ネタバレ有「バッド・キッズ 隠秘之罪」全話あらすじ・キャスト・感想

中国ドラマ「バッド・キッズ 隠秘之罪」あらすじキャスト

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中国ドラマ「バッド・キッズ 隠秘之罪 」(全12話)についてまとめました。

3人の子供たちと、ある犯罪者との攻防が繰り広げられるサスペンスドラマ。2020年6月に中国で配信され、高評価を記録しました。原作は「バーニング・アイス-無証之罪-」で知られる推理作家、紫金陳(ズ・ジンチェン)の小説。

ストーリーがよくできていて、緊張感の連続。最後まで気が抜けないドラマでした。衝撃的な結末は、見終わった後に誰かと語り合いたくなります。

作品概要

  • 放送局:WOWOWプライム
  • 放送時間:2021年1月21日(木)から毎週木曜20時~ ※2話ずつ放送
  • 動画配信:2021年1月14日(木)からWOWOWオンデマンドで先行配信
  • 製作国:中国(2020年)
  • 原題:隠秘的角落
  • 原作:紫金陳著『坏小孩』
  • 脚本:パン・イーラン/スン・ハオヤン
  • 監督:シン・シュアン
  • 製作総指揮:ハン・サンピン

あらすじ

トラックの荷台に潜り込み目的地へ向かう少年、厳良(シー・ポンユェン)は行方不明になっている父親を捜すため、妹分の普普(ワン・ションディー)と児童養護施設を抜け出してきた。彼らが頼ったのは、厳良の幼なじみの朱朝陽(ロン・ズーシャン)の家。両親が離婚し、学校でも周囲になかなかなじめない朱朝陽は、厳良との再会を喜ぶ。ある日、3人は朱朝陽のビデオカメラを持って、山へ遊びに行く。家に帰り撮影した動画を見返すと、そこにとある男の殺人の様子が偶然にも収められていた。その男は、なんと朱朝陽が通う少年宮の教員だった。児童養護施設に連れ戻されることを恐れた厳良たちは、警察には通報せず、犯人に二度と殺人を犯さないようにと手紙を書くことを思い付くが、事態はだんだんと彼らの手に負えなくなっていく。

WOWOW公式サイトより

原作について

このドラマの原作は、紫金陳の推理小説『悪童たち』です。

登場人物/キャスト

主要人物

朱朝陽(ジュー・チャオヤン)/ロン・ズーシャン
中学生。成績優秀だが内向的な性格で、学校では孤立している。両親が離婚し、観光事務所で働く多忙な母親と2人暮らし。厳良、普普とともに六峰山へ遊びに行き、撮影した動画に偶然殺人現場が映っていることに気づく。

厳良(イェン・リャン)/シー・ポンユェン
朝陽の幼なじみで親友。父親が逮捕されて児童養護施設に預けられた。施設で普普と出会い、彼女の病気の弟を助けるため施設を脱走する。ホームレスのような暮らしをしていたが、警察に追われ朝陽の家を訪ねる。

普普(プープー)/ワン・ションディー
厳良が養護施設で出会った少女。両親は他界しており、弟・欣欣は養子にもらわれた先で白血病に侵される。弟に会うため厳良とともに施設を抜け出し、朝陽の家に転がり込む。

張東昇(ジャン・ドンション)/チン・ハオ
少年宮の数学教師。妻・静との関係がうまくいっておらず、義父母(静の両親)からも離婚を勧められる。義父母とともに六峰山に登り、山頂から2人を突き落とす。

朝陽の家族

周春紅(ジョウ・チュンホン)/劉琳
朝陽の母。教育熱心で、成績優秀な息子を誇りに思っている。観光事務所に勤務し、泊まりの仕事で家を留守にすることが多い。職場の上司と密かに付き合っているが、結婚は望んでいない。

朱永平(ジュー・ヨンピン)/張頌文
朝陽の父。水産工場の経営者。不倫相手の王瑶に子供ができたため、朝陽の母・春紅と離婚。現在は王瑶と娘の晶晶と3人で暮らしている。離れて暮らす朝陽とはたまに会っているが、家族を優先しがち。

