ネタバレ有「演じ屋」全話あらすじ・感想・キャスト

WOWOWドラマ「演じ屋」あらすじキャスト

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WOWOWの連続ドラマ「演じ屋」(全6話)についてまとめました。

2000年代初頭に野口照夫氏がインディーズ作品として制作した「演じ屋」と、2019年に公開された映画「演じ屋 reDESIGN」に続く新作。

痴漢の冤罪で仕事と婚約者を失ったトモキが“演じ屋”のアイカと出会い、自分に痴漢の冤罪を着せた犯人たちに復讐するというストーリー。コミカルな演出でテンポ良く展開する一方で、家庭内暴力や飲酒運転など、日本が抱える社会問題にも切り込みます。

演じ屋の世界に魅了されていく青年トモキを磯村勇斗さんが、客から依頼された役になりきる“演じ屋”のアイカを奈緒さんが演じています。

作品概要

  • 放送局:WOWOWプライム
  • 放送時間:2021年7月30日(金)から毎週金曜23:30~ほか
  • 監督・脚本:野口照夫
  • 音楽:花岡拓也

あらすじ

結婚式前日、トモキ(磯村勇斗)は痴漢の冤罪で仕事も婚約者も失ってしまう。死を決意し、ビルの屋上から飛び降りようとしたその瞬間、女性が悲鳴を上げながら逃げてくるのを目撃。女性は刃物を持った男に襲われてしまい、さらにその場に居合わせたトモキまでもが刺されてしまった……と思いきや、それらはすべて演出であり、演じ屋のアイカ(奈緒)とその依頼主による演技だった。巻き込まれてしまったトモキは、アイカから演じ屋という職業の存在を聞かされる。そこでトモキは自分に痴漢の冤罪を着せた犯人たちに復讐するため、演じ屋であるアイカを雇う。

WOWOW公式サイトより

登場人物(キャスト)

主要人物

松田アイカ(奈緒)
客に依頼された役になりきる“演じ屋”を職業とする女性。過去の出来事が原因で、ある人物に強い復讐心を抱えている。飛び降り自殺を図ろうとしていたトモキと偶然屋上で出会い、彼の復讐を手伝うことに。

柴崎トモキ(磯村勇斗)
結婚式前日に痴漢の冤罪で仕事と婚約者を失う。自殺しようとした時アイカと出会い、復讐に協力してほしいと持ちかける。その後、演じ屋の見習いとして働くことに。

松田英太(笠原紳司)
金に目がない演じ屋のリーダー。演じ屋としてセイルの父親を演じている。演じ屋の家族を誰よりも気にかけている。

松田ユリ(青山倫子)
演じ屋。普段はセイルの母親を演じている。秘密の過去を持つ?

松田新一郎(藏内秀樹)
演じ屋。セイルの祖父を演じている。ユリにぞっこん。

松田セイル(加藤柚凪)
5歳の少女。演じ屋の家族を本当の家族だと信じ切っている。

衣笠源二郎(今井孝祐)
制服警官。演じ屋に飼い犬として雇われている。常に無感情だが、演じ屋の貴重な情報提供元。

第1話・第2話

深田真由子(徳永えり)
トモキの元婚約者。結婚式前日にトモキが痴漢の冤罪で捕まり、式がキャンセルに。トモキに別れを告げ、新たな恋人を見つける。

佐野ミユ(伊藤萌々香)
トモキを痴漢の冤罪に陥れた首謀者。アキラと手を組んで男を騙し、金を脅し取っている。ずる賢く、大人を馬鹿にしている。

大澤アキラ(伊藤あさひ)
ミユの共犯者。トモキを陥れた後もミユと2人で悪事を働いている。

相澤俊彦(袴田吉彦)
IT企業の社長。サディスティックな一面を持ち、しょっちゅう演じ屋に依頼してくるお得意様。

第3話・第4話

中里リサ(島崎遥香)
デリヘル嬢。運転手の弘也と恋に落ち、幼い息子を連れて3人で逃亡。しかし原田に見つかってしまい、弘也の借金を返すために危険な仕事を引き受ける。弘也が店の金を持ち逃げしたことは知らなかった。

船山弘也(田中俊介)
リサの恋人。デリヘル嬢だったリサに手を出し、店の金400万円を盗んで逃亡した。リサの一人息子ユウトに無理やり万引きをさせるなど、日常的に虐待している。金遣いが荒く、リサを働かせることに全く罪悪感を抱かないクズ男。

原田辰巳(白川裕二郎)
リサと弘也が働いていたデリヘル店のヤクザ。店の金を盗んで逃亡した2人を見つけ出し、盗んだ金と罰金あわせて1500万円の返済を迫る。弘也が金を使い込んだことを知ると、リサに危険な仕事を与える。

