ネタバレ有「ハンドメイズ・テイル」シーズン1全話あらすじ・感想・登場人物(キャスト)・用語解説

「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語 シーズン1」ネタバレ感想

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海外ドラマ「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」 シーズン1(全10話)についてまとめました。

架空の国家〝ギレアド共和国〟を舞台に、男性が絶対的な権力を持つ近未来社会で、虐げられた女性たちの「希望」と「生命力」を描いたドラマ。

アメリカで社会現象を巻き起こしただけあって、呆然とするほどショッキングな内容でした……。でもこれはハマる。続きが気になってしょうがない!

主人公たちの置かれている状況はあまりにも苛酷で、理不尽。最初のうちこそ見ているのが辛く、どんよりとした気分に陥りましたが、急展開の6話からはかぶりつき状態で見ていました。

名前も人権も財産も奪われ、侍女オブフレッド(=フレッドのもの)として生きることを受け入れていた主人公ジューンが、侍女としての人生を否定し、この歪んだ世界を否定し、生きる力を漲らせていく展開に心を奪われました。

女性にとっては生き地獄のような世界なのですが、繊細なバランス感覚と巧みな演出で〝嫌悪感〟を感じさせないよう、巧妙に計算されています。

エミー賞では13部門でノミネートされ、作品賞、主演女優賞など主要8部門で受賞。ゴールデングローブ賞では作品賞と主演女優賞を受賞しています。

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作品概要

  • 動画配信:Hulu
  • 製作国:アメリカ(2017年)
  • 原題:THE HANDMAID’S TALE
  • 原作:マーガレット・アトウッド 『侍女の物語』
  • 脚本:ブルース・ミラー
  • 監督:リード・モラーノほか

あらすじ

近未来の米国は、民主主義が崩壊してキリスト教原理主義国家“ギレアド共和国”となっている。徹底的な身分制度で支配され、人々を監視する“目”が存在し、反逆者と見なされれば、容赦なく捕らえられ街に遺体がぶら下げられる。
カナダへ亡命しようと国境へ向かっていた女性ジューンは、追っ手に捕まり、夫や幼い娘と生き別れとなる。“赤いセンター”で“侍女”として教育を受けたジューンは司令官フレッド・ウォーターフォードの家で“オブフレッド(フレッドのもの)”の名前を与えられ侍女として働くことに。妊娠のための“儀式”に屈辱を覚えながらも、いつか夫や娘と再会できることを強く望みながら生きていこうとするが……。

WOWOW公式サイトより

動画

この作品は、Huluで動画配信されています。2週間の無料お試し期間あり(お試し期間中に解約すれば料金は発生しません)。※最新の配信状況と料金はHulu公式サイトにてご確認ください

原作について

このドラマの原作は、カナダの作家マーガレット・アトウッドの小説『侍女の物語』(1985年刊)です。

男性優位の近未来社会で虐げられ、自由と尊厳を求めてもがく女性たちの姿を描いた作品です。カナダ総督文学賞、アーサー・C・クラーク賞を受賞しています。

著者の別のディストピア小説「MaddAddam(原題)」シリーズもドラマ化されることが決まっているそうで、こちらも楽しみ~。

登場人物(キャスト)

※ネタバレを含みます

主要人物

ジューン・オズボーン/オブフレッド(エリザベス・モス)
“侍女”としてウォーターフォード家に仕える女性。侍女になる前は出版社で働いていた。夫ルークと娘ハンナと共に国境を越えようとして捕まり、家族から引き離され、“侍女”の訓練センターに強制連行された。

ルーク・バンコール(O・T・ファグベンル)
ジューンの夫。逃亡の途中、国境近くでジューンと離ればなれになる。

ハンナ・バンコール(ジョーダナ・ブレイク)
ジューンとルークの娘。逃亡中に捕まり、ジューンとは別に連れ去られる。後に、とある家に住んでいることが判明する。

モイラ(サミラ・ウイリー)
ジューンの学生時代からの友人。カナダに亡命を図るが捕まり、訓練センターでジューンと再会する。2人でセンターから脱走するが、ジューンが捕まったためひとりでボストン行きの列車に乗る。のちに捕らわれて売春宿「イゼベルの店」で売春婦として働かされていたことが判明する。

ウォーターフォード家

フレッド・ウォーターフォード(ジョセフ・ファインズ)
ジューンが“侍女”として2度目に仕えることになった司令官。ギレアド共和国の建国にも関わっており、“儀式”を提案した人物でもある。

