NHKドラマ「舟を編む~私、辞書つくります~」(全10話)についてまとめました。
三浦しをん氏のベストセラー小説『舟を編む』を連続ドラマ化。辞書作りに情熱を注ぐ人々の奮闘を描いた物語。
2024年2月18日から4月21日までNHK BSプレミアム4K・BSで放送され、ギャラクシー賞 第62回テレビ部門入賞、東京ドラマアウォード 2024連続ドラマ部門優秀賞を受賞した作品です。
原作のストーリーをメインに置きつつ、主人公を新入り社員・岸辺みどりに変え、新たにオリジナルの登場人物やエピソードを加えた新しい物語になっています。
原作や映画を知っていても新鮮な気持ちで楽しめるし、はじめてこの物語に触れる人も奥深い“言葉の世界”に魅了されると思います。面白くて元気が出るドラマです!
※この記事は随時更新中です。各話視聴後、加筆修正します
Contents
作品概要
- 放送局:NHK総合
- 放送時間:2025年6月17日(火)から毎週火曜22:00~
- 原作:三浦しをん『舟を編む』
- 脚本:蛭田直美(全話) 塩塚夢(第5話共同執筆)
- 演出:塚本連平/麻生学/安食大輔
- 音楽:Face 2 fAKE
あらすじ
大人気ファッション誌の編集部員・岸辺みどり。雑誌の廃刊が決まり、突如異動になった先は辞書編集部!そこは、ぼさぼさ頭で超がつくほどの生真面目上司・馬締光也を筆頭に、くせ者ぞろい。みどりは、彼らに翻弄されながらも、一冊の辞書を作るために十数年間に及ぶ時間と手間をかける根気と熱意に触発され、次第に自らも言葉の魅力を発見、辞書編さんの仕事にのめり込んでいく。辞書「大渡海」を完成させるまでの、辞書編集部員たちの奮闘物語。
NHK公式サイトより
予告動画
原作について
このドラマの原作は、三浦しをん氏の長編小説『舟を編む』(2011年刊行)です。
辞書作りを題材に、言葉の奥深さと編纂者たちの情熱を映し出した、心温まる物語。
2012年に本屋大賞を受賞し、2013年に石井裕也監督、松田龍平主演で映画化。2016年10月から12月までテレビアニメが放送されました。
出版社「玄武書房」の営業部員・馬締光也は、言葉への卓越した感性を見込まれ、辞書編集部へ異動する。そこで待ち受けていたのは、新しい日本語辞書『大渡海』の編纂という壮大なプロジェクト。膨大な言葉の収集、定義の精査、仲間との議論を重ねながら、辞書という「舟」を完成させるべく奮闘する。
物語は、主人公の馬締が辞書編集部に引き抜かれ、荒木や西岡らと『大渡海』の編纂を始める「前半」と、それから13年以上が経った「後半」の2部構成になっています。
今回のドラマの主人公・岸辺みどりは、原作では後半に登場します。
登場人物(キャスト)一覧
玄武書房
岸辺みどり(池田エライザ)
玄武書房の編集社員。人気ファッション誌「VIVIAN」の読者モデルから編集者になった。「VIVIAN」の廃刊により辞書編集部に異動となり、玄武書房初の中型辞書「大渡海」の編纂に加わることになるが、わからないことだらけで困惑する。「上から目線」「バカにしてる」と言われることが多く、ひそかに気にしていたが、松本の指摘である“口癖”が原因だと気づく。
馬締光也(野田洋次郎)
辞書編集部主任。生真面目な性格で、無類の本好き。周りからは“変人”扱いされている。天然パーマのぼさぼさ頭で、作業中は常に黒い腕カバーをつけている。言葉への卓越した感性を見込まれ、13年前に営業部から辞書編集部へ引抜かれた。以降、人生のすべてを辞書にささげている。
佐々木薫(渡辺真起子)
辞書編集部の事務担当。契約社員。長年、辞書編集部のありとあらゆる事務作業を取りまとめている。冷静かつ客観的な視点を失わず、いつも一歩引いたところから馬締たちを見ている。
天童充(前田旺志郎)
辞書編集部の学生アルバイト。大学生で、国文科を専攻。辞書を引くのが達人レベルで早い。気に入らないことがあると舌打ちする癖がある。無愛想で口が悪く、自分より年上のみどりを“新参者”として扱う。繁忙時は大学の仲間を駆り出し、体育会系のノリでみんなを引っ張っていく。
荒木公平(岩松了)
