ネタバレ有「プロディガル・サン」全話あらすじ・感想・登場人物/キャスト・予告動画

海外ドラマ「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」あらすじキャスト

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海外ドラマ「プロディガル・サン 殺人鬼の系譜」(全20話)についてまとめました。

シリアルキラーを父親に持つ犯罪心理学者マルコムが、事件の捜査を通じて過去の記憶と自身のトラウマに向き合う一話完結のサスペンスドラマ。IMDbの評価は7.7です。

かなりシビアな設定で画面も暗めですが、ブラックユーモア満載で面白いです。異色の家族ドラマとして見ても楽しいかも。殺人現場は(特殊な殺され方が多いので)ちょっとだけ要注意です。

マルコムを演じるのは、「ウォーキング・デッド」のジーサスを演じたトム・ペイン。マルコムの父で連続殺人犯のマーティン・ウィットリー役は「グッド・オーメンズ」のマイケル・シーンが演じます。

製作総指揮は、「ブラインドスポット タトゥーの女」「リバーデイル」などのヒットドラマを手がけたグレッグ・バーランティ。本国アメリカではシーズン2の放送が始まっています。

作品概要

  • 放送局:WOWOWプライム
  • 放送時間:2020年11月10日(火)から毎週火曜夜11時~ほか
  • 製作国:アメリカ(2019年)
  • 原題:Prodigal Son
  • 脚本:クリス・フェダック&サム・スクラバーほか
  • 監督:アダム・ケインほか
  • 製作総指揮:グレッグ・バーランティほか

あらすじ

FBIのプロファイラー、マルコムはある事件の現場で保安官を殴って解雇される。マルコムの父親で医師のマーティンは“外科医”と呼ばれたシリアルキラーで、マルコムがまだ幼いころに、23件の殺人容疑で逮捕された。マルコムは以来、犯罪者の心理に興味を抱き、殺人犯の視点で考えてその心理を理解する、すご腕のプロファイラーになったが、父親の逮捕によるトラウマに悩まされ情緒不安定な一面も。
かつてマーティンを逮捕したニューヨーク市警の警部補ギルは、マルコムに犯罪捜査への協力を依頼。担当する最初の事件は、マーティンが女性4人を殺した“四重奏(カルテット)”という事件を模倣したものだとみられる。マルコムはFBIに入る時に会わないと決めた父親に意見を聞くため、精神科病院にいるマーティンと10年ぶりに再会するが……。

予告動画

登場人物(キャスト)

ウィットリー家

マルコム・ブライト(トム・ペイン/声:武藤正史)
犯罪心理学者。父親は“外科医”と呼ばれたシリアルキラー。父親の影響で犯罪心理学を研究するようになり、FBIのプロファイラーとなるが、保安官を殴って解雇された。その後、ギルの依頼でニューヨーク市警の捜査を手伝うことになり、父親マーティンと10年ぶりに再会する。犯人の思考がわかるという特殊な才能を持つが、トラウマによる不眠症や夜驚症などに悩まされている。

マーティン・ウィットリー(マイケル・シーン/声:高木渉)
マルコムの父。家族思いで心臓外科医として名声を得ていたが、実はサイコパスで、“外科医”と呼ばれる凶悪殺人鬼として23人を殺害した。現在はクレアモント精神科病院に収監されており、10年ぶりに再会した息子との共同捜査に生きがいを見出そうとしている。

ジェシカ・ウィットリー(ベラミー・ヤング/声:加藤有生子)
マルコムの母。夫マーティンとは20年以上面会していない。マルコムの症状が悪化するのを心配し、事件の捜査に加わることや父親と面会することに反対する。病院スタッフのデビッドを通じ、密かにマーティンを監視している。

エインズリー・ウィットリー(ハルストン・セイジ/声:森なな子)
マルコムの妹。テレビのニュース記者。父親が逮捕された時は5歳だったため、何も覚えていない。母親から聞かされた“怪物”ではなく、本当の父親の姿を自分で確かめるべく、独占インタビューを敢行する。

ニューヨーク市警

ギル・アローヨ(ルー・ダイアモンド・フィリップス/声:てらそままさき)
ニューヨーク市警の警部補。かつて幼いマルコムからの通報でマーティンを逮捕した。以来マルコムの成長を見守り、トラウマを抱える彼を心配している。プロファイラーとしてのマルコムの才能を買って犯罪捜査への協力を依頼する。

ダニ・パウエル(オーロラ・ペリノー/声:品田美穂)
ギルの部下。仕事熱心で有能な捜査官。マルコムが“外科医”の息子だと知って動揺しつつも、仲間として受け入れようと努める。元潜入捜査官で、薬物依存症だった過去がある。

JT・ターメル(フランク・ハーツ/声:安齋龍太)
ギルの部下。元軍人で、愛妻家。マルコムが“外科医”の息子だと知って不信感を抱くも、ギルに諭されてしぶしぶ受け入れる。

イドリサ・タナカ(ケイコ・アゲナ/声:榊原奈緒子)
検視官。非常に優秀だが、死体を愛する変人。マルコムに気があり、いつも場の空気を読まずにアピールして周囲を困らせている。

そのほか

イブ・ブランチャード(モリー・グリッグス)
人権擁護派の弁護士。人身売買問題に取り組んでいる。寄付金を集めるために突然ジェシカを訪問し、意気投合。マルコムと惹かれ合うようになる。

ガブリエル(シャーレイン・ウッダード)
精神科医。マルコムが子供の頃から担当しており、父マーティンと面会することに否定的。マルコムが抑圧された記憶を強引に蘇らせ、子供の頃のように壊れてしまうのではないかと心配している。