王瑶(ワン・ヤオ)/李夢
永平の再婚相手。気が強く、攻撃的な性格。永平との間に生まれた娘・晶晶を溺愛し、朝陽を疎ましく思っている。

朱晶晶(ジュー・ジンジン)
朝陽の異母妹。永平と王瑶の娘。甘やかされて育ったわがままな女の子。朝陽が父に買ってもらった新しい靴を踏みつけて汚すなど、意地悪なところがある。

厳良の家族

厳文斌(イェン・ウェンビン)
厳良の父。ある事件を起こして逮捕された。重度の麻薬中毒者で、現在は病院に入院している。

張景林(ジャン・ジンリン)
厳良のおじ。施設を抜け出して会いにきた厳良に手を焼き、警察に通報する。

そのほか

陳冠声(チェン・グワンション)/ワン・ジンチュン
広橋派出所の警官。かつて厳良の父・厳文斌を逮捕した縁で、息子の厳良のことを気にかけている。定年間近だが人望が厚く、後輩たちからも慕われている。

葉軍(イエ・ジュン)/ルー・ファンション
刑事。朝陽のクラスメイト・馳敏の父親。少年宮の事件を担当する。

葉馳敏(イエ・チーミン)
朝陽のクラスメイト。勉強熱心だが、成績はいつも朝陽に次ぐ2位。朝陽をライバル視して敵対心を抱いている。父親は警察官。

徐静(シュー・ジン)/黄米依
東昇の妻。夫婦の仲は冷え切っており、離婚を望んでいる。両親の死に直面し、東昇を頼るようになるが…。

王立(ワン・リー)/李俊霆
王瑶の弟。犯罪者。全て暴力で解決しようとする危険な男。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

2005年夏、寧州。成績優秀だが内向的で、学校では孤立している朱朝陽。両親は離婚し、朝陽は観光事務所で働く多忙な母親と2人暮らしだった。
いつものように母親が事務所に泊まった夜、幼なじみの厳良が訪ねてくる。厳良は父親が逮捕されて児童養護施設に預けられていたが、施設で知り合った少女・普普とともに脱走してきたという。朝陽は2人に食事を振る舞い、家に泊めることに。
厳良の父・厳文斌を逮捕した広橋派出所のベテラン警官・陳冠声は、厳良が施設を脱走したという知らせを受けて責任を感じ、自分が捜査を担当すると申し出る。
翌日、朝陽は離れて暮らす父・永平と会うことになっていた。父と一緒に新しい靴を買いに行くと、そこに父の再婚相手・王瑶と異母妹の晶晶が合流する。永平はわがままな晶晶の相手に夢中になり、晶晶は永平の見ていないところで朝陽の新しい靴を踏んで汚す。
少年宮の数学教師・張東昇は、妻・静のために故郷を離れ、寧州に来て8年。だが夫婦関係はうまくいっておらず、彼女の両親からも離婚を勧められる。東昇は静の代わりに義父母の山登りに付き合い、六峰山の山頂から義父母を突き落として殺害する。
朝陽は父親に借りたカメラを持って、厳良と普普を連れて六峰山に登る。山の上で動画を撮影し、家に帰って見てみると、男が人を突き落とすところが映っていた。

義父母を山頂から突き落として殺害した東昇は、警察の取調に応じ、カメラを見ていたので2人が落ちるところは見ていない、と答える。妻の静は両親の死を悲しみ、東昇にすがって号泣する。そんな妻に優しく寄り添い、満足する東昇。
朝陽は警察に通報しようとするが、厳良に止められる。厳良は養子にもらわれた普普の弟・欣欣の手術代を手に入れるまで、施設には戻れないという。
普普は犯人にこれ以上犯行を重ねないよう、“警告状”を出すことを提案。登山口で犯人の顔を見ていた普普は、書店で東昇を見かけ犯人だと確信する。厳良が東昇の携帯を盗み、彼が少年宮の数学教師だと知った朝陽は、明日受講することになっている少年宮の数学オリンピック講習で“警告状”を渡すことを思いつく。
少年宮まで朝陽を送っていった厳良は、陳警官と出くわして少年宮に逃げ込む。普普は入り口で朝陽の異母妹・晶晶を見かけ、彼女のあとをつける。陳警官は厳良を捕まえるが、その直後、上から白い服を着た少女が落ちてくる。

