海外ドラマ「ヴェルサイユ」シーズン3(全10話)についてまとめました。
愛憎渦巻くヴェルサイユ宮殿を舞台に、太陽王と呼ばれたフランス王ルイ14世の若き日々を描いた歴史ドラマ。
シーズン2で戦場に旅立った王弟フィリップが、戦いに勝利してヴェルサイユへ凱旋するところから新たな物語が始まります。
ついに“鏡の間”が完成したヴェルサイユ宮殿の壮麗さや、最後の寵姫マントノン夫人との恋の行方に注目。謎めいた鉄仮面の囚人も登場します。
※この記事は随時更新中です。各話視聴後、加筆修正します
Contents
作品概要
- 放送局:放送局:チャンネル銀河
- 放送時間:2021年5月10日(月)から毎週月-金曜深夜0:00~
- 製作国:フランス/カナダ(2018年)
- 原題:Versailles
- 脚本:アンドリュー・バンプフィールド/ティム・ロアネほか
- 監督:リチャード・クラークほか
予告動画
時代背景
年代 | フランスの主な出来事 |
---|---|
1643年 | ルイ14世、4歳でフランス国王に即位 |
1648年 | フロンドの乱(~1653年) |
1660年 | ルイ14世、スペイン王フェリペ4世の王女マリー・テレーズと結婚 |
1661年 | 宰相マザランが死去、ルイ14世による親政が始まる ヴェルサイユ宮殿の造営を開始 |
1667年 | 南ネーデルラント継承戦争(~1668年) |
1670年 | ルイ14世、イングランド王チャールズ2世とドーバーの密約を結ぶ |
1672年 | オランダ戦争(~1678年) |
1682年 | ヴェルサイユに宮廷と政府機関を移転 |
1683年 | 王妃マリー・テレーズ、コルベール死去 ルイ14世、マントノン夫人と秘密結婚 |
1685年 | ナント勅令を廃止、国内で反乱が起こる |
1688年 | アウクスブルク同盟戦争(~1697年) |
1701年 | スペイン継承戦争(~1714年) |
1710年 | ルイ15世誕生 |
1715年 | ルイ14世死去、ルイ15世即位 |
登場人物(キャスト)
※シーズン2までのネタバレを含みます
主要人物
ルイ14世(ジョージ・ブラグデン)
フランスの国王。王室狩猟場のヴェルサイユを好み、王としての権力を示す象徴としてヴェルサイユ宮殿の建築を進める。マリー・テレーズとは政略結婚。これまで数多くの女性を愛人にしてきたが、シーズン3ではマントノン夫人に心を奪われている。
オルレアン公フィリップ1世(アレクサンダー・ヴラホス)
ルイの弟。偉大な兄の影で苦悩する。男色や女装を好み、愛人のシュヴァリエを寵愛している。シーズン2でプファルツの侯女リーゼロッテと結婚し、男児をもうける。バスティーユ監獄にいた鉄仮面の囚人“ソロン公爵”に興味を抱き、正体を突き止めようとする。
マリー・テレーズ王妃(エリサ・ラゾウスキ)
フランス王妃。スペイン王フェリペ4世の娘。夫であるルイの寵愛を得たいと願うもかなわず、孤独を抱える。シーズン3では旧知の仲であるオーストリア大公レオポルトに誘惑され、関係を持ってしまう。
リーゼロッテ(ジェシカ・クラーク)
フィリップの妻。プファルツ侯女。正直な性格で、誰に対しても率直な物言いをする。シーズン2でフランス軍に祖国を襲撃され、深い絶望に陥る。シーズン3では男児を出産するが、マントノン夫人の意見で連れ去られる。
宮廷の臣下たち
ボンタン( スチュアート・ボウマン)
ルイが最も信頼を置いている忠臣。穏やかで忍耐強く、実直な人柄。護衛隊長のファビアンとは互いに信頼し合う友人関係。フィリップが鉄仮面の囚人に近づくことを恐れ、密かに妨害する。
ファビアン(ルイ・タニャン)
護衛隊長。忠誠心が厚く、反逆者に対しては拷問も辞さない。フィリップから鉄仮面の囚人について調べてほしいと頼まれ、捜査に協力する。宮廷に戻ってきたソフィーにも目を光らせている。
コルベール(スティーブ・カミン)
