WOWOWの連続ドラマ「フェンス」(全5話)についてまとめました。
日本ドラマ史上初の肌の色の違う女性バディが、復帰50年を迎えた沖縄を舞台に性的暴行事件の真相を追う、エンターテインメント・クライムサスペンス!!
WOWOW公式サイトより
2022年に本土復帰50年を迎え、今も世界最大規模の米軍基地を抱える沖縄の現在を描いたクライムサスペンス。脚本はドラマ「アンナチュラル」「MIU404」などの野木亜紀子氏。
東京から来た雑誌ライター“キー”と、沖縄で生まれ育ったブラックミックス“桜”がバディとなり、ある性的暴行事件の真相を追うというストーリー。総勢50人を超える沖縄出身のキャストが、リアリティを高めます。
※この記事は随時更新中です。各話視聴後、加筆修正します
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作品概要
- 放送局:WOWOW
- 放送時間:2023年3月19日(日)から毎週日曜22:00~ほか
- 脚本:野木亜紀子
- 監督:松本佳奈
- 音楽:邦子 HARIKUYAMAKU 諸見里修 Leofeel
- 主題歌:Awich「TSUBASA feat. Yomi Jah」(UNIVERSAL J)
あらすじ
雑誌ライターのキーこと小松綺絵(松岡茉優)は、米兵による性的暴行事件の被害を訴えるブラックミックスの女性・大嶺桜(宮本エリアナ)を取材するために沖縄へ向かう。桜の供述には不審な点があり、事件の背景を探る必要があったのだ。米軍基地の門前町・通称コザを訪ね、桜の経営するカフェバーMOAIへ行き、観光客を装って接近。桜の祖母・大嶺ヨシ(吉田妙子)が沖縄戦体験者で平和運動に参加していることや、父親が米軍人であることを聞く。
WOWOW公式サイトより
一方でキーは、都内のキャバクラで働いていたころの客だった沖縄県警の警察官・伊佐兼史(青木崇高)に会い、米軍犯罪捜査の厳しい現実を知る。やがて、沖縄の複雑な事情が絡み合った“ある真相”にたどり着く。キーが見つけた事件の真相とは?!
登場人物(キャスト)
小松綺絵・キー(松岡茉優)
月刊誌「BOWOW」のライター。以前は都内のキャバクラで働いていた。編集長の指示で沖縄を訪れ、米兵による性的暴行被害を訴える桜を取材する。彼女の供述に不審な点があることから“でっちあげ”を疑うが、事件の真相を知り…。
大嶺桜(宮本エリアナ)
沖縄で生まれ育ったブラックミックスの女性。カフェバー〈MOAI〉を経営している。米兵による性的暴行の被害を訴えるが、彼女の証言を裏付けるものが何も見つからず、警察から虚偽の可能性を疑われている。
伊佐兼史(青木崇高)
沖縄県警中部署渉外警ら隊所属の警察官。キーが都内のキャバクラで働いていた頃の常連客で、一度だけ深い関係を結んだことがあり、今もキーにぞっこん。キー、桜とともに犯人を追う。
仲本颯太(與那城奨)
米軍基地従業員。桜の元恋人。
仲本琉那(比嘉奈菜子)
颯太の妹。ある事情を抱え、桜の家に同居している。
城間薫(新垣結衣)
沖縄の「メンタルクリニックゆくる」の精神科医。性被害に遭った女性たちに寄り添い、電話相談にも応じている。
東諭吉(光石研)
「月刊BOWOW」編集長。米兵による性的暴行の情報を入手するが、被害者の虚偽証言を疑っている。ライターのキーを沖縄に送り込み、被害者の桜を徹底的に調べるよう指示する。
大嶺ヨシ(吉田妙子)
老人ホームで暮らす桜の祖母。沖縄戦体験者で平和運動に参加している。辺野古の埋め立てや、遺骨が眠る南部土砂を埋め立てに使用することに反対している。
上原光栄(佐久本宝)
沖縄県警中部署渉外警ら隊所属の警察官。伊佐の後輩で相棒。
平良清巳(志ぃさー)
沖縄県警中部署所属の刑事。
ジェイ(ド・ランクザン望)
在沖米軍の海兵隊員。
山城実結(松田るか)
ジェイの婚約者。
ニッキー(ミッキー)
