刑事カレン・ピリー 再捜査ファイル|各話あらすじ・登場人物(キャスト)・予告動画

英国ドラマ「刑事カレン・ピリー 再捜査ファイル」あらすじキャスト

英国ドラマ「刑事カレン・ピリー 再捜査ファイル」(全3話)についてまとめました。

周囲から“鼻につく女”と疎まれている、若き女性刑事カレン・ピリーが、男性中心の警察組織の中で息苦しさにもがきながらも、25年前の事件に果敢に立ち向かう! 2022年9~10月英国ITVで放送された最新英国ミステリー!

AXNミステリー公式サイトより

スコットランドを舞台に、大胆不敵な刑事カレン・ピリーの活躍を描いたミステリードラマ。IMDbの評価は7.6。

若き女性刑事カレン・ピリーを演じるのは、「アウトランダー」でマーサリ役を演じたローレン・ライリー。彼女の相棒ミントを「セックス・エデュケーション」で話題のクリス・ジェンクスが演じます。

※この記事は随時更新中です。各話視聴後、加筆修正します

作品概要

  • 放送局:AXNミステリー(スカパー!
  • 放送時間:2023年3月25日(土)16:00~全3話一挙放送
  • 製作国:英国(2022年)
  • 原題:Karen Pirie
  • 原作:ヴァル・マクダーミド
  • 脚本:エマー・ケニー
  • 監督:ガレス・ブリン

あらすじ

ある日、刑事カレン・ピリーは25年前に起きた未解決事件の再捜査を任される。1996年、ロージー・ダフという19歳のバーテンダーが殺害され、彼女の死体を発見した3人の男性に疑いがかけられたが、彼らが起訴されることは無かった。しかし、その3人のうちの一人がひき殺されるという事件が起こり、再捜査チームが始動することになったのだ。
カレンが捜査を進めていくと、1996年に行われた最初の捜査に不備があったことが明らかになり、25年前のあの日に何が起きたか?を突き止めようとカレンは決意する。

AXNミステリー公式サイトより

予告動画

セント・アンドルーズについて

このドラマの舞台になっているセント・アンドルーズ(St Andrews)は、スコットランドのファイフにある北海に面する町。ゴルフの発祥の地として知られています。

セント・アンドルーズの街並み
14世紀に完成したセント・アンドルーズ大聖堂

ドラマの中に登場する「大聖堂」は、セント・アンドルーズ大聖堂と呼ばれる14世紀の建造物です。スコットランドにおける宗教の中心地として、かつては数多くの巡礼者が訪れました。

その後、16世紀の宗教改革で破壊・略奪され、廃墟と化しました。現在は聖堂の壁の一部や門のほか、大聖堂の建設以前からあったセントルール教会の塔が残っています。

海に浸食された岩だらけの岬に建つセント・アンドルーズ城

登場人物(キャスト)

警察

カレン・ピリー(ローレン・ライリー)
スコットランドのセント・アンドルーズ警察署に勤務する刑事。階級は巡査部長。鼻につく女だと周りから疎まれている。25年前の未解決事件の再捜査を命じられる。

ジェイソン・マレー(クリス・ジェンクス)
再捜査チームに加わった若手刑事。通称ミント。カレンとともに25年前の未解決事件を追う。

フィル・パルハトカ(ザック・ワイアット)
カレンの元相棒。昇進を望んでいたが、カレンが再捜査チームの担当に選ばれたと知ってショックを受ける。カレンとは親密な関係になるも、その一件で関係が壊れてしまう。その後、殺人課に異動する。

サイモン・リース(スティーヴ・ジョン・シェパード)
警部補。カレンの直属の上司。ローソン警視正と相談し、カレンに再捜査を任せることに。

ジミー・ローソン(スチュアート・ボウマン)
警視正。セント・アンドルーズ警察署長。ポッドキャストで25年前の未解決事件を蒸し返され、対抗策として女性刑事に再捜査を担当させる。25年前は巡査部長として事件の捜査にあたっていた。

バーニー・マクレナン(ジリー・ギルクリスト)
故人。25年前、ロージーの事件の捜査班を率いた警部補。優秀な刑事で同僚からも愛されていた。ロージーの父親とは親しかったこともあり、ロージーの死に心を痛める。