元・辞書編集部員。13年前、自身の後継者として馬締を辞書編集部へ引き入れた。定年退職後は社外編集者として「大渡海」の編纂に加わっている。根っからの辞書好きで、松本とともに企画を立ち上げた「大渡海」を完成させるべく奮闘する。「月イチカツカレーの会」の名誉会長。
松本朋佑(柴田恭兵)
日本語学者。「大渡海」の発起人であり、監修者。常に用例採集カードを持ち歩き、耳慣れない言葉を聞くと記録する。穏やかなたたずまいではあるが、“辞書の鬼”と呼ばれるほど言葉への探求心が強い。小学1年生を対象とする「辞書引き学習会」というイベントを30年近く続けている。
西岡正志(向井理)
宣伝部に所属する社員で、「大渡海」の宣伝担当。口が達者でコミュニケーション能力が高い。元辞書編集部員で、馬締の唯一の友達でもある。チャラそうに見えるが、「大渡海」を作る一員としての誇りを隠し持ち、発売に向けて様々な宣伝企画を推し進める。
渡瀬凛子(伊藤歩)
ファッション誌「VIVIAN」編集長。みどりが読者モデルをしていた頃からの付き合いで、モデルを辞めて玄武書房に入社したみどりを「VIVIAN」の編集部に引き入れた。「VIVIAN」の廃刊が決定し、みどりを辞書編集部に送り出す。
五十嵐十三(堤真一)
玄武書房の新社長。経営立て直しのため書籍の企画をどんどん中止に追い込み、“死神”と呼ばれている。「大渡海」に関しても、紙での出版を中止してデジタルのみでの販売を提案する。
辞書に関わる人々
宮本慎一郎(矢本悠馬)
製紙会社「あけぼの製紙」の営業担当 。「大渡海」用の紙の開発に取り組んでいる。自身の仕事に対する情熱はさほどなかったが、みどりと切磋琢磨しながら“究極の紙”を目指すうちに変わり始める。みどりとは、次第に心を許し合える関係になっていく。
秋野蘭太郎(勝村政信)
明峰文化大学の教授。漫画文化論を専門とし、「大渡海」の漫画に関する項目のほとんどを担当している。幼いころ水木しげる作品に救われたことから、水木しげるに対して並々ならぬ思いを抱いており、辞書の執筆要領を無視した長文原稿を送りつけてくる。
夏川実(肥後克広)
画家。「大渡海」の挿絵を担当していたが、2年前に亡くなっていたことが判明する。
夏川颯太(戸塚純貴)
夏川実の息子。イラストレーター。馬締からの依頼を受け、父・実が描いた絵の修正を引き継ぐ。自分の仕事になんの“こだわり”も持たなかった父に対して屈折した思いを抱いている。
ハルガスミツバサ(柄本時生)
著名なブックデザイナー。装丁デザインアワードを連続受賞している。「大渡海」の装丁オファーを受けるが…。
山目満治(松田龍平)
株式会社サイバーブレスのシステム開発部チーフエンジニア。「大渡海」デジタル版の開発者。
みどりの周辺人物
中村昇平(鈴木伸之)
みどりの彼氏。カメラマンを目指すフリーター。みどりの家に居候している。朝日を撮ることに“こだわり”を持っているが、みどりに否定されて傷つき、出て行ってしまう。
林香具矢(三村里江)
馬締の配偶者。神楽坂で「月の裏」という小料理店を営む板前。馬締が下宿していた「早雲荘」の大家だったタケおばさんの孫娘で、馬締が一目ぼれして長文の恋文を送った相手。タケおばさんの死後「早雲荘」を受け継ぎ、馬締と2人で暮らしている。みどりを下宿に受け入れ、よき相談相手となる。
岸辺慎吾(二階堂智)
みどりの父。東京で仕事を続けたいという理由から妻・若葉と離婚し、みどりを引き取った。
岸辺真帆(野呂佳代)
慎吾の再婚相手。明るい性格で、みどりとも仲がいい。
若葉(森口瑤子)
みどりの母。みどりが幼い頃に離婚し、故郷の山梨で実家の美容室を継ぐことを選択した。みどりのことを応援している。
萩原さつき(金澤美穂)
みどりの姉。両親が離婚した際、母・若葉に引き取られた。現在は山梨在住。結婚して2人の娘がいる。
そのほか
松本千鶴子(鷲尾真知子)
松本の妻。
小林愛斗(阿久津将真)
辞書引き学習会に参加した小学一年生。母親が言った「うむん」という言葉を探している。
小林恵美(村川絵梨)
愛斗の母。おとなしい愛斗を心配している。
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