ネタバレ有「Your Honor~堕ちた裁判官~」全話あらすじ・感想・キャスト・予告動画

「Your Honor~堕ちた裁判官~ 」あらすじキャスト

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海外ドラマ「Your Honor~堕ちた裁判官~ 」(全6話)についてまとめました。

アメリカやドイツでもリメイクされた、イスラエルのサスペンスドラマ「Kvodo(原題)」のフランスリメイク版。IMDbの評価は6.5。

ひき逃げ事故を起こした息子を守るため、事件の隠蔽に奔走する裁判官リシャール。嘘を重ねて徐々に追い詰められていく彼と、ひき逃げ犯を突き止めるべく捜査する警察、そして報復を狙うギャングたちの争いがスリリングに描かれます。

作品概要

  • 放送局:WOWOW
  • 放送時間:2022年10月29日(土)16:00~全6話一挙放送
  • 製作国:フランス(2021年)
  • 原題:Un homme d’honneur
  • 原作:「Kvodo」
  • 脚本:アントニー・モージャンドル/ローラン・ヴァショー
  • 監督:ジュリアス・ベルグ

あらすじ

優秀な裁判官リシャールは、息子リュカから衝撃的事実を知らされる。リュカが自動車を運転中に接触したオートバイが転倒し、そのライダーを救護せずにリュカは逃げたという。リシャールは息子と警察に行くが、ライダーは自分が1年前に刑務所へ送った麻薬王ブリュノの息子マチューだと気付き、息子の自首をやめさせる。息子が一生、ブリュノとその仲間に命を狙われると考えたリシャールは事件を隠し通そうと決め、リュカが運転していた車を始末しようとする。

一方、刑務所にいるブリュノは、息子が事故に遭ったことを妻レベッカと手下のアレックスから聞く。事故ではなく何者かによる報復と考えたアレックスはひき逃げ犯を捜し出そうと行動を起こすが……。

WOWOW公式サイトより

予告動画

登場人物(キャスト)

※第3話までのネタバレを含みます

主要人物

リシャール・アルトマン(カド・メラッド/声:郷田ほづみ)
公正で実直な裁判官。1年前に妻アンナを自殺で亡くし、一人息子のリュカと2人で暮らしている。リュカがひき逃げ事故を起こした相手が麻薬王の息子マチューだと知り、隠蔽せざるをえなくなる。事故車の処分を頼んだケヴィンが逮捕されたため、密かに手を回して凄腕の弁護士レイラに担当させるが…。

リュカ・アルトマン(ロッド・パラド/声:千葉翔也)
リシャールの息子。高校生。無免許で車を運転中、マチューのバイクと接触事故を起こし救護せずに逃げてしまう。1年前に母親が自殺し、精神的に不安定。教師のガブリエルに恋心を抱き、学校での演劇活動が心の支えになっている。喘息の発作用に吸入器を持ち歩いていたが…。

レイラ・ディエヌ(アイ・アイダラ/声:合田絵利)
優秀で誠実な弁護士。リシャールを尊敬している。リシャールが関与しているとは知らず、車の盗難容疑で逮捕されたケヴィンの代理人となる。やがて彼にマチューひき逃げの容疑がかかるが、直感で無実を確信する。リシャールの思惑とは裏腹に、事件の真実を暴いていく。

ロール・コンスタンティーヌ(ザブー・ブライトマン/声:渡辺美佐)
犯罪捜査担当の警察官。リシャールとは私生活においても深い仲だが、周囲には隠している。リシャールの車の盗難事件を捜査中、発見された車から数々の証拠が出てマチューひき逃げ事件との関与を疑い始める。同時に、ミラを殺害した容疑でレベッカを捜査する。

フレッド・サントス(二コラ・デュヴォシェル/声:本宮泰風)
リシャールの友人で、リュカの名付け親。元ギャングだが現在は更生し、乗馬クラブを経営しながら身重の妻カリーヌと暮らしている。事故当日、リシャールから密かに車の処分を頼まれて弟分のケヴィンに託した。ケヴィンが逮捕されたことを知り、彼を救うためにリシャールとともに画策する。

