ネタバレ有「アーベル&ベルゲン 法律事務所」全話あらすじ・感想・キャスト・予告動画

海外ドラマ「アーベル&ベルゲン 法律事務所」あらすじキャスト

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海外ドラマ「アーベル&ベルゲン 法律事務所」(全10話)についてまとめました。

ノルウェー第2の都市ベルゲンを舞台に、法律事務所を共同経営する元夫婦が数々の訴訟に挑む姿を描いたスタイリッシュ&スピーディーなリーガルドラマ。シーズン3まで製作されています。IMDbの評価は7.3。

元妻エレア役はドラマ「ボーダーライナー:正義と悪の境界線」のエレン・ドリト・ピーターセン、エーリク役は映画「コン・ティキ」のオッド=マグヌス・ウィリアムソン。製作陣はドラマ「新米刑事ヴァランダー」などを手掛けてきたオーレ・エンドレセン監督ら精鋭スタッフが集結。

作品概要

  • 放送局:WOWOW
  • 放送時間:2023年4月3日(月)から毎週月曜23:00~ほか
  • 製作国:ノルウェー
  • 原題:Aber Bergen
  • 脚本:オーレ・エンドレセン/イェルムン・S・エリクセンほか
  • 監督:オーレ・エンドレセン/シャスティ・スタインスベーほか
  • 製作総指揮:エルダル・ナッケンほか

あらすじ

ノルウェー南西部の海に面した都市、ベルゲン。離婚後も法律事務所“アーベル&ベルゲン”を共同経営する弁護士2人、元夫のエーリク・アーベルと元妻のエレア・ベルゲン。彼らとパートナー弁護士のディアナとマグヌスが働く法律事務所は、新人弁護士のウンを雇う。
エーリクは殺人容疑をかけられた親友の弁護をする中で、この事件の裏にある闇に迫る。そんな中、なぜか事務所に税務局の監査が入り、一同は対応に追われる。その他、暴行された少女が虚偽の嫌疑をかけられる事件、がんを見落とされて余命がわずかとなったシングルマザーが病院に補償を求める案件、ベルゲン市長の顧問がかつてのカンニング疑惑で脅される案件などに挑む。そして、プライベートでは復縁を望むエーリクと望まないエレアの今後の関係にも注目。

WOWOW公式サイトより

予告動画

ベルゲンについて

このドラマの舞台ベルゲン(Bergen)は、ノルウェー南西部の海岸沿いにある港湾都市です。

ノルウェーの首都オスロから飛行機で約50分ほどの場所にあり、フィヨルド観光の玄関口としても知られています。現在はオスロに次ぐ第2の都市ですが、14世紀に首都がオスロに移されるまではノルウェー王国の首都でした。

中世の街並みとカラフルな木造建築物、山々に囲まれた豊かな自然が特徴で、近年では映画「アナと雪の女王」のモデルとなったことでも注目され、人気のスポットになりました。 

ノルウェーで最も雨の多い都市のひとつでもあり、そのために緑豊かな自然が広がり、美しい滝や渓谷などが点在しています。ドラマの第1話では、ウンが自己紹介で「日差しが苦手でベルゲン市に戻りました」と言っていましたね。

市内には有名な作曲家エドヴァルド・グリーグが住んでいた家も残っています。

登場人物(キャスト)

主要人物

エレア・ベルゲン・ウェッセル(エレン・ドリト・ピーターセン)
弁護士。元夫エーリクとともに法律事務所アーベル&ベルゲンを共同経営している。真面目で冷静、事務所の運営にも目を配る。父親の過干渉と、息子ヨルゲンとの関係に頭を悩ませている。検事のスタルクと交際中。

エーリク・アーベル(オッド=マグヌス・ウィリアムソン)
弁護士。元妻エレアと法律事務所を共同経営している。破天荒だが刑事訴訟での腕前は一流。エレアとの復縁を望んでいる。

