中国ドラマ「摩天楼のモンタージュ~Horizon Tower~」第1話・第2話のあらすじと感想です。
何がなんやらさっぱりわかりませんね~。順番にマンションの住人たちに聴取を行って、真相に近づいていくという流れかな。
ちょっとホラーっぽい雰囲気もあって、ところどころ怖かったです(特にバオルオの部屋)。
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第1話・第2話のあらすじ(ネタバレ有)
タワーマンション「摩天大楼(ホライズン・タワー)」で停電が起こった夜。警備員のシエ・バオルオはC棟2003号室の住人ジョン・メイバオと連絡が取れないことから、彼女の部屋へ向かう。部屋の中で死んでいるメイバオを発見したバオルオは動転し、「メイバオを殺した。僕のせいだ」と叫ぶ。
ベテラン刑事のジョン・ジングオ巡査長と新人刑事ヤン・ルイセンが事件の捜査を開始。外傷は頭部の打撲痕のみで、部屋が荒らされた形跡もなかったことから、犯人は顔見知りの犯行と思われた。
ジョンたちは第一発見者の警備員バオルオから聴き取り調査を始めることに。バオルオは彼女が引っ越してきた2年前も、ちょうど停電だったと語る。バオルオは彼女の荷物を部屋まで運び、話の流れで自分の過去を打ち明けたという。
5年前、名門大学を卒業して銀行員となったバオルオの人生は順風満帆だった。恋人のスン・ティンとは結婚の話が進み、「摩天大楼(ホライズン・タワー)」を購入しようと検討していた。
だがある日交通事故を起こし、被害者の女性が亡くなってしまう。彼女には幼い子供たちや妹思いの兄、病気の父親がいた。責任を感じたバオルオは、弁護士や恋人の忠告を無視し、貧しい彼らにたびたび大金を渡すようになる。その結果、裁判に負けて190万元もの支払いを要求される。
さらに住宅の購入に消費者ローンを使ったことが会社に露呈し、上司から自主退職を勧められる。バオルオはマンションの購入を解約し、スン・ティンとの結婚もとりやめる。
バオルオの話を聞いたメイバオは、無言で抱き締めてくれたと語るバオルオ。だがジョン巡査長は、会ったばかりの男にそんな真似をするだろうかと疑問を投げかける。新人刑事のヤンはバオルオに同情するが、ジョンは信用できないと考えていた。その証拠に、バオルオは元恋人スン・ティンへのストーカー行為で本人から110番通報されていた。
そしてマンションで大規模停電が起こったのは1年前で、メイバオの入居は2年前だったことも判明。バオルオがウソの供述をしていたことがわかる。
再びメイバオの部屋を訪れた刑事のジョンとヤンは、複数の人物から贈られたと思われる贈り物の数々に目をつける。手作りのテディベア、ルイス・ラグランジュのレコード、ブランド品の数々。
ヤンがレコード店にレコードを持ち込むと、5万元の価値がある代物だとわかる。ヤンは贈り主が現れることを期待し、レコードを競売にかけることに。
一方、バオルオを怪しむジョンは、同僚の警備員に接触して彼らが暮らす部屋に立ち入る。バオルオの部屋を見ると、人形だらけの異様な光景が広がっていた。
ジョンは再びバオルオを署に呼び、聴取の続きを行う。メイバオの部屋にあったテディベアは、バオルオが贈ったものだった。メイバオとの関係を疑うジョンに対し、バオルオは「ほかに好きな人がいた」と言う。だが彼女は余命宣告を受けており、バオルオの前から姿を消したと語る。
バオルオの恋の相談に乗っていたメイバオは、失踪した母親にそっくりだとバオルオを心配していた。メイバオの父親は生まれてすぐに蒸発し、母は捜すのを諦めて再婚。だが継父は大食らいの怠け者で、違法な商売に手を出して逮捕されていた。