ギャング

ブリュノ・リヴァ(ジェラール・ドパルデュー/声:楠見尚己)
リシャールが1年前に刑務所へ送った麻薬王。30年以上にわたって裏社会を牛耳っている。刑務所で息子の事故を聞き、ひき逃げ犯を捜し出すよう手下に命じる。

レベッカ・リヴァ(オーレ・アッティカ/声:浅野まゆみ)
ブリュノの妻。2人の息子にまっとうな道を歩ませるため、リシャールに情報を渡して夫ブリュノを刑務所に入れた。マチューを訴えようとしたミラを買収しようとして口論になり、衝動的に刺し殺してしまう。

シモンリヴァ(エミール・ベルリング/声:渡部俊樹)
ブリュノとレベッカの息子。マチューの弟。マチューと違って犯罪歴はなく、勉学に励んでいたが、レベッカの反対を無視して兄の報復に乗り出す。

アレックス(Igor Skreblin/声:広瀬彰勇)
ブリュノの手下。マチューの事故を何者かによる報復と考え、ひき逃げ犯を見つけ出すべく動く。

ドリス・アビディ(スティーヴ・ティアンチュー/声:綿貫竜之介)
麻薬ブローカー。ブリュノから麻薬を仕入れていたが、半値で卸すオランダの業者を見つけてルイーズ・ミシェルのシマを牛耳ろうとしている。麻薬課の刑事ルブランと繋がっている。

警察

リュドヴィク・ルブラン(ニコラ・ジロー/声:佐々木祐介)
麻薬課の汚職警官。押収したドラッグを麻薬ブローカーのドリス・アビディに横流ししている。口封じのために目撃者を逮捕するが、リシャールが無罪を言い渡した。

バスティアン(セドリック・シェヴァルメ/声:早川毅)
ロールの部下。ともに事件の捜査にあたる。

そのほか

ケヴィン・フォーヴェル(Aïmen Derriachi/声:奥田寛章)
フレッドが面倒を見ている青年。ドリス・アビディの下でドラッグを売っていたが、現在は更生している。フレッドに頼まれてリシャールが持ち込んだ車を処分しようとしたが、移動途中に検問に引っかかって盗難容疑で逮捕されてしまう。車からマチューひき逃げの証拠が見つかり、犯人の容疑をかけられる。

エレーヌ(エレーヌ・ヴァンサン/声:久保田民絵)
リシャールの義母。亡き妻アンナの母。元看護師。母親を亡くして不安定なリュカを心配している。リュカが事故を起こした車両の持ち主。

ガブリエル・ダゲール(マノン・アゼム/声:松枝裕香)
リュカが通う学校の教師。元気のないリュカを心配している。校長からの度重なるセクハラに辟易している。

ベラミ(Michel Bompoil/声:佐瀬弘幸)
野心家の裁判官。検事の後任をめぐってリシャールと競い合っている。マチューの事件を担当することに。

ミラ・ゴメス(Wendy Nieto/声:東内マリ子)
マチューが通い詰めていた店のバーテンダー。マチューから暴行を受け、その件で訴えようとしていたが、説得に来たレベッカと言い争いになり刺殺される。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

公正で実直な裁判官リシャールは、ある日息子のリュカから事故を起こしたと打ち明けられる。リュカは車の免許試験に落ちて苛立ち、憂さ晴らしに亡き母の車を運転してバイクと接触、意識不明のライダーを放置して逃げてきたという。
リュカを自首させようと警察へ出頭するリシャールだったが、被害者がブリュノ・リヴァの息子マチューだと知って動揺する。ブリュノは1年前にリシャールが刑務所に入れた麻薬王だった。このことをブリュノが知ったらリュカは命を狙われると考えたリシャールは、事件を隠蔽することに。
リシャールは友人で元犯罪者のフレッドのもとを訪れ、密かに車の処分を頼む。フレッドは理由を聞かずに従業員のケヴィンに指示するが、ケヴィンは移動中に検問に引っかかり、盗難容疑で逮捕されてしまう。リシャールは凄腕の弁護士レイラに担当させるよう手を回し、ケヴィンを釈放させようとする。
一方、息子が事故に遭ったことを妻レベッカから知らされたブリュノは、手下のアレックスとマチューの弟シモンに、ひき逃げ犯を見つけ出すよう命じる。アレックスはマチューと揉めていたポールを始末するが、犯人ではなかった。
リシャールと交際中の警察官ロールは、マチューの事件を担当することに。やがてリシャールの車にマチューのバイクの塗料が付着していたことが判明。さらに車内からはある証拠が見つかり、ロールはリシャールを署に連行する。

