海外ドラマ「バビロン・ベルリン」シーズン3、第3話・第4話のあらすじと感想です。
早くも登場人物が増えていき、ややこしくなりそうな予感。殺人課内の人間関係もぐっと濃くなって面白い。ウルリヒ何してんの。
グレータはヴェント行政長官に脅され、苦しい立場に。シャルロッテには実の父の存在が浮かび上がります。
豪華なホテルを確保したヘルガは、あっさり出て行っちゃいましたね。
Contents
第3話・第4話のあらすじ(ネタバレ有)
ヘルガは朝帰りした理由を説明しないゲレオンに「出ていく」と告げ、モーリツを連れてホテルの部屋に移る。
カテルバッハはルフトハンザが国防軍を違法に支援している情報を掴み、テンポ新聞のハイマン編集長に売り込むが、証拠となる写真がなければ掲載できないと言われてしまう。
グレータの赤ん坊を見つけ出したヴェント行政長官は、供述を変えるようグレータを脅迫する。
ゲレオンとシャルロッテは撮影所を訪れ、殺害されたベティの夫トリスタンに会う。例の黒マントはトリスタンが映画で着用するための衣装だったが、用意された2着のうち1着が消えていた。
衣装係のギゼラは、照明技師のクレンピンが撮影を邪魔して損害を与えることを目的に雇われていたことを明かす。だが危険を感じたクレンピンは、照明が落下する数時間前に撮影所を立ち去っていた。
事件解決を望むエドガーはゲレオンに協力を持ちかける。エドガーもまた薬物依存の過去があり、シュミット医師に救われた1人だった。エドガーは治療の代償を払う必要があるとゲレオンに告げる。
ベティの代役にはティリー・ブルックスが選ばれるが、ヴェラはティリーを楽屋に閉じ込めて主役を奪い、撮影はヴェラを主役にして続行される。ティリーは楽屋で黒マントの人物に襲われ、シャルロッテは楽屋の窓から黒マントの人物が逃げていく姿を目撃する。シャルロッテは楽屋でティリーの遺体を発見する。
グレータは裁判で供述を覆し、ベンダの暗殺直前に国家社会主義者のデモでフリッツを見たのは間違いだったと語る。
ゲナート課長はベーム上級警部にゲレオンとの共同捜査を命じ、シャルロッテを助手にするよう促す。ヘニングとチェルビンスキーは、ティリーが殺害された日に撮影所に出入りしていた飲料業者を訪ね、トリスタンが庭に出る鍵を持っていたという証言を得る。
クレンピンが所有していたオカルトグッズの箱の中から、ベティーがつけていたのと同じペンダントと、悪名高い組織〈土星同胞団〉の招待状が見つかる。招待状の送り主はトリスタンだった。ゲナートはトリスタンを容疑者として逮捕するよう命じる。
イルゼは緑内障を患い、放置すれば失明すると診断される。シャルロッテは姉に手術を受けさせようと考えるが、手術代は600マルクという手の届かない額だった。
シャルロッテは実家の隣人から預かっていた手紙の束を渡される。それは“E”という母の愛人からの手紙で、「娘に会いたい」と書かれていた。シャルロッテは〈モカ・エフティ〉時代の友人ヴェラと踊りに行き、父親の可能性がある“E”に会いにいくよう勧められる。
グレーフはゲレオンの頼みで、閲覧禁止になっているベンダ殺害事件の資料をカメラで撮影するが、男娼だった過去を知る受付係の男に脅されてオーラルセックスを強要される。グレーフとゲレオンは写真を見て、政治警察が作成した秘密のリストに記者カテルバッハの名前があることに気づく。
グレーフはゲレオンと2人で飲みに行き、10代で村を出てベルリンへ来たこと、生きるために違法なことばかりしてきたこと、ゲナート課長に拾われてカメラマンになったことをゲレオンに語る。
登場人物はこちら
ネタバレ「バビロン・ベルリン」シーズン3全話あらすじ感想・登場人物(キャスト)・視聴方法第3話・第4話の感想
映画関係者が次々と殺される
まずは映画にまつわる事件から。①主演女優ベティ、②照明技師クレンピン、③代役女優ティリーと、連続殺人事件に発展。マスコミにいいように書き立てられて、ちょっと虫の居所が悪いゲナート課長。
照明技師クレンピンは、誰かに雇われて撮影を妨害していたことが判明(衣装係の供述で)。損害を与えるのが目的らしいので、雇い主はエドガーと敵対する人物かな?