朝陽は東昇の講習を受け、帰り際、答案用紙の中に警告状を紛れ込ませて教室を出る。普普は朝陽の異母妹・晶晶に声を掛け、5階の物置に連れて行く。
二度と意地悪をしないよう約束させようとするが、晶晶は普普の腕に噛みついて抵抗。そこへ朝陽が現れ、晶晶は「パパはあんたなんか嫌いだって」と叫ぶ。晶晶は朝陽が止めるのも聞かず、助けを呼ぼうと窓に乗り出し、転落してしまう。
その場に居合わせた陳警官は、すぐに警察に通報。朝陽の同級生の父親で刑事警察の葉軍が現場に駆けつける。朝陽と普普は騒ぎに紛れてその場から逃げ出し、門の外で厳良と合流する。
普普から状況を聞いた厳良は、勝手に落ちたのだから殺人にはならないと警察に行くことを勧めるが、朝陽は父の愛情を失うことを恐れ、普普も施設に連れ戻されることを恐れる。
晶晶の死を知らされた永平は、朝陽を抱き締めて号泣する。警察は晶晶の歯に付着した血が本人のものではないことを知り、DNA鑑定を進める。少年宮にいた朝陽も警察の聴取を受けるが、何も見ていないと答える。
厳良と普普は寧州を離れ、欣欣に会いにいくことを決める。朝陽が見送ろうとしたとき、東昇があらわれる。

東昇は答案用紙に紛れ込んでいた警告状を見つけて動揺するが、封筒に残っていた文字の痕跡を見て、差出人が朝陽だと気づく。
東昇は朝陽に直接会って「あれは事故だ」と弁明するが、動画の存在を知り、3人に取引を持ちかける。普普の弟の手術代を得るため、厳良は30万元を要求。東昇は簡単に用意できる金額じゃないと渋り、3人に考えをまとめるよう言い残して立ち去る。
殺人犯と取引をすることに、抵抗を覚える朝陽。東昇は「嫌なら抜けてもいい」と促す。朝陽は誕生日を祝いたいという父親に呼び出されるが、父親は急な用事で帰ってしまう。朝陽は厳良と普普を呼び、父親が用意したレストランで誕生日を祝う。
朝陽は東昇と対決することを決め、彼に電話して30万元を要求する。翌日、厳良はカメラを持って派出所の前で待機し、朝陽と普普は金を受け取りに東昇のマンションへ向かう。だが東昇が渡したのは銀行口座のカードで、毎週3万元ずつ入金するという。
厳良は約束の4時を過ぎても2人が戻らないことで派出所に駆け込み、陳警官を呼び出す。戻ってきた2人の姿を見てごまかそうとするも、陳に捕まり、自宅に連れて行かれる厳良。すきを見て逃げ出すものの、肝心のカメラを陳の家に置いてきてしまう。
陳は精神科病院に収監されている厳良の父・厳文斌に会いに行く。厳良が戻ったことを伝えるが、文斌は「会わない」と言って拒絶反応を示す。
晶晶の母・王瑶は警察で少年宮の監視カメラの映像を見せられ、朝陽がいることに気づく。