ロールに呼び出されたリシャールは、盗難車から見つかったという黄色い紙の切れ端を見せられる。それは、ルブランが事故当日に署の駐車場でメモしたリシャールの車のナンバーで、リシャールが盗んで破り捨てたものだった。
窮地に追い込まれるリシャールだったが、紙にルブランの指紋が付いていたことから難を逃れる。ロールはブリュノと対立するドリスとルブランが仕組んだと考え、ケヴィンから雇い主を聞き出そうとする。
フレッドはマチューのひき逃げ事件に巻き込まれたことを知って激怒し、リシャールを責める。リシャールは弁護士のレイラが真実を暴く可能性を恐れ、彼女を解任させるべく手を回す。
黙秘を続けるケヴィンは一旦はレイラを解雇するものの、彼女の誠実な態度に心を打たれ、事件の日に廃車場にいたことを打ち明けてしまう。レイラはケヴィンのアリバイを確かめるため廃車場へ行き、ケヴィンの血がついた車両を見つける。
レベッカは脅迫メールを送りつけてきたミラの家を訪ね、彼女がマチューにレイプされたことを知る。告発すると息巻くミラに大金を渡して黙らせようとするが、彼女の怒りを買って揉み合いになり、刺し殺してしまう。
ひき逃げ犯を捜すアレックスは、刑事のルブランがドリスと繋がっていることを突き止め、ルブランを襲って拉致する。一方、シモンは事故の現場へ行き、マンホールに引っかかっていた吸入器を見つける。

2年前。レベッカはリシャールに説得され、夫ブリュノを刑務所に入れる手伝いをした。それもすべて2人の息子にブリュノと同じ道を歩ませないためだった。
現在。アレックスとシモンはルブランを拉致して射殺し、遺体を燃やす。シモンはレベッカの助言に従い、事故現場で見つけた吸入器を警察官のロールに提出する。
ロールと裁判官のベラミはケヴィンの口を割らせて黒幕を突き止めようと、起訴をちらつかせて脅す作戦を立てる。焦ったリシャールはフレッドを呼び出し、ケヴィンに偽証させるよう指示する。ケヴィンに渡す10万ユーロを用意するため、亡き妻アンナのピアノを売り、義母エレーヌから金を借りるリシャール。
リュカは想いを寄せる教師のガブリエルと2人きりになり、思わずキスをしてしまう。その現場を目撃したルーが撮影した写真を拡散し、ガブリエルは校長から責任を問われ苦しい立場に立たされる。
ミラの遺体が発見され、ロールが事件を担当することに。現場に落ちていた紙幣にレベッカの指紋が付着していたことから、ロールはレベッカを聴取する。レベッカは「バッグを盗まれた」と嘘をついてやり過ごすが、シモンに見抜かれてしまう。
ケヴィンにアリバイがあることを弁護士のレイラから聞き出したリシャールは、フレッドとともに廃車場に忍び込み、ケヴィンの血が付いた車を燃やして証拠隠滅を図る。
ケヴィンはフレッドに説得され、ドリスの仲間であるサミール・ベライドに車の処分を頼まれたと嘘の証言をする。釈放されて家に帰ったケヴィンは、ドリスとサミールが母親のナディアを気遣ってくれていたと知り、証言を撤回して真実を話すことを決める。
リシャールはリュカを連れて海外へ逃げようとするが、リュカは逃亡を拒んで姿を消してしまう。リシャールから連絡を受けたエレーヌは、リュカを助けるためシモンの会社に電話し、シモンにマチューをひいた犯人の名前を教える。
ケヴィンが迎えに来たレイラの車に乗り込もうとしたとき、バイクに乗ったシモンが現れて銃弾を撃ち込む。