デビッド(Esau Pritchett)
マーティンを担当するクレアモント精神科病院のスタッフ。マルコムの母ジェシカに情報提供している。

スターリング(ブライアン・ストークス・ミッチェル)
セレブ御用達の弁護士。マーティンの弁護を引き受けて“世紀の司法取引”を実現させ、犯罪者の弁護人として有名になった。ジェシカからは「悪魔」と呼ばれている。

ソフィー・サンダース(Anna Eilinsfeld)
“外科医”の被害者と思われる女性。現在行方不明。

ニコラス・エンディコット(ダーモット・マローニー)
エンディコット製薬など数社の経営を手掛けるセレブ。ジェシカの友人。マーティンとは“ある秘密”で繋がっている。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

1998年。マルコムが幼い頃、心臓外科医だった父マーティン・ウィットリーが逮捕される。彼は世間を騒がせた連続殺人犯“外科医”だった。
2019年。FBIのプロファイラーとなったマルコムは、殺人犯を射殺した保安官を殴ってFBIを解雇されてしまう。故郷ニューヨークに戻ったマルコムに、母ジェシカや妹エインズリーは事件と関わるのをやめるよう諭す。マルコムは過去のトラウマから悪夢に悩まされ、不眠症や夜驚症に苦しめられていた。
マルコムの友人でニューヨーク市警の警部補ギルは、ある連続殺人事件の捜査に力を貸してほしいとマルコムに協力を求める。殺害現場で遺体を見たマルコムは、1994年に父マーティンが4人を殺害した事件「カルテット」を真似た模倣犯だと気づく。
被害者の3人は筋弛緩剤を打たれていた。いずれもSMで縛られたアザが残っており、犯人はプロの調教師だと推測するマルコム。ギルの部下JTとダニとともに、調教師のニコ・スタブロスのアパートを訪ねるが、ニコは真犯人によって拘束され時限爆弾を仕掛けられていた。
マルコムはニコを助けるため彼の手を斧で切断して救出。爆発したアパートから脱出するが、ダニは興奮状態のマルコムを見て不審を抱く。
ニコのアパートから、カルテットの3つの手口を描いた父マーティンの手書きのスケッチが見つかる。マルコムは父に直接確かめるため、10年ぶりに刑務所を訪れマーティンと再会する。
スケッチは本棚のノートから破り取られたものだったが、マーティンは何も知らないと言う。犯人はマーティンの患者で資産家のカーター・バークヘッドだった。
マルコムとダニはカーターを探すためクラブのチャリティーイベントへ行くが、ダニはカーターの妻ブレアとともに襲われる。カーターは心臓発作を起こした時に妻がニコと浮気をしたことを許せず、彼女に最大級の苦痛を与えようと今回の計画を実行したのだった。
マルコムはカーターが妻を殺すために調合した筋弛緩剤を手に取り、「あの外科医の痛みには息子の僕こそふさわしい。不肖の息子を殺せ」とカーターに迫る。そこへギルが現れ、カーターを撃つ。
JTとダニは、マルコムがシリアルキラーの息子だとギルから知らされ動揺する。ギルはかつて幼いマルコムの通報を受けてマーティンを逮捕した警察官だった。マルコムのおかげで大勢が救われた、と語るギル。
マルコムは父親と面会し、自分と会うために今回の事件を仕組んだのでは、とマーティンを問い詰めるが、マーティンは笑って否定する。そして「一緒に事件を解決しよう」と持ちかける。

マルコムは悪夢に出てくる“箱の中の女”の正体を突き止めようとするが、母ジェシカは「女なんていなかった。それはただの夢よ」と言う。
ブルックリンハイツで4人の遺体が発見され、ギルの要請を受けて現場に向かうマルコム。遺体は海運業を営むボウトシカリス家の家族4人で、父親のアリストスだけ口を縫い付けられており、家族が処刑されるのを見せられた後に殺されていたことがわかる。
アリストスの腹の中には毒ヘビが仕込まれており、犯人が強い怒りを抱えていることを感じ取るマルコム。独りよがりで孤立し、愛情に飢えた男性だと推測する。
マルコムの携帯には、獄中にいる父マーティンから何度も連絡が入る。テレビで事件を知ったマーティンは、「手伝わせろ」としつこく電話をかけてくるが、マルコムは無視する。
アリストスにはもう一人、リーアムという息子がいた。リーアムは父親と仲が悪く、もう何年も会っていないと言う。だが動物の闇ディーラーをしていたリーアムはマルコムに毒ヘビを投げつけて逃亡を図り、マルコムはヘビに噛まれて卒倒する。
鎮静剤を打たれ、箱の夢を見るマルコム。背後から父マーティンが現れ、「大丈夫、何も心配するな」と言って10歳のマルコムにクロロフォルムを嗅がせる。
マルコムは箱の中の女を見つけてから通報するまでの記憶がなく、そこに何らかの真実が隠されているのではないかと考える。真実を確かめるため、マルコムは妹エインズリーの反対を押し切ってマーティンに会いに行く。
マルコムとの面会を喜ぶマーティンは「何でも話す」と請け負うが、箱の中の女の話になると幻だと言い張り、認めようとしない。マーティンとの会話で家族殺しの犯人が「家族に愛されたかった」ことに気づいたマルコムは、アリストスの隠し子が犯人だと気づく。
リーアムは飛び降り自殺を図り、彼が犯人だと確信したギルは事件解決を言い渡すが、マルコムは真犯人はほかにいると訴える。マルコムとダニはアリストスの弁護士リットマンに会いに行き、彼こそがアリストスの隠し子だと知る。
リットマンは警察の捜査が及ぶことを見越して家族に毒を盛り、自身も服毒して自殺を図る。だがマルコムとダニが中和剤を打ち、リットマンと家族は一命を取り留める。
マルコムはマーティンから箱の中の女の話を聞き出そうとするが、マーティンは「思い出さないほうがいい」と言う。病院のスタッフであるデビッドは密かにマルコムの母ジェシカに連絡し、マルコムが父親と会っていることを知らせる。