ディアナ・ドランゲ(リーネ・ヴァルンダンル)
アーベル&ベルゲンで働くパートナー弁護士。企業法務専門で、事務所の稼ぎ頭。新人のウンに厳しくあたる。

マグヌス・ブラセット(トルグニィ・ギャラット・オンデロー)
アーベル&ベルゲンで働くパートナー弁護士。専門は刑法と著作権。視覚障害がある。

ウン・フロイネス(リッキャ・クリスティーナ・モエン)
オスロから来た新人弁護士。エレアの一存で採用された。

トリーネ=リセ(シーヴ・トーリン・クヌッドセン・ペーテシェン)
アーベル&ベルゲンの受付担当。

殺人事件の関係者

ビョルン・ベック(Axel Aubert)
エーリクの親友で、依頼人。不動産会社の経営者。殺人罪に問われ、裁判中に拘置所で自殺を図る。本人は無実を訴えていた。

アンネ・ベック(Oddrun Valestrand)
ビョルンの妻。殺人罪に問われた夫を救うためアリバイを偽証し、起訴されている。

マリーナ
ホテルでビョルンに殺されたとされている女性。亡くなる直前に撮影された動画には、蛇のタトゥーの男が映っていた。

リンダ・レーランド(Jenny Kaatz)
ビョルンの裁判で証言した検察側の証人。コペンハーゲン在住のスタイリスト。ビョルンがマリーナを殺した犯人だと偽証し、その後、行方不明になる。

リッカド・フーグレサング(Jonathan Filip)
ベルゲン市の職員。リンダの殺害容疑で逮捕される。本人は無実を主張し、エーリクに弁護を依頼する。

そのほか

カール・ウェッセル(Lasse Lindtner)
エレアの父。法律事務所ウェッセル&アドレルを経営する弁護士。エレアを後継者にしたいと考えている。もともとエーリクとの結婚には反対していたため、エレアがエーリクと事務所を共同経営していることが気に入らない。

モッテン・スタルク(Gard B. Eidsvold)
検事。エレアと付き合っている。

ヨルゲン(Oliander Taule)
エレアとエーリクの息子。離婚後はエレアと暮らしているが、エーリクともときどき会っている。両親の離婚に心を痛め、友人のセバスチャンたちとマリファナに手を出すようになる。

トーリルド・ホーヴェ(Hege Schøyen)
ベルゲン市の市長。エーリクの弁護士としての腕を見込んで相談を持ちかける。

オドニー・ハンセン(Karoline Stemre)
資産家ダーグ・ヴェルレの非嫡出子。3歳で里子に出され、養父から性的虐待を受けていた。

ユリアーネ・ローヴェルスタ・ブル(Susann Bugge Kambestad)
税務局の調査員。情報提供を受けてアーベル&ベルゲンの監査を行う。既婚者だが、エーリクとはゆきずりで一夜を過ごした関係。


各話のあらすじ(ネタバレ有)

法律事務所アーベル&ベルゲンを元妻エレアと共同経営しているエーリクは、刑事事件のプロで街一番のやり手と評される弁護士。親友ビョルンの裁判が行われる日の朝、彼がホテルで目覚めると2人の見知らぬ女性がいた。昨夜のことを何も覚えていないエーリクは、名前も知らない女性に別れを告げて部屋を出る。
ビョルンは宿泊先で女性を殺したとして殺人罪に問われていたが、本人は無実を訴えていた。その日の裁判では検察側の証人として被害者の親友リンダが召喚され、彼女はビョルンがセックス中に被害者を痛めつける動画を見たと証言する。そして法廷で公開された動画には、傷だらけの彼女が助けを求める様子が映っており、その背後には男の首から下の姿も撮影されていた。
ビョルンの無実を信じていたエーリクは困惑し、休廷を申し出る。だがビョルンはその間に拘置所で首を吊り、自ら命を絶ってしまう。エーリクは夫の無実を信じる妻アンネのために、彼の冤罪を晴らすことを約束する。
一方、エレアは虚偽の通報をしたとして警察に逮捕された少女を救おうとする。少女はレイプされたと主張するが、ネットに出ているセックス動画は合意にも見え、エレアはパートナー弁護士のディアナに相談する。動画を見たディアナはそれがオリジナルではないことに気づき、編集されている可能性があると助言する。
加害者のパソコンからオリジナルの動画を入手したエレアは、少女の通報が虚偽ではなかったことを証明し、彼女を釈放させる。
翌日、ビョルンの裁判が再開される。エーリクはビョルンのアリバイを偽証して起訴されていたアンネのために裁判の続行を主張し、リンダを再び召喚する。犯人はビョルンだと断言するリンダだったが、エーリクは矛盾を突いて彼女がビョルンを見ていないことを指摘する。そして判事にアンネの無罪と、殺人事件の再捜査を訴える。
エーリクの主張が認められ、アンネは証拠不十分で棄却される。エーリクはマスコミの前で冤罪を訴え、リンダが金で雇われた証人であることを暴露する。
そんな中、法律事務所に税務局の監査が入ることになり、ユリアーネという女性が現れる。彼女はエーリクが裁判の前日に一夜をともにした女性だった。