目の前でケヴィンを殺されたレイラはショックを受け、守れなかった自分を責める。失意のレイラを慰め、一夜をともにするリシャール。さらにレイラの気持ちを利用して、ロールをスパイに仕立て上げていく。
シモンは刑務所にいるブリュノと面会し、ケヴィンを殺したことを伝える。学生に戻るというシモンに、ブリュノはドリス殺害を命じ、さらにドラッグの仕入れ先を伝えて後継者にしようとする。
リュカはフレッドの家を訪ね、ケヴィンが殺されたことを知る。不安に駆られたリュカは迎えに来たリシャールを騙し、マチューが入院している病院に忍び込む。レベッカとシモンに見つかって逃げるが、吸入器を吸っているところをシモンに見られてしまう。シモンは警察へ行き、ロールに病院のカメラを調べて欲しいと頼む。
ロールは病院のカメラの映像をリシャールに見せて、事故現場に吸入器が落ちていたことを話す。リシャールは息子のリュカが喘息だと認めるが、事件への関与については否定する。
ドリスは囚人を買収してブリュノを殺させる。追い詰められたレベッカとアレックスは反撃に出る。その頃、ドリスはフレッドが大金を持っているという情報を掴み、彼に接触して真相を聞き出そうとしていた。だがアレックスたちの襲撃を受け、銃撃戦になる。サミールは殺され、ドリスはアレックスに拉致される。フレッドは腹に銃弾を受けるも、どうにか逃げ延びる。
シモンはマチューをはねた車の情報を入手し、持ち主であるエレーヌを尾行する。そしてエレーヌが向かった高校で、リュカを見つける。

エレーヌから連絡を受け、学校に駆けつけるリシャール。リュカはシモンから逃げ切るが、リシャールにしばらく家に帰らないよう言われ、教師のガブリエルに泊めてほしいと頼む。
警察に追われるフレッドは、妻カリーヌとともにリシャールの家に逃げ込む。元看護師のエレーヌが彼の体から弾を取り出すが、危険な状態に。
アレックスに拘束されたドリスは、レベッカに「マチューをはねた犯人を見つけ出す」と約束して48時間の猶予を与えられる。ドリスはカリーヌに連絡し、医者を呼んでフレッドを助けてやると持ちかける。エレーヌは取引に応じ、フレッドとともにドリスのもとへ。
ロールの家に、シモンから息子宛の封筒が届く。怒ったロールはシモンに封筒を突き返すが、それは彼女を嵌めるためにリシャールが用意したものだった。リシャールはロールとシモンが一緒にいるところを写真に収め、レイラに送る。
ロールはリシャールがスパイだと気づくが、レイラが提出した写真によってスパイ容疑をかけられ、ベラミ裁判官に停職を言い渡されてしまう。
エレーヌはレベッカのもとへ連れて行かれ、「マチューをはねたのは私」と告白する。レベッカはドリスの忠誠心を確かめるため、彼にエレーヌを殺させる。
リュカがリシャールの息子だと知ったシモンは、リシャールになりすましてリュカを呼び出す。観念したリュカはマチューをひいたことを認め、報復を受け入れようとする。だがシモンは撃つことができず、リュカが身につけている亡き母アンナの形見のネックレスを奪って立ち去る。
リシャールの携帯にエレーヌの遺体の写真が送られてくる。彼女がリュカのために犠牲になったことを知り、「もう終わったんだ」と抱き合う2人。
ドリスはフレッドを殺すことができず、ジムの地下室に監禁する。

