ネタバレ有「ハンドメイズ・テイル」シーズン2全話あらすじ・感想・登場人物(キャスト)・用語解説

ハンドメイズ・テイル/侍女の物語【シーズン2】全話ネタバレ・感想・登場人物

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Huluで配信中の海外ドラマ「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」 シーズン2(全13話)についてまとめました。

架空の国家〝ギレアド共和国〟を舞台に、男性が絶対的な権力を持つ近未来社会で、虐げられた女性たちの「希望」と「生命力」を描いたドラマ。

シーズン2もかなり辛い展開です。

少しずつ見ようと思っていたのに、後半はやめられなくなって、やっぱり一気見してしまいました……すごいことになってます。セリーナが……うう。

シーズン2になっても失速してないし、シーズン1より人物描写が濃くなって、ますます物語に入り込んでしまいました。最後は気になる重要人物も出てきて、シーズン3が待ち遠しい!

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作品概要

  • 動画配信:Hulu
  • 製作国:アメリカ(2018年)
  • 原題:THE HANDMAID’S TALE
  • 原作:マーガレット・アトウッド 『侍女の物語』
  • 脚本:ブルース・ミラー
  • 監督:リード・モラーノほか

あらすじ

産んだばかりの赤子を抱え投身自殺を図った侍女を、自分たちの手で罰するよう命ずる教育係に反旗を翻した侍女たち。誰にも逆らうことを許されない世界で彼女たちを待っていたのは、収容所での過酷な労働と想像を絶する厳しい罰だった…。そんな中、オブフレッドが妊娠の兆しをみせる。この妊娠に関して“秘密”を知る夫人とオブフレッドの間には緊張が走る。検査が終わり、帰り支度をするオブフレッドに対し、看護師が一言「成功を願うよ、ジューン」と言い残し、部屋を出て行く。「ジューン…?」、ブーツを履こうとするとそこには1本の鍵が入っていた…。

Filmarksより

予告動画

原作について

このドラマの原作は、カナダの作家マーガレット・アトウッドの小説『侍女の物語』(1985年刊)です。

男性優位の近未来社会で虐げられ、自由と尊厳を求めてもがく女性たちの姿を描いた作品です。カナダ総督文学賞、アーサー・C・クラーク賞を受賞しています。

著者の別のディストピア小説「MaddAddam(原題)」シリーズもドラマ化されることが決まっています。

登場人物(キャスト)

※シーズン1のネタバレを含みます

主要人物

ジューン・オズボーン/オブフレッド(エリザベス・モス)
“侍女”としてウォーターフォード家に仕える女性。侍女になる前は出版社で働いていた。夫ルークと娘ハンナと共に国境を越えようとして捕まり、家族から引き離され、“侍女”の訓練センターに強制連行された。ウォーターフォード家の運転手・ニックと愛し合うようになり、ニックの子どもを妊娠する。

ルーク・バンコール(O・T・ファグベンル)
ジューンの夫。逃亡の途中、国境近くでジューンと離ればなれになる。その後カナダへ亡命し、同じく亡命したモイラと再会する。

ハンナ・バンコール(ジョーダナ・ブレイク)
ジューンとルークの娘。逃亡中に捕まり、ジューンとは別に連れ去られる。現在は“アグネス”という名を与えられ、新しい両親のもとで暮らしている。

モイラ(サミラ・ウイリー)
ジューンの学生時代からの友人。同性愛者。訓練センターを脱走した罰として売春宿「イゼベルの店」で売春婦として働かされていたが、脱走してカナダへ亡命し、ジューンの夫ルークと再会する。

ウォーターフォード家

フレッド・ウォーターフォード(ジョセフ・ファインズ)
ジューンが“侍女”として2度目に仕えることになった司令官。ギレアド共和国の建国にも関わっており、“儀式”を提案した人物でもある。ジューンに慕われていると思い込み、セリーナに隠れて密通を繰り返す。

セリーナ・ジョイ・ウォーターフォード(イヴォンヌ・ストラホフスキー)
フレッド・ウォーターフォード司令官の妻。独立心が強く攻撃的な性格で、ジューンにもたびたび残酷な仕打ちを行う。かつては保守活動家としてギレアドの創立に積極的に関わり、“女の領域”という本も出版している。

