ネタバレ有「死を招く森~引退刑事ベトゲの執念」全話あらすじ・登場人物(キャスト)・予告動画

海外ドラマ「死を招く森~引退刑事ベトゲの執念」あらすじキャスト

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海外ドラマ「死を招く森~引退刑事ベトゲの執念」(全3話)についてまとめました。

発生から約30年後に事件の真相が明らかになった連続殺人事件と女性失踪事件を基にしたドラマ。IMDbの評価は7.5。

2020年のドイツでの放送時は最高視聴者数650万人以上、最高占有率20%以上を達成。その年のドイツのテレビ賞をにぎわせた話題作です。

舞台は1989年、ベルリンの壁崩壊直前の西ドイツ。ドイツ中を震撼させた連続殺人事件に、州刑事庁長官ベトゲが執念で挑みます。ベトゲを演じるのは、ノーベル平和賞を受賞した西ドイツ首相ヴィリー・ブラントを父に持つマティアス・ブラント。

作品概要

  • 放送局:AXNミステリー
  • 放送時間:2022年1月16日(日)16:00~ ※全3話一挙放送
  • 製作国:ドイツ(2020年)
  • 原題:Das Geheimnis des Totenwaldes
  • 脚本:シュテファン・コルディッツ​
  • 監督:スヴェン・ボーゼ

あらすじ

1989年の夏、ニーダーザクセン州のイゼ森で2組のカップルが惨殺された。そんな中、州刑事庁長官ベトゲの妹であるバーバラが彼女の家から跡形もなく姿を消した。当初、警察はカップル連続殺人事件と失踪事件との関連性はないと思っていた・・・
一方、バーバラを見つけたい兄ベトゲは、ハンブルク州の刑事であるためニーダーザクセン州での捜査を許可されていなかった。そのため、刑事アンネ・バッハらに支援を求め、必死の捜査を続けた結果、容疑者の目星を付ける。しかし無情にも時は流れ、ベトゲは警察官を引退したが諦めきれず、元部下やアンネとともに2つの事件を追い続ける。

AXNミステリー公式サイトより

予告動画

登場人物(キャスト)

捜査関係者

トーマス・ベトゲ(マティアス・ブラント)
ハンブルク州刑事庁長官。 失踪した妹バーバラを見つけ出すため、地元警察のアンネ・バッハらに支援を求める。州が違うため自ら捜査することができず、苛立ちを募らせる。

アンネ・バッハ(カロリーヌ・シュッヘ)
ヴェーゼンブルク警察の新米刑事。ニーダーザクセン州の森で2組のカップルが惨殺された事件を捜査する。庭師のユルゲン・ベッカーを怪しむが取り合ってもらえず、チーム内で疎外感を覚える。ベトゲに捜査状況を知らせるよう頼まれ、同僚に内緒で連絡を取り合う。

フランク・ベーリンガー(Andreas Lust)
ベトゲの部下で、右腕的存在。事件解決のためには法に背くことも厭わない。あくまで規則に従い、手順を踏んで捜査を進める正攻法のベトゲと対立することも。

ヤン・ゲルケ(August Wittgenstein)
ヴェーゼンブルク警察の刑事。アンネとともに事件の捜査にあたる。のちにアンネの恋人になる。上司であるローゼやレースト検事正に従いつつ、彼らと対立するアンネを気遣う。

ローゼ(Karsten Mielke)
ヴェーゼンブルク警察の捜査責任者。連続殺人事件の捜査中、ベトゲから直々に失踪したバーバラの捜索を依頼される。アンネの意見を無視し、バーバラの夫ロベルトの関与を疑う。

レースト(Moritz Grove)
ヴェーゼンブルクの検事正(のちに検事長)。進展しない捜査状況に苛立つ。彫刻家のハンス・リングナーが連続殺人犯だと確信し、マスコミに情報を流して揺さぶるようアンネたちに指示する。また、バーバラ殺害の犯人として夫ロベルトを疑う。

被害者と家族

バーバラ・ネーダー(ジルク・ボーデンベンダー)
ベトゲの妹。ニーダーザクセン州ヴェーゼンブルク在住。精神的に不安定で、アルコール依存症だった。別居中の夫ロベルトと離婚協議を終えた直後に姿を消す。