事務所に税務局の監査が入る中、エレアとマグヌスは病院を相手取った訴訟の相談を受ける。依頼人のスニヴァはダウン症の息子を育てるシングルマザーだが、誤診でがんを見落とされ、余命わずかとなってしまったのだ。
病院側の代理人であるペーデルは、100%正確な診断を下すのは不可能だと主張し、和解案としてわずか25万クローネの補償金を提示する。さらにスニヴァが元高級娼婦でドラッグ依存症だったことを明かし、悪い生活習慣が健康に悪影響を与えたのではと告げる。
現在のスニヴァはドラッグをやめ、まともな職についていたが、エレアは訴訟に勝てる見込みはないと考えて和解を受け入れようとする。しかしエーリクに「病院を調べるべきだ」と言われ、検事の協力を得て検査に関する内部資料を手に入れる。
エレアは調停で病院の内部通知書を提示し、自動検査システムの不具合で重大な被害が出た事実を指摘する。スニヴァの件はその一例だった。その結果、補償額は400万クローネに引き上げられる。
エーリクはビョルンの自殺に疑念を抱き、裁判で偽証したリンダの捜索を新人のウンに命じる。リンダは行方不明で連絡がつかない状態だったが、彼女の家の家賃を払っているウーツシクト・インベストという会社の役員がビョルンだったことが判明。さらに、会長はエレアの父だとわかり…。

エーリクは猫の多頭飼いで隣人に訴えられたゲルトの依頼を、新人のウンとマグヌスに押し付ける。ゲルトはエーリクに夢中で、彼が担当しないことに不満を漏らす。
訴訟で負けたウンは腹を立て、薬物依存症のマグヌスとは一緒に働けないとエレアに訴える。だがマグヌスから、薬を服用しているのは目が見えていた頃の記憶を失わないためだと説明され、謝罪する。
ベルゲン市長のトーリルド・ホーヴェがエーリクに相談するため事務所にやってくる。彼女の失脚をもくろむ議長があるネタを握り、脅しをかけてきたという。そのネタとは、彼女の顧問トビアスが過去に大学の試験で不正をしたという事実だった。脅してきた人物の代理人はエレアの父の事務所だった。
エーリクは政治絡みの仕事は受けないという信念を貫き、助言だけして2人を帰すが、トビアスの手首に黒い蛇のタトゥーがあるのを見て、ビョルンの事件との関連性を疑う。
エレアは調査員のユリアーネにオスロへの度重なる出張を疑われ、彼女を追い出すために市長の依頼を受けるようエーリクに命じる。その結果、ユリアーネたちは引き上げることになるが、去り際、彼女はエーリクに「事態は想像以上に深刻よ」と告げる。
エーリクはタトゥーの件を確かめるため、トビアスに会いに行く。だが酔ったトビアスに「検事に女房を寝取られ、親友も救えなかった」と嘲笑され、カッとなってトビアスを殴る。
警察に拘束され、留置場で一晩を過ごすエーリク。翌朝、検事が迎えに来て行方不明だったリンダが遺体で見つかったことを告げる。