第5話・第6話

戸村誠司(忍成修吾)
アイカが個人的に恨みを持つ人物。断酒会に参加しており、気さくで優しい人柄が会のメンバーたちからも慕われている。爽やかなルックスとは正反対の裏の顔を持ち、トモキを陥れようと企む。

熊田健一(おかやまはじめ)
小料理屋の店主。事故で息子を亡くしている。断酒会でトモキと出会い、トモキに死んだ息子を重ねる。

各話のあらすじ(ネタバレ有)

結婚式前日、トモキ(磯村勇斗)は痴漢の冤罪で逮捕されてしまう。仕事はクビになり、婚約者の真由子(徳永えり)からは別れを告げられる。1年半後、トモキは自分を痴漢扱いしたミユ(伊藤萌々香)と目撃者のアキラ(伊藤あさひ)が腕を組んで歩いているのを目撃。2人がグルだったことを知る。トモキは真由子に伝えに行くが、すでに新しい恋人を作っていた真由子は「来週結婚するから邪魔しないで」と冷たく言い放つ。
絶望したトモキがビルの屋上から飛び降りようとしていると、悲鳴をあげて逃げ惑う女性が現れる。追ってきた男が彼女を刃物で刺し殺す場面を目撃し、驚愕するトモキ。だがそれはすべて“芝居”で、「演じ屋」を職業とするアイカ(奈緒)がIT企業の社長・相澤(袴田吉彦)からの依頼を受けて“殺される役”を演じていたのだった。
トモキはアイカに「復讐を手伝ってほしい」と持ちかけ、彼女と演じ屋の仲間たちに事情を話す。トモキは復讐を果たしたら自殺すると言い、生命保険3000万円を払うと約束。アイカたちは復讐に協力することを決める。
トモキを陥れたミユとアキラは、その後も懲りずに悪事を働いていた。演じ屋のリーダー英太(笠原紳司)は、ミユが仕掛ける美人局に引っかかったふりをしてホテルへ。そこへトモキが現れ、「俺のこと覚えてるか?」とミユに問いかける。

トモキはアイカたちと協力して痴漢冤罪を仕組んだミユとアキラを陥れ、自白動画を撮影することに成功。するとミユは「真実を知ったら後悔するよ」とトモキに告げる。
ミユに金を払ってトモキを痴漢で捕まえさせたのは真由子だった。彼女は同窓会で高校時代の片想いの相手・隆弘と再会し、彼と結婚するためにトモキを痴漢に仕立て上げて婚約を破談にしたのだった。
トモキと演じ屋たちは真由子の結婚式の披露宴会場に乗り込み、友人に扮したミユに真実を暴露させる。トモキは復讐を果たすが、関係ない人まで不幸にさせたと落ち込む。
自分なんかが生きていても、どうせまた誰かを不幸にするだけだと呟くトモキ。するとアイカは「今度はそっちが私の復讐を手伝って」と言う。
トモキの保険金が入るのを楽しみにしていた演じ屋たちは、契約から3年以内に自殺した場合保険金が下りないと知ってガッカリする。アイカはトモキを連れて帰り、しばらく居候させて演じ屋の見習いとして働かせると告げる。

アイカとトモキは、スーパーで万引きをして注意されている少年ユウト(嶺岸煌桜)と謝罪する弘也(田中俊介)を見かける。
不審に思ったアイカはユウトのランドセルに盗聴器を仕掛け、2人の会話を盗聴。弘也はユウトの母リサ(島崎遥香)の恋人で、彼女に隠れてユウトを虐待し、万引きを強要していた。
デリヘル店の運転手だった弘也は店で働くリサに手を出し、店の金400万円を持ち逃げしていた。2人の行方を突き止めたヤクザの原田(白川裕二郎)は、罰金とあわせて1500万円の返済を要求。弘也が返せないとわかると、リサに危険な仕事を命じる。
アイカはユウトに名刺を渡し、「何かあったら電話して」と伝える。その夜、ユウトは弘也が買った宝くじが当選していることに気づき、密かにハズレくじとすり替える。翌日、連絡を受けたアイカは代わりに宝くじを換金し、ユウトは当選金3000万円を手に入れる。
この金で母親を助けたい、というユウトの願いを叶えるため、トモキはリサの太客を演じ、彼女がすぐに借金を返済できるよう仕組む。だがユウトが宝くじをすり替えたことに気づいた弘也は、ユウトを問い詰めるため演じ屋ハウスを訪れ…。