ロベルト・ネーダー(Nicholas Ofczarek)
バーバラの夫。ヴェーゼンブルクで印刷工場を経営している。社員のリザと不倫関係にあり、離婚して彼女と家庭を持つことを望んでいる。バーバラに脅されていたことや、離婚協議のあと早朝4時に帰宅していることから、容疑者として疑われる。

テレーザ・ネーダー(Janina Fautz)
バーバラとロベルトの娘。印刷工場で働いている。リザを嫌い、母親を捨ててリザと結婚しようとする父親に反発する。

フリングス夫妻
5月21日に失踪し、7月12日にヴェーゼンブルクのイゼ森で遺体が発見された。小口径の銃で撃たれ、遺体は枝で隠蔽されていた。

A・ホルトとM・リーバーマン
不倫カップル。フリングス夫妻の遺体が発見された7月12日に、同じイゼ森の752メートル先で殺害された。小口径の銃で撃たれ、遺体は枝で隠蔽されていた。

容疑者

ハンス・リングナー(Daniel Lommatzsch)
彫刻家。精神が不安定で癇癪持ち。イゼ森の近くに妻子とともに住み、森の中にトーテムポールを作っている。マスコミに容疑者として取り上げられ、無実を訴えて自殺する。

ユルゲン・ベッカー(ハンノ・コフラー)
墓地の庭師。バーバラが失踪する1週間前、隣家のパーティーで会話を交わしている。2度の前科があり、バーバラ失踪時のアリバイがないことから捜査線上に浮上する。連続殺人事件があったイゼ森の近くに妻と住んでいる。

ハイナー・メルテンス(Mirco Kreibich)
ユルゲン・ベッカーの幼なじみ。ベッカーの言いなりで、彼のためなら何でもする。

そのほか

ランドウ
ベトゲが長年追っていた犯罪者。バーバラが失踪する少し前に逮捕された。ベトゲに「妹の居場所を知っている」と取引を持ちかける。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

1989年。警察官のトーマス・ベトゲはハンブルク州の州刑事長官に任命される。妹バーバラは夫ロベルトとの離婚問題を抱えて精神的に不安定になり、アルコールに依存するようになっていた。
同じ頃、ニーダーザクセン州のイゼ森でフリングス夫妻の遺体が発見される。遺体を確認していたとき、新人刑事アンネ・バッハは森の中で銃声を聞くが、同僚刑事たちは鹿狩りだろうと受け流す。
その後、同じイゼ森でA・ホルトとM・リーバーマンの遺体が発見される。2人が殺されたのは、アンネたちがフリングス夫妻の遺体を発見した日だった。犯行の手口から同一犯と見た警察は、連続殺人事件として捜査を始める。
バーバラは夫ロベルトと離婚協議をした夜に姿を消してしまう。知らせを受けたベトゲは地元警察のローゼに捜査を依頼し、バーバラがロベルトを脅していたことを伝える。警察はロベルトを容疑者とみなして彼の印刷工場を捜索するが、証拠は何も見つからなかった。
アンネはバーバラがパーティーで知り合った庭師のユルゲン・ベッカーを疑う。彼には前科があり、バーバラが失踪した夜のアリバイも不確かだった。だがあくまでロベルトを犯人と見るレースト検事正は、証拠がない限り家宅捜索の許可を出せないという。
レースト検事正は連続殺人事件の捜査が進展しないことに苛立ち、イゼ森の近くに住む癇癪持ちの彫刻家ハンス・リングナーを被疑者としてマスコミに情報を流し、揺さぶるよう指示する。その結果、リングナーは無実を訴えて自殺する。
ベトゲはバーバラが失踪する前に逮捕したランドウから、バーバラの居場所を教える代わりに殺人罪の起訴を取り下げるよう取引を持ちかけられる。悩んだ挙げ句、取引しないことを決断するベトゲ。ランドウは裁判所で銃を発砲し、自殺する。