ニック・ブレイン(マックス・ミンゲラ)
フレッドの運転手。後に監視役の“目”であることが判明。ジューンと愛し合うようになる。

リタ(アマンダ・ブリューゲル)
ウォーターフォード家で家事を担当する女中。戦争で19歳の息子を亡くしている。

イーデン(シドニー・スウィーニー)
集団結婚式によってニックの妻となった15歳の娘。ニックに愛されていないことに悩む。アイザックと愛し合い、駆け落ちする。

アイザック(ロハン・ミード)
ウォーターフォード家の警備を担当する守護者。20歳。イーデンと愛し合うようになり、駆け落ちする。

侍女仲間

エミリー/オブグレン/オブジョセフ(アレクシス・ブレデル)
かつてジューンの買い物のパートナーだった“侍女”。同性愛者で、カナダに妻と5歳の息子がいる。侍女になる前は細胞生物学の教授だった。
女中と密通したことが発覚して捕まり、女性器を切除される。その後戻ってくるも買い物中に車を奪って守護者をひき殺し、コロニーへ送られる。

ジャニーン/オブウォーレン/オブダニエル(マデリーン・ブリューワー)
ジューンと一緒に訓練センターに連れてこられた。初日に反抗的な態度を取ったため、罰として片目を奪われる。“侍女”としてパットナム司令官の子どもを出産するが、パットナムに裏切られ自殺未遂を図る。石打ちの刑が決まるが、ジューンたちが刑の執行を放棄したためコロニーへ送られる。

アルマ/オブロバート(ニナ・キリ)
センターで一緒に訓練を受けたジューンの友人の“侍女”。メーデーと繋がっている。

リリー・フラー/オブグレン(タティアナ・ジョーンズ)
最初のオブグレン(エミリー)が捕らわれた後、代わりにやってきた侍女。体制が変わる前は売春をして暮らしていた。侍女として生きることに満足しており、ジューンに混乱を起こさないよう忠告する。

司令官

アンドリュー・プライス
ニックを“目”として採用した司令官。評議会の議長および委員会の有力メンバー。フレッドの侍女に対する言動を問題視しており、ニックに監視させていた。センターの爆破事件に巻き込まれ死亡する。

レイ・クッシング(グレッグ・ブリック)
司令官。フレッドとセリーナの友人。死亡したプライスに代わり、評議会の議長となる。尊大な態度でジューンを脅し、逃亡を助けた者の名を吐かせようとする。

ウォーレン・パットナム(スティーヴン・クンケン)
かつてジャニーンが仕えていた司令官。ジャニーンに愛を誓い、妻を捨てると約束していた。ジャニーンの自殺未遂によって密通していたことが発覚し、罰として左腕を切断される。

ジョセフ・ローレンス(ブラッドリー・ウィットフォード)
コロニーを設立した司令官。のちにエミリーが仕えることになる。

そのほか

リディア(アン・ダウド)
侍女を訓練する“おば”と呼ばれる教育係のひとり。恐怖と暴力で女性を支配し服従させる一方で、自身が育て上げた侍女たちに誇りを持っている。妊娠したジューンを管理するため、こまめに見舞う。

ナオミ・パットナム(エヴァー・キャラダイン)
ウォーレン・パットナム司令官の妻。ジャニーンが産んだ子どもを育てている。ジャニーンと密通した夫に厳罰を望んだ。

ホリー・マドックス(チェリー・ジョーンズ)
ジューンの母。活動家。早い段階から国の危機を感じ取り、運動を起こしていた。ジューンが活動家になることを望んでいた。現在はコロニーで強制労働させられている。

オデット・ジョンソン(レベッカ・リッテンハウス)
モイラの代理母としての出産を手伝った医師。後にモイラと婚約するが、戦争前に捕まった。

用語解説

近未来のアメリカに建国された宗教主義国家。キリスト教原理主義勢力がクーデターを起こして領土を奪い、誕生させた。

民主主義は崩壊し、権力志向の強い指導者たちによって支配されている。女性は職に就くことも財産を持つことも金銭授受も読書も禁じられる。

環境汚染などによって深刻化した不妊問題を解決するため、聖書を極端に解釈し、子どもを産むことができる健康な女性を〈赤いセンター〉に強制連行して“侍女”の訓練を受けさせ、支配階級の屋敷に派遣している。