その後、母はワンという金持ちの男と恋仲になるが、ワンもまた詐欺容疑で逮捕される。母はワンが出所する数日前に彼から預かった金100万元を抱えて逃げたと言う。いつも困難な道を選ぶ母と、バオルオを重ねていたメイバオ。
ジョンは事件と関係のない話ばかりするバオルオに苛立つが、バオルオは涙を流しながら「事件当時、僕は現場にいなかった。なぜ疑うんです」と主張する。ジョンはバオルオが「メイバオの家族には会ったことがない」と強調していたことに違和感を覚える。
第1話・第2話の感想(ネタバレ有)
警備員バオルオの証言と怖い趣味
停電の夜に起こったジョン・メイバオ殺人事件。
メイバオの遺体を発見した警備員シエ・バオルオは、彼女とは友人だと主張し、自分自身の転落人生や彼女から聞いた家族の話を供述します。
しかしベテラン刑事のジョンは、バオルオの話が「突っ込みどころ満載」だと言い、同情を買うためにウソをついていると疑います。彼はいったい何を隠しているのか。
ここでバオルオの供述を簡単にまとめてみます。
- 名門大学を卒業し銀行員として勤務するも、5年前に交通事故を起こして人生が一変
- 事故で亡くなった被害者の遺族に大金を貢ぎ、職場をクビになり、婚約者とも別れた
- メイバオが引っ越してきた日(停電の夜)に過去の話を聞いてもらい、抱き締められたが、それ以上のことはなかった
- 以来メイバオとは友達になり、手作りのテディベアをプレゼントしたり、恋の相談をしたりしていた
- 車椅子の女性を好きになり、彼女からも好きだと言われるが、余命宣告を受けていた彼女は「手術を受ける」という手紙を残して姿を消した
- メイバオの実父は失踪、継父はろくでもない男で、母親も失踪
- メイバオの家族とは会ったことがない
交通事故の経緯は本当らしいけど、「当時の恋人とは別れたきり会っていない」というのは嘘だったことが判明。ストーカー行為で訴えられていました。
さらに、大学では単位を落として2年留年し、就職した銀行でも業績が普通だったことなどから、“エリート”ではなかったことがわかります。
そして最も怖かったのが、バオルオの部屋を埋め尽くす大量のぬいぐるみやドールたち! そんな趣味があるようにはまったく見えないから、よけいに怖い。
バオルオの回想シーンでは、メイバオが引っ越して来た日に彼女の部屋に上がり込んで関係を持ったことが明かされるけど、警察では「プラトニックな関係」だと主張していました。嘘をついた理由はなんだろう。
「僕が殺した」という言葉の真意も謎ですね。
メイバオの部屋にあった贈り物
一方、殺されたメイバオも謎めいています。美しい外見の彼女は、2年前に「摩天大楼」に引っ越してきて、友人と1階のカフェを経営していました。
部屋の中には、複数の男性から受け取ったと思われる贈り物の数々が。その中でも特にジョン刑事が気になったのが、
- 手作りのテディベア
- ルイス・ラグランジュのレコード
- 座り心地の悪い椅子
①のテディベアは、バオルオが贈ったものでした。②のレコードは、なんと5万元(約80万円)の価値があると判明。贈り主を見つけ出すため、競売にかけることに。
そして③の「座り心地の悪い椅子」は、第2話のラストで建築家がデザインしたデザイナーズ・チェアだとわかります。
第1話の冒頭で、B棟1602号室に住む建築士リン・ダーセンとその妻リー・モーリーが登場しているので、この「建築家」はダーセンのことかもしれません。
で、次回はリン・ダーセン編です。
なかなか興味をそそられる設定で、今後の展開に期待がもてます。でも登場人物の名前は「漢字にカタカナのルビ」がよかったな~。「バッド・キッズ」のときはそうだったのになぁ。
カタカナだけだと、イメージしづらくて覚えにくいんですよね。
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