エレアは息子ヨルゲンが隠し持っていたマリファナを見つけ、動揺する。ヨルゲンは「俺のじゃない」と主張するが、嘘だと見抜いたエレアはエーリクに相談する。エーリクが問い詰めると、ヨルゲンはしばらく前から頻繁に吸っていることを白状する。
エレアは窃盗で捕まった難民認定申請中の17歳の青年アフサルを弁護する。再犯の可能性があるとして勾留を要求する検察だったが、エレアは盗んでいないという彼の言葉を信じ、戦争のトラウマがある未成年を拘束すべきではないと強く訴えて釈放させる。
だがその後、アフサルが年齢を偽っていたことが判明。さらにエレアの財布から金を盗み、何も知らないエレアはヨルゲンの仕業だと思い込んでしまう。
エレアと面会したアフサルは謝罪し、金を盗んだのは幼い娘シーマを取り戻すためだったと打ち明ける。シーマは東ルートでノルウェーに来るはずだったが、セルビアのマフィアに人質に取られ、2万ユーロを要求されているという。
エレアはアフサルの力になろうとするが、彼が集めた金は難民センターの経営者カール・ファルセンに奪われていた。ファルセンは難民センターを何か所も運営し、難民から搾取した金で私服を肥やしていた。
マグヌスは過去に無罪にした犯罪者ヴェリミールに仲介を頼み、シーマを解放させる。さらにファルセンを事務所に呼び出し、今後一切違法行為をさせないため事務所と契約させる。
シーマは無事にノルウェーに入国。アフサルは空港でシーマの姿を遠くから確認し、声をかけることもなく、アフガニスタンへ強制送還される。

ベルゲン市の職員リッカド・フーグレサングが、リンダの殺害容疑で逮捕される。だがリッカドは「誰かに嵌められた」と無実を訴え、エーリクに弁護を依頼する。エレアやマグヌスは反対するが、エーリクはビョルンの死の真相を明らかにするため、依頼を引き受けることに。
リッカドによると、リンダが殺された夜、彼は記者のノルヴァルスと密会していたという。市庁舎の中に、不正をして大儲けしている者がいると知った彼は、腐敗を暴こうとしたのだ。そしてその黒幕こそ、ビョルンを殺した犯人だという。
エーリクはリッカドのアリバイを証言させるためノルヴァルスに連絡するが、彼はすでに会社を辞めて海外に逃亡しており、リッカドに殺人容疑がかかっていると聞くと電話を切ってしまう。
ディアナはお得意様である資産家ダーグ・ヴェルレから、全財産の相続手続きを今すぐ進めてほしいと頼まれる。ダーグはクロイツフェルト・ヤコブ病に侵され、幻覚や認知症に苦しんでいた。
時間がないというダーグの依頼に応えるため、ディアナはウンに仕事を手伝わせる。だがエーリクやエレアの補佐も兼ねるウンは、大量の仕事を抱えてパンク寸前だった。
どうにかすべての手続きを終え、ダーグを事務所に呼んで報告するディアナ。安堵したダーグはディアナに礼を言い、事務所のトイレで拳銃自殺を図って自ら命を絶ってしまう。
その夜、ウンがミスをしていたことが発覚する。それにより、ダーグが希望していなかった非摘出子のオドニーに、財産の一部が譲られることになってしまう。それにはオドニーの義兄が絡んでいたが、そうとは知らないディアナは激怒し、ウンを責め立ててクビにしようとする。
ヨルゲンは恋人と友人に唆され、マリファナを売って金儲けしようとたくらむ。3人はラーシュという男の家を訪ねて大量のマリファナを仕入れるが、家に持ち帰って開封してみると、中身はすべてただの調味料だった。