反逆者は縛り首にされ、街のいたるところに吊されている。

出産可能な女性を“侍女”として送り出すべく訓練する場所。“おば”とよばれる教育係によって“侍女”の役割を徹底的に叩き込まれる。

強制連行によって連れてこられ、家族とも引き離される。逆らうと片目を摘出されたり、腕を切断されるなどの厳罰が下される。

訓練が終わると“司令官”と呼ばれる支配階級の屋敷に派遣される。

支配階級(司令官)の子孫を残すために、「産む道具」として派遣される女性。
月に一度、排卵日前に“儀式”と呼ばれる性交渉が行われる。

家族、財産、名前などすべての人権を奪われる。期限が過ぎたり妊娠して出産したりすると、次の屋敷へ移される。

名前は仕えた男性の名前に「オブ(of)」を付けた名前が与えられる(○○のもの、という意味)ため、奉仕先が変わると名前も変わる。

赤いロングドレス、重いブーツ、白いコイフを着用し、大きな白いつば付き帽を外に着用する。

月に一度、排卵日前に行われる性交渉。支配階級の夫婦と侍女の3人によって行われる。

侍女の教育係。〈赤いセンター〉で侍女を訓練し、その後も監督する。茶色の服をまとい、電流が流れる棒を持っている。

監視役。

武装した者たち。あらゆる階層の人間を見張る。

同性愛者。

ギレアドに抵抗する者たちの総称。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

ジャニーンを殺すことを放棄したジューンたちは、フェンウェイ・パークに集められて絞首刑の台に並ばされるが、それは脅しだった。リディアはジューンが妊娠していることを知ると、ジューンだけを罰から解放し、食事を与える。そしてジューンとほかの侍女たちの前で、アルマの手をコンロで焼いて罰する。
ジューンはかつてハンナが学校で熱を出して病院に運ばれた時のことを思い出す。夫婦が共働きであることや、熱があるハンナを学校へ行かせたことで、ジューンは親としての資格を問われる。帰宅すると、ワシントンで議会議事堂とホワイトハウスが攻撃されたというニュースが流れる。
ジューンは病院で診察を受け、セリーナとフレッドも立ち会う。診察後、ブーツの中に鍵を見つけたジューンは、脱走して地下のトラックに乗り、隠れ家まで連れて行かれてニックと再会する。ニックの勧めでしばらく身を隠すことになったジューンは、侍女の服を燃やし、長い髪を切り、耳のタグを切り取る。

ジューンはトラックで放棄された〈ボストン・グローブ社〉に連れて来られる。建物の中を調べるうち、ジューンは社員たちが処刑された跡を見つけて打ちのめされる。今すぐ外に出ようとするジューンだったが、ニックは数週間はここに隠れているべきだと主張する。ジューンは留まることを決め、ニックと愛を交わす。
エミリーは反抗した侍女たちと共に“不完全女性”と呼ばれ、コロニーで強制労働を強いられていた。放射能で汚染された土地を掘り返す不完全女性たちは次々と病気になり、エミリーは彼女たちにわずかな治療を行っていた。
エミリーはかつて大学教授として勤務していた頃のことを思い出す。ワシントン襲撃後から同性愛者への目が厳しくなり、レズビアンのエミリーも上司から注意される。後日、ゲイだった上司は大学で吊し首にされる。エミリーは妻子とともに出国しようとするが、アメリカ国籍のエミリーだけが出国できず、ひとり残される。
ある日、新たに元司令官夫人のオコーナーが“肉欲の罪”によってコロニーに送られてくる。エミリーは夫が侍女をレイプするのを助けたとして、密かにオコーナーを毒殺する。明くる日、ジャニーンがコロニーに送られてくる。