セリーナ・ジョイ・ウォーターフォード(イヴォンヌ・ストラホフスキー)
フレッド・ウォーターフォード司令官の妻。攻撃的な性格で、ジューンにもたびたび残酷な仕打ちを行う。かつては保守活動家としてギレアドの創立に積極的に関わり、“女の領域”という本も出版している。

ニック・ブレイン(マックス・ミンゲラ)
フレッドの運転手。後に監視役の“目”であることが判明。ジューンと愛し合うようになる。

リタ(アマンダ・ブリューゲル)
ウォーターフォード家で家事を担当する女中。戦争で19歳の息子を亡くしている。侍女であるジューンが妊娠することを望んでいる。

侍女仲間

エミリー/オブグレン(アレクシス・ブレデル)
ジューンの買い物のパートナーの“侍女”。同性愛者で、妻と5歳の息子がいる。侍女になる前は細胞生物学の教授だった。後にレジスタンスであることが判明。ジューンに仲間にならないかと持ちかけた直後、女中と密通したことが発覚して捕まり、“贖罪”の刑を受ける。

ジャニーン/オブウォーレン/オブダニエル(マデリーン・ブリューワー)
ジューンと一緒に訓練センターに連れてこられた。初日に反抗的な態度を取ったため、罰として片目を奪われる。以降、精神的に不安定になる。“侍女”としてパットナム司令官に仕え、子どもを妊娠、出産する。

アルマ/オブロバート(ニナ・キリ)
センターで一緒に訓練を受けたジューンの友人の“侍女”。メーデーと繋がっている。

二番目のオブグレン(タティアナ・ジョーンズ)
最初のオブグレン(エミリー)が捕らわれた後、代わりにやってきた侍女。体制が変わる前は売春をして暮らしていた。侍女として生きることに満足しており、ジューンに抵抗を止めるよう忠告する。

そのほか

リディア(アン・ダウド)
侍女を訓練する“おば”と呼ばれる教育係のひとり。恐怖と暴力で女性を支配し服従させる一方で、自身が育て上げた侍女たちに誇りを持っている。

ウォーレン・パットナム(スティーヴン・クンケン)
ジャニーンが仕えた司令官。ジャニーンに愛を誓い、妻を捨てると約束する。

ナオミ・パットナム(エヴァー・キャラダイン)
ウォーレン・パットナム司令官の妻。子どもを産んだ“侍女”のジャニーンを疎ましく感じている。

用語解説

近未来のアメリカに建国された宗教主義国家。キリスト教原理主義勢力がクーデターを起こして領土を奪い、誕生させた。

民主主義は崩壊し、権力志向の強い指導者たちによって支配されている。女性は職に就くことも財産を持つことも金銭授受も読書も禁じられる。

環境汚染などによって深刻化した不妊問題を解決するため、聖書を極端に解釈し、子どもを産むことができる健康な女性を〈赤いセンター〉に強制連行して“侍女”の訓練を受けさせ、支配階級の屋敷に派遣している。