1998年。ジェシカは逮捕された夫マーティンと面会し、「私も子供たちも二度と面会に来ることはない」と告げた。だがマルコムが再びマーティンと会っていることを知ったジェシカは、息子を取り戻していいように操るつもりだと忠告する。
マルコムは「箱の中の女」の夢を見てうなされ、拘束具を壊して窓から転落しそうになる。子供の頃からマルコムを診察している精神科医ガブリエルは、PTSDの克服のためにマーティンと距離を取るよう助言する。
大学教授ジョージ・ホルトンの遺体が発見され、現場へ向かうマルコム。遺体の脳は犯人によって抜き取られ、胸には支離滅裂なメモが添付されていた。
事件を知ったマーティンは警察に電話し、マルコムに「この事件はお前には難しいかもしれん。恐怖はお前にとって妨げになってきた」と語る。
マルコムは犯人が幻覚型の精神疾患を抱えていると推測し、ホルトン教授の同僚で恐怖の研究をしているエレイン・ブラウンを訪ねる。
研究室では3か月前に大学院生のアリスが自殺し、教授はそのことを気に病んで休んでいたという。エレインは「事件とは無関係」と主張するが、学生たちは非公式な実験のためにLSD(幻覚剤)を服用していたことが判明する。
ホルトンの遺体からは通常の50倍以上のLSDが検出される。幻覚剤によって生じた恐怖が急性心不全を引き起こし、死に至ったのだった。犯人が遺体から脳を取り除いたのは、恐怖の元凶を消すためと思われた。
メモの筆跡を見たエレインは、半年前に中退した元院生ドミニクの名前をあげる。マルコムはLSDが妄想型統合失調症を引き起こし、アリスの自殺を知って復讐を決意したのではないかと考える。
犯人が残したメモをつなぎ合わせると、エレインの部屋にあるアフリカの仮面の絵が完成することに気づくマルコム。エレインはLSDが仕込まれたお茶を飲んで錯乱状態に陥り、そこへドミニクが現れる。
ドミニクはマルコムに襲いかかるが、エレインが銃殺。幻覚症状によって恐怖にとらわれているエレインは、マルコムにも銃を向ける。マルコムは「恐怖を受け入れるんだ」と説得し、駆けつけたTJが銃を取り上げる。
ジェシカはマーティンと面会し、マルコムに二度と会わないでと頼む。マーティンは「あれは私だけのせいではなかったはずだ」とジェシカを責める。
マルコムは失われた記憶を取り戻すため、クロロホルムを枕に落として眠りにつく。夢の中で幼いマルコムが箱を開けようとすると、赤いドレスを着たジェシカが現れ、「お父さんにどんな目に遭わされるかわからないわよ」と叱る。

クロロホルムを使って過去の記憶を引き出したマルコムは、母ジェシカがマーティンの犯罪を知りながら隠していたのではないかと疑い始める。
ジェシカは20年ぶりにマーティンと会い、マルコムを面会者名簿から外させていた。マルコムはジェシカを問い詰めて彼女の怒りを買い、喧嘩になる。
SNSで話題のモデル、タチアナ・ムーアが自宅で殺される事件が発生する。遺体はペイントされ、彼女がブレイクするきっかけとなった「アクセルX」の看板広告を完璧に再現していた。
「アクセルX」のデザイナーでタチアナの恋人だったアクセルは、マルコムから遺体の様子を聞かされて怯えた様子を見せる。
犯人は彼女のストーカーだと考えるマルコムは、献花台に現れたロジャーを聴取。ロジャーは殺害を否定し、マルコムの目の前で轢き逃げ事故に遭う。
ロジャーはタチアナが別のデザイナーと組むことを決め、それが原因でアクセルから暴力を受けていたことを話す。マルコムは犯人がアクセルのストーカーだと気づく。
お披露目会へ行き、アクセルを連れて会場を出るマルコム。マルコムが犯人を追及していると、警備のジョーイが現れる。犯人はジョーイだった。マルコムを殺そうとするジョーイだったが、現れたギルたちに逮捕される。
マルコムはギルに頼み、マーティンが逮捕されたときのジェシカの供述を撮ったビデオを手に入れる。ジェシカは数か月前からマーティンの様子がおかしいことに気づいていたが、浮気だと思い込んでいたと語る。
マルコムはジェシカに謝り、2人は和解する。エインズリーは父マーティンへの独占インタビューを考え始め、マーティンに面会する。