ジューンは〈ボストン・グローブ社〉で数か月を過ごし、ついに脱出の準備が整ったとニックに知らされる。トラックで運ばれる途中、ジューンは女性活動家だった母ホリーのことを思い出す。早い段階から国の危機に気づいていたホリーは、ジューンにも活動を勧め、ルークとの結婚に反対していた。侍女の訓練センターにいた時、ジューンはホリーがコロニーで働かされている写真を見て涙する。
ジューンを別の隠れ家へ運ぶ役だったオマーは、隠れ家がバレたことを知り、ジューンを置き去りにしようとする。ジューンは無理強いしてオマーの家に連れて行ってもらうが、オマーの家族は教会に行ったまま戻らず、ジューンはひとりで指示された飛行場へ行くことを決意する。
オマーの妻の服を着て列車に乗り、かつて娘ハンナと引き離された森に来たジューンは、ハンナをのことを諦めひとりで亡命する覚悟を決める。辿り着いた場所から飛行機に乗るが、離陸直前に攻撃され、ジューンは“守護者”に捕えられる。
カナダのリトル・アメリカでは、モイラが管理事務所の受付係として亡命者を受け入れていた。モイラは自由を手に入れた一方で、精神的な苦痛を抱えていた。

ジューンはセンターに送り返され、鎖でベッドに繫がれる。リディアは、出産まで鎖で繋がれたのち処刑を受けるか、オブフレッドとしてウォーターフォード家に戻るか、選択を迫る。ジューンはオブフレッドとしてウォーターフォード家に戻ることを選ぶ。
フレッドはジューンの逃亡を“テロリストによる誘拐”と見なして受け入れるが、セリーナは怒りを露わにする。ウォーターフォード家ではベビーシャワーが催される。石打ちの刑を拒んだオブグレンは舌を切り取られ、アルマはメーデーが沈黙したことを告げる。
リディアは反抗的な態度を取り続けるジューンを外に連れ出し、吊されたオマーの遺体を見せる。オマーはジューンを助けたことで絞首刑となり、妻のヘザーは侍女にされ、息子のアダムは別の家庭に引き取られていた。リディアは「悪いのは全てジューンであってオブフレッドではない」と告げる。ジューンはフレッドとセリーナに心からの謝罪を示す。
ジューンはかつてルークの妻アニーが訪ねてきたことを思い出す。アニーはジューンに身を引いてほしいと訴えるが、ジューンとルークは彼女の訴えを退けた。数年後、ジューンはルークと幼いハンナを連れて入ったレストランで、こちらを見つめるアニーに気づく。
ジューンは他人の幸福を奪ったことに責任を感じ、自分は生きる価値のない人間だと思い込む。

ジューンは保管していた手紙を燃やす。リディアは従順になったジューンを喜ぶ一方で、セリーナとの関係に不安を抱く。ニックはジューンの精神状態を心配して専門医に診せるよう訴えるが、セリーナは必要ないと退ける。ニックはフレッドの手回しによって、集団結婚式で見知らぬ若い女イーデンと結婚させられる。
ニックの結婚をまのあたりにしたジューンは傷つき、出血して雨の中で倒れる。ニックに発見されたジューンは病院へ運ばれ、子どもは無事だと告げられる。ジューンは生まれてくる子どもにここから逃げることを約束する。
ジャニーンとエミリーはコロニーで再会。ジャニーンは「2度も命を救われたのは神の意志」だと語り、運命を受け入れようとする。放射線中毒で歯を失い始めたエミリーは、ギレアドに迎合するジャニーンを責める。

セリーナはジューンを自分の部屋で休ませ、育児部屋を完成させる。ジューンは育児部屋を見てハンナを思い出し、「ハンナに会いたい」と言ってセリーナを怒らせてしまう。
セリーナはかつて著書「女の領域」の講演のため大学に赴いたときのことを思い出す。反対派の生徒たちはセリーナを非難し口汚く罵るが、セリーナは屈せずに改革を主張する。しかし大学を出た直後、セリーナは反対派の銃撃を受ける。病院でセリーナに鼓舞されたフレッドは、セリーナを撃った容疑者を私刑によって罰する。
イーデンは自分とセックスをしないニックを同性愛者だと疑い、ジューンに相談する。ジューンはニックに彼女を抱くよう頼み、ニックはイーデンと儀式的なセックスをする。セリーナから話を聞いたフレッドは、密かにジューンの部屋を訪ねてハンナの写真を渡す。
状況に耐えられなくなったニックはプライス司令官にジューンを頼み、転属を願い出る。フレッドは再建した“ラケルとレアのセンター”の開館式に出席するが、二番目のオブグレンが爆破事件を起こす。