ウンはダーグの非摘出子であるオドニーと会い、彼女が悲惨な境遇で育ち、辛い人生を送ってきたことを知る。さらに、彼女の里親の息子が同じビルに勤務しており、ウンから書類の入った封筒を盗んだことが判明。それによってオドニーは1000万クローネを相続することになったのだが、彼はそのうちの半分を自分によこせと主張していた。
エーリクはオドニーの義兄を脅し、彼女が全額受け取れるようにする。ウンはヴェレル家の長男と話をつけてオドニーの相続を認めさせ、今後も一族の顧問を続けられることに。ディアナはウンの報告を聞いてクビを撤回するものの、「感謝はしない」と告げる。
マグヌスはパワハラで訴えられたベルゲン市の市長ホーヴェの弁護を担当することに。訴えたのは定年を3年後に控える広報部長フライシャーで、エレアの父カールが彼女の代理人を引き受けていた。
カールは市長がフライシャーに送りつけた150通もの嫌がらせメールを証拠として突きつけ、雇用を保証してくれれば訴えを取り下げてもいいと和解を提案する。だが市長は「無能なフライシャーがクビを恐れてでっち上げた」と主張し、和解には応じないと言い張る。
嫌がらせメールは市長の顧問ハンメルにも届いており、彼は「市長には問題がある」と告白。酒に酔うと手に負えなくなる、と打ち明ける。市長が酔ってメールを送信し、記憶を飛ばしているのでは…と疑うマグヌスだったが、あるサイトを利用すれば、市長から送られたように見せかけることが可能だと気づく。
市長の推測どおり、パワハラは広報部長のフライシャーがでっちあげたものだった。マグヌスは給料3か月分の支給で直ちに退職を求めるという和解案を提示し、フライシャーにサインさせる。
エーリクはリッカドの勾留請求に対する審問で、警察の不手際を指摘する。彼の車内で発見されたリンダの血痕が付着した靴は未使用で、リッカドが履いた痕跡も、購入した形跡もなかった。この指摘により検察の勾留請求は却下され、リッカドは釈放される。
ヨルゲンとセバスチャンはもう一度ラーシュの家を訪ね、マリファナを渡すよう訴える。だがラーシュは「世の中にうまい話なんて存在しない」と告げ、2人に銃を突きつけて追い返そうとする。
ヨルゲンは強引にマリファナを奪おうとするが、銃で殴られてしまう。

帰宅したエレアは怪我をしたヨルゲンを見て驚き、エーリクを呼ぶ。ヨルゲンはセバスチャンと喧嘩をしてパソコンを投げられたと嘘をつく。共通の問題が起きたことで、エレアとエーリクは再び距離を縮める。
前夫との夫婦生活を綴ったフロイディス・ダールの小説が人気となり、前夫フランク・エイダが訴訟を起こす。彼によると小説は暴露本であり、プライバシーの侵害だという。さらにもともとは2人で考えた企画で、交代で執筆するはずだったと話す。
エーリクは昨夜のことで朝からウンと気まずい空気に。それを見て察したディアナは、「元妻への当てつけで若い子のキャリアを潰すのはやめて」とエーリクを戒める。
マグヌスからフランクの弁護を引き継いだエーリクは、著作権の侵害を訴えると同時に、14章分の削除を要求する。しかしフロイディスはあくまでも小説であり、架空の人物だと言い張る。そして本の売上3000万クローネは、フランクと共同経営している会社の収益となることを告白する。
1500万クローネが自分の懐に入ると知ったフランクは訴えを取り下げ、夫婦は和解する。法廷でその様子をまのあたりにしたエーリクは、エレアとの仲を取り戻そうとする。
ヨルゲンとサッカー観戦に出かけようとしたエーリクの前に、リッカドが怯えた様子で現れる。何者かに尾行され、命の危険を感じたリッカドは、エーリクに遺書を預ける。
ヨルゲンは友人のセバスチャンから、マリファナを仕入れるための5万クローネをヨルゲンとハンナの名前を使ってヤンから借りた、と打ち明けられる。そして金曜までに返さないと、借りが7万5000クローネになるという。
翌朝、エーリクが出勤すると、オフィスが何者かに荒らされていた。エーリクは警察に通報しないよう、トリーネ=リセに口止めする。

