ネタバレ有「刑事カーディナル 過去からの報せ」全話あらすじ・感想・キャスト

海外ドラマ「刑事カーディナル 過去からの報せ」

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海外ドラマ 「刑事カーディナル 過去からの報せ」(全6話)についてまとめました。

悲しみの四十語」「記憶に巣喰う虫」に続く、刑事カーディナルシリーズ第3弾。2019年1月24日にCTVで放送されました。

物語は、シーズン2のラストシーンから始まります。キャサリンの突然の死を受け入れられず、幻覚を見るほどに衰弱するカーディナル。さらに、カーディナルを責めるカードが届き始め…。

カーディナルは湖畔のサマーハウスで起きた殺人事件の捜査を進めながら、妻の死に隠された真相を追うことに。

作品概要

  • 放送局:スーパー!ドラマTV
  • 放送時間:2019年8月7日(水)から毎週水曜22:00~ほか
  • 製作国:カナダ(2018年)
  • 原題:CARDINAL:BY THE TIME YOU READ THIS
  • 原作:ジャイルズ・ブラント『By the Time You Read This』『Crime Machine』
  • 脚本:パトリック・ター
  • 監督:ダニエル・グルー
  • 製作総指揮:ジェニファー・カワハほか

あらすじ

カーディナルはキャサリンの死後、彼女の幻覚まで見るほどに衰弱する。そんななか、彼女の死に対して夫カーディナルを責めるカードが届き始め、これを機に、一旦は自殺とみなされたキャサリンの死因について疑念を深めるカーディナル。一方ではATM強盗が発生、デロームがチームを率いて捜査にあたるが……。

スーパー!ドラマTV公式サイトより

登場人物(キャスト)

※シーズン2までのネタバレを含みます

警察

ジョン・カーディナル(ビリー・キャンベル)
アルゴンキン・ベイ警察の刑事。頑固で自信家だが、頭が良く根気強い。人の痛みに敏感で、家族を心から愛している。妻キャサリンとトロントの高校に通う17歳の娘ケリーとの3人家族だったが、双極性障害で入退院を繰り返していたキャサリンが飛び降り自殺を図り、亡くなってしまう。
送り主不明のカードが届き始め、キャサリンの遺書に不審な点が見られたことから、密かに捜査を始める。

リズ・デローム(カリーヌ・ヴァナッス)
アルゴンキン・ベイ警察の刑事。カーディナルの相棒。キャリアアップのために受けたNIS(安全情報局)の面接に合格しオタワへ行くことになっていたが、カーディナルを残して離れることをためらい、断った。カーディナルの代わりに捜査の指揮を任される。

ノエル・ダイソン(クリステン・トムソン)
カーディナルの上司。入院中の妹が亡くなり、喪失感にとらわれる。

ジェリー・コマンダ(グレン・グールド)
州警察の刑事。犯人に狙われているサムと母親を保護する。

犯人グループ

シャーリーン・“ママ”・ウィンストン(リア・キルステッド)
若いストリートチルドレンを洗脳し、疑似家族として支配する。世界の崩壊に対して常軌を逸した思いを抱いている。ロイドを監禁し、ロッジを根城とする。
かつて軍隊にいたが、身体的・精神的な問題で除隊になっている。その直後、武器の密輸により服役し、同時期に服役していたジャックの母親と知り合った。

ジャック・ティル(アレックス・オーゼロフ)
“ママ”に従う“家族”のひとり。サマーハウスでバーストウ夫妻を殺害した。バーストウ夫妻を殺害した時サマーハウスに居合わせたサムに、不思議な感情を抱くようになる。
覚醒剤を乱用し、喧嘩ばかりしていた両親のもとで育った。8才の時、母親が父親を殺すのを目撃している。

ニッキー(ソフィア・ロシュリン・ヒルト)
“ママ”に従う“家族”のひとり。元ストリートチルドレンで、売春をして暮らしていた。血や殺戮が苦手で、“ママ”やジャックが人を殺すことに違和感を覚える。ジャックの凶暴性を恐れている。

リマー
“ママ”に従う“家族”のひとり。ニッキーに好意を持ち、ジャックから守ろうとする。

カーディナルの家族

キャサリン・カーディナル(デボラ・ヘイ)
カーディナルの妻。双極性障害で入退院を繰り返していたが、よくなる傾向が見えた矢先に飛び降り自殺を図る。死後、カーディナルの前に幻覚となって現れる。

ケリー・カーディナル(アラン・ナベール)
トロントの高校に通うカーディナルの娘。母親の自殺に深く傷ついている。

そのほか

サム・ドゥシェン(デヴァリー・ジェイコブス)
コミュニティ・カレッジで美術を専攻している先住民の学生。授業料を支払うためにシェフとして働いている。母親に隠れて妻帯者のランダルと交際している。
サマーハウスでサムと会った後、事件に遭遇。犯人からかろうじて逃げるが、携帯を落としてしまう。やがて携帯を拾った犯人につきまとわれるようになる。

