TBS日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」第1話のあらすじと感想(ネタバレ有)です。
めちゃくちゃよかったですね~。
宮本信子さん演じるいづみのモノローグを聞いた時、「あ、タイタニックだっ」とすぐに思ったのですが、実際に塚原監督が「『タイタニック』でローズが過去語りをするような構図」というアイデアを出していたと知って、テンション上がりました。
海の底に沈んで朽ち果てたタイタニック号と、廃墟となった軍艦島。
現在の寂しい姿から、かつての光を取り戻していくシーンも、オマージュかな。
ドラマチックなストーリーが期待できそう…。この先の展開にワクワクしかないです!
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「海に眠るダイヤモンド」登場人物(キャスト)一覧・時代背景第1話のあらすじ
1965年、長崎。リナ(池田エライザ)は赤ん坊を抱いて端島を後にする。
2018年夏、東京。ホストの玲央(神木隆之介)は、道端でいづみ(宮本信子)と名乗る老婦人から「私と結婚しない?」と声を掛けられる。
仕方なくホストクラブに案内すると、いづみは玲央のために躊躇なく高額なシャンパンを頼み、持っていた札束を手渡す。
後日、いづみは秘書の澤田(酒向芳)とともに玲央の前に現れ、強引に長崎に連れて行く。
ちゃんぽんを食べ、船に乗り、〝軍艦島〟こと端島へと向かう2人。だが端島が近づくと、いづみは甲板で泣き崩れてしまう。
そんな折、玲央の客・サヤが売掛金(ツケ)を払わないまま行方をくらましてしまう。
340万もの借金を背負うことになった玲央は、いづみに助けを求めるが、「あなた、人生で本気で逆らってみたことある?」と突き放される。
早朝、泥酔して道端で倒れている玲央に、いづみは「人生変えたくないか? ここから変えたくないか?」と告げる。
1955年春、端島。長崎大学を卒業した鉄平(神木隆之介)、百合子(土屋太鳳)、賢将(清水尋也)の3人は、故郷の端島に帰島する。
鉄平の将来に期待していた父・一平(國村隼)は、鉄平が島の炭鉱業を取り仕切る鷹羽鉱業に就職したと聞いて激怒する。
鷹羽鉱業の外勤職員として働き始めた鉄平は、端島にやってきたリナ(池田エライザ)という謎めいた女性と出会う。
リナが歌手だと知った鉄平は、今年の盆踊りで「端島音頭」を歌ってほしいと強引に頼む。
「銀座食堂」の看板娘・朝子(杉咲花)は、幼なじみの鉄平にひそかに想いを寄せていた。
鉄平と百合子の仲を誤解する朝子だったが、百合子は1年前から賢将と付き合っていると聞き、安堵する。
リナは「職員クラブ」のウェートレスとして働き始める。
ある日、賢将の父で鷹羽鉱業の幹部職員・古賀辰雄(沢村一樹)が、得意先である製鉄会社の社長・三島(坪倉由幸)を連れてくる。
三島に体を触られたリナは怒ってコップの水をぶちまけてしまい、三島の怒りを買ってクビを言い渡される。
「たかが端島の、炭鉱の女風情が!」という三島の言葉を聞いて、鉄平、百合子、賢将の3人は、大学時代に端島出身であることから差別を受けたことを思い出す。
島を出ていこうとするリナに、「人生変えたくないか? ここから変えたくないか?」と告げる鉄平。
リナがひそかに「端島音頭」を練習していたと知った鉄平は、朝子や百合子、賢将たちに協力を頼み、炭鉱長の廣田(渡辺憲吉)と三島、住民たちを地獄段の下に集める。
リナが歌う「端島音頭」に合わせて踊る住民たち。
廣田は感激し、今年の盆踊りでリナに歌ってもらうことを快諾する。三島は態度を改め、リナに頭を下げる。
賢将は父に逆らい、鷹羽鉱業のほかの部門ではなく、端島で働くことを決意する。
炭鉱では、新人の銀太(羽谷勝太)が坑道で行方不明になるという騒ぎが起きる。捜索の末、鉄平の兄・進平(斎藤工)が銀太を発見し、事なきを得る。
リナは福岡から来たこと、進駐軍のクラブで歌っていたことを鉄平に打ち明ける。
第1話の感想
軍艦島の再現度がすごい!
映像と音楽の美しさは、テレビドラマの枠を超えていました。
なんでしょうか、あの軍艦島の再現度。お金も相当かかってるんだろうけど、その技術の高さに圧倒されました。
たとえば、クライマックスシーンでリナが端島音頭を歌った階段。
あそこは「地獄段」と呼ばれていた場所で、昔の写真を見るとそっくりそのままです。
喪失を予感させるストーリー
映画「タイタニック」同様、現在を生きるわたしたちは端島(軍艦島)のその後を知っています。
だから1955年の鉄平が「端島をもっとよくしたい」と目を輝かせて言うたびに、2018年のいづみが「今はもういない」と言うたびに、胸が締め付けられます。
ちなみに端島は1974年(昭和49年)1月15日に閉山、4月20日に無人島となりました。
ドラマの冒頭、リナが赤ん坊を抱いて端島を去るシーンがあり、画面には「1965年」とありました。
わずか10年の間に、鉄平たちに何か起きるのか…起きてしまうのか、想像をかきたてられます。
誰かに踏みつけられるためじゃない
活気に満ち溢れ、誰もが上を向いているような1955年の端島。
でも島を出た鉄平たちは、自分たちが「差別される人間」だと思い知らされます。
「父ちゃんも兄ちゃんも、毎日真っ黒になって炭を掘ってる。海の底より下の、地底の底の底で。だけどそれは、誰かに踏みつけられるためじゃない」
炭鉱で働く人が職業差別を受けていたというのは、はじめて知りました。
端島で育った鉄平、百合子、賢将が、島外の大学に進学してはじめて差別を知るというのも、切なかったです。
これは日本というアジアの島国で生まれ育ったわたしたちにも同じことが言えるかも。
いづみの正体は誰なのか?
2018年のほうは、かなり謎めいてるんですよね。
1955年の登場人物と繋がっていると思われますが、いづみは誰なのか? 玲央とはどういう関係なのか?
リナ、百合子、朝子のうちの誰かだと思うけど、ミスリードもたくさん仕掛けられていて、今のところわかりません。
髪型や、玲央を「忘れられない人に似ている」と言ってるところから察すると、いづみ=朝子が有力かな?
ほかにも気になる点として、
- リナが抱いていた赤ん坊は誰の子か?
- リナの過去
- 百合子の朝子に対する気持ち
- 百合子と母親の関係
- 賢将と父親の関係
など、いろいろと謎めいているんですよね。
これからどのように彼らの物語が紡がれていくのか、本当に続きを見るのが楽しみです。
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