31人の侍女、26人の司令官、および多くの民間人が自爆テロで亡くなった。プライスも犠牲となり、フレッドは重傷を負って入院する。クッシング司令官は治安を強化し、ジューンに「逃亡を助けたのは誰か」と尋問する。
自爆テロを起こしたオブグレイがいた家は全員死刑になり、路上では罪のない女中が撃ち殺される。ジューンはクッシングに目をつけられたウォーターフォード家もいずれ同じ目に遭う、とセリーナに告げる。
不安を抱いたセリーナはニックの協力で逮捕状を偽造し、クッシングを反逆罪で逮捕させる。侍女の不足を補うため、コロニーからジャニーンとエミリーが連れ戻される。ジューンは2人との再会を喜び、エミリーや他の侍女たちに自分の本当の名前を伝える。ジューンの行動に感化された侍女たちは、互いに本名を名乗り合う。
セリーナは入院中の夫の代わりに新たな治安維持命令の草稿を書き上げ、ジューンに校正を依頼する。
カナダのリトル・アメリカでは、モイラが戦争前に離ればなれになった婚約者オデットの行方を探していた。オデットはかつてモイラが代理母を務めたときの医師だった。モイラは膨大な身元不明の遺体リストの中からオデットの写真を見つけ、彼女が亡くなったことを知る。

セリーナとジューンは秘密の仕事を楽しむようになるが、フレッドが退院して2人の楽しみも終わる。セリーナはジューンの部屋にオルゴールと花を贈る。
ジャニーンの産んだアンジェラが病気になり、セリーナはかつて優秀な新生児科医だった女中に診察させてはどうかと提案するが、フレッドに拒否される。
ジューンはセリーナに頼み込んでジャニーンをアンジェラに会わせる。赤ん坊の状態は思わしくなく、セリーナは書類を偽造して女中にアンジェラを診察させるが、どこにも異常は見つからず手の施しようがないと判断される。ジャニーンは夫妻に許しをもらい、アンジェラを抱き締める。
書類の偽造を知ったフレッドはセリーナとジューンを書斎に呼び、罰としてセリーナの尻をベルトで打つ。深夜、ジューンはフレッドの書斎を訪れ謝罪する。イーデンはニックのために部屋を片付け、かつてジューンが持っていた侍女たちの手紙を見つける。ニックは怒り、自分の持ち物に触れるなと命じる。
翌朝、ジャニーンの腕の中でアンジェラは快復し、笑顔を見せる。

ウォーターフォード夫妻とニックは外交交渉のためにカナダに出向く。出発前、ジューンはセリーナから「出産したらすぐに家を出ていって」と言われ、女中のリタとリディアおばに「子どもを守って欲しい」と頼む。
モイラとルークは抗議運動に参加し、ルークはフレッドを激しく罵倒する。ルークがジューンの夫だと知ったセリーナは動揺するが、フレッドは無視する。ニックはルークに接触し、ジューンがフレッドの子どもを妊娠していることを告げ、虐待された侍女たちの手紙を渡す。
ルーク、モイラ、エリンはネットに手紙を公開し、カナダの世論に訴える。翌日、カナダ国民たちの抗議が激しくなり、カナダ政府は外交交渉を打ち切ることを決定。空港でデモ集団に囲まれたフレッドは、その中にいるモイラの姿を確認し、かつてジューンと訪れた売春宿にいた売春婦ルビーだと気づく。
帰国したニックはルークと会ったことをジューンに話し、モイラが亡命したことを伝える。

ジューンは買い物中に陣痛に苦しみ、救急車でウォーターフォード家に運ばれる。侍女たちによって出産の準備が整えられるが、出産には至らなかった。ジューンは次に仕える家は娘ハンナの住む町にしてほしいとフレッドに頼むが拒否され、生まれてくる子の父親がフレッドではないことを匂わせる。怒ったフレッドはセリーナと協力し、出産を促すためにジューンを無理やり犯す。
イーデンは警備のアイザックとキスをする。ニックは偶然2人のキスを見てしまうが、謝るイーデンに「構わない」と冷たく言い放つ。イーデンはニックとジューンの関係を疑う。
フレッドはニックに命じてジューンを無人の家に連れて行かせ、ハンナに会わせる。ハンナは〝アグネス〟という名を与えられ、新しい両親のもとで暮らしていた。ジューンは別れを嫌がるハンナを抱き締め、新しい両親の言いつけを守るよう言い聞かせる。
ハンナが去った後、見回りの守護者たちが現れニックを捕らえて去ってしまう。家の中に隠れていたジューンはひとり置き去りにされる。