悪夢のせいで何日も眠れていないマルコムは、ステーションワゴンの中に鎖で繋がれた誰かが積まれている幻覚を見る。正気を保つため、強引に殺人事件の捜査に介入するマルコム。
殺されたのはドラッグの密売人ジャック・デジール。現場を見たマルコムは顔見知りの犯行だと確信するが、ダニは縄張り争いだと主張してマルコムの分析を否定する。
捜査で浮上したのはデジールの友人エスティメだった。かつて潜入捜査でエスティメと知り合ったダニは、ギルの命令に背いてひとりでエスティメに会おうとする。
マルコムはダニに同行してエスティメが経営するナイトクラブに乗り込むが、縄張り争いで対立する勢力から襲撃を受け、飛び散った大量のドラッグを浴びてハイになってしまう。
ダニに送ってもらい帰宅するも、潜在意識が幻覚となって現れ、「部屋のベッドの下に隠した靴箱を見つければ、断片的な記憶をひとつにできる」と告げる。
ダニは錯乱状態に陥るマルコムを殴って気絶させ、おかげでマルコムは久しぶりに熟睡する。翌朝、ダニはかつて潜入捜査に失敗し、エスティメに助けられたことを明かす。
マルコムは靴箱を探すため実家を訪れるが、母ジェシカはほかの物と一緒に焼き捨てたと言う。ジェシカは寄付を求めて訪ねてきた弁護士イブ・ブランチャードにマルコムを紹介する。
エスティメはファビオラというホステスを愛していたが、デジールは彼女を手放さず、ファビオラにヘロインを体に入れて運ばせた結果、ドラッグの袋が破れて死んでいたことがわかる。
ダニとマルコムはファビオラの美容院にやってきたエスティメと、ホステスの世話役トリニを問い詰める。トリニはファビオラの母親だった。彼女は娘を殺したデジールに復讐するために殺したのだ。
ダニとマルコムはトリニを説得し、エスティメからファビオラの遺体を埋めた場所を聞き出す。母娘を救えなかったことを悔やむダニ。
マルコムが帰宅すると、部屋に母が届けてくれた靴箱があった。箱の中には、父マーティンと一緒にステーションワゴンの前で写っている子供の頃の写真が入っていた。

マルコムは中古車販売店を巡り、写真に写っていたステーションワゴンを探すが見つからない。精神科医のガブリエルは、トラウマの根源に迫れば精神が破綻する可能性があると忠告する。
そんな中、森の中で刺殺体が発見される。被害者のギャビン・パーカーは100回以上刺され失血死していた。傷口の様子から、犯人は初期のサディストだと推測するマルコム。
ギャビンには別居中の妻クリスタルと、12歳の息子アイザックがいた。アイザックに過去の自分を重ねたマルコムは、「心配ない」と声をかけて励ます。
クリスタルはマラソン中に事件現場へ向かい、尾行していたダニに襲いかかる。JTは現場で血のついたスウェットを見つけ、クリスタルを逮捕する。
マルコムは「プロファイルと合わない」と主張するが、クリスタルは犯行を自供。ギャビンに息子の親権を取られたことが殺害の理由だと語る。
マルコムはアイザックが庭に埋めたウサギの死体を見つけ、犯人がアイザックだと気づく。ギャビンは息子がウサギを殺すところを目撃し、精神科病院に入院させようとしていた。
それを知ったアイザックは逃げ出し、追いかけたギャビンは転んで足を折り、アイザックに殺されたのだった。クリスタルは息子をかばって罪を被ろうとしたことを認める。
アイザックはクリスタルの恋人ジェイクを刺し、刃物を手にして家に立てこもる。「誰もわかってくれない」と言うアイザックに、マルコムは自分が父を失ったときに何か月もしゃべらなかったことを語る。アイザックはマルコムを信じて刃物を手放す。
父マーティンにインタビューを申し込んだエインズリーは、マーティンから「毎日おまえのことを考えていた」と言われ、ほだされてしまう。ジェシカは局の上層部に掛け合ってインタビューをやめさせるが、エインズリーは諦めようとしない。
マルコムはダニの協力でステーションワゴンのナンバーを割り出し、廃車置き場に打ち捨てられているステーションワゴンを見つける。車内には血痕が残っていた。

ブロンクスの廃車場で父親のステーションワゴンを見つけたマルコムは、整備士らしき男の銃撃に遭う。翌朝ギルたちが廃車場を調べると、9体の遺体が見つかる。
被害者は生きたまま車ごとプレスされており、最近のものから5年以上前のものまであった。父マーティンの関与を疑うマルコムだったが、ステーションワゴンの血痕は遺体とは一致せず、“外科医”の被害者とも一致しない。
ステーションワゴンの座席の間からナイフが見つかり、マルコムは少年時代にナイフを持って森の中を走っていたことを思い出す。父から話を聞き出すため、マルコムは病院へ向かう。
エインズリーはカメラマンのジンとともに病院を訪れ、マーティンのインタビューを始める。だが思うように進まず、なんでも都合良く解釈して話すマーティンに苛立つ。
マルコムはインタビューを中断させ、ブロンクスの連続殺人事件とナイフについてマーティンを問いただすが、マーティンは「お前に買ってやったナイフだ」と話すだけで詳細を語ろうとしない。
そのとき病院内に警報が鳴り響き、囚人のテビン・スタンディッシュが職員を刺して東棟に立てこもるという非常事態が発生。カメラマンのジンもテビンに刺され、重症を負う。
マルコムとエインズリーはジンを救うためにマーティンの手錠を外し、メスを渡して緊急オペをさせる。マルコムはテーザー銃でテビンを気絶させ、エインズリーはオペの様子をカメラで撮影する。
オペは成功し、ジンは一命を取り留める。エインズリーはマーティンに感謝するが、マルコムはマーティンが“英雄”になるために仕組んだ策略だったことに気づく。テビンはマーティンに指示されてやったことを明かし、マーティンは懲罰房に入れられる。
その夜、20年前に塞いだマーティンの地下室にある電話が鳴る。マルコムが壁を壊して電話に出ると、相手は廃車場でマルコムを撃ってきた男で、昔キャンプで会ったと話す。