ランダル・ウィシャート(アーロン・アッシュモア)
サムの恋人。不動産会社に勤務する既婚者。家人の目を盗み、売却を依頼された空き家でサムと逢い引きを繰り返している。サムとの不倫を隠すため、空き家には行っていないと警察にウソをつく。

ロイド・クリーガー(トム・ジャクソン)
ヘッジファンドを運用して汚い金を稼いだが、家族に捨てられ、ブラック湖の湖畔にロッジを建てて余生を送っている。ある日突然“ママ”とその“家族”に踏み込まれ、監禁されてロッジを占拠される。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

キャサリンの遺体を前に呆然と立ち尽くすカーディナル。屋上でキャサリンの遺書が見つかり、現場の状況からも自殺と断定され捜査は終了する。
アルゴンキン・ベイでは年に1度のスポーツマン・ショー開催が近づき、ATM強盗が連続して発生していた。カーディナルはキャサリンの幻覚を見るほどに衰弱していたが、強いて職場に復帰する。
先住民の学生サムは、郊外の湖畔にあるサマーハウスで既婚者のランダルと逢い引きを重ねていた。ランダルが帰った後、サムは発砲事件に遭遇。窓から逃げるものの、スマートフォンを落としてしまう。
後日カーディナルたちがサマーハウスを調べると、おびただしい血痕や複数の指紋は残っているものの、死体がどこにも見当たらない。カーディナルは犯人が湖に沈めたと見て捜索にあたらせる。
カーディナルのもとに彼を中傷するカードが届き始める。さらに自殺現場で発見されたキャサリンの遺書はずっと前に書かれたものだと判明。カーディナルはキャサリンの死因に疑念を深め、秘密裏に調査を進める。

カーディナルとリズはサマーハウスで殺され湖に捨てられた男女の遺体の身元特定を急ぐ。一方、妹を亡くして喪失感にとらわれるダイソンは、拳銃を持った男がコインランドリーに立てこもる事件に遭遇。男は説得するダイソンの目の前で自殺を図り、ダイソンは無力感に苛まれる。
湖で見つかった遺体は、スポーツマン・ショーに来ていたバーストウ夫妻と判明。妻イリーナの元夫モンティ・ローガンを問い詰めると、モンティはイリーナの夫ローマンが銃器メーカーの元幹部で、事件にはローマンが関係していると断言する。
サマーハウスでサムを撃とうとした男は、サムの学校や自宅にまで現れるようになる。ランダルは相談に応じようとせず、追い詰められたサムは警察に電話する。

“ママ”とその“家族”3人は、ロイドを監禁して湖畔のロッジを占拠する。“家族”のひとりジャックは、バーストウ夫妻から奪うはずだった武器を捜す一方、現場に居合わせたサムに不思議な感情を抱くようになる。
ジャックの影に怯えるサムは、匿名で警察に通報し、事件の夜にその場にいたことを伝える。カーディナルとリズは、ランダルがサマーハウスで女性と浮気していたに違いないと考え、女性を探すことに。そしてついにランダルと接点のあるサムに辿り着く。
夜道で男に襲われたサムは、クロスボウで反撃し、警察に助けを求める。だがサムを襲ったのはジャックではなく、ランダルの友人トロイだった。保身のためにトロイにサムを襲わせたランダルは、逮捕される。
カーディナルはカードの送り主を特定するため、過去に逮捕した男たちを疑う。カーディナルの行動に気づいた上司のダイソンはやめるよう忠告するが、リズは「バレないようにやって」と見て見ぬふりをする。

サムは犯人の似顔絵を警察に提出し、親子は州刑事のジェリーの家に保護される。イリーナの服に付いていたおがくずから、バーストウ夫妻が訪れていたバーが判明。さらに夫妻が借りていたレンタカーが発見され、スペアタイヤの下から大金が見つかる。カーディナルとリズは夫妻が銃の密売を行っていたことを確信する。
カーディナルは葬儀社からの請求書にカードと同じ〝インクの滲み〟があることに気づき、会計士ロジャー・フェルトを取り調べる。フェルトはかつてカーディナルに逮捕されたことを恨み、嫌がらせ目的でカードを送ったことを認めるが、キャサリンの死には関わっていないと主張する。
リマーはニッキーに贈り物をするためATM強盗を働き、パトロール中のリズに追い詰められる。リマーはジャックに助けを求めるが、ジャックはリマーを射殺する。リマーの車からローマンの財布が発見され、殺人事件とATM強盗が繋がる。
ロッジに監禁されていたロイドは、隙を見て逃亡を図る。しかし離れで友人のヘンリーの遺体を発見した直後、“ママ”に見つかってしまう。