無人の家に取り残されたジューンは、ガレージと車の鍵を見つける。ジューンはラジオでリトル・アメリカからの放送を聞き、この機に脱出することを決意。家の中から食料や備品を集め、男のコートを着る。そのときフレッドとセリーナが駆けつけ、パニックになりながらジューンを探す。
銃を見つけたジューンは隠れて2人を撃とうとするが、思いとどまる。彼らはジューンが逃亡したと思い込み、去っていく。ジューンは脱出しようするがガレージから車を出すことができず、陣痛が始まってしまう。
ジューンは助けを求めて空砲を撃つが、夜になっても助けは現れず、ひとりで出産する。かつてハンナを産んだときのことを思い出したジューンは、生まれた子どもに母親の名前“ホリー”を与える。

ジューンは娘と引き離され、センターで搾乳したミルクをセリーナに提供していた。赤子はニコールと名付けられてセリーナが世話をしていたが、ジューンの母乳の出がよくないことから、フレッドとニックが赤子を連れてセンターにやってくる。
娘に会うとジューンの母乳の出はよくなり、リディアに説得されたフレッドはジューンを連れて帰る。激怒したセリーナは、ジューンを娘に近づけさせないよう命じる。
エミリーは四組の夫婦に拒否されたのち、ジョセフ・ローレンス司令官の家に迎えられ、オブジョセフとなる。ジョセフの妻エレノアは、夫がコロニーの立案者であることをエミリーに告げる。ジョセフはなぜかエミリーの過去をよく知っていた。
イーデンはアイザックと駆け落ちをするが、捕えられる。二人は悔い改めることを拒否し、ジューンやニックの前で溺死させられる。2人の処刑に衝撃を受けたセリーナは、ジューンに授乳することを許す。

イーデンとアイザックを通報して逮捕させたのは、イーデンの父親だった。ジューンはイーデンの荷物の中から聖書を見つけ、彼女が隠れて勉強していたことを知る。ジューンは娘の将来を心配し、女性が読み書きを禁じられているギレアドでは聖書の教えを学ぶことさえできないとセリーナに訴える。
セリーナは他の妻たちと共謀し、司令官たちの会議に出席。女性が聖書を読めるよう法改正を嘆願するが拒否され、罰として左手の小指を切断される。ジューンはセリーナを慰め、フレッドを罵る。
エミリーはジョセフに儀式を拒まれ、リディアを刺して階段から突き落とす。ジョセフはエミリーを車に乗せてある場所へと向かう。ウォーターフォード家の近所で火事が発生し、リタは騒ぎに紛れて娘と逃げるようジューンに告げる。2人が逃げたことに気づいたフレッドは捜索隊を呼ぼうとするが、ニックに銃で脅され妨害される。セリーナは「この子のために行かせて」というジューンの訴えを受け入れ、2人を見逃す。
リタの仲間の女中たちがジューンの逃走を助け、ジューンは道路脇で待つよう指示される。ジューンが待っていると、ローレンス司令官に連れてこられたエミリーが現れる。ジューンはエミリーに娘を渡し、2人を見送る。

感想(ネタバレ有)