電話をかけてきたのは、父マーティンの昔の仲間で廃車場キラーのポール・ラザーだった。話しぶりから今も誰かを監禁していると考えたマルコムは、廃車場置き場を捜索。地中に埋まったキャンピングカーの中からライアン・デイビスという男を発見する。
マルコムとダニは被害者たちが通っていた聖マタイ教会の神父レオを訪ねるが、その後、切り取られたレオの手首がマルコム宛に送られてくる。再度電話をかけてきたポールは“トランクの中の女”について触れ、マルコムを動揺させる。
マルコムは“トランクの中の女”について聞き出すため、ポールと会うことを決意。指定された場所へ向かうが、そこで見つけたのは女がつけていたブレスレットと、拘束されたレオ神父だった。
ポールの狙いがライアンだと気づき、病院にいるエインズリーに電話するマルコム。ライアンは既にポールに殺され、エインズリーも命を狙われるが警察の到着で危機を逃れる。
“トランクの中の女”がマルコムの妄想ではなく実在すると知ったギルは、女を見つけ出すことを宣言するが、事件の管轄はFBIに移り、マルコムたちは捜査から外されてしまう。

マルコムは日本刀で女に貫かれる悪夢を見る。精神科医のガブリエルは性的欲求があるのでは、と助言。マルコムは帰り道で偶然出会ったイブをデートに誘う。
高級マンションで男性の遺体が発見される。部屋の持ち主であるサバースタイン夫妻は男に見覚えがないと証言するが、マルコムは妻ベスを追及。ベスと殺されたケイレブ・ハーディーはセックスクラブの会員で、ベスはクラブに部屋を提供していたことを話す。
マルコムは入会希望者になりすまし、クラブを創設したジャスパー・セント・ジョージに接触しようとするが、現れたのは代理の女性シモーヌだった。シモーヌは事件の夜にケイレブとセックスしたことを認めるが、殺害は否定する。
マルコムたちはジャスパーの部屋を突き止めるが、本人は殺されていた。ジャスパーはALSを患っており、クラブを作ったのは妻シモーヌのためだった。
ケイレブとジャスパーを殺したのはベスだった。ベスはルールを破ってケイレブを愛し、彼に拒まれたために殺害したことを認める。
マルコムはデート中にイブをプロファイルし、彼女の過去を暴いて傷つけてしまう。2人は互いに相手を恐れながらも惹かれ合い、一夜をともにする。だが“箱の中の女”の幻覚に取り憑かれたマルコムは、包丁を振り回してイブを怖がらせてしまう。

クリスマス前日、ホテルの一室で男女2人の遺体が発見される。男性は高潔な人物として知られる刑事局長のイアン・ターナー、女性は娼婦のエミリー・ヘイズだった。
エミリーのバイト先であるマッチングサービス会社の運営者メイシー・バーンスは、ターナーの評判を落とすためにエミリーを送り込んだことを認めるものの、殺害は否定。マルコムはターナーの元相棒オーウェン・シャノンを疑うが、シャノンはマルコムが“外科医”の息子だと知ると、ターナーが捜査情報を隠していた場所に案内する。
ターナーは警察を解雇されたシャノンの名誉回復のため、彼の捜査資料を引き継いで“外科医”の共犯者である“廃車場キラー”を追っていた。マルコムとシャノンが互いの容疑者リストを照らし合わせた結果、ジョン・ワトキンスという人物が浮上。2人はジョンが幼少期に住んでいた祖母マチルダの家を訪ねる。
ジョンを溺愛するマチルダは友人を名乗る2人を歓迎するが、密かにジョンに連絡し、2人を排除させようとする。シャノンはジョンに殺され、マルコムもまたジョンに殴られて気を失ってしまう。
ジェシカは“箱の中の女”を見つけ出すことで家族の問題を解決しようと考え、ギルのデスクから盗んだ証拠品のブレスレットの写真をマスコミの前で公開。有力な情報には100万ドルを支払うと宣言する。

シャノンが殺され、マルコムが拉致されて12時間が経過する。コレット捜査官はジョンの祖母マチルダから監禁場所を聞き出そうとするが、マチルダは答えない。
ギルは手がかりを得ようとマーティンを懲罰房から出すが、息子がジョンに拉致されたと知ったマーティンは「もう殺されている」とショックを受けて倒れてしまう。
ダニとJTはジョンがキャンプ小屋の前で写っている写真を見つけ、2人にとって因縁の場所である小屋にマルコムがいると推測。コレットとともにキャンプ小屋を捜索するが、誰もいなかった。
マルコムはかつて小屋の中でジョンを刺し、置き去りにしたことを思い出す。ジョンと父マーティンは幼いマルコムをキャンプに連れ出し、始末しようとしていたのだった。ジョンはマルコムを刺し、父親と同じく“家族”が弱点であることを指摘。ジェシカとエインズリーを殺すため、斧を手にして部屋を出て行く。
エインズリーは幼い頃、家の中でジョンを見たことがあると思い出す。マルコムが監禁されている場所は小屋ではなく、ジェシカの家の地下だった。ジェシカとエインズリーは突然現れたジョンに驚き、逃げ惑う。
マルコムは手錠を外すために手を砕き、監禁されていた地下室から脱出。背後からジョンを殴って箱の中に閉じ込め、ジェシカとエインズリーを救う。