反逆者は縛り首にされ、街のいたるところに吊されている。

出産可能な女性を“侍女”として送り出すべく訓練する場所。“おば”とよばれる教育係によって“侍女”の役割を徹底的に叩き込まれる。

強制連行によって連れてこられ、家族とも引き離される。逆らうと片目を摘出されたり、腕を切断されるなどの厳罰が下される。

訓練が終わると“司令官”と呼ばれる支配階級の屋敷に派遣される。

支配階級(司令官)の子孫を残すために、「産む道具」として派遣される女性。
月に一度、排卵日前に“儀式”と呼ばれる性交渉が行われる。

家族、財産、名前などすべての人権を奪われる。期限が過ぎたり妊娠して出産したりすると、次の屋敷へ移される。

名前は仕えた男性の名前に「オブ(of)」を付けた名前が与えられる(○○のもの、という意味)ため、奉仕先が変わると名前も変わる。

赤いロングドレス、重いブーツ、白いコイフを着用し、大きな白いつば付き帽を外に着用する。

月に一度、排卵日前に行われる性交渉。支配階級の夫婦と侍女の3人によって行われる。

罪人を処刑するための集会。侍女に与えられた義務のひとつ。朝、鐘が3つ鳴る。

侍女の教育係。〈赤いセンター〉で侍女を訓練し、その後も監督する。茶色の服をまとい、電流が流れる棒を持っている。

監視役。

武装した者たち。あらゆる階層の人間を見張る。

同性愛者。

ギレアドに抵抗する者たちの総称。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

近未来。司令官フレッド・ウォーターフォード家の“侍女”オブフレッドは、かつてジューンと名乗っていた。ジューンは夫と娘と共に国境を越えようとして捕まり、家族から引き離され、“侍女”の訓練センターに強制連行されたのだった。
センターでは、富裕層の子孫を残すための“侍女”を要請するための訓練が行われていた。ジューンはそこで学生時代からの友人モイラと再会。いつか一緒に夫と子どもを探しにいこうと約束する。訓練を担当する“おば”リディアは厳しく、ジューンと共に連行されたジャニーンは、抵抗した罰として片目を潰される。
3年後。侍女となったジューンは2軒目となるフレッド・ウォーターフォード司令官に仕えることになり、オブフレッド(=フレッドのもの)という名前を与えられる。そして子どものできない司令官夫妻に子を授けるため、月に一度の“子作りの儀式”が行われる。
侍女仲間のオブグレンは、かつて自分に同性の妻と息子がいたことをジューンに打ち明ける。オブグレンはウォーターフォード家の中にいる“目”(スパイ)に用心するよう忠告する。

オブグレンと親しくなったジューンは、彼女からレジスタンスの仲間にならないかと誘われ、フレッド・ウォーターフォードの情報を流して欲しいと言われる。帰宅したジューンは〝2人で会いたい〟というフレッドの伝言を受け取り、理由がわからず恐怖にさいなまれる。
ジューンは他の侍女たちと一緒にジャニーンの出産に立ち会い、かつて娘ハンナを産んだ時のことを思い出す。既に出産は難しいものとなっており、ハンナは産まれた直後に見知らぬ女に誘拐されそうになった。
夜、ジューンはフレッドの書斎へ行く。書斎に入ることも2人で会うことも規則に反することだったが、2人はボードゲームのスクラブルをして遊ぶ。翌日、ジューンはオブグレンに昨夜のことを話そうとするが、家の前に立っていたのは〝オブグレン〟を名乗る別の女だった。

オブグレンが連行されたことを知ったジューンは、ギレアド共和国が始まった頃のことを思い出す。ある日、ジューンら女性たちは突然会社から解雇を言い渡され、銀行口座は凍結されて財産を持つことを禁じられる。ジューンとモイラは女性の権利を奪った法律に反対するデモに参加するが、銃撃と爆弾に曝される。
ジューンはセリーナに連れられてジャニーンの産んだ子を見に行く。ジャニーンはパットナム司令官の愛を得たと幻想を抱き、パットナム夫人に赤ん坊を渡すまいと考えていた。
帰宅したジューンは、“目”と“おば”リディアにオブグレンのことで尋問される。オブグレンが同性愛者であることを知っていたとジューンが告白すると、リディアはジューンに電撃を与える。ジューンの妊娠を信じるセリーナは必死に止めるが、翌朝ジューンが妊娠していないことがわかると激怒し、彼女を部屋に監禁する。
形式的な裁判の結果、エミリー(オブグレン)は“贖罪”の刑として女性器の切除手術を強制的に受けさせられる。エミリーの恋人マーサは、エミリーの目の前で絞首刑に処される。

セリーナによって監禁されたジューンは、かつてモイラと2人でセンターから脱走した時のことを思い出す。モイラはボストン行きの列車に乗るが、ジューンは捕まってセンターに送り返され、鞭打ちの罰を受けていた。
ジューンはクローゼットの扉の裏に、前の侍女が刻んだと思われるラテン語のメッセージを見つける。床に横たわってメッセージを読んでいるところを女中に見つかり、とっさに「気を失った」と嘘をついたジューンは、病院で診察を受けることに。医師はフレッドが無精なのだろうと言い、授精を申し出るが、ジェーンは断る。
月に一度の“儀式”がやってくるが、フレッドはうまく儀式をこなせず取りやめとなる。その後、フレッドとジューンは久しぶりにスクラブルをする。ジューンはフレッドにラテン語のメッセージについて尋ね、「奴らに虐げられるな」という意味だと知る。フレッドによると、前任の侍女は自殺したと言う。フレッドはジューンの訴えを聞いて彼女を監禁から解放する。

