英国ドラマ「埋もれる殺意~39年目の真実~」(全6話)についてまとめました。
2015年に全英ITVネットワークで放送された、クライムサスペンスドラマ。現在シーズン4まで放送され、シーズン5の製作も決定しています。
白骨化した遺体が発見され、未解決事件の捜査へと発展する流れは、英国版「コールドケース」といった感じ。
派手なアクションはありませんが、主人公キャシーの情の深さや、彼女が率いるチームによる緻密な捜査が見どころです。
わたしは第3弾「18年後の慟哭」から見始めて、面白かったので遡って第1シリーズを見ました。
今回は39年前とあって、捜査は難航。当時の社会的背景が色濃く事件に絡んできます。
日本人には少し理解しにくい部分もありましたが、そういう点も含めて興味深い作品でした。
Contents
作品概要
- 製作国:イギリス(2015年)
- 原題:Unforgotten
- 脚本:クリス・ラング
- 監督:アンディ・ウィルソン
- オープニングテーマ:オー・ワンダー「All We Do」
予告動画
登場人物(キャスト)
警察
キャシー・スチュアート(ニコラ・ウォーカー/声:野沢由香里)
ロンドンにあるビショップ署の警部。冷静かつ優秀で、部下たちに的確な指示を出し捜査を進める。人情に厚く、被害者と家族の心情を第一に考える。父親のマーティンと2人暮らし。大学生の息子アダムはニューヨークに滞在中。
サニル・“サニー”・カーン(サンジーヴ・バスカー/声:目黒光祐)
ビショップ署に勤務する警部補。キャシーの部下で右腕的存在。シングルファーザーで年頃の娘2人と暮らしている。常に冷静沈着で穏やかな性格のジェントルマンだが、娘たちには手を焼いている様子。
マーレイ・ボールティング(ジョーダン・ロング)
ビショップ署に勤務する刑事で、キャシーの部下のひとり。
ジェイク・コリアー( ルイス・リーヴス)
ビショップ署に勤務する刑事で、キャシーの部下のひとり。
容疑者
ロバート・グリーヴス(バーナード・ヒル/声:内田紳一郎)
ジミーの手帳にあった「ロバート牧師」。サウスエンド在住。妻と2人の娘がいるが、家族からは疎まれている様子。教会の金を使い込んでおり、それを隠蔽するために密かに妻の宝石を売るなど怪しい行動を取る。ジミーの恋人「ジョジョ」と今も連絡を取り合っている。
フィリップ・“フランク”・クロス(トレヴァー・イヴ/声:上別府仁資)
ジミーの手帳にあった「フランキー・C」。ロンドン在住。政界への進出を狙う実業家。〝サー〟の称号を与えられている。現在の地位と名声を守るためには手段を選ばない。過去にマフィアの仕事を手伝っていたことがあり、その事実が露呈することを恐れている。
リジー・ウィルトン(ルース・シーン/声:三沢明美)
ジミーの手帳にあった「ベス」。ロンドン在住。一人息子を幼くして亡くしている。夫と共にサッカーチームを運営し、貧しい少年たちをサポートしている。若い頃は国民戦線に所属する人種差別主義者で、恋人のアースキンと共にジミーを襲って金を奪った。今も指に当時の刺青が残っているが、指輪で隠している。
エリック・スレイター(トム・コートネイ/声:金子達)
ジミーの手帳にあった「ミスター・スレイター」。ケンブリッジシャー在住。認知症の妻クレアと2人暮らしで、自身も交通事故で車いす生活を送っている。クレアには手を焼いているが、施設に入れることを極度に嫌がっている。ジミーが利用していたホステル〈アーリンガム・ハウス〉の経理担当をしていた。過去にゲイの男性に暴力をふるい逮捕されたことがある。
容疑者の家族
グレース
ロバート牧師の妻。エリーの結婚をきっかけに、これまで家族の意見を無視し続けてきた夫への不満を爆発させる。
エリー
ロバート牧師の娘。結婚を控えている。無宗教の婚約者は役所で結婚の宣誓を行いたいと望んでいたが、父ロバートに却下されてしまう。
ベラ(ゾーイ・テルフォード)
フィリップの娘。弁護士。父が事件の容疑者として疑われていることを知り、相談に乗る。
ジョシュ(トム・オースティン)
フィリップの息子。事業への協力をフィリップに懇願するが、共同事業者がトルコ人だという理由で断られる。
レイ(ブライアン・ボーヴェル)
リジーの夫。リジーと共にサッカーチームを運営するなど、貧しい少年たちをサポートしている。リジーの過去については何も知らされていなかったが、リジーが警察の聴取を受けたことによりその事実を知り、ショックを受ける。
クレア(ジェマ・ジョーンズ/声:井上祐子)
エリックの妻。認知症を患っており、記憶が混乱している。エリックに暴言を吐き、家を出て行く言動を繰り返す。
レス(ドミニク・パワー)
エリックの息子。年老いた両親の面倒を見ることに疲れ、施設に入所することを勧める。母クレアの顔面に痣ができていたことから、エリックから暴力を受けているのではないかと疑う。
被害者とその家族
ジミー・サリヴァン(ハーレー・シルヴェスター)
1976年に失踪した17歳の黒人青年。母親のために金を稼ごうと、家を出てロンドンで働いていた。取り壊された建物〝アーリンガム・ハウス〟の地下室から白骨死体となって発見される。後に別の場所で発見された日記に複数の人物の名前と連絡先を書き残している。
モーリーン
ジミーの母。黒人男性と結婚し、ジミーを出産した。息子を愛し、帰りを待ち続けていた。キャシーから連絡を受け、ジミーの最期を知りたいと涙ながらに告げる。
そのほか
アダム・スチュアート(ジャッサ・アールワリャ)
キャシーの息子。現在は家を出てニューヨークの大学に通っている。
マーティン・ヒューズ(ピーター・イーガン/声:関口雄吾)
キャシーの父親。キャシーと同居中。亡き妻が不倫をしていたことを知り、ショックを受ける。
カーティス・サルガド
リジーがサポートしているサッカーチームの少年。家庭や環境に恵まれず孤独を抱えているが、リジーのサポートを得て勉学に励む。リジーが人種差別主義者だったことを知って失望し、自暴自棄になってしまう。
ビンセント・アースキン
リジーの昔の恋人。人種差別主義者(スキンヘッド)で、リジーと共に数々の犯罪を犯している。
ジョアンナ・ブリッジス
ジミーの手帳にあった「ジョジョ」。ジミーの恋人。現在もロバート牧師と連絡を取り合っている。
トーマス・ピニオン
フェンウィック家の手下。フィリップの過去を知る人物。フィリップが借金の取り立てのために暴力をふるっていたことを警察に証言する。その後、新聞社にフィリップのネタを売る。過去に口止め料としてフィリップから大金を受け取っている。
ゴードン・フェンウィック
フィリップがかつて仕事をもらっていたマフィア。現在はキプロスに身を潜めている。フィリップが過去に手荒な取り立てを行っていた証拠を警察に提出するとフィリップを脅し、金を要求してくる。