数週間の入院を経て、ニューヨーク市警の仕事に復帰したマルコム。だが復帰に反対するギルと口論になり、停電騒ぎを起こしてしまう。マルコムは警察の精神科医コンペラス博士と面談することになる。
マルコムは捜査中の殺人事件について博士に語り始める。遺体となって発見されたのは孤独な青年トリスタン・ジョンストン。彼はFBIがカルト認定している「ボスラーの会」の会員だった。
マルコムは実態を探るため「ボスラーの会」に入会。トラウマ治療と称し、危険な電気痙攣療法が行われていることを知る。マルコムは証拠品として装置を奪い、受付係のアンディとともに逃亡を図るが、アンディは何者かに拉致されてしまう。
ボスラーによると、アンディを拉致したのは「ディプログラマー」と呼ばれる、カルトの洗脳を解いて家族のもとへ返す人たちだという。ジェシカの協力でニューヨーク市内のディプログラマー全員と面談し、死体遺棄現場の足跡とブーツが一致したカーティス・マーシュが逮捕される。
カーティスはアンディを救うためにトリスタンに接触し、彼を拷問にかけて殺したのだった。だがマルコムはカーティスを操る本物のディプログラマーがいるはずだと主張し、休暇を取るよう勧めるギルと口論に。「僕がこうなったのは市警に誘ったギルのせいだ」とギルを非難する。
さらに10歳の自分が幻覚となって現れ、マルコムは押収した電気痙攣装置を使って幻覚を消そうとし、停電が起きたのだった。
マルコムは父親が自分を殺そうとしたことをコンペラス博士に告白。博士はマルコムを不適合と判断し、離職するよう助言する。だがその面談はマルコムやギルたちが仕組んだ罠だった。カーティスを操っていたディプログラマーはコンペラス博士だったのだ。
カーティスが飲んでいた抗不安薬に博士の名前が記載されているのを見つけたマルコムは、彼をおびき寄せるために罠を仕掛けたのだった。博士はカルトのせいで死んだ娘リリーにアンディを重ね、リリーとの思い出の場所にアンディを監禁していた。アンディは無事救出され、事件は解決する。
ギルに「大丈夫なのか」と聞かれ、「大丈夫じゃない」と答えるマルコム。ギルは長期休暇を取るよう命じ、マルコムはギルのせいにしたことを謝る。

マルコムはバカンスに出かけることを決め、ギルの車で空港に向かおうとする。だが遺体発見の連絡が入り、現場に立ち寄ることに。
被害者は元検事のジュールス・コナー。1730年代のフリントロックピストルで射殺され、遺体の腕にはモンテ・クリスト伯の登場人物「ヴィルフォール」の名が刻まれていた。さらに、遺体には地雷が仕掛けられていた。
懲罰房から出たマーティンはマルコムに電話をかけ、地雷は捜査機関を狙ったものだと助言。マルコムたちはフリントロックピストルを競り落としたウィリアム・ボイトに会いに行くが、ボイトは犯人が仕掛けた罠にかかって身動きできずにいた。
マルコムに救出されたボイトは、大富豪の跡取り息子カル・テイラーが10年前に起こした事故について語る。カルは酒を飲んでボートを運転し、衝突事故を起こして当時付き合っていた料理人の娘イザベラを死なせていた。ボイトとコナーはテイラー家に依頼され、隠蔽工作を行っていたのだ。
やがてイザベラの父親エルネストが逮捕されるが、マルコムは「犯人は別にいる」と主張。ダニとともにマーティンに会いにいき、助言を求める。マーティンは、カルが父親に与えられた人生にうんざりしていたことを話す。
犯人はカルだと推測したマルコムとダニは、招待客に扮して披露宴に潜り込む。披露宴には長らく社交界から遠ざかっていた母ジェシカも招かれていた。
披露宴に現れたのは、死んだと思われていたイザベラだった。イザベラは復讐を完結させるためカルの父ジョージを殺そうとするが、マルコムとダニによって阻止される。

マルコムは南の島で休暇を過ごして帰ってくる。ジェシカは“箱の中の女”の情報提供者に会うと言い、マルコムも同行することに。だが待ち合わせ場所に着くと、提供者はメリーゴーラウンドの上で遺体となっていた。
その後、キャスター初日を迎えたエインズリーに「回転木馬キラー」と名乗る人物から生放送で話したいと指名が入る。犯人はジェシカを「詐欺師で偽善者」と罵り、100万ドルを支払うよう命じる。
マルコムはウィットリー家に恨みを持つ者が犯人と推測し、96年に外科医に母親を殺されたレーラー兄弟を疑う。兄のアリは、少し前に40代の男が「復讐するから手伝え」と訪ねてきたと証言。弟のノアが手を貸している可能性があると話す。
犯人は密かにジェシカの携帯に連絡し、マーティンを殺すよう命じる。ジェシカはマーティンと面会するが、そこにはマルコムがいた。ジェシカが犯人に脅迫されていることを見抜いたマルコムは、ジェシカから武器を奪う。
マーティンは人質に取られている女性がオペ看護師だと気づく。さらに最初に殺されたのは、オペでマーティンの助手を務めた医者だった。犯人はマーティンのオペで亡くなった患者アメリアの関係者だったのだ。
マーティンは犯人の要求どおりに自分を殺すよう、マルコムに命じる。マルコムはかつてマーティンが語った「心臓を刺しても死なない場所」を狙って刺す。手術室へ運ばれるマーティンを狙ってアメリアの夫コーリー・ウィートンが姿を現し、コーリーは逮捕される。

マルコムに刺されたマーティンは昏睡状態に。ジェシカはマルコムをかばって自分が刺したと言い、「回転木馬キラーに脅された」と正当防衛を主張。弁護士のイブに助けを求める。
そんな中、投資家ケビン・バグリーが自宅で遺体となって発見される。メイクを施され防腐処理もされていたことから、マルコムは犯人を“死体愛好家”と判断。検視官のイドリサは“プロの葬祭ディレクター”だと断言する。
マルコムたちは葬祭ディレクター集会に潜入し、ケビンと交流があったティルダとデブに接触。ティルダの証言で、防腐処理の腕が超一流だという元パートナーのリアンが犯人だとわかる。リアンは銃でイドリサを脅してケビンの遺体を奪おうとするが、マルコムが説得。最後はイドリサが金属トレイで殴って失神させる。
マルコムはリアンと話したことで父マーティンの死を受け入れる覚悟を決め、病室を訪れる。昏睡状態のマーティンは、かつて公園で声をかけて自宅に連れ込んだソフィーに逆襲される悪夢を見ていた。ソフィーこそ“箱の中の女”だったが、夢の中の幼いマルコムに救われ、マーティンは意識を取り戻す。

