったのか…。

殺されたセフは人気者で、みんなから期待されていたけれど、兄アドナンの言葉通り「普通の子」でした。

ボクシングで将来有望な選手とまわりから持ち上げられて、テングになっていたのかも。

傲慢で、女好きで、八百長試合まで引き受けていたことがわかります。

事件の真相が明らかになって、マリアムはよけいに苦しむことになったんじゃないかなぁ。

セフを殺した犯人が、友達だと思っていたリッチーとカイルだったなんて。

妹夫婦は八百長を計画して金儲けしようとしてたし、セフは聖人君子でもなんでもなかった。

アドナンとジャマルの存在が救いですね。

ウィリアム家はもっと悲惨。

モリーは恋人を兄に殺され、父親が遺体遺棄に協力していたわけだから、平気でいられるはずがない。

結局、事件が解決して丸く収まったのは、主人公ジェンの家族だけでした。

個人的にはめちゃくちゃ面白いとは思わないけれど、英国ではまあまあ人気があるらしく、2023年にシーズン4の放送が予定されています。

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