ユウトが宝くじをすり替えたことに気づいた弘也は、アイカの名刺を見つけて演じ屋ハウスにやってくる。ユウトを守るため、3000万円を渡す約束をするアイカ。しかし弘也に借金を返す気がないと判断したトモキたちは、リサとユウトを弘也から救うため一計を案じる。
翌日、待ち合わせ場所に現れたアイカたちにユウトを渡し、トモキから3000万円が入ったカバンを受け取る弘也。そこへヤクザの原田が現れる。弘也がリサの太客から密かに金を受け取ったと勘違いした原田は、3000万円を奪い、弘也を拘束して連れ去る。
トモキはユウトの体に残る痣をリサに見せ、二度と弘也に会わないことを約束させる。リサはユウトを連れて実家に帰ろうとするが、弘也から連絡を受けてアパートに帰ってしまう。
翌朝、ユウトがアパートで弘也の暴行を受けて死亡したというニュースが流れる。英太たちはユウトを可愛がっていたアイカに知らせないよう策を講じ、トモキはユウトになりすましてアイカにメールを送る。

トモキは便利屋の仕事とは別として、アイカから戸村誠司(忍成修吾)に接触してほしいと頼まれる。理由を語ろうとしないアイカに釈然としない思いを抱きつつ、トモキは戸村が参加している断酒会に潜入する。
気さくで優しい戸村は断酒会のメンバーたちを励まし、自分のことのように親身になっていた。トモキは会のメンバーで小料理屋の店主・熊田(おかやまはじめ)と親しくなり、彼が10年以上前に息子を交通事故で亡くしていることを知る。
トモキから熊田の話を聞いたアイカは、ひとりで彼の店を訪ねる。アイカの両親は15年前に交通事故で亡くなっており、飲酒運転で事故を起こした加害者が戸村だった。トモキに問い詰められたアイカは、戸村の娘が7歳の誕生日を迎える日に復讐する、と断言する。
戸村は変わったと主張するトモキに対し、アイカは「あいつは今でも平然と人を地獄に突き落としてる」と反論する。戸村の本性を知るため、彼と飲みに行くトモキ。
戸村はスナックのママや常連客と手を組み、会のメンバーを連れてきてはノンアルコールと偽って酒を飲ませ、酔って暴力沙汰を起こしたように思わせて大金を脅し取る悪事を繰り返していた。

戸村は飲酒運転で事故を起こしたときに知り合った依存症の人々をカモにして、金を騙し取る悪事を重ねていた。トモキは戸村が仕掛けた罠から逃れ、演じ屋ハウスに帰宅。アイカの復讐に手を貸すことに。
アイカは自分と同様に家族を交通事故で失った熊田が、加害者である森永大介を店で雇っていることを知って愕然とする。アイカがその理由を尋ねると、大介の不幸な生い立ちや境遇を知って彼が変わるきっかけを作ろうと思った、と熊田は話す。
戸村が娘の7歳の誕生日をホテルで祝うことを知ったアイカは、ホテルの従業員を装って戸村がいる部屋へ向かう。トモキは演じ屋の仲間たちの力を借りて戸村を逮捕させるべく動き出すが、アイカの決意は変わらなかった。
戸村と対面したアイカは正体を明かし、彼の命を奪うべくナイフを振りかざす。そのとき、アイカの耳にイヤホンを通してセイラの無邪気な声が届く。今まで何度も死のうと思い、死ななかったのは、セイラを育てるためだったと思い出すアイカ。今ではセイラと演じ屋の仲間たちが自分の家族だと気づいたアイカは、復讐を思いとどまる。
その後も戸村は懲りずにスナックでの悪事を続けていたが、演じ屋の仲間たちが店に仕掛けた盗聴器とカメラによって犯行が露呈し、警察に逮捕される。
アイカは復讐を止めてくれたトモキに礼を言い、トモキもまた自殺を止めてくれたアイカに礼を言う。

感想(ネタバレ有)

面白かった~。

ハードな題材でしたが、コミカルとシリアスのバランスが絶妙でした。奈緒さんは見てる人の心を掴む演技をしますね。アイカの過去を匂わせる第4話が特に印象的でした。

「演じ屋」って一歩間違えれば詐欺師だと思うんですけど、悪人を騙してぎゃふんと言わせるストーリーにはワクワクさせられる部分があって、やっぱりスカッとします。

ただいつもうまくいくワケじゃなく、第4話のように最悪の結果を招いてしまうことも…。コミカルな演出でありながら、予定調和な展開にならないところにグッときました。

アイカたち演じ屋がセイルの家族を演じている理由は、最後まで謎のままでした。最終話で少しだけ回想シーンが出てきましたが、なんだか深い事情がありそう。これは続編があるってことでいいのでしょうか? 

第2弾も楽しみにしてます。

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