マルコムとジェシカは順調に回復しつつあるマーティンと面会し、刺したのはジェシカだと証言するよう頼む。マーティンは見返りとしてマルコムとの定期的な面会を要求し、マルコムはしぶしぶ週に一度会いに来ることを約束する。
バイクの強盗団が総額2000万ドルの高級時計を強奪する事件が発生。被害者はオークションハウスのマネージャーで、彼女が身につけている高価なブレスレットが盗まれていないことから、マルコムは犯人がスリルを味わうために殺しを楽しんでいるとプロファイリングする。
そこへマルコムの寄宿学校時代の友人ビジェイが保険調査員として現れる。ビジェイの父親は麻薬の密輸で捕まり、マルコムと彼は学校内で“除け者”にされていた。
ビジェイの協力で、強盗団は中国系ギャングのゴースト・フェニックスと判明。だがビジェイは時計を取り戻すために、密かに強盗団と取引することを決める。取引現場を突き止めたマルコムは「鑑定士」になりすまして取引に同行するが、すぐに警察関係者だとバレてしまう。
マルコムはビジェイを逃がし、強盗団のうちの一人ピートが殺人犯だと指摘。ピートは仲間のシーラに想いを寄せるが叶わず、シーラとそっくりな女性を殺していたのだった。戻ってきたビジェイは車ごと突っ込んでピートを跳ね飛ばし、マルコムを助ける。
マルコムはイブをディナーに誘い、自分を苦しめている“箱の中の女”について打ち明ける。後日、イブはジェシカの家を訪ねて「手伝わせてほしい」と申し出る。イブはジェシカの目を盗んで地下に降り、女が入っていたトランクを見つけて号泣する。

マルコムはイブが何か隠し事をしているのではないかと思い始め、落ち着かない。そんな時、殺人事件が発生。人気ママブロガーとして知られるアレッサの夫エズラ・カサベルが自宅のパーティー会場で殺される。
第一発見者は子守のクリスティーンで、エズラとは不倫疑惑があった。さらに彼女には前科があり、偽名を使っていることが判明。その直後、クリスティーンは突然姿を消してしまう。
やがてアレッサが糖尿病を患っていることがわかり、娘のニーナはクリスティーンが産んだ子供だったことが判明。クリスティーンは暴力をふるう元夫ルーカスに脅され、エズラは金で解決しようとしてルーカスに殺されたことがわかる。
ルーカスはニーナが自分の娘だと知り、奪おうとする。追い詰められたアレッサは、無我夢中でルーカスを殴ってニーナを守り抜く。ルーカスは逮捕され、クリスティーンの意向でニーナは正式にアレッサの養子になることが決まる。
エインズリーはイブについて調査し、彼女が“外科医”と被害者の情報を探ろうとしていることをマルコムに伝える。イブは“箱の中の女”ソフィーの妹だった。動揺するマルコムだったが、イブはマルコムに対する気持ちに嘘はないと告げる。
真実を知る覚悟を決めたイブは、幼い頃に行方不明になった姉ソフィーの写真をマルコムに見せる。マルコムは記憶を取り戻し、ソフィーが“箱の中の女”だと告げる。

ジェシカの友人ニコラス・エンディコットの家で開かれたチャリティパーティーで、バレエダンサーのハビエル・スアレスが毒殺される事件が発生。ハビエルは2か月前にキューバから亡命してきた注目のダンサーだった。
バレエ団では数々の嫌がらせが多発しており、マルコムはプリマのフィオナ・バラを疑う。フィオナは気に入らない相手に嫌がらせをしたことは認めるが、ハビエル殺害は否定。彼とは愛し合う仲だったと語る。
かつてハビエルが在籍していたキューバのバレエ団で、当時の芸術監督イヴァン・カスティーヨが6人のダンサーを毒殺し、国外に逃亡していたことが判明。ハビエルを殺害したのはカスティーヨだった。
劇場内にカスティーヨがいるとわかり、劇場を封鎖するマルコムたち。カスティーヨはフィオナを人質にとって逃亡を図ろうとするが、マルコムとギルが阻止する。
マルコムはイブの姉ソフィーについて聞き出すため、イブとともにマーティンに会いにいく。イブに激しく罵られて動揺したマーティンは、真実を語ることを決意。キャンプ小屋の貯蔵庫でソフィーを殺そうとしたが、彼女から衝撃的な話を聞かされて解放したと明かす。
ソフィーがイブに連絡しないのは、身を隠さなければならない理由があるからだと話すマーティン。イブは自分ひとりで姉を探すと言い、マルコムに別れを告げる。
マーティンは新聞に掲載されたジェシカとニコラスの写真を見て、「ニコラス・エンディコットは怪物よ」と言ったソフィーの言葉を思い出す。