1993年。トーマス・ベトゲの妹バーバラが失踪してから4年近くが経過した。ベトゲは連続殺人犯を逮捕するが、地下で発見された女性の遺体はバーバラではなかった。
現在も警察に疑われているロベルトは、海岸でバーバラを見たと家族に話す。ベトゲは手がかりを求めて行方不明者捜索番組への出演を決め、母エリカが出演する。番組を見た視聴者から多くの情報が寄せられるが、有力な情報は得られなかった。
アンネは庭師ユルゲン・ベッカーを疑い、彼の前科について詳しく調べる。すると14歳の時の窃盗事件は殺人未遂だったことが被害者からの証言で判明。アンネは女性検察官のヘルメスに働きかけて家宅捜索を行う。
ベッカーの部屋からはSMの道具やヒトラー関連の書物が見つかり、小口径ライフルも発見される。妻アンドレアからの電話で警察の動きを知ったベッカーは逃走し、ベトゲに「俺は無実だ」と電話をかける。
ベトゲは現場に向かい、捜索に立ち合う。庭に埋められていた1台の車が発見されるが、車の中からは何も出てこなかった。ローゼは途中で作業を中止し、家宅捜索は打ち切られる。レースト検事長は「変態の銃マニア」と判断し、捜索を続けるべきだというアンネの主張を退ける。
逃走中のベッカーが交通事故を起こして捕まり、現地の警察から連絡を受けたアンネとヤンが収容施設へ向かう。だが2人が到着したとき、ベッカーはシーツで首を吊って自殺していた。
ローゼは被疑者死亡で捜査を終了すると宣言。ベトゲが義弟への疑いをそらすためにアンネを利用したと言い、ロベルトこそ真犯人だと主張する。納得がいかないアンネは激昂し、ヴェーゼンブルク警察を去ることを決める。
ベッカーの遺書は妻アンドレアと幼なじみのハイナーに届けられる。自白の記述はなく、大切な家と敷地を守ってほしいと書かれていた。
ベトゲの母エリカは「バーバラを見つけて」と言い残して亡くなる。

バーバラが消息を絶ってから長い年月が流れ、ヴェーゼンブルク警察も検察もバーバラを捜索する気はなかった。夫ロベルトは妻殺しの汚名を着せられ続け、娘のテレーザとは断絶状態になっていた。
トーマス・ベトゲは70歳を越え、とうに警察を引退した身だったが、未だに悪夢に悩まされ続けていた。苦しむ家族のため、そして妹を見つけたい一心で、ベトゲは元部下のベーリンガーと元教え子のアンネを頼り、捜査を始める。
事件の関連ファイルを入手したベトゲたちは、そのすべてに目を通し、書類が不備だらけだと気付く。やはりユルゲン・ベッカーが最も怪しいと見た3人は、彼の家のどこかに遺体があると考えていたが、妻アンドレアは再婚しており、幼なじみのハイナーも捜査への協力を拒む。
アンドレアの再婚相手レオン・カンターの協力によって、ベトゲたちは家の中に入ることを許される。かつて警察が踏み込んだベッカーの秘密部屋からは、イゼ森事件の報道を録画したビデオや、1967年の自転車事件の新聞記事が見つかる。
ベッカーがイゼ森で起きた連続殺人事件の犯人である可能性が浮上し、ベトゲはレースト検事長に報告するが、彼は引退したベトゲを相手にせず、さらにハンブルクの州警察長官に訴えてベトゲらの捜査を妨害する。
見かねたヤン・ゲルケは、90年代にベッカー家で押収した手錠を見つけ出し、密かにアンネに託す。DNA鑑定の結果、手錠にはバーバラの血が付着していたことが判明。ベトゲはレースト検事長を脅してベッカーの家と敷地の再捜査させるが、何も出てこなかった。
アンネはベッカーが金に困り、町で最も裕福な社長の妻であるバーバラに目をつけたと推測する。離婚協議の後、バーバラはベッカーの家に招かれたが、夫から金を脅し取ることを拒み、殺されたのではないか。
ベトゲたちは専門家を呼んで、最も疑わしい車庫を調べさせる。そしてピットのコンクリートの下に埋まっていた人骨を発見する。歯型を照合した結果、遺骨はバーバラのものと判明する。
マスコミが殺到し、現場を引き継いだローゼたちがインタビューに答えるが、28年間殺人者の疑いをかけられたロベルトへの謝罪はなかった。ベッカーは1965年以来多くの殺人事件に関わり、共犯者もいたと見られているが、それらの事件は今も未解決のままだ。

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