王瑶は朝陽が晶晶を殺した犯人だと決め込み、直接確かめようと朝陽を問い詰める。動揺して目をそらし、「僕じゃない」と口走る朝陽。王瑶は逃げる朝陽を執拗に追いかけ回し、ついには朝陽の母・春紅と取っ組み合いの喧嘩になる。
春紅が朝陽に殺人を命じたと思い込んだ王瑶は、2人の自宅周辺に「殺人犯」と書いた朝陽の写真を貼りまくる。春紅は元夫・永平に訴えるが、永平は「大目に見てくれ」と言う。
状況を知った厳良と普普は朝陽を励まし、3人は協力して陳警官の家からカメラを取り戻す。翌日、3人は六峰山に登り、紙銭を焼いて亡くなった人を供養する。
DNA鑑定の結果、晶晶の腕に付着していた血液は女性のものと判明。春紅が犯人だと確信した王瑶は、春紅の勤め先である観光事務所に押しかけ、放送室を乗っ取って「この観光事務所に殺人犯がいます」とマイクを通して訴える。
山で放送を聞いた朝陽たち3人は観光事務所へ向かう。春紅は王瑶からマイクを奪い、事件が起きた先週の土曜日は馬主任とホテルにいた、と告白。それを聞いた朝陽はショックを受ける。

朝陽たちは口座を確認するが、約束の3万元は振り込まれていなかった。厳良は金を振り込むよう東昇を脅し、逆に「金を受け取った君たちも恐喝罪で刑務所行きだ」と脅される。
春紅は馬主任との関係を取り戻そうとするが、馬主任は親戚から持ち込まれた縁談を理由に春紅に別れを告げる。部屋で号泣する母を見て、声を掛けることができない朝陽。
厳良が陳警官の家から盗んだ携帯に父・文斌が出所予定だという知らせが届く。喜ぶ厳良だったが、それは陳が仕組んだ罠だった。落ち込む厳良に、陳は数日以内に父親のもとに連れていくと約束する。
朝陽は父・永平に食事に誘われ、父が晶晶の件で自分を疑っていることを知る。父の鞄に録音中のボイスレコーダーが入っているのを見た朝陽は、「晶晶と代わってあげたい。死んだのが僕なら父さんの悲しみは減ったはず」と語り、永平の疑いを晴らす。
東昇は妻・静から離婚を告げられ、彼女の常備薬を密かにすり替える。静は荷物をまとめて家を出ていき、その後、海岸で遺体となって発見される。

朝陽は父・永平と毎週プールに通い、泳ぎを習う。普普の弟・欣欣の容態が悪くなったという知らせを受け、朝陽は張東昇の家を訪ねて金を催促する。そこへ同級生の葉馳敏と警察官の父親・葉軍が「勉強を見てほしい」と現れ、東昇と朝陽はとっさに個人指導だと嘘をつく。
会話の中で東昇の妻・静が亡くなったことを知った朝陽は、2人が帰った後で東昇を問い詰め、「金は用意する」と約束させる。厳良は朝陽に動画のコピーを頼み、金が手に入ったら警察に届けてすべてを話し、自分ひとりが罪を被ることを決意する。
定年退職した陳警官は、約束どおり厳良を父・文斌が入院している病院へ連れて行く。だが麻薬による脳機能障害で変わり果てた文斌を見て、厳良は何も話せずに病院を後にする。陳は施設に戻るよう促すが、厳良は数日待ってほしいと頼んで逃げる。
東昇は3人を尾行して厳良と普普が住んでいる廃船を見つけ出すが、カメラは見つからない。

陳冠声は海水浴場でケンカをしている厳良を見つけ、警察に連れて行こうとするが「そんな権利はない」と拒まれる。陳は厳良の後見人になることを考え始める。
王瑶は、朝陽とともに過ごすことで傷を癒やそうとする夫・永平に不満を抱く。そんな中、王瑶の弟・王立が訪ねてくる。晶晶の死を知った王立は、王瑶から朝陽が犯人だと言われ、朝陽を脅して真相を聞き出そうとする。プールで朝陽が襲われているのを見た永平は、王立を殴って朝陽を守る。
東昇は牌という女性から金を借り、動画のデータと引き換えに厳良と朝陽に金を渡す。朝陽は金を預かって帰宅しようとするが、途中で待ち伏せていた王立に襲われる。朝陽を尾行していた東昇はその現場を目撃する。