マルコムとエインズリーがジェシカに会いに行くと、部屋の中から現れたのはジェシカの家で一晩過ごしたニコラス・エンディコットだった。密かにニコラスを調べていたエインズリーは、彼が代表を務める製薬会社を怪しむ。
マルコムはギルから連絡を受け、イブが自殺したことを知らされる。マルコムは2週間前にイブから別れを告げられていたが、姉の捜索に意欲的だった彼女がその電話の直後に死亡していることを知り、他殺だと考える。
マルコムに問い詰められたマーティンは、ソフィーから聞いた話を告白。ソフィーはニコラスの手下で、彼に殺されることを恐れていたという。ニコラスを信じ切っていたジェシカは、彼が恐ろしいソシオパスだと知って衝撃を受ける。
イブの部屋を調べたマルコムは、何者かが彼女を監視していたことを知る。防犯映像に映っていたのは、最近マーティンの担当になったクレアモント精神科病院のエディだった。
マルコムたちが病院に駆けつけると、エディがマーティンを絞め殺そうとしていた。マルコムはとっさに「父さん、死なないで!」と叫び、その声を聞いたマーティンは力を取り戻す。マーティンはエディに馬乗りになると、素手で両目を潰す。
エディはイブ殺害の容疑で逮捕されるが、黒幕がニコラスだという証拠はない。無力感に苛まれたマルコムは、エディが運び込まれた病院を訪ねる。
ギルはニコラスの件で自己嫌悪に陥るジェシカを慰めるため、彼女の家を訪ねる。ジェシカはかつてギルの想いを拒んでいたが、それは自分がふさわしくないと思ったからだと打ち明ける。
1999年。投獄されたマーティンはニコラスに取引を持ちかける。マーティンが快適な獄中生活を送れるのはニコラスのおかげだった。秘密協定によって結ばれた2人だったが、ニコラスは「ソフィーから聞いた話を漏らせば、家族全員を破滅させる」とマーティンを脅す。
家にいてもイブの幻覚に悩まされるマルコム。そこへギルとJT、ダニが警官を連れて踏み込んでくる。エディが殺され、爪の下からマルコムの髪と皮膚片が見つかったという。マルコムは殺人容疑で逮捕される。

エディ殺しの容疑で逮捕されたマルコム。保釈された後も外出禁止を言い渡され、ジェシカの監視下に置かれることに。
しかし真犯人を見つけ出したいマルコムはGPSを外して外出、DNA鑑定を改ざんしたと思われるコーベル・ラボについて聞き出そうと、弁護士のスターリングを訪ねる。スターリングはラボのオーナーがニコラスであることを明かし、その直後に殺されてしまう。
マルコムはギルに直談判して捜査に加わり、エインズリーとともにマーティンに会いに行く。マーティンはニコラスによって一般刑務所に移され、刑務所を仕切る囚人のボスに命を狙われていた。
マーティンによるとニコラスの悪事を暴く証拠書類は存在せず、あたかも持っているかのように語ってニコラスを騙していたのだという。マーティンは「ニコラスを殺せ」とマルコムに助言する。
イブが最後にかけてきた電話の発信地は動物病院だった。その場所を訪ねたマルコムは、獣医がソフィーだと知る。エディを殺した犯人はソフィーだった。妹イブを殺され、どうしても許せなかったという。マルコムはかつてソフィーを助けられなかったことを謝り、彼女を見逃すことを決める。
ジェシカはニコラスからディナーに招待され、愛を告白される。ギルはジェシカを連れ帰ろうとするが、ニコラスの部下に刺され重傷を負う。ジェシカはニコラスを殴って逃げ、ギルを救出する。
ニコラスはエインズリーを人質に取り、マルコムを呼び出す。ニコラスに銃を突き付けるマルコムだったが、エインズリーが背後からニコラスの喉を切り裂き、メッタ刺しにする。彼女は自分が何をしたのか覚えていなかった。
マーティンは囚人に殺されそうになるが、相手の病気を見抜いて取引に持ち込む。マルコムに電話をかけたマーティンは、エインズリーが助言を実行したと知って「さすが私の娘」と喜ぶ。

感想(ネタバレ有)

箱の中の女

画面は暗めですが、雰囲気はそれほど重くなかったですね。思ったよりテンポがよくて、セリフのトーンも明るめ。猟奇殺人がどうかな~と思ったけど、意外と面白かったです。

物語は、ニューヨークで発生する殺人事件の捜査と、シリアルキラーの息子であるという家族の問題をうまく絡み合わせて進んでいきます。

主人公マルコムは立ってる場所がギリギリで、終始危うい匂いを発散しまくり。目が離せないキャラクターになってます。トム・ペインがすごくいいです。あとお父さんが最高でした。

マルコムはようやく“箱の中の女”に会うことができました。“箱の中の女”にずっと苦しめられていたマルコム。その記憶を取り戻し、彼女が生きていることを確かめ、本人と会って許されたことで、やっと“罪悪感”というしこりを消すことができたのかも。

振り返ってみると、シーズン1はマルコムが“箱の中の女”に出会うための物語だったように思います。

ウィットリー家の受難

最終話はまったく予想してなかった終わり方で、びっくり。

てっきりマルコムvsニコラス、あるいはマーティンvsニコラスの構図かと思ってたら…そうくるか~。シーズン2も苦難が続きそうですねぇ、ウィットリー家。

マルコムは父親の“シリアルキラー”の血を受け継いでいるのではないかと、これまでずっと恐れてきました。それが、最終話にきて突然「お母さん似」だと言われ…。

父親に似ているのは、これまで類似点のかけらも見当たらなかった妹のエインズリーだと判明。まさに“シリアルキラー”を思わせるような残忍さで、エインズリーはニコラスを惨殺しました。

本人は自分が何をやったかわかっていなかったので、彼女も潜在的な精神疾患を抱えているのかもしれない。ウィットリー家の闇は深そうですね(でも好き)。

そしてここでシーズン1終了。

ギルの手術がどうなったかもわからないし(きっと助かるだろうけど)、ニコラスの捜査の結果もわからない。本人が死んでしまったから、闇の中ですかねぇ。

そして何よりエインズリーはどうなるのか…?

もともとシーズン1は全22話だったらしいのですが、終盤はコロナの影響で制作が一時中断されていて(第18話の放送後、約1か月放送が延期されています)、最終的に全20話ということになったようです。

シーズン2のアメリカでの放送は、2021年の1月から始まりました。WOWOWでの放送は来年かな?
楽しみに待つことにします。

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