ジャックとリマーが帰らず、“ママ”とニッキーは心配する。夜が明けるとジャックだけが別荘に戻り、リマーはATM強盗に失敗してリズに殺されたと説明する。“ママ”はリズへの怒りを募らせジャックにリズを殺すよう命じるが、ニッキーは彼のウソを見抜く。
キャサリンのPCを開いたカーディナルは、妻の友人からのメッセージを受け取り、トロント在住の彼女に会って話を聞く。彼女もまたキャサリンと同じ精神科医ベルの診察を受けており、その治療方法に不安を抱いたと言う。カーディナルはベル医師が妻を追い込んだのではと疑う。
リズは殺されたリマーの身元を調べ、ジャックとシャーリーンに辿り着く。彼らはバーストウ夫妻から大量の武器を購入しようとし、資金調達のためにATM強盗を繰り返していた。
ジャックはジェリーの家に侵入してサムを“ドリフトウッド・パーチ”へ連れて行こうとするが、ジェリーが戻ってきたため逃走。リズたちは“ドリフトウッド・パーチ”を探し出し、ジャックがいた痕跡を見つける。そこは家族全員消息不明になったストライバー家が住んでいた廃屋だった。
バーストウ夫妻の貸倉庫を突き止めたジャックは、警官を殺して“ママ”のもとに武器を持ち帰る。

カーディナルたちは、“ママ”ことシャーリーン・ウィンストンが、かつて失踪したまま見つかっていないスクライバー家の一人娘エイミーと同一人物だと断定。湖の底を探索すると、スクライバー夫妻と思われる白骨遺体が見つかる。当時17歳のエイミーは、両親を殺害して逃亡していたのだった。
シャーリーンとジャック、ニッキーの3人は、ロイドの水上飛行機で逃亡しようとするが、湖を捜索する州警察の船を見て断念、ロッジに立てこもる。
別荘地を捜索していたリズとカーディナルは、シャーリーンたちに捕まり人質としてロッジに連れて行かれる。リズは足を撃たれて負傷する。ニッキーは人質を撃つよう命じられるができず、シャーリーンに撃たれる。カーディナルはシャーリーンを撃ち、リズとニッキー、ロイドを救出する。森に潜伏しいていたジャックは、コマンダに撃たれる。
キャサリンを診察していた精神科医ベルは、過去に自殺した患者たちの家族から訴訟を起こされていた。ベルを恐れた妻ヘレンは、患者との面談を映したビデオのデータをカーディナルに渡す。ベルはキャサリンやほかの患者たちを非難し、自殺に追い込んでいた。患者の中には、コインランドリーで自殺したペリーもいた。
キャサリンが自殺した当日に持っていたカメラのデータが見つかり、ベルを撮った写真が見つかる。キャサリンはベルの診察を拒み、ベルを訴えようとしていた。ベルはキャサリンを殺害した罪で逮捕される。

感想(ネタバレ有)

秋らしい、しっとりとした終わり方でした。ラストシーンでは窓の外に雪が降ってましたね。シーズン4はまた冬になるのかな。

前半はカーディナルが暴走して、ヒヤヒヤさせられました。自殺と断定されたキャサリンの死を他殺と言い張り、見当違いな捜査をするカーディナル。

関係ない人を疑ったり、キャサリンの幻覚に苦しんだり、とうとう彼まで病んでしまったのかと思ったよ。でも、カーディナルが正しかった。まさか本当に他殺だったとは。後半、意外なところから真相に辿り着くのが面白かった。

でもあの精神科医、シーズン2の時から怪しかったんだよね、実は。キャサリンが面談に行きたがらないのも気になったし。コインランドリーで自殺したペリーまで彼の患者だったのは驚き。最後に繋がるとは思わなかった。


殺人事件のほうは、少し物足りなかったかなぁ。

前半、サムが殺人現場に居合わせ、犯人に追われるところはハラハラしたし、その後の追い詰められていく様子も見応えあって面白かったんだけど、後半は失速。

シーズン1、シーズン2の犯人が強烈な個性を放っていたのに比べて、今回の犯人グループにはあまり惹きつけられるものがなかった。シャーリーンもジャックもすぐ人を殺すけど、ゾッとするような怖さはないんですよね。

人質のロイドとニッキーの交流も、中途半端な感じ…。ちょっと残念な犯人グループでした。


今回、ダイソンがプライベートで不幸があって、辛そうでした。あまり詳しく語られなかったけど、病気の妹が亡くなって、彼女の娘を引き取ることになったのかな。最終話でしばらく仕事を休むと言っていましたね(その間、リズが代行)。

カーディナルとリズの絆はさらに強くなって、お互いに大切な存在になっているのは間違いない。あんまり心の内を語らない2人だけど、この先どうなるんだろ。

次作「凍てつく夜に」がシリーズ最終章になるそうです。


ここからは余談になるんですけど、カーディナルを演じるビリー・キャンベルのデビュー作が1991年の映画「ロケッティア」だと知って、めちゃくちゃ衝撃を受けました。

この映画、観に行ったよー! いつ? 20代の初めだよ!

「ロケッティア」の爽やかなイケメンお兄さんが、こんなシブいおじさまになっていたとは…びっくり。まったく気づかなかった。ちなみに相手役はジェニファー・コネリーでした。おふたりとも美しかった…。

その「ロケッティア」が、なんとこのたびアニメ化されるとか(ストーリーは違うけど)。ビリーはアニメ版「The Rocketeer」で、主人公の父親の声で出演します。日本でも見られるかなぁ。見たい。

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