シモンはマチューがアンナのネックレスをつけている写真を見つける。マチューは昏睡状態のまま、病院から自宅に移される。
レベッカはミラ殺害の件で出頭要請を受け、対応を迫られていた。シモンからマチューをはねた真犯人がリュカだと聞かされたレベッカは、リシャールに接触して目撃者を説得するよう脅迫する。
ロールはリシャールの家へ忍び込み、フレッドとリシャールとリュカがともに写っている写真を見つける。そしてレイラとリシャールがキスしているところを目撃、リシャールに騙されていたことを確信してレイラの事務所を訪れ、警告する。
ドリスに監禁されていたフレッドは、リシャールによって救出される。フレッドとカリーヌはリュカも連れてポルトガルへ身を隠すことに。ガブリエルに別れを告げにいったリュカは、逃げても解決にならないと諭され、自首することを決める。
警察からの連絡を受けて、リュカが自首したことを知るリシャール。レベッカは面通しのため警察に出頭するが、リシャールのおかげで目撃者の口を封じることに成功し、罪を逃れる。
リシャールに騙されていたことを知ったレイラは激怒し、ベラミ裁判官に真実を告げようとする。だがこの先もリシャールを利用したいと考えるレベッカによって、ベラミは撃ち殺されてしまう。リシャールもまたレイラをかばって負傷する。
ベラミの葬儀に参列したレイラは、リシャールに助けてもらった借りを返すため「誰にも言わない」と約束して立ち去る。悲嘆するリシャールのもとにシモンが現れ、アンナの形見のネックレスを返し、「理由は息子が知ってる」と告げる。
リシャールと面会し、ネックレスについて訊かれたリュカは、1年前の悲劇の真相を語り始める。母アンナはリシャールの外泊中、自宅でマチューにレイプされていたのだ。リシャールがブリュノを刑務所に入れた報復だった。
リシャールが帰宅したのはその直後で、アンナは既に命を絶っていた。リュカは救急車を呼ぼうしてリシャールの携帯を手に取り、ロールからのメールが届いているのを見て、父の外泊の理由が浮気だと知った。
父を憎み、真実を告げられないまま1年が過ぎた。免許試験中に偶然マチューを見かけたリュカは、タトゥーと母親のネックレスでレイプ犯だと確信し、家に帰って車に乗り、マチューを待ち伏せしたのだ。
事故ではなく、故意にはねたと明かすリュカ。そして倒れているマチューから母のネックレスを奪い返し、彼を放置してその場を去ったという。
夜、リシャールは銃を手にリヴァの家に忍び込み、発砲する。

感想(ネタバレ有)

スピーディーな展開で飽きさせず、最後までどうなるかわからないストーリーで面白かったです。リメイク元のイスラエル版は見ていませんが、もともとの脚本が素晴らしいのでしょうね。

ただ人物描写に関しては、少し不満が残りました。展開が早いのはいいのだけど、もうちょっと主人公の心の葛藤を見せて欲しかった。

「公正で実直な裁判官」という設定なのだから、身近な人を騙して陥れることには相当の葛藤があると思うんです。それがないので、私はてっきり「リシャールには裏の顔があるのだろう」と思っていました。

第4話でレイラと関係を持ち、その一方でロールとの関係も続けようとするところなど、実直とは程遠いと感じました。事件を隠蔽するために2人から情報を得る必要があったとしても、騙すことに躊躇がない。最終話でレイラに「本気だった」と告げるのもありえないです。まるで手練れの詐欺師のよう。

亡くなった妻アンナに対する彼の想いも、あまり伝わってこなかった。たとえ法を犯しても、大切な人を犠牲にしても、絶対にリュカを守り抜きたいという彼の強い思いは、アンナを喪ったからこそではなかったかなぁ。そういうリシャールの苦い後悔のようなものが見えたら、もう少し違ったと思うのですが。

最終話で罪を暴かれた彼が、レイラにすがって必死に言い訳して取り繕おうとする姿は、本当に情けなくてカッコ悪かった。その一方で、命懸けでレイラを救ったり、妻の敵を討ったりする。う~ん。あえてそういう真逆の面を見せようとしたのかなぁ。

終始、リシャールの「実直」という設定が腑に落ちず、その一点だけが気になったドラマでした。