厳良は朝陽を助けようとして王立に立ち向かう。駆けつけた陳冠声は厳良をかばって王立に刺され、救急車で病院に運ばれる。陳から「後見人になった」と聞き、涙を流す厳良。
普普は王立にさらわれた朝陽を助けるため、東昇の車で後を追う。辿り着いた場所は永平の水産工場だった。なんとしても金を取り返したい東昇は、普普を車に残して朝陽を探しに行き、王立に取引を持ちかけるが話にならない。東昇は襲いかかる王立を刺し殺し、遺体を冷蔵倉庫に隠す。朝陽はその一部始終を見てしまう。
永平と王瑶が工場に向かっていることを知った東昇は、王立の車から金が入ったカバンを奪い、普普とともに逃走。朝陽は駆けつけた永平に助けられ、病院に運ばれる。永平は王瑶に頼まれ、今回のことは警察に黙っていてほしいと朝陽に告げる。
普普から事情を聞き出した東昇は、朝陽の病室を訪ね、お互いのために事を荒立てず普通の生活に戻ろう、と提案する。
翌日、厳良と普普は欣欣のもとへ向かうためフェリー乗り場で出発を待つが、台風のため出航できなくなってしまう。熱を出した普普のためホテルに泊まる厳良だったが、そこにも警察がやってくる。行き場を失った厳良と普普は、東昇のマンションへ向かう。

葉軍は入院中の朝陽から事情を聴こうとするが、朝陽は「父と一緒に水産工場へ行って自分で冷蔵倉庫に入った」と嘘をつく。父親の肩を持つ朝陽を咎める春紅に対し、朝陽は反抗的な態度を見せる。
東昇は王立の携帯から「寧州を離れて身を隠す。しばらく連絡してくるな」と王瑶に返信する。厳良と普普は東昇の義理の両親の家に滞在し、フェリーの運航再開を待つことに。
陳冠声から襲った男の容貌を聞き出した葉は、数年前に恐喝事件を起こした犯罪集団のメンバーと推測。厳良が住んでいた廃船を調べ、「殺人犯」の落書きを見つける。
厳良と普普は退院して家に戻ってきた朝陽に会いに行く。2人を連れてきたのは東昇だった。朝陽は密かに父親のバッグから盗んだ工場の鍵を東昇に手渡す。すっかり東昇に心を許した3人は、一緒にハンバーガーを食べる。それぞれが願い事を口にする中、「もう一度最初からやり直したい」と漏らす東昇。
朝陽は東昇を告発するのをやめて、動画のコピーを捨てるよう厳良を説得しようとするが、その会話を東昇に聞かれてしまう。激怒した東昇は厳良から動画のコピーを奪い、「金を持って消えろ。二度と会わない」と告げる。
帰宅した東昇はデータを確認するが、中身は空だった。怒りのあまり普普に八つ当たりし、普普は喘息の発作を起こして意識を失ってしまう。救急車を呼ぼうとする東昇だったが、途中で思いとどまる。厳良が帰宅すると、普普も東昇の姿もなかった。

厳良は朝陽から「動画をコピーしていない」ことを打ち明けられる。朝陽に不信感を抱いた厳良は、陳冠声に事情を話して普普を取り戻そうとする。東昇は「通報すれば普普の命はない」と厳良を脅し、明日の3時に水産工場で普普を引き渡す、と告げる。
朝陽を襲った犯人が王瑶の弟・王立だと確信した葉軍は、永平と王瑶から王立の居場所を聞き出そうとするが、2人はしばらく会っていないと言う。王瑶は王立が電話に出ないことを不審に感じ始め、永平とともに水産工場を調べることに。永平は冷蔵倉庫の中で王立の遺体を発見し、潜んでいた東昇に殴られて拘束される。東昇と鉢合わせた王瑶は、東昇に絞め殺されてしまう。
朝陽は約束の時間に水産工場を訪れ、東昇に普普を解放するよう迫るが、自暴自棄になった東昇は朝陽を捕まえて永平と同じ冷蔵倉庫に監禁する。一方、厳良は窓から工場に忍び込み、普普を探す。
永平は拘束を解くものの、東昇と揉み合いになって刺されてしまう。最後の力を振り絞って朝陽の拘束を解き、「しっかり生きろ。母さんのことを頼んだぞ」と言い残して息を引き取る永平。朝陽は晶晶のことを謝り、号泣する。
東昇は普普が死んだことを厳良に告げ、工場に火をつけて逃亡する。朝陽と厳良は協力して通気孔から脱出する。厳良からのメールを受け取った陳と葉が現場に駆けつけたとき、工場は火の海だった。