被害者と家族

ロージー・ダフ(アンナ・ラッセル・マーティン)
25年前の殺人事件の被害者。19歳。〈ラマス・パブ〉でバーテンをしていた。事件の夜、店を抜け出してパーティーに行き、大聖堂で遺体となって発見された。のちに、15歳で子供を出産していたことが判明する。

コリン・ダフ(ダニエル・ポートマン)
ロージーの兄。乱暴者で、飲酒運転や暴行の前科がある。25年前、ロージー殺害の容疑者だったジギーを襲い、半殺しの目に遭わせた。現在は当時警官だったジャニスと結婚している。

ブライアン・ダフ(アンソニー・ストラカン)
ロージーの兄。コリンと同じく乱暴者。25年前の事件後、コリンとともに容疑者だったジギーを襲った。

ジャニス・ダフ(ゲイル・ワトソン)
コリンの妻。元警察官。25年前の事件の夜、パトロール中にジギーから助けを求められ、大聖堂でロージーの遺体を発見した。その後、捜査担当から外されている。

グレース・ギャロウェイ(ボビー・レインズベリー)
ロージーが15歳のときに産んだ娘。生まれてすぐにギャロウェイ家に養子に出された。現在は農場で暮らしている。

事件の関係者

シグムント・マルキェヴィチ(アレック・ニューマン)
通称ジギー。高名な外科医。25年前の事件の容疑者で、遺体の第一発見者。事件の夜、店にいたロージーを誘ってパーティーに呼び出しているが、警察には「彼女とは話してない」と供述した。現在はパートナーのポールと暮らしている。

アレックス・ギルビー(アリヨン・バカーレ)
ジギーの友人。芸術家。出産間近の妻がいる。25年前の事件の夜、友人のジギー、トムと行動をともにしていた。3人で秘密を共有している。

トム・マッキー(ジャック・ヘスケス)
ジギーの友人。通称ウィアード(変人)。大学教員。25年前の事件の夜、友人のジギー、アレックスと行動をともにしていた。学生時代は薬物依存の遊び人で、数回大学を停学になっている。

ドロシー・キャンベル(Clare Waugh)
トムのアリバイを証言した女性。事件当夜、パーティーに参加した後、トムと一緒にいたと証言している。

そのほか

ベル・リッチモンド(ラキー・タクラー)
ポッドキャスター。25年前の未解決事件に興味を持ち、独自に調査を行ったうえ自身の見解をポッドキャストで配信する。警察の初動捜査の怠慢や被害者非難を訴える。

リバー・ワイルド(エマー・ケニー)
カレンのルームメイト。遺伝子系譜のサイトを運営している元彼を紹介するなど、カレンの捜査に協力する。

ポール(ゲイリー・ラモント)
ジギーのパートナー。25年前の事件でトラウマを抱えるジギーを心配する。

ジョン・ストービー(リチャード・コンロン)
ロージーの同級生。25年前の事件当時は大学生で、地元を離れていた。ロージーの子供の父親と思われていたが、本人は否定する。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