桜のハーフ仲間。基地内のレストランで働いており、基地反対運動には消極的。
ホリー(Reina)
アメリカから来た小児科医。
ハリス(ダンテ・カーヴァー)
米軍の上官。
各話のあらすじ(ネタバレ有)
雑誌ライターのキー(松岡茉優)は、編集長の東(光石研)から沖縄へ行って大嶺桜(宮本エリアナ)を調べるよう頼まれる。彼女は米兵から性的暴行を受けたと訴えていたが、その供述には不審な点が多く、東は基地反対派の“でっちあげ”を疑っていた。
キーは桜が経営するカフェバー〈MOAI〉に足を運び、旅行客のふりをして彼女に接近する。そして桜の祖母・ヨシ(吉田妙子)が沖縄戦体験者で平和運動に参加していることや、辺野古の基地建設に反対していることを知る。
キャバクラ時代の客だった県警の警察官・伊佐(青木崇高)と再会したキーは、駐車場の防犯カメラに事件当日の彼女が映っていたという情報を得る。映像は彼女がその場所へ行ったことを裏付けるものだったが、性的暴行の証拠は何一つ見つかっていなかった。
キーは桜を襲った犯人を見つけるため北谷ヘ向かい、「蛇の絵がプリントされた黒いTシャツ」を着ていた男を探す。ところがTシャツの話をしたとたん、誰もが不自然に目をそらし、口を閉ざしてしまう。
桜のことを取材対象ではなく、友達のように感じ始めるキー。だがある日、防犯カメラに映っていた女性が桜ではなく別人だと気づく。桜がウソをついていたと知ってショックを受けたキーは、「記事で真実を暴露する」と桜に告げて東京に帰ろうとする。
桜がかばっていたのは、高校生の仲本琉那(比嘉奈菜子)だった。自分のために桜がウソをつき、周囲から避難されることを恐れる琉那に、桜は「琉那を襲った犯人を捕まえて必ず報いを受けさせる。そのためなら私はユクサー(嘘つき)になる」と告げる。2人の会話を盗み聞きしたキーは…。
被害に遭った高校生・琉那を守るため、桜が身代わりになっていたことを知ったキーは、取材を継続することを決める。
桜は在日米海軍犯罪捜査局(NCIS)の聞き取り捜査に協力するが、細かい内容については答えられず苦慮する。犯人の部屋について話せたのは、琉那から聞いた「音楽が流れていて、マンゴーのような香りがした」という情報だけだった。
キーは琉那から先輩のアメジョたちを紹介してもらい、米軍関係者がよく遊びに来るクラブで「蛇のTシャツの男」について聞き込みを行う。関係者によると、NCISが男を見つけたものの、部屋からはTシャツが見つからなかったという。
偶然その店で聞き取り捜査を行っていた伊佐は、キーがアメジョの格好をして店にいるのを見て憤然とし、叱りつける。キーはかつて伊佐と関係を持ったときに感じた不満を口にし、アメジョをバカにする伊佐に怒りをぶつける。
琉那の先輩から「蛇のTシャツの男」を見たという連絡が入る。男はジェイという名で、修理に出した車を今日取りに来るという。修理工場でジェイを待ち伏せするキーを見て、ジェイはタクシーで逃走。キーはバイクで追跡し、基地の前で捕まえて殴り合いになるも、基地内に逃げ込まれてしまう。
桜の店に戻ったキーは、自分が沖縄で生まれ、10歳までここで暮らしていたことを桜に告白する。父親は米軍基地のアジア系アメリカ人だったが、写真でしか顔を見たことがなく、名前も知らなかった。
母子家庭で育ったキーは、小学生のときに母親が近所に住む町内会長にレイプされているところを目撃していた。そんな辛い過去から目をそらすため、東京に引っ越してからは沖縄にふれることはタブーだったと話す。
キーは診断書とジェイの車の写真を警察に持ち込み、被害届を出す。傷害罪で起訴すれば、地位協定があっても基地の外に引きずり出せるという算段だった。
その頃、キーが書いた「繰り返される女性への性暴力」という記事は、編集長によって「基地反対派の虚偽証言」というタイトルに書き換えられていた。
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