英国ドラマ「警視グレイス」シーズン2(全3話)についてまとめました。
ピーター・ジェイムズの「ロイ・グレイス」シリーズを原作とする、正統派英国ミステリーの第2シーズン。2022年5月に英国ITVで放送されました。
前シーズンで有罪判決を受けたグレイスですが、イーストサセックス警察に残ることを決めたようです。霊能力者からも完全に卒業し、新しい恋人もでき、精神的に安定しているので、シーズン1と違って安心して見ていられます。
※この記事は随時更新中です。各話視聴後、加筆修正します
Contents
作品概要
- 放送局:AXNミステリー
- 製作国:英国(2022年)
- 原題:GRACE
- 原作:ピーター・ジェイムズ「ロイ・グレイス」シリーズ
- 脚本:ラッセル・ルイス
- 監督:ブライアン・ケリーほか
あらすじ
グレイスはジョギング中、海辺で見つかった遺体の引き上げに協力する。遺体は警察のデータベースを管理する部門に勤める女性で、休暇中のはずだった。それとほぼ同時に、セレブ夫妻の妻が自宅で殺されているのが見つかる。調べたところ、夫には少年犯罪の前科があった。夫を第一容疑者と考え、復帰したグレンを含めチームで捜査に当たるが、夫は前科を含め犯行を否定する。
AXNミステリー公式サイトより
登場人物(キャスト)
主要人物
ロイ・グレイス(ジョン・シム)
仕事を愛する孤独な中年警視。霊能力者に頼った “特殊な捜査方法” で、有罪判決を受けた過去を持つ。数年前に妻サンディが失踪し、未だ生死不明の状態。唯一の心の支えは金魚だけだったが、検視助手のクリオと出会い、惹かれ合う。
グレン・ブランソン(リッチー・キャンベル)
グレイスの昔なじみの巡査部長。妻と2人の娘がいる。シーズン1で捜査中に銃弾を受けて負傷し、数か月ぶりに職場復帰した。精神面の後遺症を心配する周囲に対し、本人は絶好調と豪語するが…。
クリオ・モリー(ゾーイ・タッパー)
検視助手。グレイスと出会い、互いに好意を抱くようになる。
アリソン・ヴォスパー(ラキー・アヨラ)
本部長補。グレイスのお目付役でもある。
ベラ・モイ(ローラ・エルフィンストーン)
グレイスのチームでともに捜査する刑事。
ニック・ニコル(ブラッド・モリソン)
グレイスのチームでともに捜査する刑事。
ノーマン・ポッティング(クレイグ・パーキンソン)
グレイスのチームでともに捜査する刑事。
第1話
カチャ・ビショップ
実業家の妻。自宅の寝室で何者かに殺害される。社交界の名士で、地元ブライトンでは夫婦そろって有名。
キット・ビショップ(アーサー・ダーヴィル)
カチャの夫。ソフトウェア会社を経営する実業家。ロンドンに別宅があり、事件のあった夜は別宅にいたと証言する。慈善活動に熱心だが、少年時代に性的暴行で有罪判決を受けている。
ソフィー・カリントン(ジェシー・ロメオ)
キットの浮気相手。カチャが殺された翌日、友人のホリーに「昨夜キットとSMプレイをした」と話していた。キットが警察に疑われていると知って心配する。
ボビー・ヴァーノン(ケリー・ガフ)
キットの弁護士。キットの無実を信じ、警察と対峙する。
バーティー・チャンセラー(ベン・ランバート)
芸術家。カチャの不倫相手。
ソニー・カーク(ジョシュア・J・パーカー)
通称“スカンク”。高級車を狙う窃盗犯。
ダレン(トム・クリスチャン)
検視助手。クリオの同僚で、先週雇われたばかり。
ジュリア・アボット
警察のデータベース管理部門に勤務する女性。結婚を控え休暇中だったが、海辺で遺体となって発見された。
各話のあらすじ(ネタバレ有)
海辺にいたカップルが女性の遺体を発見し、偶然通りがかったグレイスは遺体の引き上げに協力する。通報後、グレイスは現場にやってきた検視助手のクリオと出会う。
実業家の妻カチャ・ビショップの遺体が自宅で発見される。警察は夫のキットを第一容疑者と考え、復帰したグレンを含めチームで捜査に当たるが、キットは警察が用意したホテルを抜け出してヴァーノン弁護士のもとに身を寄せる。
ソフィー・カリントンという女性の遺体が自宅で発見される。現場の状況はカチャのときと共通点が多く、「キットという恋人がいた」という友人の証言もあり、グレイスはキットを追及する。
キットは少年時代に性的暴行で有罪判決を受けていたが、本人は「前科などない」と否定する。ソフィーとの関係はただの遊びだと言い、カチャが殺された夜に会っていたことについても彼女の嘘だと主張する。
事件の夜、カチャは不倫相手のバーティー・チャンセラーの家にいたことが判明する。だがチャンセラーによると、カチャは夜遅くに帰ったという。防犯カメラの映像にはガソリンスタンドに立ち寄る彼女の姿が映っており、その頃キットはロンドン市内で目撃されていた。
グレイスは検視助手のクリオと惹かれ合うが、ある日、彼女の車を盗もうとした男が爆発に巻き込まれて重傷を負う事件が起こる。エンジンをかけると爆発する仕掛けが施されていたのだ。だがクリオは命を狙われることに心当たりがないという。
グレイスはキットの前科を再度調べなおし、警察のデータベースに修正した痕跡があることを知る。修正した担当者はジュリア・アボットで、海で発見された遺体の女性だった。
キットは養子で、カチャは彼の生みの親を捜していたという。キットの出生証明書を見たグレイスは、彼にフレデリックという双子の兄弟がいたことを知る。だがフレデリックは1999年に喘息の発作で亡くなっていた。
カチャとソフィーの殺害現場から出たDNAがいずれもキットと一致し、警察は彼を逮捕する。腑に落ちないグレイスは捜査を続け、「N・H・ジェックス」というタトゥー店を見つける。カチャとソフィーの遺体に彫られていたタトゥーのインクと一致したことから、犯人のアジトと確信するグレイス。
倉庫の中には、カチャの家のゴミ箱に捨ててあったのと同じガス会社の伝票があった。その伝票がクリオの家にもあったことを思い出し、グレイスは急いでクリオに危険を知らせる。
だがクリオの家にはすでに犯人が侵入していた。駆けつけたグレイスは逃走する犯人を追い、建物の屋上に追い詰める。格闘の末、犯人は転落して重傷を負う。
犯人はキットと同じ顔をした三つ子の兄弟、ジェックスと判明する。養父から虐待を受けて育った彼は、深い闇を抱えていた。ある日、自分にそっくりな兄弟がいることを知り、キットの会社に手紙を送ったという。だが返事は法務部からで、「また連絡したら法的措置を取る」という内容だった。
ジェックスは裕福で恵まれた人生を送るキットに嫉妬し、彼に自分と同じ痛みや恐れを味わわせようとしたという。そして殺すのは憎い相手ではなく愛する人であることを、養父から学んだと話す。
キットを名乗ってジュリアに近づき、データを修正させたのもジェックスだった。さらに、グレイスが犯人を「邪悪な人間」と称したことに怒りを覚えたジェックスは、グレイスからクリオを奪うために彼女を狙ったのだ。
グレンはグレイスの新しい恋に賛成し、「前に進んでください」と告げる。クリオは家が元通りになるまでグレイスの家に間借りすることを決める。
シリーズ関連記事
ネタバレ有「警視グレイス」シーズン1全話あらすじ・感想・キャスト・予告動画