イノセント・デイズ第4話|祖母の悲惨な末路に同情はしない

連続ドラマW「イノセント・デイズ」

この記事には広告を含む場合があります。

記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。

連続ドラマW「イノセント・デイズ」

連続ドラマW「イノセント・デイズ」

「イノセント・デイズ」の記事一覧を見る

どうも、夏蜜柑です。
連続ドラマW「イノセント・デイズ」第4話。

今回もよかったです。登場人物がみんなそれぞれに事情を抱えているのですが、一辺倒ではない描き方で見せてくれるので興味深いです。

馬渕英里何さん演じる刑事といい、矢島健一さん演じる翔の父親といい、少ししか出ない役でも無駄だと思う人物がひとりもいないんですよね…。

以下、ネタバレを含みますのでご注意ください。

第4話のあらすじ

  • 翔(新井浩文)は幸乃(竹内結子)の事件を担当した刑事(馬渕英里何)に話を聞く。事件当夜の幸乃の足取りには矛盾があり、犯行に使われた灯油の一斗缶からは別人の指紋が複数見つかっていたことがわかる。
  • 慎一(妻夫木聡)は、井上敬介(池内博之)が住んでいたアパートの管理人・草部(石橋蓮司)と会う。草部は幸乃の優しさに気づいていたが、事件当夜、アパートの前に佇む幸乃を目撃していたことから、幸乃の無実を信じることはできないと言う。
  • 翔は幸乃の祖母・美智子(余貴美子)に呼び出される。美智子が長年にわたって幸乃を苦しめてきたことを知った翔は、幸乃の人生が狂ったのは美智子のせいだと責める。金も行き場も失った美智子は幸乃に面会を求めるが、断られる。
  • 翔は幸乃の無実の可能性を考えるようになり、再審を求めるための支援団体を立ち上げる。その頃慎一は、行方をくらましていた敬介の行方をつきとめていた。

第4話の感想

つらいことや悲しいことを、どう受け止めるかは人それぞれだ。
そしてみんな自分の方法が正しいとは思っていなくても、ある程度「当然」だと思っている。

幸乃の祖母・美智子が、「こうなったのはアンタのせい」と繰り返すのも、他人のせいにすることが彼女にとって「当然」だからなんだろうね。

中学生の幸乃に避妊を教えて、自分の恋人が幸乃を犯すのを許していたことも、「幸乃が悪い」と宣う彼女。

猛烈に自己愛が強くて、被害者意識が強くて、自分に自信がなくて、繊細で弱い人なのだろう。

自分の「当然」が歪んでいることにも気づけなかった可哀想な人。
でも彼女の末路がどんなに酷くても、わたしは同情しません。

幸乃は、死ぬつもりなんだろうな。

辛すぎる人生に絶望して、何度も死のうとしたのに、自殺することさえできなかった。
だから法の力を借りて、自分の人生に幕を降ろそうとしているんだと思う。

今の彼女の思いは、「早く死刑になりたい」なのかもしれない。

ここまで、幸乃の人生の一部分を覗いただけなのに、わたしは死刑を待つ幸乃に対して「希望を捨てないで」とか「生きていればいいこともあるよ」とか、そんな上っ面の言葉をかけることができそうもありません。

このドラマは、そういうことを、ひとつひとつ丁寧なシーンを作り上げ、時間をかけてわたしたちに訴えかけているような気がします。

幸乃のような女性に、「生きていればいいこともあるよ」と本心から言えるのか、と……。

法廷で慎一を見た時に浮かべたあの笑顔が、何を意味しているのか知りたいですね。
もし、幸乃の気持ちを変えることができるとしたら、それができるのは慎一だけだと思うので。

わたしが犯人候補のひとりとして怪しんでいたアパートの管理人・草部さん(石橋蓮司さん)。予想と違って、いい人でした。犯人候補から除外します。

となると、もうひとりの怪しい人物・目撃証言をした近所のおばあさん(草村礼子さん)かな。次回は、再びこのおばあさんが出てくるようなので、注目です。

慎一は、まだ何を隠しているのか話してくれませんが、少しずつ、弱い自分と向き合い変わろうとしているようです。がんばれ。

そして翔ちゃんも。お父さんの言葉に触発されて、0.01%の可能性にかける気になったみたいですね。

バラバラだった過去のシーンが、後半になって徐々に繋がってきました。

登場人物の心の動きとシンクロするように、過去のシーンが動いていく。こういう見せ方、センスいいなぁ。

次回は、慎一が井上敬介から話を聞くようです。

敬介と幸乃の過去については、第3話で全部語られたと思ってたのですが。
まだ明らかになってないことがあるのかな。

そしてついに、慎一が幸乃と面会するみたい。
何を話すんだろう……。楽しみです。

イノセント・デイズ関連記事