リッカドは国外逃亡を試みるが、すぐに警察に見つかって逮捕されてしまう。通報したのはエーリクだった。ビョルンを殺した犯人を聞き出すためだ。リッカドは事前に渡した封筒の中にその答えがあると言う。
封筒に入っていたのは貸金庫の鍵で、貸金庫にはリッカドがビョルンと会ったときに撮影したビデオテープが保管されていた。映像を見たエーリクはボウリング・クラブが陰謀の中心であり、その頂点にいる人物がエレアの父カール・ウェッセルだと知る。
ディアナは息子の親権を取り戻したがっている元薬物依存症の母親マドレーヌの代理人を引き受けるが、児童福祉司のイェリンは養子に出すべきだと譲らない。イェリンの報告書を調べたウンは、そこに養父から性的虐待を受けていたオドニーの名前を見つけ、彼女から話を聞くことに。
すると、イェリンが薬物やアルコールの依存症を抱える女性に偏見を持ち、無意識に排除していたことがわかる。オドニーの件でも嘘の報告書をでっちあげ、助けを求める彼女の声を無視していた。ディアナに「プロ失格」だと突きつけられたイェリンは書類にサインし、マドレーヌは息子の親権を取り戻す。
ヨルゲンは友人のセバスチャンが海外へ逃げたことを知り、彼の借金を押し付けられたことに気づく。
エーリクは紳士たちが親睦を深める場だというボウリング・クラブに参加し、カールと会う。そしてカールから、リッカドを有罪にするよう頼まれる。
カールがビョルンの死に関与している疑いを強めたエーリクは、緊急会議を開いてパートナーたちに力を貸してほしいと頼む。

父カールの潔白を信じるエレアだったが、証拠ビデオを見てエーリクとともに闘うことを決める。エーリクは一連の事件についての仮説を立て、エレアたちに話す。
ビョルンはアパート建設のために土地を購入したが、市がその土地に路面電車の線路を敷くことを決定し、購入額よりも低い買取額を提示してきた。ウーツシクト社は市が提示した金額よりも高い値で買い取ると言い、ビョルンは取引に応じた。ところがその後、市は線路のルートを変更。ビョルンは騙されたことに気づいた。
市議会とウーツシクト社の癒着を追っていたリッカドは、ビョルンと会ってボウリング・クラブについて聞き出した。その後、ビョルンはマリーナの殺害容疑で逮捕された。ビョルンが刑務所内で自殺に見せかけて殺害されたのは、癒着を暴かれそうになった連中が口封じのためにやったのではないか。
エーリクは警察が押収したリッカドのパソコンのデータを手に入れるため、ウンに協力を頼む。ウンは警察の人間だと偽って、郵送窓口でパソコンのデータをコピーする。
エーリクたちの事務所に、大口の顧客から契約を打ち切るという連絡が殺到する。カールの事務所ウェッセル&アドレルに乗り換えるという。エーリクは訴訟に勝てば元通りになると言うが、マグヌスは倒産寸前の会社に危機感を募らせる。
一方、エレアは父カールに会い、ヨルゲンが大金を借りに来たことを知らされる。ヨルゲンを問い詰めて一部始終を聞き出したエレアは、ヨルゲンとともに借金を返しにいく。エレアとエーリクはヨルゲンを事務所に呼んで今後のことを話し合い、再び家族3人で暮らすことに。
エーリクは税務局の調査員ユリアーネに呼び出され、ホテルへ向かう。カールを訴えると言うエーリクに、黒幕の正体はウルフ・リーセだと告げるユリアーネ。
エーリクはユリアーネに睡眠薬を飲まされ、意識が朦朧としてしまう。