1996年6月26日。セント・アンドルーズの大聖堂で、19歳のロージー・ダフが遺体で発見される。その夜、彼女は誰かに会うため、働いていたパブを抜け出していた。遺体を発見した3人の学生ジギー、トム、アレックスは、パーティーの帰り道に偶然通りかかったと供述するが、3人が事件に関与していると見た警察は彼らを逮捕する。
25年後。ポッドキャスターのベル・リッチモンドは、未解決のロージー事件に興味を持ち、独自に調査を行ったうえポッドキャストで配信する。警察を非難する彼女を止めるべく、ローソン警視正とリース警部補は対抗策として女性刑事のカレン・ピリーを抜擢。25年前の事件の再捜査を命じる。
カレンが異例の抜擢を受けたことで、そのポストを密かに狙っていた同僚フィルは嫉妬し、2人の仲はこじれてしまう。女性だから選ばれた、とフィルから知らされたカレンもまた、ショックを受ける。
カレンは“ミント”というあだ名の若いマレー巡査と2人で、再捜査チームを始動させる。ロージーは首を絞められて意識を失い、車で墓地に運ばれて腹部を刺されたと推測されたが、凶器は見つかっていなかった。
当時の担当捜査官だったマクレナン警部補とローソン巡査部長は、学生3人がパブでロージーを誘い、パーティー会場で合流したのではないかと考えていたが、それを裏付ける証拠は見つからなかった。
検視結果でロージーに帝王切開の痕があることを知ったカレンは、ダフ家を訪ね、彼女の2人の兄コリンとブライアンに話を聞く。コリンは事件の夜に黒髪の男がパブでロージーに話しかけるのを見たという。
コリンの妻ジャニスは、25年前は警察官として事件に関わっていた。彼女によるとロージーは15歳のときに出産し、赤ん坊は生まれてすぐに亡くなったという。だが出生証明書を取り寄せると、子供は養子に出されて生きていることが判明。カレンはロージーの子供を追跡すべきだと訴えるが、ローソン警視正とリース警部補に猛反対される。
25年前に殺人容疑をかけられた3人の学生たちは、現在それぞれの生活を送っていた。ジギーは高名な医師、トムは大学教授、アレックスは芸術家として。カレンはジギーに会って話を聞くが、彼は当時のまま証言を変えず、パブでロージーを誘ったことを否定する。
しかし事件の再捜査が始まり不安に駆られたジギーは、トムとアレックスに会い、「真実を伝えるべきだ」と話す。だが2人は現在の生活を失うことを恐れて反論し、ジギーを説得する。
ミントはポッドキャスターのベルが集めた証拠の中から、25年前にパーティー会場の外で撮影された1枚の写真を見つける。そこに写っていたのは、ロージーと話すジギーの姿だった。パブでジギーに誘われた彼女は、やはりパーティー会場を訪れていたのだ。
ジギーは25年前のトラウマに苦しんでいた。証拠不十分で釈放された後、ロージーの兄コリンに襲われて古城で殺されかけたのだ。そのときの悪夢に今も悩まされていた。
ランニングに出かけたジギーを1台の車が尾行し、彼を轢き殺して走り去る。

ジギーが殺され、殺人課のフィルが事件の担当者としてカレンのチームに合流することに。カレンはジギーのパートナーから彼がトラウマを抱えていたことを聞き、ダフ兄弟による復讐殺人を疑う。だが兄弟は関与を否定する。
カレンは遺伝子系譜のサイトを頼り、ロージーの遺伝子を持つ子供を追跡する。その結果、グレース・ギャロウェイという女性に辿り着く。グレースは昨年養母を亡くし、養子支援団体に連絡して実の母について聞いたという。カレンは父親を見つけ出すため、DNA検査の協力を依頼する。
当時の捜査でロージーの日記が見つかり、彼女が誰かと密会していたことや、ストーキングを受けていたことがわかる。ロージーの同僚だったアイオナは、ロージーが当時誰かに恋をしていたことや、しつこく言い寄るトムを嫌っていたことを話す。
25年前の事件の夜、トムは教授の車を盗んで乗り回していた。助手席から黒い毛髪が発見されていたが、毛根がなかったため当時のDNA検査は不可だった。当時、警察で毛髪について問われたトムは、「ドロシーのものだ」と証言していた。
ドロシーと会ったカレンは、彼女が偽証していたことを知る。トムにロージー殺害時刻のアリバイはなかった。DNA検査で助手席の毛髪がロージーのものであることも判明し、カレンはトムへの疑いを強める。
25年前、トムは事件の容疑者として警察から疑われ、釈放後も周囲から心ない言葉を浴びせられていた。大学からも休学を勧められ、自棄になったトムは薬物を摂取してハイになり、古城の崖の上で自殺騒ぎを起こす。
当時の捜査班を率いていたマクレナン警部補は、トムを救おうとして崖に登り、トムとともに海に転落。トムはローソンによって救出されるが、マクレナンは亡くなってしまう。
ベルのサイトの掲示板で、ジギー、トム、アレックスの個人情報が掲載されてしまう。カレンは投稿の削除をベルに依頼し、事件当夜の目撃者を呼びかけてほしいと訴える。
精神的な不調に苦しむトムは、死んだマクレナンとロージーの幻覚に怯える。そして複数の抗不安薬や睡眠薬を酒とともに摂取する。朦朧とするトムの前にグレースが現れ、「真実を話して」と告げる。

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