水産工場の焼け跡からは3人の遺体が発見される。通気孔から脱出した朝陽は警察に保護されるが一言も喋らず、厳良はその場から姿を消していた。東昇は自宅のベランダから飛び降りようとするが、実行できなかった。
翌日、警察の聴取を受けた朝陽は「王瑶に縛られた後、痛みと恐怖で気絶した」と説明。厳良はこの後に及んで嘘をつく朝陽を責め、普普のために警察に通報すると告げる。
何事もなかったかのように少年宮の教壇に立つ東昇のもとに警察がやってくる。葉軍は東昇に疑いを抱き、彼の肉親の死亡事故を調べ直す。六峰山の監視カメラの映像を確認した葉は、朝陽と厳良、普普の3人が映っていることに気づく。
朝陽と厳良は東昇を廃船に呼び出す。「君たちの警告状がみんなを殺し、僕を破滅させた」と厳良に襲いかかる東昇。その頃、陳冠声の家には厳良からの手紙と大金の入ったカバンが届けられ、「欣欣の手術代を代わりに渡してほしい」と書かれていた。
東昇は朝陽に「俺を殺せ」と命じる。殺そうとする朝陽を止め、「奴みたいになるな」と告げて海に落ちる厳良。普普は病院に運ばれて生きていたことがわかる。朝陽からの連絡を受けて現場に駆けつけた葉は、朝陽を殺そうとした東昇を射殺する。厳良は陳に救出されて助かり、2人は警察にすべてを話す。
欣欣は普普の型が合い、来週手術を受けることに。厳良は「将来警察官になりたい」と陳に告げる。
新学期が始まる日の朝、朝陽は普普からの手紙を見つける。そこには助けてくれたお礼と、少年宮でのことは厳良にも誰にも話していないと書かれていた。死ぬまで秘密は守ると約束しながらも、「勇気を出せればいいね。打ち明けることで本当にやり直せる」と伝える普普。
朝陽は少年宮の現場検証に立ち合い、晶晶が転落した時の状況を警察に説明する。「足を踏み外した晶晶に駆け寄ったけれど、遅かった」と。

感想(ネタバレ有)

非日常の世界に繋がるドア

“夏休み”には、大人が知らない子供だけの“秘密”が存在します。そういえば、子供の頃に読んだ児童小説は、夏休みを舞台にした物語が多かったような。

非日常の世界に繋がるドア。それが“夏休み”なのかもしれない。

屋根の上、路地の奥、うち捨てられたボロ船。子供たちは大人がやってこない秘密の場所で、秘密の相談をする。炎天下の昼下がりや、風のない暑い夜に。

見ているほうまで汗ばむような、じっとりと蒸し暑い空気感(=緊張感)が画面から伝わってきて、毎回ドキドキしながら見ていました。

ささやかな幸せを求める人々

山で遊んでいた子供たちが、偶然目撃した「殺人事件」。

それは、やがて思わぬ方向へと転がっていく。悪意のない嘘がしだいに状況をややこしくし、予想もしてなかった出来事が重なって、どんどん追い詰められていくことになる。

ささやかな幸せを求めて犯罪に走る子供たちと、彼らに関わる大人たちの濃密な人間ドラマは、見応えたっぷり。

殺人犯の張東昇もまた、“平凡な幸せ”を手に入れるために殺人を犯し、罪を隠すために罪を重ねるという負の連鎖に陥って、後戻りできなくなっていく。

子供たちの演技には心から拍手を送りたい。特に朱朝陽役の荣梓杉(ロン・ズーシャン)の繊細な演技が圧倒的だった。この役、相当難しかったと思うんだけどね。3人とも子役というカテゴリにはめるのが失礼なくらい、一人前の俳優さんでした。