エドガーは「シュミット医師に救われた者同士」ということで、ゲレオンに協力を持ちかけてきました。エドガーがシュミット医師を恩人だと言っていたのは、過去に薬物依存症を治してくれたからだったのね。
殺されたベティの夫トリスタンは、クレンピンをオカルト集団〈土星同胞団〉の集まりに招待していました。さらに、ティリーが殺された時に庭に出る鍵を渡したという飲料業者の証言から、警察はトリスタンに嫌疑をかけます。
ヘニングとチェルビンスキーが飲料業者に聞き取りに行ったとき、謎の男が2人を窓からこっそり見ていたのが気になりますね。
ゴタつく殺人課
殺人課では、ウルリヒが登録データの中からクレンピン殺害の銃と一致するものを見つけ出し、ゲナート課長に報告しようとしますが、会議中だったゲナートに「後にしろ」と叱責されてヘソを曲げてしまった様子。報告するのをやめてしまいました。
ウルリヒは自分の仕事に誇りを持っているようだったので、ないがしろにされていると受け取ったんですかねぇ…。その前にもゲレオンに適当に流されて不満げだったし。
ゲナート課長はベーム上級警部とゲレオンに共同で捜査するよう指示。ベームは、シーズン2でゲレオンに“聖人ヨーゼフ”殺害犯の疑いをかけた人です(事実だけど)。
どう考えてもうまくいきそうにない2人。ベームはシャルロッテのことも助手として認めてなくて、まともな仕事を与えません。嫌な感じです。
“永遠の恋人E”はシャルロッテの父親?
シャルロッテは姉イルゼを眼科医に診せ、手術しないと失明すると言われてしまいます。手術代は600マルク。医者が「君たちには無理な金額だ」と言っていたので、現代の感覚に置き換えると何百万とかでしょうか。
そして実家の隣家の夫人から手紙の束を渡されるシャルロッテ。“永遠の恋人E”と名乗る母親の愛人らしき男性からのラブレターでした。「娘のロッテに会いたい」と書かれていて、どうやらシャルロッテの実の父親っぽい。
シャルロッテはその手紙を部屋の床下に隠すのですが、妹のトニがこっそり見てしまいます。
第1話の冒頭でヴァルターとドライブしていた女性ヴェラは、シャルロッテの友人でした。〈カフェ・モカティ〉の娼婦仲間みたいです。ヴェラは代役に選ばれたティリーから主役の座を奪います。
脅されて供述を変えるグレータ
一方、グレータの裁判。ヴェント行政長官は孤児院でグレータの赤ん坊を見つけ出すと、わざわざグレータがいる女子刑務所に連れてきてグレータに見せつけ、証言を変えるよう脅迫します。
グレータは爆弾を仕掛けたあと駅でフリッツを目撃しているのですが、そのときの彼は突撃隊(ナチ党の準軍事組織)の制服を着てデモに参加していました。
この供述を覆し、「赤色戦線戦士同盟の制服と見間違えた」と証言します。赤色戦線戦士同盟は、ドイツ共産党の準軍事組織。つまり、フリッツは国家社会主義者(ナチス)ではなく、共産主義者だと証言したんですね。
グレータと同じ刑務所にいる共産党員のフォルカーは激怒し、グレータを拷問して「裁判でウソをついた理由を言わなきゃ地獄を見るよ」と脅します。ああ~グレータの立場が辛すぎる/(≧□≦;)\
裁判でグレータが供述を覆すのを聞いたゲレオンは、グレーフに頼んで閲覧禁止の資料をカメラで撮影してもらいます(このときグレーフは酷い目に遭うのですが、ゲレオンには言いません)。
政治警察が作ったリストには、なぜか記者カテルバッハの名前が。その頃カテルバッハは、ルフトハンザ航空が国防軍を違法に支援しているという情報を掴んでいました。
ヘルガは家を出てホテルへ
ヘルガはゲレオンへの不信感が募り、モーリツを連れてホテルに移ってしまいます。第2話でヘルガが電話した相手は、やはりニッセンでした。
ゲレオンの態度に不安を抱いたヘルガは、ニッセンを頼り、彼の家族が使っているホテルの部屋を貸してもらったのです。
ヘルガがケルンの実家に戻っていないことを知ったゲレオンは、部下のヘニングに命じて、極秘で彼女を探させます。
ゲレオンにはシャルロッテがお似合いだとは思うけど、ヘルガもゲレオンも気の毒で見ていられない。せっかく3人で暮らし始めたばかりだったのに。アンノーは名乗り出るつもりはないんですかねぇ。
バビロン・ベルリン記事一覧