財務総監。ルイの育ての親でもある宰相マザランの腹心で、彼の遺言によりルイに仕えることとなった。外交・軍事以外の全行政に関与している。資金繰りに困り、パリ住民に税金の義務を説くが…。
ルーヴォワ候(ジョー・シェリダン)
陸軍卿。父ル・テリエとともにフランス陸軍をヨーロッパ最大かつ最強の陸軍に育て上げた。
貴族たち
シュヴァリエ(エヴァン・ウィリアムズ)
フィリップの愛人。軽薄な行動で周囲を振り回すが、根は小心者。シーズン2でスパイを撃ち殺し、王から報酬と部屋を与えられる。今シーズンでは戦場から戻ったフィリップに相手にされず、デルフィーヌに近づく。
マントノン侯爵夫人(キャサリン・ウォーカー)
シーズン2でモンテスパン夫人の子供の養育係として宮廷入りした。貞淑で信心深く、ルイの心の支えとなる。ルイを失うことを恐れ、肉体関係を結ぶことを拒んでいる。
ソフィー・ド・クレルモン(マディソン・ジャザニ)
カッセル公爵夫人。シーズン1で母ベアトリスが処刑された後、ファビアンの手下になる。シーズン2でカッセル公爵と結婚させられ、劇作家トマとオランダに逃げようとするが、トマが殺されたため一人で逃亡した。シーズン3ではある目的をもって再び宮廷に戻ってくる。
デルフィーヌ(Marie Askehave)
プロテスタント。王に冷遇されていると不満を抱く。シュバリエに興味を持ち、急接近する。
モンテスパン侯爵夫人(アンナ・ブリュースター)
名門貴族出身の知性と美貌をあわせ持つ女性。シーズン2でルイの公式愛妾となるが、毒殺未遂事件を起こして失墜。親友のマントノン夫人にその座を奪われ、嫌がらせに彼女の隠された過去を流布する。
そのほか
ギョーム(マシュー・マクナルティ)
パリで靴工房を営む職人。戦場でフィリップの命を救った武功を認められ、ルイから直々に王室御用達に任命される。税金を払わない職人たちを説得しようとするが…。
ジャンヌ(ジェニー・プラット)
ギョームの妹。兄とともに靴工房を営んでいる。王のご機嫌取りをする兄に失望し、ルイの面前でパリ住民の困窮を訴える。
バスティアン(アンソニー・フラナガン)
ギョームの靴工房で働く職人。ルイに不満を抱き、税の支払いを拒否する。息子のトリスタンが無実の罪で投獄されてしまう。
オーストリア大公レオポルト(ローリー・キーナン)
神聖ローマ皇帝。賠償交渉のためヴェルサイユを訪れ、スペイン領有をめぐってルイと激しく対立する。同じハプスブルク家出身のマリー・テレーズ王妃を誘惑し、取り込もうとする。
オラニエ公ウィレム(ジョージ・ウェブスター)
オランダ(ネーデルラント)の最有力貴族。オランダ総督オラニエ公ウィレム2世とイングランド王女メアリーの息子。ルイのもとに次々とスパイを送り込む。
各話のあらすじ(ネタバレ有)
フィリップ率いるフランス軍はオーストリアの支援を得てオランダとの戦いに勝利する。フィリップはオーストリア大公レオポルトを伴ってヴェルサイユに戻り、出征前とは別人のように職務をこなすシュバリエや、留守中に産まれた息子を見て動揺する。
ルイは戦勝を祝う宴を催してフィリップの功績を称え、本人に政治への参加を促す。さらに休む間もなく閣議を開き、国家防衛と海外領土の整理という新たな方針を示す。パリで病が流行していると聞くと、上水と街灯の計画を打ち出す。
靴職人のギョームは戦場でフィリップの命を救った武功を認められ、ルイから「宮殿御用達の業者になってくれ」と頼まれる。ギョームと職人たちは喜ぶが、一方でルイは資金難を埋め合わせるため、市民から無理やり税を徴収していた。
マントノン夫人はルイと深い関係になることを恐れ、彼の求めを拒んでいた。彼女に嫉妬するモンテスパン夫人は、ヴィラルソー城で彼女が体を売っていたという噂を流す。
閣議に参加したフィリップは、アメリカ大陸への入植者を選ぶため囚人の記録を調べる。謎の人物「ソロン公爵」に興味を持ったフィリップは、彼に会うためバスティーユ監獄を訪れるが、何者かに襲われ気を失ってしまう。