わたしが中国ドラマを見るのは「長安二十四時」に続いて本作が2作品目。立て続けにすごい作品を見せられて、認識が一変しました。

見終わってから気づいたのですが、刑事の葉軍を演じたのは「長安二十四時」の姚汝能役だった芦芳生(ルー・ファンション)でした。現代劇だと別人みたい。全然わからなかった。

次は「紳士探偵L 魔都・上海の事件録」を見る予定で、こちらも楽しみにしてます。

ここから先は、物語の結末に触れています

普普が知っている「秘密」とは

さて、ここからは結末について、わたしなりに考えたことを書こうと思います。

あくまで「感想」なので、これが正解とは思わないでくださいね(原作には正解が書かれているようなので、答えを知りたい方は原作を読んでください)。

まず、普普の手紙によって明らかになったこと。

それは、普普と朝陽だけが知っている「秘密」が存在することでした。普普は「厳良にも言ってない」と手紙で語っていたので、少年宮で起きた晶晶の転落事故には、まだ知らされていない事実が存在することになります。

そして普普が「勇気を出せればいいね」「打ち明けることで本当にやり直せる」と語っていることから、晶晶の転落は事故ではなく、朝陽が故意に転落させたという疑惑が浮かび上がってきます。

ひとつヒントとなるのは、晶晶が転落した後の普普のセリフです。

第3話では「落ち…たよ」と言っていたのに対し、最終話では「落ちそうだよ」と言っていました。いずれも、朝陽が窓を覗き込んだ後のセリフです。

そこから想像して…晶晶はバランスを崩して窓の外に放り出された後、まだ落ちていなかったのでは? と考えてみました。朝陽が手を伸ばせば、助けられる状況だったのかもしれない。

でも、朝陽は晶晶を助けようとせず、見殺しにしたか、あるいは故意に転落させたのだと思います。

そしてラストシーン。普普の願いは届かず、朝陽は警察に真実を語ろうとはしませんでした。

朱朝陽の嘘とオープニングアニメの謎

もうひとつ、気になったことがあります。

最終話の終わり近く、始業式の途中に厳良が体育館に入ってくるシーン。部外者の厳良が入ってきても、朝陽以外の生徒たちは見向きもしませんでした。

このときの厳良は、朝陽にしか見えない幻だった…という可能性。

その後のシーンで厳良は陳警官から「欣欣の手術が決まった」と聞かされ、まるで別人のように幸せそうな笑顔で将来の夢を語っていました。

そんな彼が、どうして体育館では恨みを込めたようなまなざしで朝陽を睨んでいたのか。病院に運ばれたはずの普普は、なぜ最後まで登場しないのか。

朱朝陽という少年は、一見おとなしく素直で従順そうに見えますが、両親にも警察にも平気で嘘をつける少年です。頭がいいので悪知恵も働き、「大人を騙す」方法もよく知っています。

いちばんゾクッとしたのは、晶晶を喪った父親・永平を操る場面。

永平が自分を疑ってバッグにレコーダーを仕込んでいることを知り、わざと「晶晶と代わってあげたい。死んだのが僕なら父さんの悲しみは減ったはず」と語り、父親の信頼と愛情を一瞬で取り戻します。

朱朝陽は嘘をつくことにかけては天才的なのです。

もしかしたら、わたしたち視聴者も彼の完璧な嘘に騙されているのかも。厳良も普普も本当は死んでいて、生き残ったのは朝陽だけなのかもしれない。

オープニングのアニメーションでは、転落事故を目撃した3人が逃げる様子が描かれますが、いつのまにか2人の姿は消えていて、最後に暗闇で膝を抱えて座っているのは一人だけです。