「コールドケース3」第9話ネタバレ感想|中国残留孤児の悲劇

WOWOWドラマ「コールドケース3 ~真実の扉~」あらすじキャスト

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WOWOWの連続ドラマ「コールドケース3-真実の扉-」第9話“故郷”のあらすじと感想(ネタバレ有)です。

今回は題材がすべて。事件そのものはストレートで、犯人も殺害した経緯も想像の範囲内でした。

事件よりも中国残留孤児にまつわる事実のほうが、衝撃的でしたね。

今回のエピソードはオリジナルのため、原案となるアメリカ版のストーリーはありません。

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WOWOW連続ドラマW「コールドケース2」 ネタバレ有「コールドケース2-真実の扉-」登場人物(キャスト)一覧・全話あらすじ感想

第9話「故郷」のあらすじ

1997年10月。団地の集会所が荒らされ、工藤俊哉(村田雄浩)や川村恭介(梨本謙次郎)ら住人たちは中国残留孤児の大川竜雄(侯偉)を疑う。数日後、竜雄は公園で遺体となって発見される。

2021年。川村の娘・琴美(原田佳奈)が捜査一課を訪ねる。父・恭介が亡くなる直前、「大川さん、すまなかった」という意味深な言葉を残したという。

当時、恭介と工藤は公園から走り去る若者2人を目撃したと証言しており、オヤジ狩りで捕まった中学生2人が容疑者として浮上していた。だが2人にはアリバイがあり、事件のことは知らないという。

団地の自治会長である佐々木義久(大地康雄)は、帰国後も苦労している竜雄を気にかけていた。竜雄の息子・政雄(趙珉和)は不動産業で大成功を収めていたが、帰国当時は差別を受け、辛い日々を送っていたことを話す。

日本語が話せない竜雄は仕事に就けず、自棄になって酒を飲むようになり、団地の住民たちとも諍いを起こすようになっていた。

本木と金子は団地の住民だった工藤を訪ね、目撃証言について確認するが、工藤は「よく覚えていない」と語る。恭介の死を知った工藤は明らかに動揺し、本木たちは彼らの証言が嘘だったのではないかと推測する。

百合は琴美と母・清子(中山忍)を訪ねる。琴美は父を疑っていた。清子は事件の後、恭介が「とんでもない嘘をついちまった」と語っていたことを明かす。

追及された工藤と佐々木は、犯行を自白する。事件当日の夜、自警団の見回りをしていた工藤と恭介は、酔って公園で暴れる竜雄を発見。言い争っているところに残業帰りの佐々木が通りかかった。

佐々木は竜雄を止めようとして鉄パイプで殴られ、思わず突き飛ばしてしまう。竜雄は倒れたはずみで鉄柵に頭を打ちつけ、死んだのだった。

警察に通報しようとするという佐々木を、保身に走った工藤が「オヤジ狩りのせいにしよう」と提案。2人を説得し、鉄パイプで竜雄を殴って偽装工作したのだった。

佐々木が政雄の進学資金を援助したのは、罪滅ぼしだった。

真実を聞かされた政雄は、集会所を荒らしたのは自分だと明かす。それが自警団を結成するきっかけとなり、「父が殺されたのは私のせいだ」とつぶやく。

第9話の登場人物(キャスト)

大川竜雄(侯偉)
団地の住民。中国残留孤児で日本語が話せず、生活保護を受けている。1997年に団地の近くの公園で何者かに殺害された。

大川正雄(小林喜日/趙珉和)
殺された竜雄の息子。新聞配達をしながら父を支えていた。父の死後、佐々木の援助で進学。現在は中国人相手に不動産業で大成功をおさめている。

川村琴美(田畑志真/原田佳奈)
竜雄の同級生。当時は同じ団地の住民だった。父・恭介が意味深な言葉を残して死去し、捜査一課に相談を持ち込む。

川村恭介(梨本謙次郎)
団地の住民。琴美の父。大川への謝罪を言い残して亡くなる。1997年の事件当日、工藤とともに見回りをしていて公園から逃げていく若者2人を目撃したと証言している。

川村清子(中山忍)
恭介の妻。夫・恭介が長年抱えている秘密に薄々気づきながらも、それを確かめられずにいた。

工藤俊哉(村田雄浩)
団地の住民。集会所を荒らした犯人として大川を疑っていた。1997年の事件当日、恭介とともに見回りをしていた。公園から逃げていく若者2人を目撃したと証言する。

佐々木義久(大地康雄)
団地の自治会長。満州生まれ。日本での生活がうまくいかない竜雄を心配して気にかけていた。竜雄の死後、正雄の進学資金を援助するなどして支え続けた。

児玉利治(ガッツ石松)
団地の住民。外国人と老人ばかりが住む団地の変わりように愚痴をこぼす。

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第9話で使用された曲

  • スピッツ「スカーレット」
  • Le Couple「ひだまりの詩」
  • Mr.Children「Everything (It’s you)」

第9話の感想

中国残留孤児の悲劇

「捜査一課5人の小部屋」で羊さんが語っていたように、地上波では難しいデリケートな題材に切り込むのがWOWOWの真骨頂。

今回は謎解き要素は低めでしたが、題材のチョイスがWOWOWならではでした。

戦後、日本と中国が国交を正常化したのが1972年(昭和47年)。残留孤児の帰国は、1987年(昭和62年)から1990年(平成2年)がピークでした。以降は減少傾向にありますが、現在も続いています。

ピーク時は新聞やテレビで連日大きく取り上げられていたので、わたしもよく覚えています。最近はほとんど見なくなりましたけどね…。

当時のわたしは事情をよくわかっていなくて、日本人なのになぜ中国語を喋っているんだろう?と不思議に思っていました。

彼らが幼いころに中国に置き去りにされた人たちだと知ったときは、ものすごいショックでした。

立川さんの復帰

前回の事件で謹慎処分を受け、クビになることを覚悟して転職を考えていた立川さんでしたが、代理のおかげで復帰することが決まりました。

最終話に立川さんがいないなんてことは考えられないので、戻ってくるとは思ってましたけど、割とすんなりでしたね~。

ちなみに原作では、謹慎ではなく精神科病院にしばらく入院して治療を受けています。退院して戻ってきた後もすぐに現場には復帰できず、デスクワークを担当していました。

個人的な意見ですが、日本版でもせめてカウンセリングを受けるくらいの場面はあってもよかったんじゃないかと思います。

日本ではまだまだ精神科を受診することへのハードルが高いので、世の中の偏見を払拭する意味でも触れてほしかった。

次回はとうとう最終回ですね。あっという間だなぁ~さみしい。

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