フレッドに子種がないことを恐れたセリーナは、ニックと交渉してジューンと義務的なセックスをさせる。ニックはジューンに問い詰められ、スパイの“目”であることを告白する。
ニックとのセックスで、夫ルークとの出会いを思い出すジューン。2人が出会った時ルークには妻がいたが、惹かれ合う2人は体の関係を持ってしまった。ルークは「妻とは別れる」と誓う。
エミリー(オブグレン)はオブスティーブンと改名し、ジューンの前に再び姿を現すが、ジューンの力にはなれないと言う。フレッドはエミリーに医療措置を施したと言い、自分たちが作った“より良い世界”が、すべての人にとって良い世界とは限らないと認める。
エミリーは〝メーデー〟と呼ばれる抵抗グループのことを市場でジューンに伝えた後、突然車を奪って乗り回し、警備兵を轢き殺す。エミリーは捕えられ、連れ去られる。夜、ジューンは密かにニックのもとを訪ね、二人は激しいセックスをする。

メキシコの通商代表団がフレッドの家を訪れることになり、セリーナは準備に余念が無い。かつて保守活動家だったセリーナは、「女の領域」という本を出版し、夫のフレッドと共にギレアド創立に積極的に貢献していた。だが革命成功後、セリーナは社会での役割を奪われ、他の女性と同じように家の中で夫を支える役割を受け入れざるを得なくなる。
ジューンは一同が揃う前でカスティーヨ代理使節に「自ら望んだ境遇か」「今は幸せか」と問われ、自ら望んだことで、ここへ来て幸せだと嘘をつく。他の侍女たちと共にパーティーに出席したジューンは、自分たち侍女がこの国の〝輸出品〟なのだと聞かされショックを受ける。
翌朝、ジューンはカスティーヨに自らの苦境を訴えるが、彼女は「助けられない」と答える。だがカスティーヨが去った後、補佐官のフローレスから夫のルークが生きていることを知らされる。フローレスはルークへのメッセージを届けてやると言う。

3年前。ジューンとルークは娘のハンナを連れ、知人のホイットフォードの手引きで国外へ逃亡をはかる。しかしホイットフォードはパスポートを入手しようとして捕まり、縛り首に。ジューンたちは自力で脱出しようとするが国境付近で離ればなれになり、ルークは“守護者”に撃たれて負傷する。救急車で運ばれる途中、事故に乗じて逃げ出したルークは、逃亡者グループに拾われて傷の手当てを受け、カナダへ逃げのびる。
3年後、ルークは逃亡者のエリンと共に、カナダのトロントに拠点を置く“リトル・アメリカ”に住んでいた。ルークは管理事務所の担当者から、ジューンからの「愛してる。とても。ハンナを救って」と書かれたメモを渡される。

フレッドはジューンに化粧品とドレスを贈り、ニックの運転でボストン市内の秘密の売春宿「イゼベルの店」に連れていく。ジューンはそこで売春婦として働くモイラと再会。2人は互いの無事を確認して喜び合う。ジューンは夫ルークがギレアドから脱出していたことを話すが、モイラは一生ギレアドから脱出することは不可能だと諦めていた。
フレッドに娼婦のように扱われるジューンを見て、ニックは以前の侍女が自殺したことを思い出す。二度とこのようなことが起きないよう、ニックはフレッドを監視するように上層部から命じられていたのだった。
翌日、ニックはジューンとの関係を一方的に終わらせる。納得がいかないジューンは理由を問うが、ニックは何も話さない。ジューンはクローゼットの壁に「あなたは一人ではない」という言葉を刻みこむ。

ジャニーンは産まれた子どもをパットナム夫妻に引き渡し、別の家庭に移されることに。パットナムの愛を信じ、彼が迎えに来てくれることを信じるジャニーンは、新家庭での最初の“儀式”を途中で拒否してしまう。
ジューンはレジスタンスの侍女アルマに「協力させてほしい」と密かに申し出て、イゼベルの店のバーで働くレイチェルから荷物を受け取ってくるよう頼まれる。
その夜、ジューンはフレッドを誘ってイゼベルの店に連れて行くよう仕向ける。ジューンが店に来たがる理由をモイラに会うためだと思い込んだフレッドは、ジューンとセックスした後モイラを部屋に呼ぶ。ジューンはモイラに荷物を取ってきてほしいと頼むが、モイラは危険なことはしたくないと拒否する。
翌朝、ジューンは朝早く起こされ、橋に連れていかれる。ジャニーンはパットナムに裏切られたことを知って絶望し、子どもを抱いて橋から飛び降りようとしていた。ジューンはジャニーンを説得して娘を受け取るが、ジャニーンは橋から飛び降りて昏睡状態となる。
パットナム夫人に以前の侍女が自殺したことを指摘されたセリーナは、不安を感じて夫フレッドの書斎へ入る。ジューンは市場で買い物中、モイラが受け取った“荷物”を肉屋から渡される。その頃モイラは客を殺してイゼベルの店を抜け出し、車を奪って逃亡を図っていた。

