Huluで配信中の海外ドラマ「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」シーズン3第1話のあらすじと感想(ネタバレ有)です。
エミリーとニコールが、ついにギレアドからの脱出に成功!
一方ジューンは、娘ハンナを思って自らギレアドに残る決断をし、再びウォーターフォード家へ。セリーナはニコールを失った喪失感から屋敷に火を放ち、精神的に追い詰められていきます。
新たな任地として登場したローレンス司令官の存在も謎めいていて、今後の展開が気になります。
Contents
第1話「夜」のあらすじ
ジューンはエミリーにニコールを預け、ローレンス司令官の車で娘ハンナが預けられているマッケンジー家へ向かう。
ハンナを連れて逃げるつもりだったが、追っ手に囲まれ、ギレアド脱出を断念する。マッケンジー夫人は、娘のためにも抵抗をやめてほしいと言う。
ジューンはウォーターフォード家に連れ戻され、セリーナになぜ娘を他人に預けたのかと責められる。
フレッドはエミリーに罪を被せてジューンとセリーナを守ろうとするが、絶望したセリーナは屋敷に火を放ち、自殺しようとする。ジューンはセリーナを救出するが、ウォーターフォード家は焼失する。
追っ手から逃げるエミリーは、ニコールを抱いて川を渡り、カナダに逃亡。亡命が許可される。ルークとモイラのもとにハンナの写真が届けられ、ニコールを抱いたエミリーが会いにくる。
訓練センターに戻されたジューンは、ハンナに会いに行ったことで鞭打ちの罰を受けるが、侍女のひとりからエミリーとニコールが脱出に成功したことを聞いて安堵する。
ジューンは次に仕えることになった司令官のもとへ行き、彼がエミリーの逃亡を助けたジョセフ・ローレンスであることを知る。
第1話の感想
エミリーとニコールが脱出
シーズン3の幕開けは、エミリーと赤ん坊ニコールの命がけの脱出劇から始まります。
エミリーが赤ん坊を抱えて川を渡るシーンはハラハラしました。カナダ側で警官に保護され、病院で温かい拍手を受ける場面は、エミリーの長い苦難を思えばこそ、こみ上げるものがありました。
放射能汚染の影響など、身体的なダメージへの懸念も含めて、ギレアドの非人道性が改めて浮き彫りになります。
ニコールを抱いたエミリーがルークとモイラに再会する場面も感動的でした。誰が子どもを育てるべきか、という問いは、ギレアドの家族制度への批判とも重なります。
戻ってきたジューン
一方、ジューンは娘ハンナのいるマッケンジー家に忍び込むも、すぐに拘束されてしまいます。マッケンジー夫人がハンナに深い愛情を注いでいることがわかり、ジューンにとっては複雑ながらも一つの救いでした。
ニックの怒りも理解できます。多くの人が危険を冒して協力したにもかかわらず、ジューンは自らギレアドに残る道を選んだのだから。もちろん、ジューンは感情に任せて残る判断をしたわけじゃないけれど。
それにしても、ジューンが大きな罰を受けずに済んでいる点や、ニックがなぜ許されたのかは、ギレアドの権力構造の不透明さを感じさせます。周囲の人間を「支配できる範囲」に留めておきたいというフレッドの欲望が、制度の運用に影響しているようにも見えます。
セリーナの喪失と絶望
ニコールを失ったセリーナが屋敷に火を放ち、自殺を試みる場面は、彼女の精神的崩壊を象徴していました。ジューンに助けられることで命は救われますが、セリーナの今後の立ち位置は不透明です。
彼女はギレアドの理念を支える存在でありながら、母性への渇望と支配欲の間で揺れ動いています。この矛盾は、ギレアドという体制そのものの不安定さを映し出しているように見えました。
ローレンス司令官の登場
ジューンはセンターに戻され、次の任地としてローレンス司令官のもとへ送られます。彼はエミリーとジューンの逃亡を助けた人物であり、ギレアドの中でも異質な存在です。
彼の真意はまだ明かされていませんが、支配構造の中で「良心」を持つ者がどのように振る舞うのか、という問いが浮かび上がります。ローレンスが味方になるのか、それとも新たな試練をもたらすのか──今後の展開が非常に気になるところです。
ちなみに、エミリーに刺されたリディアおばの安否も未だ不明で、彼女の存在がどう物語に影響するのかも注目したいポイントです。
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