オーストリア大公レオポルトはルイと賠償交渉にあたる一方で、旧知の仲だったマリー・テレーズ王妃をベッドに誘い、関係を持つ。
ルイとレオポルトはスペイン領有をめぐって交渉を続ける。スペインを渡したくないレオポルトは、王妃の弟でスペイン王のカルロス2世と姪エレノアの結婚を画策し、親密な関係を結んだ王妃に弟宛ての手紙を書かせる。
フィリップはバスティーユ監獄で何者かに殴られるが、刑務所長は「滑って転倒した」と証言し、監房で見た“鉄仮面の囚人”についてもフィリップの妄想として片付けられる。翌日、“ソロン公爵”を名乗るマッカールが自殺する。だが瞳の色の違いから、フィリップは遺体が別人だと気づく。
納得がいかないフィリップはファビアンに捜査を依頼。軽犯罪者だったマッカールは、何者かの指示でバスティーユに移されていたことがわかる。
宮廷にはマントノン夫人のよからぬ噂が広まる。噂が事実無根だと知ったルイは、発信源であるモンテスパン夫人を宮廷から追放し、修道院へ送る。
オランダに亡命していたソフィーが戻ってくる。オラニエ公に提案されたスパイの仕事を断り、逃げてきたという。ファビアンは疑いを抱きつつ、彼女を釈放する。
靴工房を営むギョームは、王室御用達となったにも関わらず、職人たちが王に逆らって税金を払わないことに頭を悩ませていた。財務総監のコルベールは、街頭でパリの住民たちに税金の義務を説くが、石を投げつけられて負傷する。
ルイはレオポルトの画策に気づき、彼の姪エレノアを宮廷に引き留める。レオポルトは王妃に協力を求める。
ルイはコルベールを襲撃した暴徒を捕らえ、投獄する。その中には靴工房で働くバスティアンの息子トリスタンも含まれていた。ジャンヌがルイに釈放を願うも即答は得られず、バスティアンは仲間を集めてファビアンを拉致する。
ソフィーは王妃を宮廷から脱出させ、スペインへ向かわせようとする。彼女はレオポルトに雇われたスパイだった。偽の手紙でルイを騙し、スペイン行きの許可を得た王妃だったが、恐ろしくなって途中で馬車を引き返す。エレノアとカルロス2世を結婚させる計画は失敗に終わり、レオポルトはソフィーに王妃を殺害するよう命令を下す。
フィリップは鉄仮面の囚人“ソロン公爵”の居場所を知っているという男に会い、ソロンの隠れ家を見つけ出すが、彼を護衛していた男に襲われる。フィリップが居場所を突き止めたことを知ったボンタンは、ソロンを別の場所へ移動させる。
モンテスパン夫人が送り込んだ画家によって、マントノン夫人の過去が暴かれる。彼女はかつて貧窮から、ヴィラルソー城で娼婦まがいに身を持ち崩していた。ルイは夫人の裏切りに激怒し、夫人は宮廷を去る。
バスティアンはファビアンを拉致し、靴工房の地下に監禁して拷問を与える。それを知ったジャンヌとギョームは、囚人を釈放するようルイに交換条件を持ちかける。フィリップがことをおさめようとして人質交換に応じるが、ルイは密かに銃士に命じて誘拐犯を銃殺させ、囚人のオリヴィエを市民の目前で惨殺する。
なんとしても“鉄仮面の囚人”の正体を突き止めたいフィリップは、ボンタンの怪しい行動に気づく。ボンタンを遠ざけ、ファビアンと密かに捜査を続けるフィリップ。危機感を抱いたボンタンは、口封じのため刑務所長を殺害する。
ルイはマントノン夫人を失って心の安定を欠く。レオポルト大公と密通した王妃に外出禁止を命じ、宴を開いて大公の姪エレノアを寝所に誘う。だが幼い彼女の純真さに気づき、行為を思いとどまる。
眠れぬ夜を過ごすルイに、ボンタンはマントノン夫人に会いに行くよう助言する。すぐさま修道院へ向かったルイは、宮廷に戻ってきてほしいと夫人に告げ、ありのままの彼女を愛すると約束する。
ソフィーは王妃をスペインへ向かわせようと説得するが、宮廷にとどまるという王妃の決意は固かった。ソフィーはレオポルト大公の命令に従い、彼女を暗殺しようと画策する。
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