フレッドとジューンの関係を知って激怒したセリーナは、ジューンを殴りつけ、妊娠検査薬を試させる。結果は陽性となり、ジューンの妊娠が発覚する。セリーナはフレッドを糾弾し、ジューンのお腹の子は彼の子ではないと告げる。
セリーナはジューンを車に乗せ、娘のハナのもとへ連れて行く。車の中から娘の姿を見たジューンは「会わせてほしい」とセリーナに懇願するが、セリーナはジューンの頼みを無視し、娘の安全を願うなら無事に出産しろと脅す。ジャニーンと密通したパットナムは裁判にかけられ、厳罰を望む妻の声によって左腕を切断される。
ジューンが売春宿から送られた荷物をほどくと、奴隷化された女性たちの悲痛な声がしたためられた手紙の束が入っていた。
リディアおばは子どもを危険にさらしたジャニーンを石打ちの刑にするため、“救済の日”に集まった侍女たちの前にジャニーンを連行する。ジューンは石を捨て、刑の執行を放棄する。するとほかの侍女たちも続く。警備兵は侍女たちを殺そうとするが、リディアが止める。帰宅したジューンは黒いバンに連行されるが、その前に女中のリタに手紙の隠し場所を教える。
売春宿から脱走したモイラはカナダに辿り着き、管理事務所で亡命を許可される。モイラは迎えにきたルークと抱き合い、再会を喜び合う。

感想(ネタバレ有)

恐ろしくも身近な世界

恐ろしい世界でした……。

環境汚染で女性の不妊率が上昇し、少子化が深刻な問題となっている近未来。
アメリカはクーデターによって“ギレアド共和国”となり、全体主義国家へと変貌しています。

女性を“産む道具”として奴隷化するとか、極端で非現実的な部分もあるのですが、ドラマを見ていると現実世界にも存在する問題がオーバーラップしてきます。

軍国主義、独裁国家、身分制度、支配と服従。
環境汚染に少子化。女性の自立や不倫問題も。

毎日、どこかでニュースになっている問題ばかりなんですよね。

ギレアド共和国が誕生する経緯も、ぞっとするほどリアルだった。
主人公のジューンたちも、こうなるとは思っていなくて。

もともとは、彼女たちもわたしたちと変わらない世界で暮らしていた。
ドラマの中の恐ろしい世界は、現実世界と地続きであることがわかる。

著者の「声をあげることができるうちに声をあげることが重要」という言葉を、このドラマを見て真剣に考えてしまいました。

立ち上がるジューン

最初は抵抗していた女性たちが、徐々に「日常」として受け入れるようになっていくのも怖い。

主人公のジューンもそのひとりで、「いつかこのイカれた世界が終わったら」と未来への希望を口にはするものの、自ら〝反逆者〟になって抵抗しようとは思わない。

生きるためには、この状況に「慣れる」しかない。ジューンは生き別れた娘と再会する日を夢見て、理不尽な世界を受け入れようとしています。

だから、前半のジューンにはまったく生気がないんですよね……。
無表情で、機械的で、どこか病的(心を失っている)にも感じる。

けれど、彼女の前に屋敷にいた侍女(実は自殺している)がクローゼットの壁に残したメッセージの意味を知ったときから、ジューンは少しずつ変わっていきます。

「奴らに虐げられるな」

これはジューンへのメッセージであると同時に、この作品が視聴者に伝えるメッセージでもある。

ジューンは愛のあるセックスを求め、屈辱と苦痛を言葉にして伝え、「この世界は間違っている」と抗うようになります。

彼女の言葉によって覚醒したモイラが売春宿を抜け出し、カナダに亡命してルーク(ジューンの夫)と再会する場面は感動的でした。

後半は涙する場面も多かったです。

赤い衣装に込められた意味

侍女たちがまとう衣装も印象的でした。
真っ赤なロングドレスとケープ、それに白いつば付き帽。

「赤」という色からは、生命や血を連想させます。
同時に、怒りや情熱といったイメージも。

司令官の妻たちが着る「青」い服とは対照的ですよね。

おそらくこの先のシーズンで描かれることになる、彼女たちが秘めている〝力〟を暗示しているのかも。そういう展開が見られるといいなぁ。

もちろんシーズン2も見ます!

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