残酷すぎる罰

しょっぱなから心が折れそうになったわ……。

罰が残酷すぎるし、厳し過ぎるんだってば!
ちょっと言うこと聞かなかったくらいで、手を燃やしたり舌を切ったり。

ジューンを逃がそうとしたパイロットは、その場で射殺。
妻の反対を押し切ってジューンを匿ったオマーは、縛り首。

ニックのはからいで脱出できそうだったのに、結局捕まって戻されてしまうジューン。

例の川沿いの道でオマーの死体を見せられたジューンは、ついに心が崩壊。
いわゆる鬱状態に。

そうなるよね……こんな地獄を見せられたら。

子どもを大切にする割には、命を大切にしないという矛盾。
いや、そんなん言い出したら矛盾だらけなんだけどさ、この世界。

ジューンとセリーナの関係

でも辛いシーンがずっと続くわけではなく、絶妙なバランスで希望を見せてくるので、続きを見るのをやめられないんですよ……巧く作られてるなーと思います。

カメラワークもアーティスティックで、屋内の光の使い方が鳥肌立つほど美しい。
まるでバロック絵画のよう。

シーズン1よりも、登場人物たちがより濃厚に描かれているのも見どころのひとつです。

シーズン1では主人公のジューンがメインでしたが、シーズン2ではモイラやセリーナ、エミリーの背景もじっくり描かれていました。それぞれの物語があって、もうホント泣ける。

今回はなんと言ってもセリーナでしたね。

彼女が子どもを産めなくなった理由(テロリストに撃たれた)が衝撃的でした。高慢ちきでヒステリックなヤな女だけど、彼女も「闘う女」であり、「傷を持つ女」であることがわかる。

フレッドの入院、秘密の仕事、出産、育児などを通して、憎み合うと同時に信頼し合うようになるジューンとセリーナ。すごく危うくて、魅力的で、不思議な関係でした。

でも出産を早めるためにフレッドにレイプさせたのだけは絶対許せん(怒)

ボロボロになったエミリー

コロニーの実状も明らかになりましたが、ここも酷かったですね。

放射能で汚染された土地を、毎日毎日掘り返す作業。
もちろんガスマスクなしで。女たちは徐々に病気に侵されて、死んでいく。

エミリーも放射能の影響で歯が抜けたりしてたんだけど、自爆テロで侍女が大勢死んだので、ジャニーンと一緒に侍女に戻されることに。

エミリーは身体的にも精神的にボロボロだったんじゃないかと思う。
彼女はコロニーで元司令官の妻を毒殺し、戻ってきてからもリディアを刺しています。

ローレンス司令官がいい人だったから逃がしてくれたけど、自殺するんじゃないかと思ったよ……。

シーズン3でエミリーが無事に脱出して、カナダで家族と再会して幸せになることを祈ってます。

出産シーンが壮絶!

ようやく娘のハンナと再会できたのもつかの間、たった10分で引き離されてしまうジューン。

その後の空き家でのひとり出産シーンは、壮絶のひとこと。
ジューンが……というか、エリザベス・モスがすごい。まさに体を張った演技。

このシーンだけは忘れないだろうな~っていうくらいの凄まじさだった。

それにしてもジューンはどんどんタフになっていきますね。
ちょっと「ターミネーター」のサラ・コナーっぽい。

ラストでは、せっかく各家の女中たちが協力してジューンを逃がそうとしてくれたのに、ニコール(娘)をエミリーに託し、自分はギレアドに残ることを決意。

ハンナのためだよね。
ハンナが、ジューンが来るのを待っているから。

本物の祈り

ジューンが口にする「子孫に祝福を」とか「主の導きを」という言葉、いつも中身のない空洞のように聞こえていました。

けれど、逃亡先の〈ボストン・グローブ社〉で、ジューンが虐殺された犠牲者たちに捧げた祈りは、本物だった。

あのときのジューンは、心から神に祈らずにはいられなかったのだと思う。
そういう彼女の強い思いが伝わってくるシーンだった。

ギレアドには、セリーナやリディアのように本当に信仰心の篤い人も大勢いるだろうけど、上層部の男たちのほとんどは、人々を支配するために宗教を利用しているだけ。

車の中の軽い雑談で“儀式”が決められたように、たぶんなーんも考えてないんだろうな。腹立つわ~。

あれほど何度も脱走を試みているジューンを、未だに自分の魅力で引き留められると思い込んでいるフレッドの浅はかさ(間抜けさ)、想像力のなさがすべてを語っている気がします。

ただ、最後のほうに登場したローレンス司令官の存在が気になりますね。
いったい彼はどういうつもりでギレアドやコロニーを作ったのか。

シーズン3でそのあたりも明らかになるのかな?
楽しみです。

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