翌朝、エーリクがベッドで目覚めると、隣でユリアーネが死んでいた。罠に嵌められたと悟ったエーリクはホテルを出て事務所に戻り、エレアに事情を説明するが、駆けつけた警察官に逮捕されてしまう。
エレアはウーツシクト社との訴訟に向けて準備するも、エーリクに裏切られたショックで仕事に集中できない。ヨルゲンからも説明を求められるが、答えることができなかった。
エーリクは弁護人にマグヌスを指名する。面会に来たマグヌスに黒幕がリーセであることを伝え、市長との接点を捜してくれと頼む。
殺されたユリアーネの遺体からエーリクのDNAが見つかり、エーリクは4週間勾留されることに。懐疑的になるマグヌスに対し、ウンはエーリクの無実を信じて証拠探しに懸命になる。
ビョルンの妻アンネは、線路建設の一時差し止めを求めてウーツシクト社を提訴する。ウーツシクト社の代理人はウェッセル&アドレルのウルフ・リーセで、審議の場にはカールも同席していた。弱気になったエレアは、ディアナに代理人を任せる。
アンネはビョルンが「土地売買に関して不正があった」と話していたことを証言するが、リーセは以前アンネが法廷で偽証したことに言及し、信ぴょう性に欠けると指摘する。休廷に入る前、エレアはとっさにホーヴェ市長の召喚を求める。
一方、事務所で書類を調べていたウンは、ウーツシクト社の子会社で線路の建設を担っているビッグ社が、現場から市長の別荘に建材を運んでいた事実を突き止める。さらに、市長の弟が所有する貸別荘にも、ビッグ社からリフォーム用の建材が提供されていた。
マグヌスに背中を押され、ウンはその書類を法廷へ届ける。エレアはそれをもとにホーヴェ市長を問い詰めて収賄を認めさせるが、市長は1人で罪を被り、線路のルート変更に他意はないと主張する。
エーリクはある人物と取引をし、ビョルンの無実を証明する決定的な映像データを入手する。以前の裁判でリンダが提出したマリーナの映像は、何者かが彼女に演技をさせて撮影した“やらせ”映像だった。
エレアは検事のスタルクに映像を見せ、エーリクを釈放してほしいと頼む。エレアとエーリクが復縁したことを悟ったスタルクは、DNA鑑定でエーリクとユリアーネの性交がなかったことをエレアに伝える。
スタルクの協力により、エーリクは釈放される。ウルフ・リーセはマリーナとリンダ、ユリアーネの殺害容疑で逮捕される。エレアは父カールと和解し、家に戻ってきたエーリクと息子ヨルゲンと3人で家族の時間を過ごす。

感想(ネタバレ有)

最後は「ん?」という感じでしたが、面白かったです。いろんな訴訟があるんだなぁ…と毎回興味深かった。

スタイリッシュでかっこいいハードボイルド風のドラマではあるけど、取り上げられる訴訟の背景には性加害や移民、児童虐待、政治の腐敗といった重い問題が描かれていて、北欧ドラマの魅力がたっぷり詰まっていました(ときどき理解が追いつかないこともあったけど)。

どの話も面白かったのですが、第4話の難民親子の話と、第8話の子供の親権をめぐる話がとくに印象に残りました。わたしは親子の話と切ない結末に弱いのかも。

笑えたのは、第7話に登場したウンの友人。飛行機の中で医者のふりをして、結果的に心臓発作の乗客を救ったという役者の話。めちゃくちゃ面白かった。そのあと訴えられそうになるも、また代理人を救って難を逃れるというオチも好き。

ウーツシクト社をめぐる一連の事件は、今でも理解できたのかどうか自分でもわからない。少なくともスッキリはしなかったです。ウェッセル&アドレルの代表で、ウーツシクト社の会長だったカールがまったく何も知らなかったというのが腑に落ちなくて。

もしそれが真実だとしたら、ウーツシクト社と事務所の実権を握っているのはカールじゃなくてリーセということになるよね。小者感しかなくて黒幕としては物足りないし、情報も足りない。

あと市長がリーセをかばって罪を被る理由とか、蛇のタトゥーの男は誰だったのかとか、エーリクが取引した相手の正体とか…いろいろ謎は多い。

シーズン2は、WOWOWで7月15日(土)~16日(日)に全10話一挙放送です。見るか悩むなぁ。

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